ハイスクールD×D 主人公に憑依してしまったドリルの男   作:パーシヴァルヴレイヴ

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あぁ…一気に決めてやるっ!

どうも!先日、悪魔に転生した兵藤一誠だ。

 

「これでよし!」

 

(後少しだ。頑張れ、イッセー!)

 

「おうっ! 次は…」

俺は今、ドライグの応援を聞きながら、深夜にリアス先輩に任された初仕事であるチラシ配りをしている。

 

そのチラシには、「あなたの願いを叶えます!」という言葉と共に魔方陣が描かれている。このチラシは欲を持っている人間が手にとって願いを込めると俺たち、グレモリー眷属が召喚される仕組みになっているそうだ。召喚された時にはその者の願いを叶え、願いと等しい代価をもらうという仕組みになっている。

 

「えーっと…ここだな。よっしゃ、行きますか!」

地図に印をつけられたところを見つけた後、螺旋力をフルに使って次々とポストに投函していき、目的を果たしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

悪魔生活をすること数日、俺は放課後にいつも通り旧校舎にある部室に向かった。

 

ガラガラ

 

「こんちは〜!」

俺が挨拶しながら入ると、部室には全員集まっていた。

 

「来たわね、イッセー」

いつものイスに座ってリアス先輩。いつもなら俺と一緒にくるか、俺より後に来る黒歌でさえ、もう来ていた。

 

「もしかして…俺って遅れましたか、リアス先輩?」

少し不安げに俺が聞くと、

 

「そんな事ないわよ、イッセー。ただいつもより黒歌が早く来ているだけであって、何か急な事があるわけじゃないわ」

リアス先輩の話を聞いて、俺はホッとした。

 

「そうですか…あの黒歌が俺より早く来ているから、何かあるのかと思いましたよ」

 

「さっきから聞いてれば、二人とも失礼にゃ! 私が遅刻魔みたいに言って!」

どうやら俺とリアス先輩の話を聞いて、黒歌はプンプン怒っている。

 

「お前(あなた)がいつも遅いからだろ(でしょう?」

俺と先輩が同時に言うと、

 

「白音〜、イッセーとリアスがお姉ちゃんをいじめるにゃ〜!」

そう言って黒歌は白音に抱きつくが、

 

「姉様の自業自得です」

 

グサッ!

 

「ぐはっ!」

白音の無慈悲な言葉が黒歌を襲う。すると、黒歌は床に膝をついて落ち込み始めた。

 

ちょっとやりすぎたか?

俺はそう思い、黒歌に近づいた。

 

「黒歌、ちょっと言い過ぎた。ごめんな?」

そう言って黒歌の頭をゆっくり撫でる。

 

「イッセー…」

黒歌も気を直そうとしていたが、

 

「兄様、姉様を甘やかしてはいけません」

(姉様だけズルいです…!)

 

「お、おい⁉」

白音は頭を撫でていた俺を黒歌から引き剥がし、ソファに座らせた。

撫でられていた黒歌は、

 

「えー⁉ 白音のケチー! せっかくイッセーが慰めてくれてたのに〜」

さっきのはどうやら嘘だってようだな…

 

「ありがとな、白音。騙されるところだったぜ」

俺は白音の頭を撫でる。

 

「当然の事をしただけです……にゃー♡」

撫でてる時にすり寄ってくる白音の可愛さは半端がない…ぜ…

 

「ごほんっ!」

 

「「っ⁉」」

咳をした方を見てみると、

 

「そろそろいいかしら…?」

リアス先輩が少し怒ってるように見えたが、それは勘違いだった。

だって……鼻のあたりに血がついてたからだ。

分かりますよ、リアス先輩…あの時の白音って可愛いですよね…

 

「…っ⁉…そろそろ本題に入るわよ! 朱乃、準備をっ!」

 

