ソードアートオンライン ー正義の味方に憧れた者ー 作:Yukikaze1105
転生を果たし、この世界で生を受けてからから不思議な夢を見る。だけど今日のは何時もとは違かった。
見る限り草原が広がる。いつもは城の中にいるが違う。そして僕の横には騎士と言うのが相応しい出で立ちをした人が立っているた。何時もは話そうと思っても声を出すことはできないのに今回は違った。
「……何時もと違う夢」
自分が声に出せる事に驚きを感じる。それがさらに何時も違うということを感じさせる。すると隣にいた騎士が言葉を発した。
「運命の歯車が動き出した。これから君は体に刻み込まれた通り戦いに身を落とす事になるだろう。その中で君はきっと何かを選ばなければならなくなる」
凛とした威厳に満ちた声。その騎士は自分に戦いの時が近い事を知らせる。
「この世界に来てからやれる事はやってきました。この時のために、なんの問題もありません」
そんな僕の言葉に騎士は苦笑する。
「君は勇敢なんだね。でもどこか脆く見える。かの弓兵によく似ている」
「僕がエミヤさんにですか?……そうですね僕はあの人のようになりたい。誰かを助けたい」
心の底からあの人のようになりたいと思った。自分を傷つけてでも弱いものを救うあの人に。
「確かに彼は……いや、これは僕よりもう一人のいや彼女の方がよく知っているかな。なら然るべき時にそれは告げられるはず。……そろそろ朝みたいだ。君が立ち向かうであろう事に僕の剣を君に預ける。本当は彼らはが力を与えるはずだったんだけど、どうしてか僕が呼ばれてね。またいつか会う時が来るだろう。それまでに答えを見つけられるといいね」
そう言い残し騎士は消え、目の前に一振りの剣が現れる。
「い、今のはプロトアーサー!?……彼とか言ってたからまだ……どれだけみんなに助けられるんだろうか。でもあなたの力有難く使わせてもらいます。そして目に映る助けを求める人を救ってみせる」
剣を握った瞬間選定の剣を取った時とは違いこの剣のみの記憶と技術が流れ込む。
この瞬間僕は本当の意味で聖剣の担い手となった。
ーそして運命は回り出すー
この世界に転生し早17年。この世界は僕が元いた世界とほぼ変わらないと言っていいほど平和な世界だった。違う箇所を上げるとするならばここではVRMMOが確立されている点である。そして2022年、ナーヴギアの発売とそして仮想空間と現実との完璧な隔離を行えるシステム、完全ダイブシステムの登場だった。さらにはソードアートオンラインの発表である。……二か月前にそのテスターの募集があったのだが見事に落ちたことは言うまでもない。
カーテンの隙間からの日差しを受け朧気ながら目を開ける。何時もと変わらない朝を迎えるが今日だけは気分的な面で違った。何故なら今日はソードアートオンラインのサービス開始される日だからだ。
「おはよ、お母さん」
居間に降りてきて朝ごはんの準備をすしている母さんに挨拶をする。
「あら、おはよう。今日はいつもより早いのね?」
何時もはもうちょっと遅いから不思議なのだろう。
「今日は特別だからね!……お母さん例のブツは?」
僕の言い方にお母さんが笑った。
「ブツってそんな変な言い方しないの、もちろんちゃんと用意しているわ二つ分。まさかうちの子がゲームをするなんてね」
「ありがと!まあこれが僕の始まりだからね、きっと……っとそろそろサービス開始時刻だ、じゃあやってくるね」
「はいはい、ほどほどにね?今日は雪菜の誕生日何だから」
「わかってる、早めに切り上げるから。あ、もちろん誕生日プレゼントは用意してあるから。……もしも僕が渡せない時は机の引き出しに入ってるから代わりに渡してね」
後半ただゲームするだけなのに傍から見たら何を言ってるんだコイツ、と言われるだろうがそんな気がするのだ。
