彼の者は蒼空に自由を求める   作:疾風改

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第二話

 扶桑を出航してから一ヶ月後、漸くブリタニアに到着した。

 それと、階級が一つ上がり中尉になった、理由はネウロイ十五体を一人で瞬時に倒したのと、前部隊での戦績で昇格が決まったらしい。

 「…隊長、いや、オヤジ…アンタと同じ階級になったよ…」

 前に居た部隊の隊長『有村 慎司(ありむら しんじ)』中尉は皆の本当の親父みたいな人だった。

 「……皆の分も、ネウロイを殺さないと…な」

 降ろされている飛燕改を見ていたら、背後から誰かが近づく気配を感じ振り向くと坂本少佐が居た。

 「久しぶりだな!佐々木少尉、いや、今は中尉だったな」

 「お久しぶりです、坂本少佐」

 「うむ、501の基地に行くのは夕方になる。それまで自由にしてくれ」

 「はっ」

 坂本少佐はまた笑いながら去って行った。

 「……自由って何したら良いんだ?」

 自由な時間が全然無かったし、初めて来る国だから取り敢えず街に出て、人の居ない所を探した。

 「……人、多すぎる…」

 街なかは人が多くそれから逃れる為に一時路地に入り、落ち着く為に煙草に火を付けた。

 「……ふぅ…活気があるな…」

 ネウロイとの戦争中なのだが、この街は人に溢れ平和そのものだった。

 煙草を携帯灰皿に入れ、再び街に出た。

 ただ街をぶらぶら歩いただけで、1時間程で港に戻った。

 「む?佐々木、まだ時間あるぞ?」

 「…人が多く、道が分からなくて戻りました。海の方に居ます。」

 港に入ってすぐに坂本少佐と出会い、行く場所を伝えてから自分が一番綺麗だと思う場所に行き、舫に腰を下ろした。

 「……」

 小さい船が行き来する様子を見ながら煙草を吸った。

 昔から何もせずボーッとするのが好きだったから退屈とかしなかった。

 

────────────────────

 

 持っていた携帯灰皿が一杯になり、そろそろ戻ろうかと考えていたら、初めて見る女の子が近付いてきた。

 「し、失礼します!佐々木隼人中尉であっているでしょうか?」

 「ああ、俺が佐々木だ。キミは?」

 「はい、『宮藤芳佳(みやふじ よしか)』階級は軍曹です!」

 「…そうか、出発の時間か?」

 「はい!佐々木さんのユニットは先に送っているみたいで私達は飛行機で向かいます」

 「分かった、行くか」

 「はい!」

 宮藤の後ろを付いて行き、飛行機に入った。

 「よし、全員乗ったな?出発だ」

 坂本少佐の言葉と同時に飛行機が発進し、離陸した。

 「……………」

 「……………」

 「……………」

 飛行機の中は静かで、俺は目を閉じて軽く仮眠を取った。

 

 

 「あ、あの、坂本さん。」

 「どうした宮藤?」

 「はい、佐々木さんって私達と同じ扶桑の人ですよね?」

 「ああ、そうだがどうかしたか?」

 「髪の毛……銀色なんですね…」

 「ああ、アレは遺伝らしい。佐々木の親父さんも銀髪だからな」

 

 

 「…親父の爺さんがオラーシャ出身なんだ。俺はクォーターなんだ」

 俺の髪についての話みたいなのが聞こえ、つい話に割り込んでしまった。

 「オラーシャ、サーニャちゃんと同じなんですね!」

 「…オラーシャでの名前も在る。佐々木・ウラジミーロヴナ・隼人だ。……アレクサンドラ、サーニャとは従兄妹になる…サーニャは501に居るのか…」

 俺の言葉に二人はポカーンとした表情をしていた。

 「…なんだ?」

 「い、いや。佐々木の祖父がオラーシャ出身とは知っていたが、まさかサーニャの身内とは知らなかったからな」

 「うわぁ…サーニャちゃんのお兄さんなんですね!」

 「まぁ、そうなるな」

 「出会いは明日になるだろう。サーニャは夜間哨戒の任務があるからな。っと、着いた様だな」

 窓の外を見ると、闇の中に高い塔が見えてきた。

 「…あそこが、第501統合戦闘航空団の基地……」

 「ああ、我々ストライクウィッチーズの家で今日からお前の家でもある」

 「…………家、か」

 「佐々木さん!」

 前部隊の皆を思い出していたら名前を呼ばれ、振り向くと目の前に宮藤がいた。

 「えへへ、ようこそ!私達のお家に!」

 「……ああ、よろしく…な」

 笑顔の宮藤を見ていたら、思わず口角が上がるのを感じた。

 

 

 飛行機を降り、俺はそのまま坂本少佐の後を付いて行き、此所の隊長であるミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐の執務室に向かっていた。

 「ミーナ、私だ入るぞ!」

 坂本少佐は返事を聞く前に扉を開けて中に入っていった。

 中には三人いて、椅子に座っている女性が口を開いた。

 「もう、美緒ったらノックくらいしてから入って頂戴。…あら?」

 俺に気付いたヴィルケ中佐と他の二人に対して敬礼した。

 「本日付けで配属となりました、佐々木隼人中尉です」

 「よろしくね、私はミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ、階級は中佐よ」

 「ゲルトルート・バルクホルン。階級は大尉だ……扶桑国人には珍しい髪色だな」

 「は、これは父親の遺伝です」

 「へーそうなんだー…あ、私はエーリカ・ハルトマン。キミと同じ中尉だよー、よろしくね」

 赤髪で真面目そうなヴィルケ中佐、宮藤と同じ栗色の髪をしたゲルトルート大尉、人懐っこそうな笑顔をした金髪のハルトマン中尉、本当に色々な人が居るんだな。

 「美緒、佐々木中尉を部屋に案内してあげて。二人ももう寝なさい」

 「分かった、行くぞフラウ」

 「はーい。お休み、ミーナ、美緒、隼人」

 ゲルトルート大尉とハルトマン中尉に挨拶し、俺も坂本少佐に自室に案内してもらった。

 「案内、ありがとうございます、坂本少佐」

 「はっはっはっ!気にするな!同郷のよしみだ。それにスカウトしたのは私だからな!世話を焼くのも当然だ。まぁ今日はゆっくり休め」

 「は、お休みなさい」

 ベッドに入り目を閉じると一気に眠気が襲って来たので逆らわずに眠りについた。




 はい!三話です!ここでオリジナル設定を入れてみました!
 サーニャは可愛い(可愛い)

 
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