鋼鉄の咆哮_WARSHIP RANGER 作:Bligh_Drunk
ついに「組織」が本格的に動き出します。さらに戦力を拡大し、"アイツ"も?
そこら中で、派手にヤッたる!!!
曇りなき快晴の空模様を見せる南極大陸北部の拠点島。
「ハッハハ! そらっもう一回だ!」
『性能が良いからと言って調子に乗るなよっ!』
『耐え続ければ、勝機は見えるはずだ...』
深海棲艦の姿があった。だが、既にいた3隻ではない。何せそいつ等は、先の戦いで撃沈したレ級、ついでに撃沈したニ級・ホ級・ヘ級だからだ。
あの後、帰還する途中にレーダーに友軍反応が出て確認してみた所こいつらが出てきて、そのままの流れで配下になった。
「ふぅっ! まだまだ俺には及ばねぇってこった、諦めろ!」
興味深かったのは、レ級だがその性能ではなく会話能力だ。これまでの俺の会話は、深海棲艦達特有の通信機構を介してのもので実際にあいつ等が話している訳ではない。
だから、通信態勢が無かった大鳳には全く分からなかったのだ。そもそも、これはアレスが初めての例であり、今まで深海棲艦に会話と言えるものは上位固体以外に有り得なかった。
それが、はっきりとした知能を持ち会話している、人型のレ級に至っては喋っている。これも俺の影響なのか...? アレスは例の"計画"を進めつつそんな事を考えていた。
「・・・よし。」
そう言って、模擬戦中のやつらと警戒部隊を呼び寄せた。
「提督、どうかしましたか?」
前の所属の影響か、秘書艦的立ち位置にいた大鳳が聞く。
「今の全戦力を集める。お前も来い...」
「はい! 了解しました。」
そうして2人も移動し、基地内にある作戦指揮室のようなエリアに全ての"艦"が集まった。アレスは、今まで以上に硬い面持ちで語り出した。
「さてお前ら、長らく俺達は"無名の徒"として行動してきたが、そろそろ明確な"名"を持ってそれの下に行動しようと思う。」
「明確な"名"、ですか?」
「そうだ。そしてそれは既に決まっている。いつか話したかもな。」
「もったい振らずによぉ、早く言ってくれよ。」
『おい、貴様...』
「ああ、それは...」
室内にある巨大なモニターに"それ"が表示された。いつかの、「黒地に緑色のゼロの描かれた旗」だ。これからの自分達の存在を示す"印"。
「テュランヌス... かの世界で1度全てを支配した組織の名、俺達は、「テュランヌス・0」だ。」
テュランヌス・0... それが自分達の組織の"名"だとアレスは言った。
「テュランヌス... 面白れぇ! いいんじゃねぇの?」
「それから、最初の奴らには言ってるがこの組織内で基本俺は「ヘッド」だ。いいな?」
「はい、提... ヘッド、了解しました。」
「ふっ、ならここに「テュランヌス・0」は結成した。いいか?よく覚えておけ。俺の組織に入った以上、お前らは俺の手足。裏切り者は諸共切り落とし、義体に換えるだけだ。」
「常に鋼鉄としての精神を忘れるな、邪魔になる存在を許すな! そして、その先の理想にたどり着く。それが全てだ、いいかっ!」
『「ヘッドの栄光の為に!」』
何より固い意志の表明だった。いよいよ持って、彼ら、もといテュランヌス・0の本格的な行動が開始された。
「さあ、いくぜおい!」
『戦闘態勢、攻撃開始。』
基本的な方針はこうだ。今は、"アレ"を作るにしろ兵装の研究開発をするにしろとにかく物資がない。
機関の関係上、燃料は消費が無く問題ないが、敵からの補給をしていても一番消耗が激しい弾薬、これからの事を考えると大量に必要になるであろう鋼材・ボーキサイトの確保は最重要だ。
いくら資源地の大陸が近くにあるからとは言え、それだけでは供給が全然足りない。「物資輸送に加えて、敵艦から弾薬・物資変換可能な兵装を回収する」、という行動方針をとることになった。
「!!!」
「へっ! 雑魚が俺らの邪魔をすんじゃねぇ!」
故に、こうして新たに増産した輸送艦を護衛しつつそれに食いついてきた奴を狩るような部隊構成になっている。先はまだ長い。
レ級ら深海棲艦の輸送部隊が出ている間、アレスは拠点にて色々とやっていた。本来なら、自らも出て効率的に動きたいところなのだがまだやるべき事がある。
レーダー設置,砲台・発射機群配備の監督(もちろん作業はドロイド)、兵装・航空機の開発、特に航空機の開発を優先している。いつまでも航空機0と言うわけにはいかないしな。
ちなみに、現時点で研究終了し開発可能となっているのは、
・砲系(160cm以外)
・機銃・特殊機銃
・魚雷
・機雷爆雷
・噴進砲
・ミサイル
・航空機(ハウニブー以外)
...だ。
ま、研究自体は順次全て終わるだろうが、開発の方が物資使うからな。それら以上に重要なのが...
「ヘッド、"これ"は一体何なのでしょうか? 一見した感じは、艦のように見えるのですが...」
「そうだ、"こいつ"は「艦」だ。お前らにしてみれば想像もつかないだろうな。」
「艦」、と呼ばれた"それ"は見るからに既存の戦艦級よりも大きい。それこそ、元が航空母艦の大鳳がそう感じてしまうほどの巨大さだ。
「・・・俺の理想の終着点、その1つの一部分、と言ったところか。」
理想、それはヘッド、もといアレスが本来行き着くはずであった世界であると前に教えられた。今はまだ無理だが、アレスはその世界へ行き、"約束"を果たすつもりらしい。
その為に、まずはその理想の1つ「超兵器計画」の最終段階を踏み、それから転移装置を使ってその世界へ直接転移する必要があると言うのだ。
そんな面倒なことしなくても先に転移装置を作ればいいのでは、と言ったのだが彼はそれに異を唱える。
彼曰く、その転移装置は動力部の問題からか膨大なノイズを発生させ非常に目立つ。もし、要らぬ邪魔をされて装置が駄目になってしまえば意味がない。
だからこそ、この「超兵器計画」は必要だと言う。その計画の内容自体詳しく知らされていないのだが...
「・・・あの、ヘッド? その、超兵器計画?と言うのは一体何なのですか?」
「文字通りの意味だ。超兵器を開発する、その為の計画だ。」
??? ますます分からない。そもそも"超兵器"とは? そう言おうとした前に彼が話を続けた。
「超兵器、ってのは正式には「超常兵器級巨大兵器群」の略称名だ。既存の兵器の常識の枠を壊した巨大な艦や航空機、すでにお前も目にしているはずだ。」
ハッとした。気づいてしまった。心当たりがあった。今目の前にいる存在、雰囲気、何よりあの時言った「超巨大航空戦艦」と言うワード。
「そう、それは俺の「ムスペルヘイム」と同様の強力な戦力となる兵器群を作ることに他ならない。これさえあれば...」
そういって、アレスはまた建造途中の超兵器の1つの調整に入った。実はその超兵器とは別に、その中核となる「
「本当に凄い存在に出会ったものね...」
ただただ、そう思わざるをえなかった。だが、彼女も後に鋼鉄として才覚を振るっていくことになる。
アレスの"右腕"として。
レ級は、リヴァイアサンが元じゃないのかとつくづく思う。
あと、ここの奴には"とっておき"を搭載しています。詳しくは、性能表に書いて出しておきます。
序盤ということもあり、説明が多くなると思いますが、もう少しで最初の超兵器戦になると思います。