……嘘です。いよいよカイロです。いろいろ悩んでいるうちに一ケ月近く経ってしまいました。なんてことだ……なんてことだ……。にもかかわらず、原作にちっとも沿っていない上に、いろいろアレな内容なので御注意下さい。すみません。
『痴漢およびのぞき魔』……そんな甚だ不名誉な罪状(勿論冤罪)で危うく逮捕寸前であったアヴドゥルさんを回収し、またも逃げるようにルクソールを脱した僕達一行。列車を乗り継ぎ、とうとうたどり着いた。
旅の終着点……カイロの街へと。
しかしすでに空に浮かぶは宵の明星。この明るさではDIOの館を見つけ出すのは不可能であろう、と本格的な捜索は断念。明日に備え英気を養うべく、宿に赴き夕食後ロビーで各々のんびりしていたところだった。
「それはそうと、綺麗な方でしたね! 」
目を輝かせながら、彼女がポルナレフに言う。
「あん? なにがだよ? 」
「もちろんさっきの女性、ですよ」
「あー? ……まあな」
そうなのだ。意外と好きなのだ。彼女はだれかのこーいう話が。そのあたりは一応いっぱしの女の子であるということか。
(なのに何故己のことにはああなのだろうか……。解せない。……わけでもないか)
そこはかとなく浮かび上がる心当たりに思いを馳せている僕をよそに彼女のポルナレフへの追及は続く。
「で、なにがあったんですか? 」
「……なんもねーよ」
「えー? いいじゃあないですか、教えてくれても。
ききたいなぁ。ポルナレフ兄さんのそーいう話! 」
所詮『妹』という生物に『兄』は弱いものらしい。なんだかんだ結局リクエストに応じる男。
「ああ? ったく、しつけーなぁ。
まぁ、かくかくしかじかで、少し、な。
純粋に親切な女性だった……ただ、それだけさ」
「へぇ……! いいなぁ!
『……たたずむ耳飾りだけが、ふたりをみていた……』
みたいな感じですね! 素敵!! 」
「なんだそりゃ。センスねぇひと昔前の三文小説か……」
「ふふ、兄さんもスミにおけないなぁ」
「うるせえ。あんま兄さんをからかうもんじゃあありません」
そう言いつつも実はまんざらでもない様子である。そんなポルナレフに対し自分も感想を述べておく。
「確かに、めずらしいものをみせてもらったよ。おまえ、あんな表情もできるんだな。
僕はてっきりまた肉の芽でも刺されたか、もしくは偽者かと思ったが……明日は確実に雨だな」
「……あのさ、花京院? ずーっと思ってたけど……
おまえ、なんでオレにだけそんなに厳しいの? 」
「ええい! いいんだよ! オレのこたぁ! 」
そして訪れし、逆襲のポルナレフのターン。
「へっ! そーいうおめーだって……どうしたよ?
似合ってるぜぇ、そ・れ。可愛い耳になっちゃって」
「ハッ!? 」
あわてて、ズバッと指さされた『それ』を髪で隠す彼女。
「気づいてないとでも思ってたか?
へへ……どこで、だれにもらったのかなぁ?
さぁ、お兄ちゃんに白状なさい! 」
「うっ……! 」
完全に形勢は逆転したようだ。困窮した彼女はしどろもどろに言い放つ。
「こ、これはっ!
い、いいじゃあないですか! だ、だれでもっ!! 」
(……また、なんでそんな、ばか正直に……)
自分で買った、とでも言っておけばいいものを。
しかし……
『えへ! これ、花京院くんにもらったんですよ~!
いいでしょう? 私にはもったいないくらい可愛いでしょっ! 』
……などとあっさり言われてしまうよりはまぁ、こーいう反応を示してくれる、というのは、すこしうれしい……かもしれない。
「ふーん、じゃあ、こっちの彼の方に聞いてみよーかなぁ?
なぁ、花京院? しってる? 」
「……ノーコメント」
「またまたぁ! すました顔しちゃってぇ!