「分かりましたわ〜」

俺が見ていて気づいたようで、直ぐさまにティッシュで鼻を拭き、朱乃先輩に何やら指示をだしていた。

指示された朱乃さんは魔法陣を展開していた。

 

「部長、準備出来ましたわ」

 

「分かったわ。じゃあイッセー、この魔法陣の中央に立ってちょうだい」

 

「わかりました」

俺は言われるがまま、魔法陣の中央に移動する。

俺が移動し終わると、リアス先輩が

 

「今日からイッセーには本格的に悪魔として活動してもらうわね」

 

「確か…契約取りですよね?」

 

「ええ、そうよ。手始めに、裕斗に予約契約が手違いで2件入ってしまったの。それで両方行くのは難しいから、片方はあなたに任せるわ」

 

「兵藤くん、よろしくね」

笑みを浮かべながら俺に話しかける木場。

 

「おう、任せとけ!」

そう言って俺は木場に拳を向ける。

 

「ありがとう!」

木場も拳を向け、コツンと当てた。

そんな事をしていると、朱乃さんが詠唱をして俺の刻印を魔方陣に読み込ませている。

 

「イッセー、手のひらをこちらに出してちょうだい」

 

リアス先輩に言われて俺が手を出すと、先輩が俺の手のひらをゆっくりと指で魔方陣をなぞっていった。何かの魔法だろうか?

 

「契約取りは前に話した通りよ。覚えてる?」

 

「はい、大丈夫です!」

 

「じゃあ、頑張ってきなさい!

部長の声を合図に魔方陣が光りだす。そして、俺は光に包まれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初めての契約から数日、俺は色々な契約を交わした。恋愛相談だったり、悩み相談までは良かったのだが、コスプレさせられた時とファッションショー擬きをやらされた時は大変だったな…

どれも俺なりにはやってみたがな…

後日、リアス先輩にアンケートを聞いてみると、すごい賞賛だったみたいだ。

リアス先輩がそれを見ながら喜んでいたから、俺も頑張った甲斐があったってもんだ。

 

そんな契約取りを続けているある日、俺が部活が終わり帰っていると、

 

「はうっ⁉」

 

「何だっ⁉」

 

(後ろの方から聞こえたぞ、イッセー)

俺がドライグに言われた方を見てみると、シスターが派手に転んでいた。頭に被っていたであろうヴェールがシスターの近くに落ちていた。

俺はヴェールを拾ってから急いで駆け寄り、シスター?に手を差し出す。

 

「おいおい、大丈夫か⁉」

 

「はい、大丈夫です」

シスターは俺の手を取るとゆっくりと立ち上がった。

 

「それとこれ、落としてたぞ」

俺は立ちあがったシスターにヴェールを渡す。

 

「ありがとうございます」

シスターはペコリと頭を下げると、ヴェールを受け取った。

顔をあげたシスターを見てみると、金髪ブロンドで整った顔をしている。

 

「怪我はねぇか?」

 

「はい。ご心配をお掛けしました」

またシスターは頭を下げる。

 

「それなら何よりだ。ところで気になってたんだが、その荷物大きいな。ここには旅行か何かで来たのか?」

俺はシスターのそばにあるやけに大きいカバンに目を向けながら言った。

 

「いえ、違うんです。実は私、この街の教会に今日赴任することとなりまして… よろしくおねがいします」

そういえばあったな、そんなの…

でも、あそこって確か…潰れてたような…? まあいいか、赴任してくるって言ってるぐらいだからあるんだろ。

 

「ああ、よろしくな!」

俺は挨拶をして手を出す。

 

「はいっ!」

そう言ってシスターは俺の右手を両手で握り締める。

 

「それでですね…この国に着いたのはいいのですけど、教会の場所が分からなくて… 人に聞いても言葉が通じなくて…」

シスターは不安そうな表情で胸元で手を合わせている。

 

そうだったのか…なら…!

