鋼鉄の咆哮_WARSHIP RANGER   作:Bligh_Drunk

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ネ、ネタがでねぇぇぇ!!!
ちょっと調子悪くて中継ぎの話で詰まってますね...

このままじゃ失踪しちゃう、やばいやばい...

と、とりあえず予告通りの超兵器戦です。
はい、よーいスタート。


B-4.疾風、再見!

そいつは、巨体にも関わらずありえない高速で3個艦隊すらも葬り去った。

そいつは、不完全な状態でも脅威として立ちはだかってきた。

だが、そいつ自体の評価は低いままだ。何故か?

性能が低いからか? 欠陥があったからか? ツキが無かったからか?

いや、超兵器として他が目立ち過ぎた、汎用的過ぎたのだ。

もちろん、ヴィント級の速力は他には無い性能だし、その汎用性故に量産もされた。

それでも、評価が変わることは無かったのだ。正に、「不運の兵器」であった。

しかし、それも過去の話だ。

 

「何度来ようと無駄だと教えてやる。」

 

最早、彼が不運に振り回されることなどありはしない。

 

 

 

 

 

♪C3.出現

 

「まもなく、攻撃隊が接触します。」

「よし、全艦戦闘準備! 輸送艦隊はなるべく後方へ下がれ。我々は前に出る、続けぇ!」

 

 

 

「あれは...」

 

疾風は、目の前に接近する航空機群を注視した。

本来、それらはこの世界において運用される筈が無い、()()()()()()ものだった為になおさらだった。

 

「陣風、橘花! ゼロの入れ知恵か...!」

 

それらがすぐ、あのゼロの影響に違いない、と思わせるには十分だった。

航空隊は巨大艦に殺到し、次々と攻撃していく。徐々に、1機,また1機と落とされてもいるが、着実に攻撃を当てていた。

これは、ヴィント級にとっては致命的な負担となることは確実だった。

 

「やった! これで少しでも削ることができれば...」

『上手くやったみたいだな。あれなら、機関損傷を起こす筈...』

「ちょ、ちょっと待ってください! 敵艦、速力下がるどころか傷一つ付いていません!」

「何っ!」

 

その筈だった、本来は。

唯一の失敗は、ゼロがドレッドノートの時のような考慮をしていなかった事だ。

 

「ハッ、侮ったなゼロ。もうレシプロ機位じゃ、俺は止められない。」

 

艦娘達の見たあいつは、減速することさえなく航空機群の猛攻を凌ぎ切った。

鬼気迫るような速さには、戦慄を覚えそうな雰囲気さえ出ていた。

 

『あいつもドレッドノートと同じか! 気をつけろ! 俺の知るヴィルベルヴィントでは無いかもしれない、無茶はするなよ!』

「無茶するな、つったって絶対逃げられねぇじゃねえか!」

『大丈夫、大丈夫! 私と提督でなら、すーぐ追いつけるから!』

『それだけ啖呵切っといて、本番に横転しないでよ?』

『おぅっ!?』

 

天龍の脳裏に、新型ボイラーの試運転でいきなり増速した結果勢いよく頭から海面に突っ込んだ島風の姿がよぎる。

 

『・・・とにかく、30分は必要だ。』

「それまでの、我々の勝算は?」

『0%ではない。だが、限りなく低いのは確かだ。お前らはまだ俺たちの戦術をこれっぽっち理解できていない。一瞬でも隙を見せれば即轟沈コースだ。』

「具体的な対抗策はあるか?」

『現時点のお前らを考えれば難しいが、攻撃を当て続けろ。比較的装甲が薄い奴だ。』

「・・・了解した。何とかやってみよう。」

 

彼女達も覚悟を決めた。そもそも、それが無ければここに立っている筈が無い。

もう、後戻りはできない。艦娘として、その役目を果たす、それが草加に対し自分達がしてやれることだ!

