ハイスクールコブラ 作:えすとっく
すんません! 本当にすんません! 受験勉強だの部活だなやってたら更新できなかったんです!
…数日前あきばっか〜のに行って意欲が湧いたので数分で書き上げてみました。
「はぁ… はぁ… やっぱりやるね。 サイコガンのコブラ君。」
「はっはっは… 魔王様からお褒めいただくとは光栄だぜ… 代償が右腕ってのはちと大きすぎる気もするが。」
「僕なんて左足とついでに顔を半分だ。」
「すぐ直るんだろ?」
異様な色の空の下、俺と紅髪の青年は向かい合っていた。
辺りの地形は穴だらけで、数時間前までは健在だった山が吹き飛んでいる。
♢
バイトを終え、夜道を歩いていると(バイクは家に置いてある)、急に目の前に紅髪の青年が現れた。
「
「こっちも初めましてだな、イケメンの悪魔。 何用だ?」
紅髪のそいつからは悪魔の匂いがした。 それも、超強力な…
悪魔で紅髪というとグレモリーさんが思い浮かぶが、彼女と何か関係のある人物なのだろうか? 感じる魔力の質も似ている。
「サーゼクス・ルシファー、魔王だ。 僕の同族が君に狩られているようでね、少し出向いてきたのさ。」
「魔王、というと悪魔のトップかい? こいつはとんでもねえ人が出てきたな。」
そう大したことないさ、と微笑みながら言うサーゼクスくん。
そして彼はなんらかの魔力を発動させた。
「さて、場所を移そうか。 何が起きるかわからないからね。」
「出来るだけ落ち着ける場所がいいな。 どうせなら茶菓子も欲しいもんだ。」
♢
そして今に至る。
滅びの魔力とか言うもんのせいで右腕を吹き飛ばされるは死ぬほど疲れるわで悪いこと尽くめだ。
「全く。 何をどうすれば人間がそこまでの力を手にできるんだい?」
「毎朝コーンフレークを山盛り二杯食べてるからさ。」
「そうかい。 だったら僕も明日からコーンフレークを食べることにしよう。」
軽口を叩きながらその場に座り込むサーゼクス。
俺もそれに習ってブッタれる。
「これ直んのかなぁ? チリも残さず吹き飛んじまったからなぁ…」
「ああ、それなら魔界の医者に連れて行ってあげよう。 それくらいならなんとかなるよ。」
「マジか… 魔界半端ねえな…」
余りの疲れにコブラ口調が息を潜めてる俺氏。
「本気は出してないんだろう?」
「出せない、が正しいな。 本気で撃ったら地球が終わっちまう…」
「そうか、それは怖い。」
笑顔崩さねえあんたの方が怖い、と返すと、サーゼクスは笑いながら立ち上がった。
「君、悪魔になるつもりはないかい?」
「相棒は悪魔だが俺は悪魔になるつもりは今の所ないね。 ただ… 彼女と共に生きる為に、悪魔になることはあるかもしれない。」
「SS級はぐれ悪魔… 黒歌のことかな?」
「ああ、そうだ。」
少し解せないかな? とサーゼクスが呟く。
「何がだ?」
「なぜ君がわざわざ黒歌を、と言うことだよ。 彼女は罪を犯したんだ。」
「そうだな、丁度いい。 なあ、彼女の罪を無かったことにしてくれないか? 元から無かった事なんだ。」
「…それは難しいかな。」
そうか、と言いながら残った左手のサイコガンを向ける。
「…なんのつもりかな?」
「俺はいつでも最高出力のサイコガンを撃てる。 最高出力で無くとも、お前を含めて魔界を消し飛ばすことができる。 たとえ結界を張ったとしてもそれを貫いて、だ。」
「君は今、僕を脅しているってことでいいかな?」
「その通り、よぉくわかってんじゃねえか。 即決しろよ、消し飛ばしちまうぞ? …もうジョークを飛ばす余裕もなくてね、悪いが早く決めないと…」
「ははは、わかったよ。 彼女の罪は無かった事にしてあげよう。 だけどその代わり、だ。 君が悪魔になる時は僕の息子の眷属になってくれないか?」
可愛い息子でね、と息子自慢を始めそうなサーゼクス。
「構わねえさ。 それだけで彼女の罪が帳消しになるってんなら、いくらでも。」
「じゃあ僕も手筈しておこう。 …来てくれ、病院に案内するよ。」
「…悪いな、ありがとう。」
「何を今更…」
♦︎
「って言う事で治療を受けてお茶してから帰って来たんだ。」
「…コブラ、今私の中にいろんな感情が渦巻いてるんだけど、取り敢えず全部出していい?」
「おう、存分にこい。」
スゥ、と息を吸い込む黒歌。
そして
「なんで家に帰る途中で魔王とやりあって来てるの!?山が消し飛んだって何!? ついでにお茶ってどう言う事!? え? 魔王とどんぱちやった後に仲良くお茶してから帰って来たの!? て言うか右腕一回吹き飛んだの!? っていうかコーンフレーク別に食べてないよね!? 地球吹き飛ばせるって何そんなの聞いてないにゃん! …はぁ、はぁ…」
全部一息で言った後顔を真っ青にして息をする黒歌。
そりゃワンブレスで言ったら酸欠になるわな。
「でも… ありがとう! ほんっとうにありがとう! 嬉しいにゃん!」
「おっとと。」
泣きながら抱きついてくる黒歌を受け止める。
その後は20分ほど、存分に泣かせてあげた。
「落ち着いたか?」
「うん、もう大丈夫… いや、全然大丈夫じゃないんだけれども大丈夫!」
黒歌が目を擦って俺から離れながら言う。
そしてその後一度深呼吸をして、俺の胸に人差し指を突きつけた。
「でも! こんな無茶はしないで欲しいにゃん! 下手したら死んでたんだよ!?」
「大丈夫さ。」
「なんで、なんで魔王なんかと戦って大丈夫って言えるにゃん? 譲が強いのは知ってる。 だけど…」
「大丈夫だよ… コブラは、俺の尊敬する男は愛する女を残して死にやしない。」
また泣きそうな顔になる黒歌を抱き寄せながら言う。
黒歌は…
「自分で自分を尊敬するなんて、おかしいにゃん。」
「自信家なのさ。 俺はね。」
「本当に、おかしくて愛おしい人。」
「お前も十分におかしくて愛おしいさ… っと?」
黒歌が俺を押し倒してきた。
「…心配、したんだから。」
「…悪い。」
…これが初夜の風景であったことは言うまでもないだろう。