ハイスクールD×D 主人公に憑依してしまったドリルの男   作:パーシヴァルヴレイヴ

14 / 32
あなたは最高の兵士よ…

 

アナウンスで俺たちの勝利が宣言された。

 

「イッセー!」

それと同時にリアス先輩が俺の元へと向かってきていた。

俺もグレンラガンを解除し、先輩の方へと歩いていく。

 

「先輩、お待たせし…」

 

ギュッ

 

リアス先輩は俺に勢いよく抱きついてきてから俺の方を向いて、

 

「ありがとう、イッセー…!」

涙を流しながら笑みを浮かべてくれた。

 

「絶対に勝つって約束しましたから」

そう言って俺はリアス先輩の涙を拭い、笑いかける。

 

「ええ、あなたは最高の兵士よ…」

リアス先輩は顔を近づけてきて、

 

「ん…」

 

「ん⁉」

俺の唇に唇を重ねた。

 

「い、イッセーさん⁉」

 

(イッセー⁉)

俺たちの近くまで来ていたアーシアとドライグは悲鳴を上げていた。

 

「これはご褒美、私のファーストキスよ。日本の女の子は大切にするのでしょ?」

 

「い、いいんですか、俺で…?」

俺は不意だったためか、少し顔を赤くしてリアス先輩に聞くと、

 

「貴方だからこそあげてもいいと、心の底から思ったから…」

リアス先輩は今まで見た事もない微笑みを浮かべた。

 

「先…輩…」

俺が先輩の笑顔に見惚れていると、光に包まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「転移したのか…」

あたりを見渡すと、見覚えのある景色ばかりだった。

 

「部室に帰って来たようね…」

リアス先輩は俺に抱きつきながら事態を把握していく。

俺たちが帰って来てるって事はあいつらも……ヤバイ!

 

「せ、先輩、そろそろ離…」

 

「「あぁぁ⁉」」

遅かった…

俺が声がした方を見ると、そこには…

 

「何で…何でリアスがイッセーに抱きついてるにゃー⁉」

 

「兄様、これはどう言う事ですか?」

何が起こっているのか分からず、困惑している黒歌と至って冷静に見えるが、握り拳にはすごい力が入ってるのが分かる白音がいた。

そして、その後ろには泣きそうなアーシア、苦笑いする祐斗、この場を楽しんでいる朱乃先輩がいる。ちなみにドライグの声も頭の中にガンガン響いてきている。

 

「これはな…え、えーっと…」

俺が何か言い訳を考えていると、

 

「別にいいじゃない、好きな人にこうしたって」

そう言ってリアス先輩は手を俺の背中に回し、強く抱きついてくる。

あのリアス先輩? それは逆効果だと思うんですけど…それに…

 

「先輩って俺の事、好きなんですか?」

バッサリ聞いてみると、

 

「ええ、大好きよ? だから…」

 

「んっ⁉」

 

「「「あぁぁぁ⁉」」」

 

(私のイッセーを…この女狐ぇぇ!)

不意打ちでまたキスされました。

 

「これで分かったかしら?」

リアス先輩はウィンクをしてくる。

 

「はい、十分に…」

このお転婆姫は…

リアス先輩の行動に頭を抱えていると、

 

「「「イッセー(さん)(兄様)!」」」

 

「はいっ!」

こちらには三人の鬼がいた。

 

「兄様、いつの間にフラグ建てたんですか?」

(私が考えたところ、ライザー戦の時、それかあの合宿の時に絶対何かありましたね…)

 

「え、えーっと…フラグって何でショウカ?」

いつ建てたんでしょうかね…?

絶対に白音に目を合わさずに考えていた。

 

「イッセーさぁん…私はどうすればぁ…!」

 

「あぁ⁉ アーシア、泣かないでくれ!」

俺は泣きそうになっているアーシアの頭を優しく撫でる。

 

「イッセーが他の女とキスするなんて嫌にゃー!」

そう言って黒歌は少しずつ俺に近づいてきて…

 

「んっ⁉ ……ん…ぁ…」

 

「やぁ…いっ…せ…」

リアス先輩と違い、深い方をしてきました。

 

「…ん…これで上書き完了にゃ!」

唇を離すと、顔を赤くしながら撫でていない腕の方に体を絡めてくる黒歌。

 

