SOUL EATER ~八幡cross~ 作:ハッチー
クロナまでいきませんでした.....次から登場すると思います。たぶん....。
死神様の流した洒落にならないデマを信じてるマカ達にどうやって真実を伝えれば理解してくれるか1日悩んでいるとあっという間に授業は終わってしまっていた。
授業が終わるとシュタイン先生から、マカとソウルと俺は職員室に来るように言われ仕方なく三人で職員室に行くことになった。
失礼します。と真面目なマカだけは挨拶を言いながら職員室に入りそのあとにソウルと俺は続いてはいる。
「来ましたか、それじゃシド先生。あとはよろしくお願いしますね」
「了解した。俺は任された仕事は最後まできちんとやる。そういう男だった。安心して任せてくれ」
俺達の前には先程俺達を呼び出したシュタイン先生とゾンビとなったシド先生がいた。話の流れからシュタイン先生はシド先生に任せて帰るようだ。シュタイン先生が帰るという事実に胸を撫で下ろす。
にしても死武専の教員はまともな人がいないのか?天才サディスト変態博士に人体実験された元人間のゾンビである、シド先生。んーなんともカオスな職員室である。
シュタイン先生が扉を閉めるとシド先生にソファに腰かけるようにと促されて俺は素直に座る。マカとソウルは何か警戒しているようだが何かあったのか?
「警戒しなくても大丈夫だ。今回はただ話をするために呼び出したんだからな」
「はっどうだかな...」
「ソファの下に仕掛けとかは....無いか」
余程信用を無くすような事をしたのだろう。マカでさえソファに座るときに何か仕掛けが無いか確認しながら座っている。
「まぁ警戒するなと言う方が無理な話か。あと少しで来ると思うから取り合えず待っててくれ」
歯切れが悪く話す内容を言わないシド先生は向かい側のソファに座りくつろいでいる。因みに此方は現在三人で座っているが左から俺、ソウル、マカである。何が言いたいか分かるだろ?つまりそういうことだ....。
俺達が来てから数分が経過すると流石に何も無いと判断したのかマカとソウルの警戒心は少しずつ無くなっていく。だが何故か俺の警戒心は不思議と上がっていた。丁度俺の警戒心が上がり始めた頃職員室に誰かが入ってきた。誰かというよりは俺の知っている人物が入ってきた。
「す、すいませーん。おそくなりました~」
間延びしたようなトーンで息切れさせて頑張ってここまで走ってきましたアピールしている。だが汗ひとつかいていない時点で演技だということはバレバレである。
「誰だ?マカの知り合いか?」
ソウルはマカの知り合いだと思ったようでマカに視線を合わせながら聞いている。だがマカは首を横にふり、私の知り合いじゃないよ。と答える。
「ふぅー。皆さん初めまして。わたしの名前は一色いろはって言います♪そこにいる先輩のパートナーです♪」
俺の方に笑顔を向けてくる一色。俺はソウルとマカから何か言われると思い視線を誰もいない外に移した。
「先輩って....まさか八幡の知り合いだったのか?」
「え?でもパートナーってことは噂は本当だったの?」
ソウルは意外そうな声をマカは気のせいか声が震えている。一色は俺とソウルの間に割ってソファに座ってきた。ソファの大きさは大人4人が座れるほど大きいので座れないことはないが右肩が一色の左肩とぶつかり俺の鼓動が早くなる。近付いた事で女の子特有の良い匂いが俺の鼻孔をくすぐり顔が暑くなっていく。
「よいしょっと。あれー?先輩どうして目をそらしてるんですか?」
わざとやっているのだろう。少しずつ一色が近付いて来てるのが分かる。俺は耐えきれなくなりその場に立ち上がりシド先生の隣に座る。
「比企谷ではなく一色が此方に来る手筈だったんだが....」
一応今までの経緯を見ていたシド先生は、俺の行動をハッキリ否定しようとはしない。それならばこのままいさせてもらおう。
「ぶー。先輩つれないですね」
一色は頬を膨らませて此方を睨んでくるが俺はマカとソウルに視線を移しマカとソウルにこれは何かの間違いだ。と念を込めた。だが二人から微かに聞こえてくる、たぶらかしたというワードを聞いて俺は必死に涙が出るのを我慢した。