じゃあ……兄さん、おもいきって、もっと気になってたこと聞いちゃおっかなぁ~! 」
向きが変わった矛先を一蹴する僕にめげることなく、わざとらしくひとつ咳ばらいする。
「オホン。えー、で、キミたち……どうだったのかな?
あっちの方は。無事に、できましたか? 」
「え? なにをですか? 」
「はぁ? なにをだよ……」
意味がわからない。ふたりで首を傾げる。
すると男は普段よりも二割増しに垂れ下がったまなじりで、にまにまと答える。
「なにって……そんなの決まってんじゃーん」
(はっ……!)
その調子にすべてを悟るも遅かった。
「……せっ……」
「うぉおぉー! 「わあぁー!! 」」
デリカシーのかけらもない男の口から飛び出かけた禁断の単語をかき消すべくとっさに叫ぶ。どうやら同じ考えに至ったらしい彼女とともに。
「うお! びっくりした。なんだよ、急に……」
「な、ななななな! そんなわけないでしょーッ! 」
加えて見頃の紅葉を散らしたかのように頬を染め、ものすごい勢いで否定しにかかる彼女。
「え? してねぇの? 」
「し、しししし、しますかっ! 」
「えー、だってさぁ、若い男女が同じ部屋で一夜……どころか何夜も明かしたんだぜ。
やることなんて、ひとつだろ! 」
「ひ、ひとつじゃあないですっ! 」
「……」
言い争う二人を一歩引いて眺めつつ、密かに掌で顔を覆う。
(同じ部屋で、どころか、同じベッドで、しかも抱きしめあって寝た……だけ。
とか、とても言えない……言えるわけがない……)
というか言ったって信じてなどもらえまい。あの『死神』の一件の方がまだ真実味がある気がする。……泣いてなどいない。
「か、花京院くんはポルナレフ兄さんとは違うもんっ!
兄さんの、兄さんの……変態ーッ!! 」
しまいにはそんな捨て台詞を残し、彼女は走ってどこかへ行ってしまった。それをしたり顔で見やりながらポルナレフがこぼす。
「へへ。『変態』って、女の子にいわれるの、なんかいいよな」
「……本当に変態だな」
(ちょっと、わからんでもないが……)
彼女をからかって「えっち! 」と、罵られたときの、あのなんともいえない……いや、やめよう。
そんな回想をしていると肩に回される太い腕と野太い声。
「しっかし、ほんっと、なにやってんだよ、花京院おまえ……」
それを憮然と払いのける。
「うるさいな。聞いての通りだ。
僕は下半身だけで生きているおまえとは違うんだよ、ポルナレフ」
「あぁ? なんだと? このへたれ! どーせてめー、ひよったんだろ! 」
「はぁ!? 人の気も知らないで勝手なことを!
あのひと無防備で、大変だったんだぞ……。
僕が己を律するのに、どれだけ苦労したと思っている!
何度僕のハイエロファントがスプラッシュしそうに……って、やかましいわ! 」
「……下ネタかよ。つーか、そんなにやりたきゃあやりゃーよかったじゃねーか」
すかさず横から入る厳かな
「じ、承太郎まで……。僕たちは夫婦はおろか、恋人同士ですらないんだぞ」
「「おまえ、まだ……いいかげん言えよ……」」
あきれかえった声音のユニゾンが響く。息がぴったりなのがまた腹立たしい。
「うるさいっ! こっちにもいろいろ事情があるんだッ! 」
反論する僕になおもありえないものを見るような視線を向けるふたり。
「しかもちょっと待て、おまえ今夫婦っていったか……? 」
「今時どんだけ古風なんだよ……」
「な、なんだよ……!