アーサーにも言われたとおり僕の運命が動き出したのなら。
「うん、宜しいって何バカなこと言ってるのよ、たかがゲームするだけなのに」
笑いながら母さん言った。当然の反応だ。
「うん、まあよろしくね」
そう言い残し自室へと向かう。
部屋に戻りベッド上に横になる。僕の頭にはナーヴギアが装着されていた。もちろんソフトはソードアートオンライン。これから始まるであろう事に期待、高揚、不安が混ざる。
初期設定を行いついにその時が来る。
「リンク・スタート」
そう呟いた瞬間眩い光映し出され、僕は意識を手放した。
ーシステムログイン イシュタルー
プレイヤーネームSaberの現実での能力の反映を開始。なおスキルはレベル上昇の際に解放。
防具 騎士王の鎧 片手剣 エクスカリバーを解放 EXスキル巨獣狩りLv1を解放
なお、自称美の女神による工作があったのは言うまでもない。
光に包まれ目を開けるとそこには街が広がっていた。マップで確認するとはじまりの街という所みたいだ。
「無事入れたようだね、にしても凄いな本当に現実と変わらないや」
手を開いて閉じたり物に触れたりして仮想空間が現実と変わらないことを実感していた。
メニューウインドーを開くと開始5分と経たずに1件のメッセージが入っていた。当然心当たりがある訳がない。首を傾げながらメッセージを開く。
ー無事ログイン出来たみたいね、こちらとしてはイレギュラーが起きたわけだけど彼の力を手に入れたのなら結果オーライだわ。さてこのゲームにあなたの現実での能力と彼の力を反映したわ。もちろん装備もよ。届いてあるはずだから見てみてね。あとあなたの現実での能力は元々サーヴァントの力の因子が入っているから覚醒すればそれ並みになるわ。まあ士郎の力は渡した時に覚醒してるみたいだけど。……あなたは士郎似てるわ、でも今の英霊になった彼のようにはならないで、じゃないと貴方は一度理想に殉ずる事になる。それじゃあ救えるものは限られる。生きてこそよ。それを忘れない事ねー
From Ishtar
差し出しはイシュタルで説明に一言が添えられていた。
アーサーもだけどイシュタルも僕がエミヤさんに似ていると言う、それの何がいけないのだろうか。ともかく装備の確認をする。説明通り騎士王の鎧とエクスカリバーがあったが流石に初期からこんなものを持っていてはチートもいいところだ。どこか武器屋を探さないと。
考えていると隣からまたログインしてきた人が迷いもなく駆け出した。
それを見た僕はこの人がβテスターだと狙いを付け声をかけた。
「待って!」 「おい!待ってくれ!」
お目当ての彼は振り返ってくれたが僕以外にも彼を呼び止める人いたようだった。
その後は快くレクチャーを引き受けてくれた彼とモンスターがでるフィールドに移動する。もちろんもう1人の方も一緒だ。
「僕はセイバー、お願いを聞いてくれてありがとう、そっちの人もよろしくお願いします」
道中の合間に自己紹介をしておく事にし、即実行した。
「セイバー、剣か?俺はクライン、2人ともよろしくな」
頭にバンダナを巻く気さくな印象の彼はクラインと言うらしい。続いてβの彼だ。
「俺はキリト、こちらこそよろしくたのむ」
自己紹介が終われば後はもうこのゲームについての雑談に話が咲いたのは言うまでもない。βの彼の言うことはこれから先の為にも大変貴重な情報だ。早々に出会えた事は幸運とも言えるだろう。
「さて、とりあえずアイツでいいかな」
彼が青いイノシシを指さし、その後このゲームの醍醐味であるソードスキルにについて説明をする。
「じゃあやってみよう、セイバーからでいいかな」
「わかったよ」
そう言い、キリトから教わったようにタメを作る、すると片手剣が青く光だした。
「いいぞ!そのままアイツを切るんだ!」
それに従いそのまま、横薙ぎに一閃した。もちろん命中。イノシシはポリゴンに身を変え消滅した。