 

 

 

「戦場の風よ、俺に追い風の加護を... 2度と止まることのない破壊を知れ!」

 

 

 

 

 

―――超高速巡洋戦艦『ヴィルベルヴィント』接近!!!―――

♪C2.ヴィルベルヴィント

 

世に言う紙面上の性能(カタログスペック)と実際の性能では捉え方が全く違うものだ。80kt越えの速力、目の前で見るのは凄まじいものだ。

もし、今自分に搭載されていた砲が従来の物であったなら、絶対に旋回が追いつかない。

 

「行くぞ! 第1主砲、斉射!」

 

新型41㎝砲の轟砲に震える体を必死に押さえつける。流石に、これの扱いにはまだ慣れない! 砲弾は艦隊の周囲を回り込もうとするヴィルベルヴィントの予想進路を確かに捉えていた。瞬時に微動回避でかわされてしまったが、避けた筈の彼は雰囲気が変わった。

 

「!! この砲、既存のデータのものでは無いな。成程... そう言う事か。ゼロの奴め、素人同然にとは見誤ったな。」

 

すぐ、兵装の違いを見定めたヴィルベルヴィント。

しかし、艦娘の装備ならともかく曲がりなりにも鋼鉄の兵装。

"当てられれば"でも脅威になりえる筈なのだが、その顔には自信しかないといったものだった。

 

必死で砲を当てようと何度も撃っている護衛部隊、それも目の前の巨大艦には一様に見切られ近くに着弾するものばかり。

残念なことだが、鋼鉄の艦に至近弾位ではダメージを与えることはできない。

 

「ぬぉっ...」

 

だが、ようやく武蔵から放たれた46㎝砲(60口径)が艦橋付近へ見事に直撃した...

 

「! 弾かれたっ!」

「くっ! 効いてないのか!?」

 

筈だった、確かに直撃だった。だが、当のそいつには傷の跡も見当たらない。

 

『効いてはいる、お前らの装備だったら無理だったろうが... しかしこいつも防御重力場とは...』

 

彼女達に反応したゼロは素直に歯噛みする。思えばドレッドノートにしてもそうだった。あいつには電磁防壁も搭載されていた。

奴らのことは知っているつもりだ。だがこいつ等は、本来の強化の度合いとは訳が違う。いやに徹底された改造だ。あいつ等は、最早"俺の知らない"超兵器と言えるだろう。既存スペックはあてにできるか怪しい上に、それが盲点となるかもしれない。

現在進行形でそれは起こっている、ヴィルベルヴィントは装甲を強化しているも同然の状態だ。

 

(俺達の敵は、思っていた以上に厄介な存在なのかもしれないな...)

 

その考えたるや、他の者には窺い知れなかったがかなり深刻だった。

草加は、いやゼロは、相手が相当戦いに対する意識が強く力に対する固執が凄まじいことを明敏に察したのだ。

 

ほぼ量産を前提に入れている下位超兵器に、個を意識した強化をするのは俺からすれば良案とは言えない。だがそいつは、自らの力に強い拘りを持ち、同時に絶対的な矜持がある、そう言わんばかりのもの感じた。

こう言った奴は、総じて厄介な上に強敵だ。アマテラスがそうだった様に...

そんな事を考えていても常に戦場は待ってはくれない。早速、護衛の江風が処理出来なかったミサイルの的となった。

 

「痛っつー! にゃろう、なめんなよぉ...」

「!! しっかりして! もう少しだけ耐えるの!」

 

即座にフォローに入った海風の見事なカバーで、ミサイルの追撃は防いだ。しかし、状況はジリ貧だ。

敵は、一撃離脱をセオリー通りに繰り返し、1隻ずつ確実に仕留めにきている。燃料・弾薬が少なくなれば俄然あちらが有利だ。ミサイルも脅威だが、ちょくちょく放たれる誘導魚雷も充分脅威だ。あの見たこともない長砲身の砲に直撃してしまうのも時間の問題だろう。

 

「ふぅむ、こいつ等筋はいい... だが所詮は"成り損ない"と変わりない。まずは1つ...」

 

そうする内に、その主砲がいよいよ持って戦艦2人を捉えようとしていたその時...

 

「! 推定60kt反応が3つ? いや、ゼロかっ!!」

 

ついに来たかとその方角に目を向けた。奴だ、間違いない! あの改神風型、まごうことなき"あの時"の艦だ!

