アウレオルス=イザード
彼はステイル=マグヌスの前に
1年に一度、記憶を消さければならないという悲劇から3年前、彼は禁書目録を救えなかった
今度こそ、彼女を救うためにローマ正教の隠秘記録官という地位さえ捨て、ローマ正教の同胞から追われる身になっても、彼女を救うために過ごしてきた。
だが、彼女は上条 当麻によって救われていたーーー
彼は怒りを覚えた…その怒りは向ける場所のないものだ…
それを彼は上条 当麻に向けた…本来なら救いたかった彼女を救った者だというのに…
彼の心が幼稚で脆かったわけではない。
本来、彼はそこまで幼稚ではない。確かに実践は得意ではなく、霊装に霊装を重ねて皮肉で
悪く言うとヘタレだった訳だが、彼はけして一般的な人間と比べて、メンタルが弱いわけではない。
なら彼はなぜこの様な事になったのか?
それは彼、自身にも理解ができないのではないか?
いや、理解はできるかも知れない…なぜ?と聞かれ理由を答える事は出来ないだろう。
一般的な事件や犯罪では、加害者は被害者の気持ちは分からないと言われている。
では実際に被害者でも加害者でも傍観者でもない、当事者以外が聞いたり見たりするだけでその心理や気持ちや状況を
同じような経験をしたものには
だが、
小説で感動できるのはなぜか?
小さなからず悲しい経験をしているからではないだろうか。
小さな悲しみでもその作品の登場人物は自分よりも凄まじい経験をしていると
戦地や貧困地帯の少年・少女が大人びて見えるのはなぜか?
人生経験の差ではないだろうか?
経験が無ければ、
彼がそうなってしまった理由は彼にしかわからないのだから
今は彼自身にもわからないのではあるが。
それを理解した上でアウレオルスの物語を知っていてほしい
彼は悪ではない、元は善に近い人間だった。
とあるシリーズの作者の鎌池先生の後書きでは『失敗した上条当麻』と書かれている
彼は元は上条 当麻のように人を救っていたのかもしれない。
そんなアウレオルスの奇妙な事に巻き込まれる話であるーーー
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アウレオルスは上条 当麻の腕から竜が生えるのを見たーーー
そのあまり迫力にアウレオルスは死への恐怖を感じた。
人は死を感じたとき走馬灯を見ると言われる。
頭の回転が早くなり、世界が止まって見えるとも言われる。
その中でアウレオルスは死を直感した。
それはアウレオルスに深く、深く死を想像させた。
『死そのものよりも、死についての想像の方が、はるかに我々を恐怖せしむる。』
という言葉を知っているだろうか。
死よりも死を想像する方が恐怖するものであるということだが。
アウレオルスの
それがこの状況で起これば、肉体的な死はもちろん、肉体的な死ではなく精神的な死。
そう、記憶を失うという事も考えられる。
だが、逆にこんな言葉もある
『愛は死よりも、死の恐怖よりも強い。』
愛といっても恋愛や家族愛などいろんな種類がある。
ただ、今ある物のはインデックスへの愛なのか、救えなかった自分への怒りなのか、とアウレオルスは考えたがそれは愛なのではないだろうか。
そこに相手を思う感情がなければ相手への怒りではなく自分への怒りにならないのだから。
では、死の恐怖より強い想いである愛が黄金錬金を発動させたらどうなるかーーーーーー
アウレオルスは死を直感したためか冷静になり、こんな考えがよぎった。
私の力があれば、彼女の様な境遇をもつ、他の人が救えたのではないか。
だがもう遅い。
たとえ死ななくとも、イギリス清教の魔術師が来ているのだから…という考えがすぐに浮かんでしまった。
ただもう一度チャンスがあるならば私は彼女の様な人を、救おうと想いながら彼の記憶は途切れた。
彼の記憶は途切れたが彼の能力は発動したままだった。
彼の能力は彼自身をコピーし、アウレオルス=ダミー(原作2巻のみ登場)として極限まで彼自身に近づいた記憶のない
そして、残っていたステイルは彼が
アレイスターならば気がついていたであろうが、対アレイスター用のイギリス清教の魔術による監視システムのため魔術を使用せず、
それにアウレオルスの生死など、アレイスターのプランにはさして、関係がなかったこともあるのだろうが。
ー幻想郷 ???ー
その場所には深い霧が掛かっていた。
近くには霧によって大きさは分らないが、湖が広がっていた。
その先には、暗い上に霧が掛かっていてよく見えないのだが、建物らしきものがある事が辛うじて分かる。
「呆然、ここはどこであるか」
アウレオルスは思わず声に出す。
彼は感覚的にその場所に違和感を覚えた。
魔術的な地脈が、この場所は歪んでいるのだ。そして、聖地のような神秘や奇蹟や
アウレオルスは空を見上げた。
現代とは思えぬほど、星が輝いていた。
そして、アウレオルスは星座の位置から日本の何処かである事が分かった。
アウレオルスは、最初に気が付いた建物らしきものがある方に歩く。
近いた事によりその建物の輪郭が少しづつ顕になって行く。
アウレオルスが見た、その建物は大きな洋館であった。
少し見ただけでも複数の魔術が張り巡らせており、大魔術師が住まう館と言っても過言ではない。
これだけの魔術が張り巡らされた館に入るのは、危険ではあるのだが周りは森、ここ以外にあてがない訳である。
と言っても迂闊に入るわけには行かない。
様子を伺うと、
「すまないが少しいいだろうか?」
アウレオルスは話しかける。
だが、少女から返事はない。暫く間をおいて…
「zzZ…うん、人?…咲夜さんじゃないから、もう一眠ーー」
彼女が何か寝言のような事を言いかけると、ナイフが飛んできて彼女に刺さる。
「痛!?、咲夜さん!!。いきなりナイフを投げないで下さいよ!!」
中華服の少女が、文脈からして咲夜という名のメイド姿の少女に文句を言っていた。
「口で行っても起きないからでしょ。それに美鈴、侵入者かも知れない人間が来ているのに寝ているからよ。」
中華服の少女は美鈴と言うらしい。
「うちに侵入する人間なんて、魔理沙さんくらいじゃないですか…そんな人いるんですか?」
「あなたの目の前に居るじゃない?」
咲夜はアウレオルスを横目で見てそう言った。
「貴方もうちに押し入ろうなんて、物好きですね…」
アウレオルスを見ながらそう呟く。
「いや、私は押し入りに来たわけではないのだが。」
アウレオルスは弁明する。
「まぁ、貴方も何の用か知らないけど、本当はここで追っ払てもいいんだけど、お嬢様が興味を持たれているようだからついて来なさい。」
(あとあと、拗ねられても困りますからね)
咲夜がアウレオルスに言い放った
「お茶くらいなら出しますよ。」
咲夜は、そう付け加える
「今一状況が摑めないのだが」
アウレオルスがそう言うと
「貴方、
アウレオルスは、外来人という言葉に違和感を覚える。
外国人の言い間違いならば、どう見てもメイドと中華服の少女は日本人ではないからだ。
門を開け、門の中に入る。そして館の入り口を開け入ると…
「貴方が侵入者ね。紅魔館へようこそ」
羽を生やした少女はそう言い放った。