「んっ、んん!えーと、全員集まった事だし今回集まってもらった理由を話すぞ。まず最初に比企谷には、死神様からの罰でデスサイズを目指す事になった。これは本人も了承していることだと聞いている」
「八幡君は死神様からの罰でデスサイズを目指すんですか?私は八幡君が自分からデスサイズになると決意したと死神様から聞いていたのですが....」
マカは話が噛み合っていないことに違和感を覚えたのか視線を一度俺に移し直ぐにシド先生に視線を戻した。
「ではその.....八幡君がパートナーをたぶらかしたと言うのは....」
「ん?比企谷がか?一色を?それは無いだろう。そもそも比企谷がお前たち以外と話しているところ事態見たことが無いしな」
「そうですか...」
マカは申し訳無さそうに俺を見てくる。俺は顔を横にふることで気にしていない事を伝える。分かってくれればそれで良いのだ。
「さて双方納得したようだし話を切り出すが良いか?」
シド先生の問いに俺達は頷く事で答えると話は始まった。
「比企谷がデスサイズを目指すために一色と組んだ。それは分かってくれたと思う。だが何故呼ばれたのか理解していないと思う」
シド先生の言葉は最もだろう。俺と一色の話ならマカとソウルには関係ない筈だし。まぁ誤解が解けたから結果としては良いんだが。
「率直に理由を述べるとだな。一色と比企谷は未だに一度も二人で戦闘を経験していないからマカとソウルには悪いが今度の魂回収はお前たち二人二組で行ってきてもらうことにする」
「は?」
ここにいる全員が頭の上にはてなマークを浮かべただろう、俺なんか我慢できずに声に出ちゃってるしな。
「この頃不穏な噂は聞いているだろう。魔剣・・・今の比企谷達では戦って勝つことはおろか逃げることも厳しいかもしれない」
え?予想はしてたけど魔剣ってそんなに強いの?
「シド先生」
マカがシド先生に意見があるらしく右手をあげながら発言の許可を求める。ここで発言の許可を求める辺りマカがどれ程真面目なのかがわかるだろう。
「どうした?何か言いたいことでもあるのか?」
「はい。何故私達なのでしょうか?ブラック☆スターやキッド君でも良かったのでは?」
俺はこの問いに関しては無言を貫こう。そう決意した。何故かって?あの二人とは色々と相性が悪すぎるからだ。
「あーなんだー。比企谷お前が説明しろ」
シド先生は頭をかきながらあろうことか俺に説明しろと言ってきた。俺は無言で親の仇を見るような目で睨むが涼しい顔をしながら催促してきた。どうやらゾンビになったことで何かが外れているようだ。
「はぁ....ブラック☆スターと組んでも目立ちたがりやなあいつが大人しくしてるわけないし、そもそも今回の目的は俺と一色の実戦訓練みたいなものだ。でもブラック☆スターなら良くてあいつが一人で倒す。悪くて多人数の前に堂々と現れて逃げることになるからだと思う」
言ってて思ったがブラック☆スターと組んだら楽できるんじゃね?あれ俺ブラック☆スターと組もうかな....いやもう遅いか。
「次にキッドとだが。...........戦闘に行くまでの準備の時間で数週間かかりそうだからじゃないか?」
あいつなら俺のアイデンティティーである髪を直すまでいかんとか言い出しそうだし。任せたら任せたで設計図書き始めそうだし、どっちにしろめんどくさい。
「まあそんなとこだ」
おい説明したの、俺なのに何で分かったか?みたいな顔してんの?一発殴ってもいいかな?良いよな?
「そういうことなんですね~。えーとーマカ先輩にソウル先輩でしたっけ?御迷惑おかけすると思いますがよろしくお願いします♪」
「うん、こっちこそよろしくね。えーといろはちゃんで良いのかな?」
「はい~どうぞどうぞ好きに呼んでください」
「なんだ思ったより良いやつそうじゃねーか。少しの間だがよろしくな」
二人とも馴染んでるなぁ~。俺空気じゃね?
「えーそうなんですか~?」
「うんうん、いろはちゃんって職人だよね?武器はなに使うの?」
「んーそうですね~。秘密です♪」
.................うん、帰ろ。