「いい筋してるよ!それに剣を構えるのが様になってたよ。剣道でもしていたのか?」
「ありがとう、キリトの教えがいいからだよ。んと少しだけね」
アーサー王の能力のおかげですとは口が裂けても言えない。とはいえ剣道をしていたのは事実だ。
「じゃあ次はクラインだな」
「おうよ!サクッとこのクライン様がやってやるぜ!」
ガッツポーズしながら今度はクラインが剣を構えそして
「ブヒーン!!」
「ぐはぁ!?」
いきなり突撃してきた青いイノシシがクラインの股間に命中した。
目の前に股間を抑え転げ回るイケメンが目の前にいた。
こ、これは俗に言う残念イケメンなのだろうか。そんな考えが頭に浮かぶ。
その後キリトにペインアブゾーバーの指摘を受け何事も無かったかのように立ち上がり今度はきちんとソードスキルを決めた残念イケメンだった。
「さて……どうする?感が掴めるまで、もう少し狩りを続けるか?」
雑談の中キリトがこのあとを聞いてくる。
「ったりめえよ!……と言いたいところだけど」
クラインが現在時刻を確認する仕草をした。
「……そろそろ一度落ちて、飯食わねぇとなんだよな。ピザの宅配、5時半に指定してっからよ」
「準備万端だなぁ」
キリトが苦笑する。
「そっちは?」
キリトがこちらを見る。
「僕も今日は妹の誕生日でね、お祝いしないとなんだ」
「セイバーも妹がいるのか、そうかそれは大事だな、俺も……」
キリトが何か言う途中だったが隣からそれを遮る声がこだまする。
「なにぃぃぃ!?セイバー妹がいるのか!?年は?美人か?」
クラインがすごい勢いで詰め寄る。そんな彼に押されて引き攣りながら答える。
「えっと、まあ血は繋がってないんだけどね。14歳何だけど器量良しの美人というか、美女?だと思うよ」
僕が答えるとさらにクラインの顔がアップになる。
「セイバー、一生のお願いだ。俺に紹介してくれぇぇ」
なんか見てて……そう鬼気迫るかのようなオーラーを出していた。
「え?え?え?」
僕は困惑する。それを見かねてキリトが口を挟んでくれた。
「こら、クライン、セイバーが困って引き攣っているぞ」
その顔には苦笑が浮かんでいる。
「お、おう、すまねぇ、ついな……ほんじゃおりゃここで一度落ちるわ。マジ、サンキューな、キリト、セイバー。これからもよろしく頼むぜ」
「こっちこそ、宜しくな。また訊きたいことがあったら、いつでも呼んでくれよ」
「楽しかったよ、クライン。また後で!……あ、妹がいいって言ったら紹介してあげるよ」
僕の言葉でクラインはまた顔を近ずけそれを見てキリトが吹き出していた。
「セイバー、絶対だからな!?」
「う、うん」
「よっしゃ、じゃあな2人とも」
クラインがメニューウインドを開きログアウトボタンを押して消え……ることはなかった。
「なんだこりゃ……ログアウトボタンがねぇよ」
その言葉に僕の体が強ばる。
「ボタンがないって……そんなわけないだろ、よく見てみろ」
キリトの声には呆れが混じったいた。しかし僕は直感した。始まったのだら僕の戦いが。
キリトもメニューウインドを開き確認するが無いみたいだ。
「他にログアウトする方法は……ない、な」
キリトの言葉に僕も頷く。
「んなバカな、ぜってぇなんかあるって!」
喚くクライン。そして呪文のように叫ぶがログアウトする気配は一向にない。
その後は誰かが気づき起こしてくれる他ないという結論に行き着き。キリトに妹がいると知ったクラインが僕の時と同じ反応をしたのはお察しの通りだろう。
そして時刻は五時半を回り、細く覗く空は夕焼けに染まっていた。差し込む夕陽が、広大な草原を黄金色に輝かせ、 僕は始まったと悟りながら、仮想世界の美しさに言葉を失った。
直後。
世界はその有り様を、永久に変えた。そして戦いが始まる。
突然の鐘のサウンドが大ボリュームで響き、3人とも飛び上がった。