 

「よっしゃ! それなら俺が教会まで案内するぜっ!」

 

 

 

 

「この街に来てから困っていたんです。その・・・私って、日本語うまくしゃべれないので・・・道に迷ったんですけど、道行く人皆さん言葉が通じなくて・・・」

 

そうだったのか…なら…!

 

「よしっ! それじゃあ、俺が教会まで案内しようか?」

 

(いいのか、イッセー。勝手な事して…)

 

(大丈夫だって。例えシスターでもこんな女の子を一人するなんて、男が廃るぜ)

 

(はぁ… リアスに怒られても知らんぞ)

 

(ただの人助けなんだ。リアス先輩に怒られるわけないだろ)

そんな会話をしていると、シスターは、

 

「ほ、ほんとうですか⁉ ありがとうございますっ! こんな良い人に出会えるなんて…これも主のお導きのおかげですね!」

俺の言葉を聞いて、涙を浮かべながら喜んでいた。

 

「おいおい、大げさだな。じゃあ行こうぜ、こっちだ」

 

(教会まで案内するのはいいが、絶対に中まで入ってはダメだぞ)

 

(ああ、わかってる)

俺はシスターを教会へと案内し始めた。

 

 

 

 

その途中、

 

「うえぇぇぇぇん!」

教会の通り道にある公園で一人の男の子が声をあげて泣いていた。

ありゃあ、転んだんだな。

 

そう思いながら俺が駆け寄ろうとするが、その前にシスターが男の子に近寄っていた。

 

「あ、おい!」

俺も直ぐさまその後を追った。

 

「もう大丈夫ですよ」

シスターは男の子に一声掛けてから、てのひらを子供の擦りむいた膝に翳した。すると、淡い緑色の光が発しながら、子供の擦り傷がみるみる塞がれていった。

 

あの色は…螺旋力…?…いや、違う、色が似ているだけであって本質が違う。

 

(あれは神器だな。私とは性質は違うが…)

 

(あんな神器の力もあるんだな…)

 

「ありがとう! お姉ちゃん!」

男の子は一言礼を言って、走っていった。走り去った方向を見てみると、その遠くには母親らしき人がいて、その人はこちらを向いてお辞儀をしてから公園を離れていった。

しかし、シスターには男の子の言ったことが理解できなかったのか、困惑していた。

それを見て俺は、

 

「あの子はお前にありがとうって言ったのさ」

 

「そうだったのですか……ふふっ」

俺がそう教えあげると、彼女は嬉しそうに微笑んだ。

 

「それにしても、さっきのは何だったんだ?」

俺はさっきの力について何も知らないふりをしながら聞いてみた。

 

「先ほどのあれは治癒の力です。神様からいただいた素敵なものなんですよ?」

 

「へぇ、そうなのか…」

すると、シスターは丁寧に説明してくれた。けれど、その表情には心なしか嬉しそうにはしてなさそうに見える。

 

「どうかしたのか?」

俺が心配すると、シスターはすぐにさっきまでの表情から笑顔に戻り、

 

「い、いえ、何でもありません。さあ、教会へ行きましょう!」

 

「…そうだな、いつまでも寄り道してたら日が暮れちまう…」

誰でも言いたくないことが一つや二つあるもんだ。

そう思って俺はそれ以上深く追求することはせず、教会の案内を再開した。

 

 

 

 

 

 

 

 

「見えた! あれが教会だ……っ⁉」

俺は目的地である教会を指差した瞬間、体中に悪寒が走って体が拒否反応を起こし出す。

 

「あ、あそこですね!良かったです!」

シスターはほっと息をついていた。

どうやら安心したようだ……っ⁉ このままじゃやばいな…

 

(イッセー⁉ 大丈夫か!)

 

(ああ、なんとかな。それにしても、敵地なだけあるな…近づくほど、俺たち悪魔にとっての危険性が良く分かるぜ…)

 

(そんな呑気なことを言ってる場合か⁉ さっさと離れるぞ!)

