魔法少女リリカルなのは~魔王の再臨~   作:シュトレンベルク

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いきなりの急展開。我ながら意味不明ですが、それでも良い方はどうぞ。




P.S. 新成人の皆様、おめでとうございます


定めた道

 何も見えない暗闇。その中をただ一人で歩いている男がいた。そこには空は愚か、大地もあるようには見えない。それでも、男はそこに何があるのか分かっているかのように歩いていた。

 

 果ては見えず。どこまでも底の見えない場所で、男は何かを求めていた。自分でそれが何なのかも分からず、ただひたすらに求め続けた。まるで人類の悪性を象徴しているかのような歩みであり、そこには己が願い続けた物は無いと知りながらも男は進む。そんな男に、何処からか声が降りかかってきた。

 

『――――汝に問う。汝、騎士なりや?』

 

――――否。俺は騎士にあらず。

 

『――――汝に問う。汝、貴き者なりや?』

 

――――否。俺は貴き者にあらず。

 

『――――汝に問う。汝、王なりや?』

 

――――否。俺は王にあらず。

 

『――――汝に問う。汝、何者なりや?』

 

――――俺は■■■■■だ。それ以外の何者にもあらず。

 

 

『――――汝に問う。汝、何を求める?』

 

――――不明。されど、今俺が求める物があるとすれば。それは――――

 

 

 その瞬間、男が何と答えたのか。当人たち以外には誰にも分からない。ただ、一つだけはっきりとしている事がある。これこそが、彼の起源。始まりとなった場所であり、自分の価値という物を決定づけた瞬間なのだ。

 

『――――汝に問う。汝、何者なりや?』

 

「趣味の悪い事をしてくる物だな。長き時を経れば、俺の答えが変わるとでも思っているのか?」

 

 いつの間にか足を止めた男――――ソロモンは一寸先すら見通せない闇の空を見上げる。そして、何も見えない空に手を伸ばす。そこに何があるのか分かっているかのように、ソロモンはただ手を差し伸ばし続ける。

 

「俺は何者でもない。あの時から、俺はずっと変わってなどいない。だからこそ、俺は今もこうしていられるんだ」

 

どれほどの時を経ようとも、そのあり方が変わる事はなく。それ故にソロモンは光のない闇を恐れる事がない。生物が本能的に持っている恐怖を抱く事もなく、普段通りの自然体。そのあり方に声の主も納得の意を浮かべた。

 

『――――理解。汝、未だ選抜者なりと』

 

「俺はそんな物からはさっさと脱却したいぐらいなんだが。どうも、周りはそうはしてくれんらしい」

 

『――――無理。汝、抜ける術無し』

 

「簡単に言ってくれる。しかし、この場所に俺が招かれたという事はそういう事(・・・・・)なのか?」

 

『――――当然。汝、未だ軛より抜けず』

 

「そうか。ならば続ける他あるまいな。さて、今回の俺はいかなる事をすれば良いのやら……」

 

 そんな事を呟きながら、ソロモンは止まっていた歩を進め始めた。その果てはいまだ見えず、その道中には何があるか分からない。石ころがあるかもしれないし、川があるかもしれないし、一歩先は断崖絶壁かもしれない。けれど。決して、ソロモンは歩を止める事はしない。

 石ころがあるなら蹴飛ばそう。川があるなら凍らせて渡ろう。断崖絶壁があるなら空中でも歩いてみせよう。いかなる障害があろうとも、いかなる苦難があろうとも、決してソロモンは足を止めない。それは彼の信条なのだから。

 

 過去と現在を見渡し、未来は少ししか見えない。精々、一手か二手先程度しか見えない。そんなソロモンだからこそ、彼は止まる事をしなかった。止まっているように見える時も、彼は別の方向に進んでいた。それが王となる前にソロモンが決めた事だからだ。

 ソロモンが帝国を作る以前に存在した国は足を止めた国だった。だからこそ、ソロモンはそんな状態でいたくはないと思った。平穏が大事な物である事は知っている。だからこそ、この信条を他人に押し付けるつもりは欠片もない。だが、自身だけは挑戦し続ける者でありたいと思っていた。

 

 だからこそ、彼は止まらない。並み居る障害を薙ぎ払い、彼の足を引こうとする者を実力で黙らせ、無理難題と言われた事ですら成し遂げた。それだけの力が彼にはあって、その為なら決して周りを顧みようとはしなかったからだ。自分の邪魔をする物は尽く叩き潰すと、彼は決めているのだから。