互いの気持ちを確認しあったのち、交際をスタート。手をつなぎ頬を赤らめるところから順調に愛を育み、社会的にも、高校卒業後一流大学を出て、しかるべき職に就き安定した稼ぎを得て、責任をとれるようになってから満を持して給料の三ヶ月分の指輪を渡しつつプロポーズ。そして晴れて結婚……いや、せめてご両親に許可をいただいて婚約をする……
……そのときまではきちんと節度を護った清い交際をするべきだ!あたりまえのことだろう!? まぁ無論、その後はお察しくださいだがな!……ふっ、ふふ、フフフフフ……」
「……妄想がなげぇ」
「このムッツリはっきりチェリー野郎……」
「はぁ? ものすごく努力してまとめてやったのに! 三行で!! ……多少はみ出たが、そこは御愛嬌というやつだろう! 本気を出していいなら『第一章・出逢い~運命の名の下に~』から始まり、誰もが辟易して途中でついてくるのを諦めるような壮大なストーリーから成る感動巨編を執筆するためのアウトラインはすでに構築済みだ! 」
「しらんわ、そんな努力」
「そして、いらんわ、そんな小説。誰が読むか」
「ふん! 不純、かつ、不埒な!
まったく最近の若者は、けしからんことこの上ない!
こらえ性が足らんのだ! 軟弱者どもめがッ! 」
「あの、おまえですよね? この中で一番若者……」
憎たらしくも的確なことをぼやくポルナレフの傍ら、きらりと鋭いその目が光る
「つーか、なんでそんなにムキになってんだよ。
その口ぶり……さてはなんかあったな? 」
「ぐっ……な、なんにもないっ! 」
コロンボの恐るべき観察眼。身に染みてわかっていたことではあるが、敵にまわすとかくも厄介なものなのか。その追求から逃れるべく必死に視線を逸らす僕に憐みと嘲りの心を見せる。
「フン……まぁ、聞かんでおいてやるか。いいんじゃねーか。できるもんならやってみればいい。せいぜい頑張れや。耐えるのは他の誰でもない、てめーだしな。ま、おれ個人としては、どーせやるならいつからやっても同じだと思うが」
「いいや! けじめだ、けじめ!! というか、そもそもの前提からして間違いだ。僕だけの、男側の欲求だけで、そんなことをしていいわけがないだろう! 」
至極真っ当な主張をする僕に対し、ポルナレフの奴がまたもニヤニヤという。
「いやー、わっかんないぜー? 実はあいつ、まってるんだったりして。
無防備……それって、誘ってたんじゃねーの~? 」
「そ、そんなわけあるかッ! 彼女にかぎって……」
「……花京院、おまえは女に幻想を抱きすぎだ。
女だって、すきなやつとはやりてーもんなんだぜ……」
そこへ降り注ぐ、帝王承太郎様の宣旨。
「そ、そーいう、ものなの、か……? 」
「そーいうもんだ。
まぁ、男とちがって、きもちがどうの……とか女はいろいろめんどくせーがな」
其れ将に悟りの極致の如し。淡々と語る孫の姿にため息をつく祖父。
「……おまえは一体いくつなんじゃ、承太郎。さすがは、わしの孫……? 」
「フン、ちょうどいいから、いろいろ教えといてやる……」
こうして、『承太郎センパイ』の有難い講義が始まったのだった。
「へぇー……! 」
「……ほぉー! 」
「マジで!? すっげーッ! 」
「う、嘘だ! ……そ、そうなの? 」
「……おーい、花京院くーん! って、あれ? まだみんなで話してたんですか? 」
「ぎくぅ!! 」
そのまま密やかに承太郎とポルナレフと男同士の……とてもじゃあないが聞かれるわけにいかない話をしていると、いつのまにやら彼女が戻ってきたらしい。話に没頭していた僕を背後から清く明るい声が貫く。
「どうしたの? そんなにびっくりしちゃって」
「ひ、仁美さん!? ち、ちがう! ちがうんです!
あなたはちがうと、信じて……
いや、ちがってなくとも、いっこうにかまわんッ!
……むしろ、それはそれで……いや、そのほうが……
ああ、いったい僕はどうすれば……!
……なんて、うそだ! ほんとうはそんなことわかりきっているッ!
あなたが望んでくれるというのならば、僕のこのちっぽけなポリシーなどッ!
すぐさま、かなぐり捨ててみせましょうッッ!! 」
「え? あ、あの……?
