ハイスクールD×D 主人公に憑依してしまったドリルの男   作:パーシヴァルヴレイヴ

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私を悪魔にしてください!

 

「終わったみたいだね、イッセーくん」

 

「お疲れ様です、兄様」

 

「お前らもお疲れさん」

地下からの階段を登ったところで祐斗と白音が立っていた。

そして、

 

「大丈夫ですか、イッセーさん⁉」

 

「この通りピンピンしてるぜ」

アーシアを心配させないために俺は体を少し動かす。

 

「良くやったわね、イッセー」

アーシアの後ろにはリアス先輩、朱乃先輩、黒歌が立っていた。

 

「ありがとうございます。後、こいつ持ってきました」

そう言って俺は肩に乗せて連れてきたレイナーレを下ろす。

 

「あら、生かしたまま連れてきたの。てっきり私は…」

 

「こいつの処分はリアス先輩に任せようと思いまして…おい、起きろ」

俺は気絶しているレイナーレを頬を叩いて起こす。

 

「…う…ここは…っ⁉」

叩かれた衝撃でレイナーレは目を開けた。

 

「気分はどうかしら、堕天使レイナーレ?」

 

「リアス・グレモリー…!」

レイナーレはリアス先輩を睨めつけながら、

 

「ドーナシーク…達は…」

 

「あの堕天使達なら消し飛ばしてあげたわ」

 

「これが証拠にゃ!」

 

「結局、三人とも部長が倒してしまいましたわ」

そう言って黒歌は三枚の黒い羽を取り出し、地面に落とした。

また、朱乃先輩は手を顔にあてながら言った。

 

「バカな…そんな…⁉」

落ちてきた羽を見て、レイナーレは驚きを隠せないでいた。

 

それにしても、堕天使3人を相手に怪我はおろか、服を少しも汚さずに倒すなんて…やっぱりリアス先輩はすげぇな。

そう思いながら俺がリアス先輩を見ていると、横から

 

「その一撃を食らえば、どんな者でも等しく消し飛ばされる。滅亡の力を有する公爵家のご令嬢。部長は若い悪魔の中でも天才と呼ばれる程の実力の持ち主ですの」

と、朱乃先輩が教えてくれた。

いつの間に横に…?

 

「部長は、紅髪の滅殺姫(ルイン・プリンセス)と呼ばれる異名を持つほどなんだよ」

朱乃先輩に続いて、祐斗は説明を付け加えてくれた。

 

紅髪の滅殺姫か…大層な名前だが、リアス先輩にはピッタリだな。

 

「さて、そろそろ終わりにしましょうか…」

そう言ってリアス先輩は手をレイナーレに向ける。

 

「な、何を…⁉」

 

「そんなの決まってるじゃない。あなたを…殺すのよ」

殺気をレイナーレにあてながら、手に魔力を溜め始めるリアス先輩。

 

「そ、そんな…私はこんな所で…!」

レイナーレは狼狽えるが、リアス先輩は気にせずに放とうする。

しかし、

 

「俺様、参上っ!ってね」

声が聞こえて方を見ると、そこには下衆な笑顔を浮かべた外道神父がいた。

 

「テメェ…逃げたんじゃなかったのか…!」

 

「フリード…!」

 

「ちょっと気になって戻ってきたのよーん! じゃあ、こんな事になってるしさぁ…」

すると、レイナーレは好機と思ったのか、外道神父に

 

「早く助けなさいっ! そうしたら褒美でも何でもあげ…」

 

「いやいや、こんな悪魔共がいるならあんたを助けるなんて無理っしょ! それに…悪魔なんかに負ける堕天使なんて興味ないよーん。それよりもさ…」

外道神父はレイナーレなど目にも止めずに俺と祐斗の方を向き、

 

「兵藤イッセーくんとそこの魔剣の奴! 君達は絶対俺が殺すから、覚悟しておいてくんだよ?」

いつものヘラヘラした顔のままだが、目だけは本気のように見えた。

 

「返り討ちに…いや、次にあったら確実にテメェを殺す…!」

 

「僕までターゲットされるなんてね…でも、そっちが来るのなら容赦はしない…」

俺たちは殺気をぶつけながら外道神父に睨めつける。

 