 良き物であれば考え、悪しき物であれば問答無用。邪魔をする者に呵責も容赦も存在しない。だからこそ、ソロモンは絶対の王として存在する事ができた。良き王でも悪しき王でもなく、絶対の王として君臨し続けた。

 

「俺の宗教なんざ、最初は俺に対する恐怖心から出来た物だったのにな。時間は総てを風化させる、か」

 

 何もない場所だからこそ、柄でもない事を考えている。生まれ落ちた物総てはいつか風化していく物だと、知っていた。自分が築いた物など、次に目覚める頃には総て消えてなくなっていると思っていた。これは単純に自分が思っていたよりも起きる時期が早かっただけなのだが。

 

「総て。総てはいつか消えていく定めで、俺もそのうちの一つなんだと思ってた。名誉も、名前も、富も、俺が生きてきた道筋すらいつかは滅ぶもんだってな。俺が死んでから数十年も経てば消えてるもんだと、勝手に思ってたよ。でも、残る物ってのもあるんだな……」

 

 感慨深げにソロモンは呟いた。心底意外だと、そう思っていたかのように呟いていた。

 しかし、ソロモンにとっては当然の事だった。それはそうだ。彼はただの人として様々な国や世界を渡り歩き、王として様々な国や世界にある物を壊してきた。生者必衰の理を自らの手で再現し続けてきた人物なのだ。

 生まれ、育ち、滅びる。それが必定だと思っている。そういう人生を送ってきたし、そういう人生を多く見てきた。故に、それは必然だ。それは悪いとは思わないし、永遠なんて物があるとは到底思っていない。

 

『――――不思議。汝、何故生きる?』

 

「それが分かっているのに、か?確かに、人は生まれればいつかは死ぬものだ。その道中は様々な物があり、最後にはきっと苦しみが待っている。しかし、だからこそ、生きていく意味があるのさ」

 

『――――不可解。意味を理解できず』

 

「矛盾と言うか?俺にとっては矛盾でも何でもないさ。生きていれば分かる事だが……そうだな。きっとお前たちには分からないだろう。過程ではなく、結果にこそ意識を向けるお前たちにはな」

 

『――――否定。我らに不明など存在しない』

 

「ハハハハッ。そう怒るな。確かに、お前たちは俺の望んだ存在としている。その事に対して疑いなど存在しないし、お前たちはまごう事なき俺の半身だ。しかし、そんなお前たちにも分からない事があるからこそ、この世界はまこと不思議なのだよ」

 

『――――不認。この世界に希望などない』

 

「そうだな。いつだって世界は理不尽で、不条理で、望んだ通りにはならない。その狭間に人は振り回され、時に磨り潰されて消えていく。それが嫌なら、圧倒的な……それこそ世界を蹂躙してしまうほど強大な力を得る事で、世界を意のままに従えるしかない」

 

『――――同意。望みを叶えるなら神になる以外なし』

 

「俺もそう思っていたよ。王となるまではな。だからこそ、ジェイルの言葉に乗った。それが俺にとって必要な事だと判断したからだ。だがな。王としての一生を過ごした今の俺ではそうは思わんよ」

 

『――――疑問。その思考の変化は非常に興味深い』

 

「そら。お前たちにも分からぬ事はあるだろう?これもまたその一つであり、応えは自分の意志で探し当てるしかないだろうな」

 

 カラカラとソロモンは笑う。困惑する声の主のあり様がとてもおかしいと言わんばかりに。そんなソロモンの姿は声の主を更に困惑させる。少しの間笑い続けたソロモンだったが、愉快そうな表情を浮かべながら歩き続ける。そして、歩き続けているとか細く、けれど確かに光が見えてきた。

 それはこの闇と夢の終わり。それを見たソロモンはその光に向かって進み続ける。そんなソロモンを行かせまいとしているのか、次々と光がそこかしこに生まれていった。それはまるでふと空を見上げてきた時に見える星々のように美しかった。

 

「諦めろ。今回の団欒はこれにて終了だ。なに、そう焦らずとも次があろうさ。そうでなくとも、俺の旅路は未だ果てを見ず。今は一度の小休止に過ぎない」

 

 それでも、ソロモンの足は止まらない。目標が見えるまで歩き続け、目標が見えても歩き続ける男は周りの景色に眼を奪われる事など無い。そうあれかしと定めた時から、ソロモンの巡礼の旅は決定されていたのだから。既に決めた物に抗う程、酔狂な性格はしていない。