「んな……っ」
「何だ!?」
「っ……!?」
同時に叫んだ僕達は、互いの姿を見やり、再び目を見開いた。
僕らの体を鮮やかなブルーの光の柱が包み込んだのだ。
輝きが失せるとそこははじまりの街の中央広場だった。辺りを見回すと僕ら以外にも……いや、周囲にぎっしりと幾重にもひしめく人の波が目に映った。
僕達はここに強制テレポートさせられたのだ。
数秒間、人々は押し黙りその後ざわざわと騒ぎ出し。苛立ちの声が散発し始めた。
不意にそれらの声を押しのけ、誰かが叫んだ。
「あ……上を見ろ!!」
一斉にここにいるみんなが顔を向ける。
空を埋め尽くす真紅のパターンの中央部分が、まるで巨大な血液の雫のようにどろりと垂れ下がる。それは落下することなく空中で姿を変えた。
出現したのは身長二十メートルはあろうかという、真紅のフード付きローブを纏った巨大な人の姿だった。
そして直感し睨みつける。こいつがこの世界の悪だと。倒すべき敵であると。直後、低く落ち着いた、よく通る男の声が、遥か高みから降り注いだ。
『プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ』
彼は言った、私の世界と。ーつまり彼は……
『私の名前は茅場晶彦。今やこの世界をコントロールできる唯一の人間だ』
彼はこの場の空気を支配し現在の状況を説明していく。そして驚愕の事実が告げられる。それはこの世界での死が現実に繋がること。またこのゲームから解放される条件は、たった一つ、アインクラッド最上部、第百層にたどり着きそこで待つ最終ボスを倒しゲームクリアするしかないということだった。それを聞いたプレイヤー達から罵倒が飛び交う。
『それでは、最後に、諸君にとってこの世界が唯一の現実であるという証拠を見せよう。諸君のアイテムストレージに私からのプレゼントを用意してある。確認してくれ給え』
アイテム名はー手鏡ー
それをタップし出現させ覗き込む。すると僕の、いや鏡を覗いたプレイヤーたちが白い光に包まれ元の風景に戻る。そして目の前にあったのはキリトとクラインの見慣れた顔ではなかった。
「お前……誰?」
「そっちこそ……」
僕は肩をすくめる。そして鏡を見直すし目を見開く。そこに写ってたのは現実の僕の顔だった。
そして同時に顔を見合わせ、叫ぶ。
「お前がクラインとセイバーか!?」
「おめぇがキリトとセイバーか!?」
「みたいですね……」
何故このようなことが出来たのかはキリトが説明してくれた。
そして茅場晶彦からこの状況が説明され
『以上でソードアートオンライン正式サービスのチュートリアルを終了する。―プレイヤーの諸君の健闘を祈る』
最後の一言が僅かな残響を引き、消えた。
そしてプレイヤー達の悲鳴、怒号、絶叫、罵声、懇願そして咆哮がそこかしかから発せられていた。
するとキリトに腕を引っ張られて街路の一つに移動する。
「いいかよく聞け。俺はこれからすぐに街を出て、次の村に向かう。2人も一緒に来い」
次の説明はβテスターだからこそ分かる事だった。
だがクラインは沈黙しやがて押し殺すかのような声で断った。彼には一緒にログインしたであろう仲間がいて、置いていくことは出来ないと言った。実にクラインらしい理由で、思わず笑がこぼれる。
「そうか……セイバーは?」
「僕はキリトについて行く。今の僕では力はあれど情報がない。助けた人と一緒に罠にハマりましたではシャレにならないからね」
キリトは頷いた。
「なら移動しよう。……クライン、何かあったらメッセージを飛ばしてくれ!またな」
そして実に彼らしい軽口に軽口を返し僕とキリトはフィールドへと駆け出した。
如何でしょうか?また不定期な更新ですが続けていきますのかお付き合いの程よろしくお願いします。
感想、アドバイスもお待ちしております。