 

(分かってるって…)

シスターもここまで来れば一人で行けるだろう。

そう思って俺は、

 

「見つかって良かったな! 道案内も終わったことだし、俺はそろそろ行くわ」

そう言って俺は立ち去ろうとするが、

 

「ま、待ってください! まだお礼も何も…!」

シスターは立ち去ろうとする俺を呼び止めた。

 

「そんなの気にすんな。ただ俺がお前を助けたかった、それだけだからよ」

俺はそう言って礼は不要ということを表すが、

 

「で、でもっ! それではあなたが…」

…はぁ…律儀と言うか、頑固と言うか…

そんな事を思いながら俺はシスターに話しかける。

 

「俺は兵藤一誠、イッセーって呼んでくれ。お前は?」

 

「わ、私はアーシア・アルジェントと言います!」

俺が自分の名前を名乗ると、少し緊張気味にシスターも答えてくれた。

 

「アーシアな、覚えた。アーシアはこれからこの街にいるんだろ?」

 

「はい、しばらくはそうですね」

 

「じゃあまた会うことあるかもしれねぇ。だから、礼はその時にでも頼む。じゃあな!」

そう言って俺はその場から走り去る。

 

「分かりました! イッセーさん、またお会いしましょうね!」

 

「おう!またなー!」

後ろからかけられた言葉に反応し、俺はその場を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「イッセー、二度と教会に近づいてはダメよ」

 

「はい、分かりました」

 

(だから言っただろうに…)

 

(うるせぇ…)

アーシアを教会に送り届けた夜、俺がアーシアを教会の近くまで案内したことを話したら部長にすごい勢いで怒られた。

 

「私達悪魔にとって教会は敵地であって、踏み込むだけで神側と悪魔側で問題にだってなるの。今回はシスターを送り届けたあなたの善意に免じたみたいだけど、本当だったら光の槍がいつ飛んできてもおかしくなかったのよ?」

 

「はい、すいませんでした」

そんなにヤバイ事をしていたのか、俺は…

 

「だから、教会の関係者には絶対関わらないこと。いいわね?」

 

「はい、肝に命じておきます」

 

「そして、特に私たちの仇敵…悪魔祓い(エクソシスト)は神の祝福を受けているから、私たちを殺すことだって簡単に出来るわ。それも、悪魔祓いの中に神器持ちがいったら尚更厄介よ。だから今後は気をつけなさい」

 

「了解です」

 

(ちゃんと分かってるのだろうな、イッセー?)

 

(要は教会と悪魔祓いだっけ?…それに近づきさえしなけりゃいいんだろ?)

 

(はぁ…だからってあのアーシアも言うシスターに会ってもいいということにはならんからな?)

 

(分かってるって。これ以上先輩を怒らしたくねぇしな…)

俺がドライグと会話していると、

 

「部長、報告したいことがあるのですが…」

少し顔を曇らせた朱乃先輩がリアス先輩に何か報告しようとしていた。

 

「何かしら?」

 

「大公から…はぐれ悪魔の討伐依頼が来ました」

 

「そう…イッセーたちにはちょうどいいわね… 朱乃、皆を集めて!」

 

「分かりました!」

リアス先輩たちが何をしているかがいまいち分からないが、とりあえずこれから何か起こるのは間違いなさそうだな…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから全員が集合し、とある廃屋に来ている。

 

「ここにそのはぐれ悪魔ってのが来てるんですよね?」

 

「そうよ、ここで夜な夜な人間を食べてるらしいわ」

はぐれ悪魔に関する話を聞いていると、

 

「血の臭いがします」

 

「近くにいるにゃ」

白音と黒歌は、察知したようだ。

すると、

 

「不味そうな匂いがするぞ。でも美味そうなもするぞ。甘いかな?苦いかな?」

奥からぞろぞろと、上半身裸の女、下半身は獣みたいな四本足で、蛇の様な尻尾を持ち、両手には槍を持っている怪物が現れた。

 