「黒歌、あなた…!」

 

「リアスだけずるいにゃ。それにイッセーはそう簡単に渡さないにゃ!」

リアス先輩と黒歌の間に火花が散っているように見えるのは幻覚だと思いたい。

 

「兄様、私にも…」

 

「イッセーさぁん…」

白音とアーシアがゆっくりと近づいてくる。

 

「お前ら落ち着…」

俺が二人を止めようとしていたら、

 

床が光だし、魔法陣が構築されている。

これってグレモリーの紋様だよな。

 

「失礼いたします…」

そこからグレイフィアさんが現れた。

 

「どうしたの、グレイフィア? 婚約の話なら破談のはずよね」

 

「はい、お話はその方向で進んでおります。私が別件でこちらに参りました」

 

「別件…?」

 

「はい」

そう言ってグレイフィアさんは俺の方を向き、

 

「兵藤一誠様、魔王様があなたにお会いしたいと申しております」

 

「えっ…?」

魔王様が俺に? 確かリアス先輩のお兄様だったよな……っ⁉ まさか、破談にした事で怒られるとか…それかさっきキスした事か⁉

 

「ご足労願えますか?」

 

「はい…」

そう言って俺はグレイフィアさんと共に転移する。

 

「待ちなさい! それなら私も…!」

 

「すいません、お嬢様。魔王様はイッセー様お一人と会いたいと申しておりますので、お待ちください」

グレイフィアさんがリアス先輩に頭を下げると、俺と共に光に包まれていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

転移が終わると、俺の目の前には強者の雰囲気を纏い、先輩と同じ紅蓮の髪を持つ一人の男がいた。

 

「ご紹介いたします。四大魔王の一人、サーゼクス・ルシファー様でございます」

この人が魔王…

 

「いきなり呼びだしてすまないね、兵藤一誠くん」

 

「いえ、別に構いません。それでご用件とは…?」

縁談ぶっ潰してしまったし、怒られるんだろうな……

まあ、仕方ねぇ! 俺がやった事には悔いはねぇし、覚悟決めるか。

 

そう思っていると、魔王様から発せられた言葉は全然違った。

 

「先ほどのゲーム、興味深く拝見させてもらったよ、ご苦労だったね。何か褒美を与えたいんだけど欲しい物はあるかい?」

 

「えっ!…怒ってないんですか?」

 

「何を怒るんだい?」

魔王様は頭に?マークが浮かんでいるように見える。

 

「だって俺はグレモリー家とフェニックス家の縁談を潰したんですよ? 呼びたされたのはそれについて怒られるのかと思ってですね…」

 

「いやいや、怒るなんてとんでもないよ。今回のゲームで私の両親やフェニックス卿が少し焦りすぎたと言っていたし、ライザーくんに敗北を教えてくれたことに感謝していたぐらいだからね」

 

「いえ、俺はただ自分のために戦っただけですから」

 

 

「まあそう言わずに受け取ってあげてくれ。それでご褒美はどうしようか?」

 

「なら一つ…俺がやることに目をつぶってもらえませんか?」

 

「理由を聞いてもいいかな?」

 

「俺って今回みたいな事があったら放っては置けないと思うんですよ。またこんなことがあるかもしれない…そんな時の保険って事でどうでしょうか?」

 

「分かった、これからも大抵なことには目をつぶるよ」

 

「ありがとうございます、サーゼクス様」

 

「少し堅苦しいな…そうだ! 私の事はお義兄さんで構わないよ」

魔王様はフランクな感じで言ってくるが、

 

「それって発音少しおかしくなかったですか?」

 

「いや、これで合ってるよ」

魔王様がそう言うと、後ろに控えていたグレイフィアさんが、

 

「サーゼクス様、そろそろお時間です」

 

「そうか…君とはもう少し話したかったんだが、これからグレモリー家とライザー家での食事会があってね。そろそろ行かないといけないみたいだ」

 

「お気になさらないでください。では、俺もこれで失礼させてもらいますよ」

そう言って俺は魔法陣の中心に立つ。すると、魔法陣が光だし…

 

「また会おう、兵藤一誠くん」

 