 

「我らの旅に終わりはなく。その旅路で別れたとて、それは永遠ではなく。俺たちは未だ果てに至る事もなく。いつかは座を超えた場所へ……我らが定めた終末へと至る。その間に幾度か身体を休めたとて、文句を言うものなどおるまいさ」

 

 光に進む足取りを止めるものは既になく、その旅路が終わりを得る時までソロモンの道は途切れる事を知らず。だからこそ、その足取りに恐怖はない。その道行きに恐れはない。その生き方に迷いはない。何故なら、それが自分で決めた道なのだから。

 自らの誓いに嘘はつかない。嘘をついても仕方のない事であり、そのような愚かな事だけはしたくない。神と敬われ、怖れられた絶対の力を持っていると言われた王でありながら、決してそんな事はないと思い続けた王。その道に間違いはないと信じている。

 

「さぁ、新たな時間の始まりだ――――楽しんでいくとしよう」

 

 光はより強くなり、その光の先へソロモンは歩き始めた。そして光を抜けたその先で、ソロモンが見たのは――――既に見慣れた天井だった。立てかけられた時計を見れば、いつも通りの時間を示していた。そしてその視線を指輪に向ける。

 

「これより試練の開始なり、か……俺も本腰を入れていかなければならないという訳だ。まずは何から手をつけるべきか……なんて、もう決まってるか」

 

 ソロモンは転移魔法で外に出た。外の天気はちょうど曇り空であり、少しすれば一雨来そうなくらいには雲の量が多かった。ソロモンは少し地面を蹴り、空中に少し浮かんだところで轟音が響くぐらいの力で空間を踏んで跳躍した。軽々と雲の層を抜けてみせたソロモンは空に浮かんだまま、指輪に魔力を籠め始めた。

 膨大な魔力が注ぎ込まれ、空間が歪んでいく。空間の歪みに反応して雲がソロモンの周りを囲み、太陽の光がソロモンに降り注ぐ。その様はまさしく神々しいの一言であり、ソロモンを見た天剣保持者たちは神を――――伝説を見た。ソロモンが腕を揮うと膨大な魔力嵐が次元世界全体に広がっていく。

 

「――――見えた。しかし、やはり面倒な事になりつつあるな」

 

 ソロモンの肉体に魔力が満ち溢れ、無意識に千里眼が起動していた。次元世界の総てに自身の魔力波を行き渡らせ、その魔力に反応した総ての魔導具を千里眼で目視した。ソロモンの魔力に反応する魔導具――――それはソロモンの指輪に他ならない。

 世界全体を見渡す千里眼に見通せない物はなく、指輪の所在をソロモンは知った。そして、何故自分がこの世界に舞い戻ったのかを理解した。同時に自らの試練の正体も自然と見えてきた。ただ、それが自分にとって後始末的な要素を多分に含んでいる事を理解して憂鬱な気分になっていた。

 

「これはクリアするのは中々大変だな。遺言を残しておいて正解だったと言うべきか、なんと言うべきか……」

 

「殿下、何かを見られましたか?」

 

「ああ。俺がやるべき事、行くべき道を漸く見定めたよ。改めて問おう、大騎士たちよ。俺に貴様らの剣を捧げる覚悟があるならば、これから俺の挑む試練に同行する許可を与える。そうだな、お前たちに分かりやすく伝えるとすれば――――神話の再来とでも言えば、分かりやすいか?」

 

 神話の再来。ソロモンはその神話の中で数多の英雄と王を相手取った。その道中には初代の天剣保持者や女帝たちが存在したと言われている。初代たちもソロモンが『試練』と称した戦いの数々に同行できたことを最大の名誉と語ったほどだ。

 それは現代において、ソロモンを信仰する者たちにとっては親類血族を殺してでも欲しい名誉だった。その名誉ある旅路に同行する機会を与えられた。これに乗らない者がいよう筈がない。その旅路がどれだけ厳しい物であったとしても、共にあれるだけで至上の名誉と言える。

 

「殿下、どうか我が剣をお受け取り下さい。我が身、我が命、我が力は天剣の栄誉を授かった瞬間から殿下に捧げると決めていたのです。どうか御身の旅路に同行する栄誉を我らにお与えください」

 

「――――よかろう。お前たちの剣を預かる。お前たちに名誉を授ける。決して見逃すな。この旅路の果てを、な」

 

『ありがたき幸せ!この身の総ては御身のために!』

 