あれがはぐれ悪魔か…

そんな事を思っていると、先頭にいるリアス先輩が、

 

「はぐれ悪魔・バイサー…あなたには消し飛んでもらうわ」

そう言うと、はぐれ悪魔のバイサーは、

 

「ケタケタケタ……。貴様の様な小娘に、このバイザーが倒せるとでも? 笑わせるなっ! 返り討ちにしてくれるわぁぁ!」

獣ように吠えながらリアス先輩に襲いかかろうとする。

 

「祐斗、行きなさい!」

 

「はいっ!」

木場が部長の命令と同時にバイザーに向けて走り出す。

 

「速ぇな…」

 

「そうですね」

 

「すごいにゃー、祐斗」

 

「イッセー、黒歌、白音、前にも少ししたけれど、これからあなたたちに駒の特性について説明するわ。裕斗の駒は騎士(ナイト)、

特性はスピードで足、攻撃、様々な速度が上がるわ」

 

「ふっ!」

木場は腰に差している剣を抜き、バイサーに飛び込んだ。

 

「貴様のようなガキに私が…」

 

「お喋りが過ぎるよ?」

バイサーが言い終わる前に木場は相手の両腕を斬り落とした。

 

「ぎゃぁぁぁ!」

 

「スピードで翻弄しながら剣技で敵を倒す…それがあれが祐斗の戦い方よ」

あれが…木場の力…

 

「次は私ですね…」

 

「ほどほどにしなさい、朱乃?」

 

「分かっていますわ。さて、行きましょう…」

今度は朱乃先輩が行くようだ。

それにしても今の朱乃先輩、ちょっとこわ……っ⁉

木場が斬り落としたはずの一本の腕が一人でに動きだし、リアス先輩目掛けて襲いかかろうとしていた。

させっかよ!

俺は右腕に螺旋力でドリルを形成し、

 

「先輩っ!」

 

ギュィィィン!

 

腕をドリルで刺し貫き、跡形をもなく消滅させた。

 

「怪我はないですか、先輩!」

俺がリアス先輩に尋ねると、

 

「え、ええ。助かったわ、イッセー」

すぐに返事を返してくれた。

 

「あらあら、よくも部長に手を出しましたわね?」

 

ゴゴゴゴッ!

 

朱乃先輩は不気味な笑みを浮かべながらバイザーに歩み寄っていく。

 

「あ、朱乃の駒は女王(クィーン)特性は兵士(ポーン)のプロモーション、騎士のスピード、僧侶(ビショップ)のマジック、戦車(ルーク)のパワー…全ての駒の特性を兼ね備えた最強の私の眷属よ」

 

「はぁ!」

朱乃先輩が天に手を翳した瞬間、バイサーの真上より雷が落ちた。

 

バリバリバリッ!

 

「うごぁぁぁ!」

バイサーは雷に焼かれて丸焦げとなっていた。

 

「こんなに近くで雷みたの始めてだ、俺」

 

「わたしもです」

俺と白音が雷を見れたことについて話していると、

 

「この程度で部長を狙った償いは出来ませんわよ? さあ、次いきますわよ!」

 

バリバリッ!

 

再びバイサーの真上から雷が落ちた。

 

「ぎゃぁぁぁ!」

 

「まだまだ…まだまだいきますわよ〜!」

 

それからバイサーに攻撃をする暇すら与えずに朱乃さんは何度も雷を落とし続ける。そして、その度に恍惚の笑みを浮かべていた。

 

「リアスー、ひょっとして朱乃ってドSにゃ?」

 

「えぇ、究極のSよ」

俺の思い違いだと思いたかった…!

 

「でも大丈夫よ。朱乃は味方にはやさしい人だから心配する必要は万に一つないわ」

それは喜んでいい…のか?