ごめん、私にはわけがわからないよ……」
「はっ! わ、わからなくて結構です! 」
「? そうなの? 」
僕の怒涛の勢いに目を瞬かせ疑問符を浮かべる彼女。我に返り誤魔化しがてら訊ねる。
「そ、それはそうと、あなたこそ何事ですか? 」
「ん? えーと……」
ちらと、周囲をうかがうと、こそっと耳打ちされる。
「(……ちょっと、話したいことがあって。あとで部屋にいってもいい? )」
「は、はい……」
「……よかった。 じゃあ、皆さん、おやすみなさい! 」
ふにゃっと僕に微笑みかけたあと、皆に向けぺこりと御辞儀をし鼻歌まじりで再び軽やかに階段をのぼっていく。
奴らの反応など、もはや言うまでもないだろう。忌々しい……。
「おめでとう! ……がんばれよ! 」
「もうひとつ助言してやる。
あせるな。むこうから求めてくるようにしむけろ。以上だ」
「卒業式に赴く、孫を見送るきもちじゃのう……」
「フアーア……(けっ、この万年発情期どもが……)」
「いいか、花京院。わたしの好きな日本の諺に、こういうのがある。
据え膳食わぬは……」
「う、うるさいうるさい! うるさいよっ! うわぁー!! 」
「てめーがいちばんうるせーよ……」
(……遅い)
時計を睨む。
なにをしても落ち着かない、
チクタクと、時を刻む針の音だけが部屋に響く。
「……」
頭の中に思い浮かぶは先程の、奴らの……
「ふ、ふん、ばからしい。そんなわけ……」
(そうだ。そんなわけ、ない……そんなはず、ない……だろう)
――あとで、部屋に――
(……。もしか、して……もしかしたり……? )
建前とは裏腹に、哀しいかないつのまにか明後日な方向に飛んでいた僕の意識。
それはコンコンという軽快なノックの音により引き戻された。
「こんばんはー。いるー? 」
「はっ! はい」
呼吸を整えつつ、ドアを開ける。
「ごめんね。ちょっといいかな? 」
「ど、どうぞ」
「おじゃましまーす。わぁ、部屋の感じおなじだね。逆なだけ。
……って当たり前か。ホテルってそんなものだよね」
「そ、そうですね……」
部屋を見回しながらくるりとまわり、くすくすとわらう彼女。
そのしぐさに、表情に、否が応にも胸が高鳴ってしまう。
一体何故そんなにも、たのしそうなのだろうか……
なにを目的として彼女はここに……
そんなことをうっかり考えてしまったからか、よけいに。
(い、いかんいかん! )
どうにか平静を装いソファを勧め、自分も椅子に着席しつつ、気になって仕方がなかった本題を訊ねる。
「……で、そ、その、お話というのは……? 」
ごくりと唾をのみ込む。
「ああ、うん。えっと……花京院くんと、私ね……」
そうしてゆっくりと、つややかな薄桃色の唇が紡ぎ出したのは……とんでもない一言だった。
「……合体、してみるのはどうかなって」
「!? あag区tmるpr7ta……!? 」
「ど、どうしたの? 」
「な、な、な、な、な! なにをいって……」
衝撃で椅子から半分転げ落ちそうになっている僕と対称的にあっけらかんという。
「え? いや、今日私たち、磁力で合体ロボみたいになってたじゃない?
あれ、なんかいい感じじゃなかった? 無敵要塞みたいで! 」
「あ、ああ……そ、それか。そうでしたね……」
勘弁して頂きたい。そんなことをいわれたらあの素敵な感触をおもいだしてしまうではないか。
「で、思いついちゃったの! 新しい技!! ハイエロファントと、セシリアをね……」
無邪気に嬉々として語る彼女。
「……」
僕はあらためて思い知る。
『天然』
それは自覚がないぶん、余計性質が悪い、と。
「……っていうのはどうかなって。試してみない?