 ソロモンは動く事を決意した。安穏とした日常を送るつもりだった。あの啓示さえなければ、第二の生を謳歌するために動いていただろう。しかし、そういう訳にはいかなくなった。彼には果たさなければならない使命があったという事を漸く認識したのだから。

 これより、ソロモンは自らの運命の輪を回す。己の果たすべき使命のために、己の残した後始末を終わらせるために、魔導の王は立ち上がる。現代に現れた最強の王が立ち上がる事を決意したのだった。




~作者とソロモンによるQ&Aコーナー~

「さて、物語は新展開を迎える訳ですが、こちらはのんびり進ませていただきたいと思います。シュトレンベルグです」

「卒論も完成し、これから少しの間だけ余裕ができてきたので執筆速度を速めたいと言っているが、正直無理だろうと思っている。ソロモンだ」

シュ「まぁ、今までも時間がなかった訳じゃないんだけどね。ネタが浮かばんのだよ、これが。あ、遅ればせながらご挨拶をば。あけましておめでとうございます」

ソ「ならば、もう少し外に出てはどうだ?外に出ないからネタが浮かばんのだろう?」

シュ「そりゃそうなんだけどさ。でも、外は寒いし天気は悪いしで外に出たくないんだよな。まぁ、自分の近況はさておき。新年一発目の質問はこちら」

Q.魔王と呼ばれる意味合いの違いは分かりました。ですが、天剣や女帝達に後は国の人達は意味合いは違えども魔王と呼ばれてる高町なのはに対して何かしら思ってないの?

シュ「岬サナ様、毎度質問を送っていただきありがとうございます。うん、まぁ、当然の質問だよね」

ソ「前に言っていた管理局員の話か。実際、どうなるかは俺にも分からんな」

シュ「まぁ、端的に言えば興味ないというのが本音だと思います。不遜だとか思われる事はありますけど、ちょっかいだされたりとかはないですね。そこまでなのはさんに興味示さないでしょうし」

ソ「ほう。その心は?」

シュ「あのねぇ。あんたみたいなレベルカンストどころか上限突破して果てが見えんような相手と比べられる訳ないでしょ?魔王と呼ばれた頃の実力って天剣の末席に着けるか着けないかレベルだからね?
 育成ゲームで言えば、同一の種族だとしてもレベルが天と地ほどの差がある奴を比べる訳がないだろ?それと同じ事だよ。精々、優秀な魔導士だなぐらいにしか思われないさ」

ソ「ふむ……そういうものか?」

シュ「そりゃそうさ。自分と比較にならないモノは総て同じように扱われる。恒星だって光の差とかあるけど、人間からすれば皆ただの星だ。そこに違いなんてありゃしないさ」

ソ「なるほどな。さて、次の質問に行くか。次の質問は……これか」

Q.今代の光華の破壊女帝は他の女帝達と一緒にジェイルの所に何故攻めに行かなかったんですか?

シュ「これは当然の質問かな。この質問の答えですが、破壊女帝は話を聞けていなかったので他の女帝の仕事を押し付けられて忙殺されていたからです」

ソ「……そんな理由だったのか。道理で、初めて会った時には怒り狂っていた訳だ」

シュ「現代の大騎士は戦うだけじゃなくて、自分の土地の管理も行っているからね。攻め入る時に偶々破壊女帝だけは領地に帰っていたって訳。その後も引き継ぎが終わるまでその場に縛られ続けたしね」

ソ「ああ……それは怒るだろうな。一気に四倍の仕事が押し寄せてきて、あいつらは悪びれてすらいなかったからな。怒髪天間違いなしだ」

シュ「まぁ、そういう事です。では、次の質問に行かせていただきます」

Q.ソロモンって、その気になれば英霊召喚も出来るの?このソロモンなら生前の実力を十全に発揮出来そうだし、それに魔力消費にも多少は役立つと思うのだけど?

ソ「結論から言えば、できるだろうな。ただし、俺が召喚しても生前の実力を発揮できるとは限らんし、魔力消費に役立つとは限らんがな」

シュ「なんで?」

ソ「呼び出されるのが聖王女だとか有名な奴ならば良いが、俺も聞いた事のない輩が召喚されれば知名度の問題で実力は発揮できん。同時に知名度の低い輩は最悪俺の魔力消費にすら劣る可能性がある」

シュ「つまり、何が召喚されるか分からないから良い結果になるとは限らないと?でも、それなら触媒とかを用意すれば良いのでは?」

ソ「用意しても、連中が来るとは限らんからな。場合によっては裏切られる可能性もある。そんな危なっかしい連中を呼ぶつもりはない。……同僚なら別だが」

シュ「はい?なんて?」

ソ「なんでもない。次の質問に行くぞ」

シュ「え~……まぁ、良いや。次の質問はこちら」

Q.もし、ソロモンが冗談で天剣達にクビなって言ったら、どんな暴走が起きますか?