 

「どけぇぇ!」

 

「くっ⁉」

何度も雷撃をくらっているにも関わらず、バイサーは朱乃先輩を攻撃した。朱乃先輩も攻撃に反応して難なく回避する。

 

それを好機とみて、バイサーは朱乃先輩から離れてこちらに向かってくる。

 

「先輩、今度は俺がいっていいですか?」

 

「ええ。あなたの力、私に見せてちょうだい!」

リアス先輩から戦う許可は得た。

 

 

「頑張って、イッセー!」

 

「気をつけてくださいね、兄様!」

 

「おうっ!……さあ、行くぜ…相棒っ!」

その掛け声と共に俺の左腕に赤龍帝の籠手が展開される。

 

(あんな雑魚、すぐに倒してしまうぞ、イッセー!)

 

「あぁ…一気に決めてやるっ!」

 

〈Boost!〉

俺は一度倍加して、バイサーに突っ込む。

 

「速いっ!」

 

「祐斗とほぼ同等の速さね…」

 

「さすがイッセーにゃ!」

黒歌、お前は時々一緒に鍛練するんだから、よく知ってるだろうが…

 

「死ねぇぇ…」

バイサーは俺に向けて攻撃を繰り出そうとしているが、

 

「遅え!」

 

「何だとっ⁉」

 

「メテオスパイラルッ!」

俺はバイサーの死角に回り込み、右手にギガドリルを形成し、バイサーの無防備な背中に叩き込んだ。叩き込まれたバイサーは吹っ飛んでいく。

 

「ぐはっ!」

 

「続けてぇ…! スカルブレイクゥ!」

今度はバイサーの正面に移動し、

パンチを放つ。そして、拳が命中した瞬間にドリルを発動させ、敵を貫く。

 

「がぁぁぁ!」

この攻撃は堪らなかったのか、バイサーは悲鳴をあげ続けた。

 

「これで最後っと!」

追い討ちとして俺は周りにドリルミサイルを形成し、全弾バイザーに向けて発射した。

 

ドドドドッ!

 

「ぐはぁっ!」

先程の痛みで動けないバイサーは正面からミサイルが次々と直撃していく。

そして、バイサーはもう耐えられずに倒れ伏した。

そこにさっきまで見ていたリアス先輩が近づいていき、

 

「最後に言い残す事はあるかしら?」

 

部長の問いかけに・・・。

 

「早く…殺せ…!」

 

バイサーはそう呟き、リアス先輩の方を睨む。

 

「そう、なら消し飛びなさい」

部長が手のひらに巨大な赤黒い魔力の塊を作り出し、それをバイサーに放った。放たれた魔力に直撃したバイサーは跡形もなく消滅し、バイサーがいた場所には何も残っていなかった。

 

「終わったわね。皆、ご苦労様」

 

バイサーが消滅したことを確認し、リアス先輩は俺たちにに労いの言葉を掛けた。

 

「イッセー、あなたは強いのね」

 

 

「いえ、まだまだですよ、俺なんて…」

俺はリアス先輩に謙遜するが、

 

「よく言うにゃ。いつも白音と二人掛かりで戦っても勝っちゃうくせに〜!」

そう言って黒歌は俺に抱きついてくる。

 

「おっと…! お前はいきなり抱きついてくんな。後、余計なこと言うな」

 

「兄様、お疲れ様です!」

今度は白音が俺に話しかけてきた。

 

「ありがとな、白音」

俺は労いの言葉をかけてくれた白音に笑いかける。

 

「は、はい…」

何で顔を赤くしてんだよ。何かしたか、俺?

 

「はいはい、いつまでもそんな事してないで帰るわよ!」

 

「いきなり引っ張らないでくださいよ、リアス先輩!」

俺を引っ張って帰っていくリアス先輩。

それをみながら苦笑いする木場、同じくそれを微笑ましそうにみる朱乃先輩。

 

 

こうして今日の仕事、バイサーの討伐が完了した。

 

 

 

 

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