「はい。後、次会う時からはイッセーと呼んでくださって結構ですよ?」

そう言って俺は部室に転移した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あのレーティングゲームから数日、グレモリー家とフェニックス家の縁談は本格的に破談となり、リアス先輩は喜んでいた。

 

俺もまたいつもの平穏な毎日を迎える事が出来る。

 

そう思っていたんだけど…

 

 

 

「これってデジャブだよな…」

学校から帰ってくると、家の玄関には大量の段ボールと、その横にリアス先輩の姿が見られる。

 

「お帰りなさい、イッセー。今日から私もあなたの家に住む事になったから。早速で申し訳ないのだけど、荷物を中に運んでもらえるかしら?」

リアス先輩は微笑みながらそう言った。

 

「先輩、一人暮らししてましたよね。 何で俺の家に?」

 

「決まってるわ、下僕との親睦を深めるためよ。後、あなたのお父様とお母様には説明しておいたから大丈夫よ」

そう言ってリアス先輩はウィンクした。

 

「部屋はまだありますし、両親が許したんならいいですけど…」

俺の家に引っ越す必要あったのか? どうせ学校か部室で会えるのに…

 

「あなたのずっと一緒にいたいのよ…」

そう言ってリアス先輩は俺を抱きしめようとするが…

 

「「「ダメ(です)っ!」」」

いきなり家の奥から黒歌、白音、アーシアが現れ、俺を守るようにリアス先輩の前に立ちはだかった。

 

「ここに来たからには私たちのルールに従ってもらうにゃ!」

 

「例え私たちの王でもです…!」

 

「抜け駆けはダメですよ、部長さん!」

 

「あなたたち邪魔しないでくれるかしら…?」

四人が争っている間に俺はせっせと段ボールを運んでいく。

 

(こうなったら私も…して…)

ドライグがボソボソと何か言っていたか俺には聞こえなかった。

 

 

また賑やかになりそうだな…

 

そう思いながら俺は再び手にした平穏な日常に足を踏み入れるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

「ん…?…朝か…」

そろそろ起きるか…

そう思って手を動かすと、

 

モミ…

 

手に妙に柔らかいものが収まっていた。

 

「なんだ…これ…?」

空いてる手で目を擦りながらもう少し触ってみる。

 

モミモミモミ…

 

「ぁ…ん…」

すると、俺以外の艶っぽい声が聞こえてきた。

 

「女の声?……まさかっ⁉」

すぐに掛け布団を払い除けると、

 

「またテメェか、黒歌っ!」

そこにいたのは黒歌ではなく…

 

 

「朝から情熱的ね、イッセー…」

何故か全裸のリアス先輩がいた。

 

「せ、先輩っ⁉ 何でここにいるんですかっ! それに全裸って…」

そう言って俺は先輩を見ないように目線を逸らす。

 

「私、寝る時は裸じゃないとダメなのよ。それに、イッセーと一緒に寝たかったから…」

先輩は微笑み、全裸のまま俺に近づいてくる。

 

「せ、先輩?」

俺は嫌な予感がして離れていくが…

 

「昨日は邪魔されてしまったからね、続きをしましょうか…」

リアス先輩が俺を追いかけてきてぐいっと俺の顔を寄せる。

そして、リアス先輩も目を瞑り、唇を近づけてきている。

そんな時、

 

コンコン…

 

「兄様、そろそろ起きる時間です…入りますよ?」

ドア越しにいつも起こしにきてくれる白音の声が聞こえてきた。

 

「ま、待て!白…」

 

ガチャッ

 

「兄様、部長…何をやっているのですか?」

入ってきた白音の顔が一瞬で無表情になった。

怖すぎるだろ、後ろからすげえオーラ出てるし…今なら黒歌も瞬殺だろ!

 

「あ、あら、下僕とのスキンシップよ?」

裸のまま俺に抱きついてくるリアス先輩。抱きつかれているため、かすかに震えているのがわかる。

 

「白音さん、イッセーさん起きました…か…?」

 

「早く用意しないと遅れる…にゃ…」

アーシアと黒歌まで来てしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

さっきの言葉訂正します。

 

俺は前以上に混沌とした日常に足を踏み入れたようです。

 

 

「「「イッセー(さん)(兄様)!どういう事ですか(にゃあ)…?」」」

 

「ははは…」

 

俺の悲鳴が木霊したのは言うまでもないだろう…

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。