 

すかさず、ヴィルベルヴィントは艦隊に魚雷を放ちつつ後方に回り込み距離を取った。真正面から突っ込む艦長(バカ)はもう死んだ。

 

「俺が... 勝つ!!!」

 

一方、ようやく追いついた草加達。傍らに居るのは、ボイラーεの装備を終えた島風,天津風。

 

「よーし、ヴィル...なんとか?とどっちが速いか勝負だ!」

「ちょっと黙ってて!! ・・・今更言った所で無駄だから、必ず勝って。」

「あぁ、時間は掛かるかもしれないが、もうあの時のようにはならない。」

 

そう言って、サポートとして残った2人を後にし超兵器の元へと増速する。

 

「ヴィルベルヴィントだなっ!」

『久しいな、ゼロ... お前とこうして話すことになるとは、世の中分からねぇもんだな?』

 

出会い頭から両者は既に攻撃を開始し、草加がヴィルベルヴィントを追う形になった。

 

『お前は全く変わっていない、あの頃のお前そのものだ。よく分かる。』

「そう言うお前は、随分様変わりしたんじゃないのか? それも"アレス"と言う奴の影響か?」

 

互いに撃ち合いながらも、怒涛の迎撃・回避を繰り返し戦闘は拮抗状態に入る。

 

『薄々感づいている筈だ。俺等は、最早お前がいた()()の俺等ではないのだと...!』

「ッ!」

『時代は新たな歴史を作り、その度に俺達超兵器もまたその時代、その世界であらゆる形で造られてきた。俺たちの中にあるのは、謂わば全ての俺達の記憶だ。ゼロ、お前の時代はもう終わったぜ。ヘッドの、新世代の超兵器の力でお前を超える!』

 

しかし、依然としてどちらが優勢に出るということも無く、交戦開始から両者の動きは全く変わらない。

草加は、必殺の魚雷を中々使えず、主砲,拡散荷電粒子砲は防御重力場と電磁防壁によって威力を大きく落とされる。単純に火力が足りなかった。

対してヴィルベルヴィントは、敵を正確に捉えてはいるものの相手が駆逐艦で回避に優れている為に攻撃が当たりづらい。

戦艦であったなら大きく違っていたかもしれない、それ程に被弾率は変わってくる。それはヴィルベルヴィントに限った話ではないが、今はその唯一と言えるアドバンテージに草加は救われている。

 

『くそっ、やはりそう上手くは... うぉっ!?』

 

その時、ついに限界を超えたヴィルベルヴィントの後部艦橋部が炎上、ヴィント級の特徴的V字型煙突は見事なまでに吹っ飛んでいた。途端に100kt近く維持してきた速力が見るからに減速していく、これに草加は好機を見出した。

 

「今だ!」

 

追い抜く形ですれ違い様に超音速酸素魚雷を撃っていく、直後に水柱が何本も上がり巨体に降りかかる。

 

「たとえ時代が終わろうと、お前らという存在がある限り、俺は全ての超兵器を叩く、そしてお前も終わりだ!」

『そうだとも! 俺達も、お前も! 戦う以外に道は無い! だが... その前に俺の"意地"を見せる!』

 

一度は動きが鈍ったかに見えた、しかし再び機関が唸りを上げて巨艦が増速する。一気に70ktへ加速した。

 

「吹き帰したのか!?」

『成長をやめた人間共とは違い、俺達は進化し続ける! これまでも、今も... 兵器こそが、新たな時代を統べる時が来た!』

 

俺はこれ程よく似た奴らを幾らも見てきた、こいつはまぎれもない"鋼鉄"だ。

だが、俺も決して負ける訳にはいかない!

 

『ゼロォ!!!』

「うおおおぉぉぉっ!!!」

 

勝負は一瞬、互いに一直線に向かい討つ。

刹那、彼らの思いも乗せて、交錯する。

 

「ぐぅっ!」

「ぬぉおおおぉぉぉっ!」

 

・・・巨大な爆発と共に...

巨艦が、艦首から沈み行く...