ソ「…………………」

シュ「ああ~……これは、そうですね……」

ソ「……まず、碌な事にならん。天剣たちは俺の近衛だ。そんな連中が一気に死んだりして見ろ。間違いなく、国が荒れる。王にとって、大騎士というのは信頼を向けるに値する者たちであると同時に、扱いに困る連中でもあるからな」

シュ「まぁ、まず自害は間違いないとして。他には……どうなるんだろ。あんまり想像したくないなぁ……」

ソ「国を一つ滅ぼす程度で済めば良いな……」

シュ「………………ま、まぁ、とりあえず質問はこんな物で終わりかな?それでは、皆様本年も当作品をよろしくお願いします」

ソ「そうだな。これからも少しずつ頑張っていくので、よろしく頼むぞ」

~ソロモン&シュトレンベルグ退出後~

「……大丈夫ですか?」

「うん、大丈夫っぽいよ」

「ふぅ……一々潜入するだけで一苦労とは。我らが王ながら怖いものよ。ディアーチェだ」

「まぁ、王様ですから。しょうがないと思います。ユーリです!」

「それでこそ、と言うべきでしょう。シュテルです」

「うんうん、そうだよね!やっぱり陛下はそうでなくっちゃ!レヴィだよ!」

ディ「レヴィ、王には陛下呼びは止めろと言われていただろう?」

レ「それはそうだけどさぁ~。僕にとって陛下は陛下だし、それ以外の呼び方はしっくりこないよ」

シュ「それはそうですね。しかし、殿下の言葉は絶対です。次から訂正しなさい」

レ「は~い」

ユ「それじゃあ、質問に行きますね。最初はこちら」

Q.シュテル、レヴィ、ディアーチェに聞きますが、もし、もしですからね!ソロモンが夜伽の相手をしろって言ってきたらするの?

シュ「………………また、ですか」

レ「………………また、だね」

ディ「………………また、だな」

ユ「さ、三人とも!もし!もしの話ですから!」

シュ「分かっていますよ、ユーリ。……質問の答えですが。殿下の言葉に逆らうような愚かな事はいたしません。殿下はそこまで愚かではありませんが」

レ「僕もかなぁ。王様の命令に逆らう人なんてあの時代にはいないしね」

ディ「そうだな。元より、我らの身は総て陛下に捧げている。今更求められた程度で恥ずかしがる事も拒む事もせん。寧ろ、大変栄誉な事と言えるだろう」

ユ「な、なるほど。そうなんですね」

ディ「そういう事だ。では、次に行こう」

Q.ユーリに聞きたいのですが、ソロモンの事を先生、親のように思っているように感じたので、幼い頃はエグザミアの制御とは別で、大きくなったらお父さんと結婚する的な事をソロモンに思いましたか?

シュ「まぁ、昔の頃ならありえますね。親というのは一番身近な他人とも言えますし、その頃は性別という物に疎いですしね」

ディ「それで、その辺りはどうなのだ?ユーリ」

ユ「えっと……どうだったんでしょう?言ったかもしれませんけど、覚えてないです。それに、母様が言っていました。『陛下はこの世で最も尊き御方だ』って。だから、そういうのはあまり思わなかったような気がしますけど……」

レ「まぁ、かなり昔の話だしね。覚えていなくても仕方ないよ。僕でも子供にはそう言ったと思うし、それにそういう対象として見るには陛下は遠いからね」

ディ「……そういう事だな。さて、質問は以上か?ならば一言ずつ残して行くか。
 こうして二度目の機会を賜り恐悦至極だ。何やら次も呼ばれそうな気がするが、それは置いておくとして。この作品をどうかよろしく頼む」

シュ「それでは私も一言。
 陛下の旅路はまた新たな物となりました。最新の神話をどうぞお楽しみください」

レ「まぁ、陛下には負けなんてあり得ないし、あんまり心配はいらないんだけど。僕らの後輩の活躍をお楽しみに」

ユ「王様の頑張りを楽しんで下さいね。それでは新年もよろしくお願いします」
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