はい!何も考えていません!
作者はサーニャ好きです
扶桑国にあるとある研究所……そこの地下にある檻に俺は両手を手錠で繋がれで監禁されている。
悪い事はしていない、けど……思い当たる事はある。
それは俺に『魔法力』が在るからだ。
俺に魔法力が在ると分かった時から研究と称した人体実験をされ続けた。薬物投与、血液投与、沢山の傷を付けられ、それが治るとまた傷を付けられるその繰り返しで俺の身体と心はボロボロになっていた。
「……何で…俺は軍に、入ったんだろ……」
もう、時間も解らなくなって生きる気力も潰えてきた。
死にたくても死ねない、死なせてくれない…そんな日々が続いた。
「誰か…俺を…
殺して
……くれ」
叶うはずの無い夢を灰色のコンクリートの蒼空に呟いたが、ソレは溶けるように消えていった。
「よし……制圧は完了したみたいだな」
「はっ!地下に至る階段を発見致しました!」
「分かった!案内してくれ」
「はっ!此方です」
(男のウィッチ…どんな奴だろうな)
「……今日は…騒がしい、な…」
銃撃の音や叫び声が聞こえていたが、だんだん小さくなっていき、俺の居る地下牢の扉が開き二人分の足音が近付いてきた。
(……ようやく、死ねるのか……少し、寂しいな…)
生きる望みは無くした筈なのに頭をよぎるのは所属していた戦闘機隊の皆の顔だった。
(……次の人生は…自由に、蒼空を、飛びたいな…)
頭の中で呟いていたら、足音が俺が繫がれている檻の前で止まった。
「土方、コイツが『佐々木 隼人(ささき はやと)』か?」
「はっ、扶桑国人としては珍しい銀髪で陸軍所属の佐々木隼人少尉です」
「フム…とてもじゃないが、ネウロイを戦闘機で15機撃墜した男には見えないな」
「あ!坂本少佐危険です!」
「はっはっはっ!心配無用だ!」
檻を開け一人俺に近付いてきた…横目で見ると眼帯をして、背中に扶桑刀を背負った大人びたように見える少女だった。
「大丈夫か?助けてやる」
「少佐、彼は大丈夫でしょうか?」
「分からん、だが、今治療した───ウグッ!?」
少女が俺から目を離し、後ろの男を見た瞬間その子の首を後ろから腕で絞めた。
「少佐!」
男が銃を抜き俺に向けるが、少女の首を絞めていくと躊躇うようにしていた。
「銃を……渡せ、コイツの首を、折るぞ…」
「ウッ…グア…」
「クッ!………わ、分かった…」
男は俺の方にグリップを向けて渡しそのままゆっくり出口に向かった。
「少佐を解放するんだ!それに、逃げても無駄だぞ!」
「………だろうな」
俺の呟きが聞こえたのか男が身構えた。そこに向け俺は少女を突き飛ばしそのまま階段を駆け上がった。
「ゲホッ、ゲホッ!」
「少佐!ご無事ですか!?」
「こ、この位大したことじゃない。それより奴を追うぞ!」
「はっ!」
「はぁ、はぁ、はぁ、ぐっ…」
満足に足も動かず何度も何度も階段に躓きながらやっと屋上に辿り着いた。
「はぁ、はぁ、はぁ………ようやく、見えた…」
蒼空は青く澄んで綺麗だった。高い金網に背もたれたらさっきの男と少女が数人の兵士を連れて屋上に出てきた。
「………」
俺が銃を持っているのを見て兵士は俺に銃を向けて来た。
「まったく、手間をかけさせるな…お前達銃を下ろせ」
「佐々木少尉、銃を捨てて下さい」
少女の言葉に兵士は銃を下げた
「………地に堕つも、羽拡げ舞え…我が刃、愛しい者を…護り抜く…為…」
辞世の詩を告げ銃口を顎の下に当て引き金を引いた。
カチッ…
響いたのは銃声ではなく、乾いた鉄の音だった。
何度引いても乾いた音しかせず弾倉を抜いたらそこに弾は入っていなかった。
「…まだ、死なせてくれないのか……」
銃を落としその場に立ち尽くしていたら少女が近付いてきた。
「佐々木隼人少尉、貴殿の力が貸して欲しい」
「……また、人体実験…か?」
「違う!あんな屑みたいな事ではなく、戦力として貸して欲しいのだ!」
馬鹿げた事だと思った…けど、少女の目は真剣で嘘を吐いているようには見えなかった。
「……俺にも…まだ、出来ることがあるのか…?」
「ああ、だからまだ…死ぬな。コレは命令だ」
「………了解、した」
その後俺は坂本美緒少佐の保護下で治療を受け操縦士として戦闘機を乗り回していた時位迄回復出来た。
ある日俺にあてがわれた部屋で休んでいたら坂本少佐がやってきた。
「佐々木!私は明日からブリタニアに戻る。お前は全快した後にブリタニアにある第501統合戦闘航空団に合流せよ!私もそこに居る」
「……了解しました、坂本少佐」
「うむ、ストライカーユニットに慣れることも忘れるなよ」
「…了解」
坂本少佐は「はっはっはっ!」と独特の笑い声を上げて部屋から出て行った。扉を開けっ放しにして。
「……騒がしい人だな」
扉を閉めベッドに寝転んでまだ馴染んでいない魔力と身体を整えた。
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オリキャラ紹介
・名前 佐々木隼人(ささきはやと)
・身長体重 182㎝ 71㎏
・容姿 うなじくらいまである銀色の髪、目の色は黒
・年齢 20歳
・固有魔法 氷水:大気中や海水といった水分を操る
・使い魔 銀色狼
・ユニット 川滝航空機工業 キ100五式戦闘脚
・武器 九九式二号二型改13mm機関銃
扶桑刀 孤狼丸(ふそうとう ころうまる)
・パーソナルマーク 小刀を咥えた銀色狼の横顔
・撃墜数(研究所監禁前迄) 一式戦闘機『隼』を操り小型ネウロイ15体、中型ネウロイ1体(ウィッチと共同撃破)
ご覧くださりありがとうございます。