燃え滾る船体は、完全にその美しさを失い、崩れていった。

・・・・・・だが、爆炎の晴れる中から見える、人の形をしたものが、ゆっくりとその姿を現した。

 

「これでも... お前には、敵わないと、そういうのか、くそっ!」

 

それは、見た目からはただ水面に立っているだけの男にしか見えない。しかし...

 

「・・・提督、気を付けろ。そいつ、先程の戦艦だ...!」

「・・・!」

 

あの鉄の塊からは想像もできない、人の形を成した、それもあの「超兵器」が... 目の前に"立って"いるのだ。

確かに艦娘も例に違わないのだが、俺からすれば奴らの新たなる存在こそ異例だ。

だがそれは同時に、新たな脅威の出現を意味していた。目の前にいるこいつは、姿,形こそ違えど"超兵器"なのだから。

 

「全員、警戒しろ! ここからは、俺も未知の領域だ! だが、ここで必ず仕留めなければならない。」

「言うじゃないか... お前ら皆殺しに...」

 

 

 

 

 

『それまでだ。』

「!! ヘッド! しかし...」

『今回はお前の負けだ、戻れ。お前の戦闘は無駄じゃなかったからな。』

「うっ、了解... 全力で、離脱します...」

 

しかし、再び戦闘... とはならなかった。横槍を入れたのは、ヴィルベルヴィントを従えるヘッド・アレスだった。

 

「! そう簡単に逃がすかっ!」

『悪いが、こっちは無駄な戦闘に時間を費やす気はない。』

 

あくまでも、これ以上の戦闘はしないと言うアレス。そう、彼は既に目的を達していたのだ。

ヴィルベルヴィントは、自身が交戦に入るという時点で本拠地に応援の連絡、物資輸送の補助と万が一の場合の手筈を用意していた。実は、草加が戦闘に入った時にはもう動いていて、2基のローターのヘリらしきもの(V-22 オスプレイ)10機程がハワイの物資を運び出すのが見えていた。

 

奴らの狙いはあくまで物資だったというのか... だとしても、援軍無しに俺から逃げ切るには... とその時。

 

「・・・なんだ? レーダーに反応? かなり上空に、っなんだこの数! こいつ、まさか!?」

 

その声に、一斉に空を見上げる。ヴィルベルヴィントは、依然として草加から目を離してはいない。

 

高度約10000程の雲海を黒く染め上げるが如く、鉄の大鳥達がひしめき合っている。

ある物はブーメランの様に薄っぺらい、またこちらは前進翼型にデルタ翼の物もあるがどれも異様に大きい。

大戦中でも見られないような、大編隊に彼女達も思わず息を呑んだ。

 

「戦略爆撃機、か...!」

 

それは、恐怖の対象、とでも言うべきか... アメリカのBシリーズを始め、ありとあらゆる大型爆撃機が揃い踏み。

そう、これこそがヴィルベルヴィントの万が一の場合の手筈だったのだ。

有無を言わさず空爆が始まり、辺りの海面が激しくうねる。

 

「くそっ!」

 

必死で草加は奴に狙いをつけようとしていた、が...

 

「機関、解放...!」

「!!!」

『この勝負、持ち越しだ!』

 

突如、異常な反応と共に怪しく紫色に光るヴィルベルヴィントが、爆撃に身を隠し100kt以上はあろう速さで離脱してしまったが為に追跡は不可能となってしまった。

 

「っ!... 無事か、お前ら?」

「ああ、何とかな。しかし...」

 

爆撃機群はヴィルベルヴィントが脱出すると早々に攻撃を止め、次々と離脱していった。

幸いと言うか何というか、俺達に大きな損害は出なかった。だが、改めて艦娘達は知ることになっただろう。

 

奴らというの存在の大きさ、奴らの残していった爪痕のデカさを...

 

 

 

かつて、多くの人が訪れ賑わった、未だに赤く燃え上がるハワイの地を見続け、そう思わずにはいられなかった。




ゼEROーッ!(勘違い)

てゆうか、また5000字超えててイキスギィ!


次はいつになるか、これもうわかんねぇな。
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