って、あれ? もう今日は疲れた? やっぱり明日にしよっか? 」
「……だいじょうぶ。だいじょうぶですよ……、わかってた。
そんなこったろうと、おもっていたさ……。はぁ……」
「え?! な、なんか、怒ってる? 」
「怒ってなどいないっ! さぁ、やりますよ! 」
「う、うん! 」
「……ふぅ。実戦で使えるといいなぁ」
「そうですね」
「わっ! また遅くまで、ごめん! じゃあ、私はこれで」
一通りの実験および鍛錬が終わった後、腕時計に目を落とすとはじかれるように彼女はいった。
(はぁ……。そりゃあ、そうだよな。あいつらの戯言にまんまと踊らされるところだった……)
内心の盛大なため息とほんのすこしの安堵と共に、扉の前まで彼女を見送りにいく。
「おやすみ……なさい」
「おやすみなさい」
「……」
しかし、そこで不思議と立ち止まる彼女。その何かをいいたげな横顔に気づく。
「どうかしたんですか? 」
「ん……。いや、その……」
促すと、困ったように微笑みながらぽつりとつぶやく。
「最近ずっと……いっしょにいたでしょう?
なんだか、べつべつの部屋に帰るの、さみしい……なぁって」
「……ッ! 」
「ハッ! な、なんでもないっ! ごめんね! おやすみ! 」
あわててドアノブに手をかける彼女。
その背中に、投げかける。
「……じゃあ、今日も、ここで……いっしょにねますか? 」
「へっ!? ……も、もう! またこどもあつか……」
「……ただし」
逃がさないとばかりに、振り返りかけた彼女の背後の壁に手をつく。
そして、あいかわらずの見当違い。
そんな彼女の言葉をさえぎり、耳元でささやいてやる。
「……へんなことなんてしない。あれは、撤回します。
今夜は、なにもしない、なんていいませんよ?
僕になにかされても、いいなら……ね」
「え!? あ?! 」
真っ赤なかおをして、懸命に言葉をしぼりだす彼女。
「う……! あ! え? な、なにかって? なに?! 」
「さぁ? なんですかね……」
……そんな顔が、余計に男の嗜虐心を煽るというのがわからないのだろうか。
「……あなたがいま、考えていること、じゃあないですか? 」
「っ!! かっ、花京院くんの、えっち! い、いじわるっ!! 」
「そうですよ。しらなかったんですか? 」
「なっ!? ど、どうしちゃったの?! 」
「どうもしていない。ありのままをいっているだけだ」
「え?! う、うそつき!
……す、すきなひとにしか、興味ないって……いった、のに……! 」
今にも泣きだしそうな、彼女の瞳。
「……そうですね。たしかにそういった」
それをまっすぐにとらえ、告げる。
「でも嘘なんて……これっぽっちもついていない。僕は」
「……え、っ……? 」
見開かれる、ふたつの美しい碧玉。
「……っ!? も、もう、わけわかんないっ! おやすみ! 」
一瞬だけ訪れた静寂の後、ただそれだけ言い放つと僕の両腕の包囲網をくぐり抜けて部屋から飛び出ていく。
「……」
閉まる、扉。
遠ざかっていく、足音。
「……これで、なんで、わかんないんだよ……」
全身を覆う脱力感に抗うことができず、おもわずその場にしゃがみこむ。
「はぁ……」
衝動的。すべてはそれに尽きる。
あとのことなんて、まったく考えていなかった。
彼女のあたまのなかも、僕のことでいっぱいにしてやりたかった。
……ただ、それだけだったんだ。
しかし、こんなことがきっかけで、翌日あんな事件が発生しようとは……
このときの僕は、夢にも思っていなかった。
ましてや、結局すべてがおわるまで……
いや、すべてがおわっても、ついぞ本人の口から語られることのなかった『彼女が抱えているもの』の存在になど……
愚かな僕は、これっぽっちも気づいていなかったのだ。
もうすぐこのお話も完結です……が、性懲りもなく次回作も本作品にちなんだものにする可能性が高いです。どんなのだったら、また読んでやってもいいぜ? と思って頂けるでしょうか?
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そのまま4部にクルセイダース達突入
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花京院と彼女のその後の日常ラブコメ
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花京院の息子と娘が三部にトリップする話
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花京院が他作品の世界へ。クロスオーバー。
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読んでほしいなら死ぬ気で全部書きやがれ!