※尊大なキャラ崩壊?かもしれないので
リーフ、ホリーファンの方は逃げて下さい。
ビッグウェイブスとの試合終了直後、お互いの健闘を讃えあい選手たちは皆握手を交わしていた。いつの間にか仲良くなっている両国のキャプテンのドルフィンと円堂が熱い握手をしていたり、両国のエースストライカーのジョーンズと豪炎寺がなにやら楽しそうに話している。
私はというと、試合直後のまだ熱が冷めていないフィールドの中、ビッグウェイブスの女性選手リーフとホリーの3人で絶賛ガールズトーク中だった。
「周りが男だらけって中々大変よね」
「こっちのチームはボクとリーフで2人いるからまだマシだけど、ジャパンは悠香1人だけなんだろう?」
もう既に下の名前で呼ばれるくらいには親しくなっている。ちなみに連絡先も交換済みだ。あと小さな発見だけど、ホリーがボクっ娘だった件。
「まぁそうだけど、でもマネージャーに女の子もいるからあんまり気にしないかな」
「へぇ……ちなみに、気になる男の子とか居たりする?」
リーフが頬を少し赤く染めながら聞いてくる。やっぱり女の子が話す話題としては鉄板の一つ、気になる男子の暴露話が上がってくる。
「ジャパンの男たちってみんな色白だし線が細いよね。ちゃんと鍛えてるの?」
ホリーが鼻で笑いながらイナズマジャパンのメンバーたちを眺める。おぉ、結構辛口だねホリー。確かにビッグウェイブスのメンバーに比べたら、良い意味では身体が引き締まっているけど、悪い意味でいうと細い。まぁでもオーストラリアの男たちが屈強なだけかもしれないけど。
「まあ、1人だけマシなやつはいるけど……」
「おっ、誰のこと?」
私が問い詰めてみると、ホリーは恥ずかしがってるのか言いにくそうに口ごもる。が、視線がチラリと動いたのでバレバレだ。
「あぁ〜なるほどね。確かに一人際立って色白じゃないし、結構ガタイもあるからね」
「絶対本人には言わなくていいからな!」
「分かってるって。ちなみにリーフは?」
「私は彼一筋だから」
そう言って親指で背後を指差す。その先ではビッグウェイブスのストライカー、ジョー・ジョーンズが豪炎寺と談笑していた。なんか想像すると結構お似合いな感じだな。同じポジション同士、仲が良いことはそれだけ連携の幅が広がるというもの。チームの利になって二人の仲も深まる、まさに一石二鳥だ。
「二人とも付き合ってるの?」
「ううん、たぶん彼は私の想いすら知らないと思う。私も自分からは行かない方だし」
「リーフは奥手だからねぇ〜」
ホリーがため息と共に言う。
私の中でリーフの株がどんどん急上昇していく。美少女で言葉遣いも丁寧でしかも奥手って……日本人の私より大和撫子してんじゃん!
てかリーフくらい可愛かったら、男なら誰でも言い寄られればOKすると思うのに。ジョーンズがそれだけニブチンなゴリラなのか、それともリーフが消極的過ぎるのか。
「悠香は? 気になる人いるの? てかいるでしょ?」
「私は別にそんなのいないってば」
「「ふ〜ん、なるほどね」」
私が2人の視線から逃げ、誤魔化したつもりだったがなぜか2人とも理解したかのように視線を1人の男の子に向ける。
「彼、風丸クンだっけ?」
「足が速かった印象で覚えてたわ」
「ぐっ、なぜバレたし……」
特に視線を向けたわけでもないし、そのような素振りも一切見せてないはず。そんな私が疑問に思っていると、ホリーがからかうように笑いながら、
「いや、てか試合中に気づいてたよ。たまーにチラッと彼のことを見てる時が何回かあったし」
そう言われ、自分でも驚く。
まさか自分でも気づかない間に風丸をチラ見してたとは、どんだけ風丸好きなんだ私。自分で言うのもなんだけど少しキモいな。
「当の彼は気づいてない様子だったけどね」
「それを聞いてホントほっとした」
そんなストーカー予備軍めいた行為を知られたとなっては嫌われるどころか、私が自らの意思で消えて無くなりたくなるわ。穴があったら入りたいとかそんなレベルではない。
「まぁでも、私たちは今回の試合で終わっちゃったけど、悠香たちはこれから先があるんだから、まだチャンスはあるよ」
「そーそー、ボクらはこれでチームも解散。メンバーはみんな地元に帰ったり、これからのFFIを観戦したりと散らばるから、もう一緒になることはないからね」
「えっ!? そうなの?」
なんか悲しいというか寂しいな。もし私たちも予選で負ければ即敗退、チームは解散ってなってしまうのか。やばい、そう思うと急に焦ってきた。もしかして今日って相当危なかったんじゃなかろうか。
「悠香たちは頑張りなよ? 恋も試合も、そこで諦めたら終わっちゃうからね」
ホリーが某バスケ漫画に出てくる白髪の顧問監督と似たようなセリフを言う。なんだろ、ホリーって結構頼れるお姉ちゃん的な感じなのかな。さっきから話してると頼もしさが滲み出てるというか、雰囲気がそんな感じがする。
「負けたら即敗退……か」
私はそんな中、ホリーの言葉が胸に突き刺さっていた。今の所なんとなしに勝ち進めるとどこか慢心していた自分がいたけど、この世界には私が転生してきたことでほんの少しだけ事象が変わっている。結果的には大差無いんだろうけど、後々それが響いて未来が大きく変わり、日本がどこかで敗退してしまう結果になり得なくはない。
まだイナズマジャパンのみんなとサッカーがしたい。ずっとみんなと一緒に居たい。そんな思いを胸の内に秘めながら、私は強くなろうと決意した。