「いいねぇ、その感じ…! ま、今日の所はこれで失礼させてもらいまーす! バイバーイッ!」

そう言い残し、外道神父は素早くこの場から去って行った。

 

「逃げやかったが…」

まあいい、今はこいつの方が優先だ。

俺がレイナーレの方に目線を向けると、

 

「下僕に捨てられた堕天使ほど、哀れなものはないわね…」

リアス先輩はレイナーレに冷たい視線をおくりながら、先ほどから溜めていた魔力を形にしていく。

それを見てレイナーレは殺される事を今一度理解し、慌てふためきながら俺へと視線を向ける。

 

「イッセーくん、助け…」

 

「言ったはずだぞ…俺はテメェを許さねぇってな」

俺がそう言うと、リアス先輩はレイナーレに手を向け、

 

「私の可愛い下僕に言い寄るな」

 

ドォンッ!

 

リアス先輩の消滅魔法によって、レイナーレは跡形もなく吹き飛び、黒い羽だけが辺り一面に散っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

レイナーレを消滅させた後、俺たちは部室に戻ってアーシアの今後について話し合っていた。

何やらリアス先輩はすごい勢いでアーシアを眷属に出来ないか、頑張っているようだ。

 

「アーシア、聞いてちょうだい」

 

「はい…」

今でも悪魔になるかどうかでアーシアの心は揺れているようだ。

 

「もしアーシアが悪魔になったら、イッセーと一万年もの間一緒にずっといれるわよ?」

先輩の目、本気ですね…

 

「部室にいた時は妹のように可愛がっていましたからね。私もそうでしたけど…」

俺の横に立っていた朱乃先輩が笑みを浮かべながら言った。

 

「イッセーさんとずっと…」

アーシアの心は悪魔の方に揺らぎつつある。もう一押しって所か…

それを見たリアス先輩はアーシアの耳元まで近づき、

 

「命賭けであなたを助けてくれたイッセーに、己の生涯の全てを捧げて支えとなる事も一種の…いやこれこそが真の信仰ではないのかしら…?」

 

「私を悪魔にしてください!」

 

「「「「「⁉」」」」」」

リアス先輩が耳元で言っていたので、俺たちには全然聞こえなかった為、アーシアのあまりの変わりように驚いていた。

 

「ええ。これからよろしくね、アーシア」

 

「はい、頑張ります!」

こうしてアーシアは悪魔…僧侶としての人生が始まるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、アーシアの転生が終わった後、リアス先輩は俺の方に向かって近づいて来た。

 

「アーシアの事、ありがとうございま…」

 

 

チュッ

 

「へっ?」

いきなりの事で俺は反応出来なかった。

 

「今日はお疲れ様、これはご褒美よ…」

リアス先輩は少し顔を赤くしながら言った。

それを見た女性陣は、

 

「イッセー、私もご褒美あげるにゃー!」

そう言って俺にキスをしようとしてくる黒歌。

 

「にゃあ、私も…」

黒歌同様、キスを迫ってくる白音。

 

「ま、待て!」

お前らは絶対に頬にしない事は分かってる。

だってこいつら…なんか息が荒いっ!

 

「ダ、ダメですイッセーさんは私とするんです!」

 

「何言ってるんだ、アーシア⁉」

そう言ってアーシアも近づいてくる。

 

「あらあら、私も参加した方がよろしいのかしら…?」

 

「朱乃先輩まで⁉」

 

「はははっ…イッセーくんはモテモテだね」

 

「祐斗! 笑ってないで助けてくれよっ!」

少し離れたところにいる祐斗に助けを求めるが、全然止めようともしない。

 

「イッセー(くん)(さん)(兄様)!!」

 

「どうにかしてくれぇぇぇぇ!」

俺の魂の叫びは旧校舎に大きく木霊した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの後、リアス先輩と祐斗が何とか止めてくれておかげで俺は難を逃れた。

そして、リアス先輩と朱乃先輩が作ってくれたケーキや料理で俺とアーシアのお祝いをしてくれた。

まあ、その時にも一悶着あったけどな。

 

こうやって楽しめる平和が一番だな…

 

俺はそう思いながらパーティーを楽しんだのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだ、これは…」

 

「着いていたようね」

 

アーシアがリアス先輩の眷属となってから翌日、俺が学校から家に帰ってくると、段ボールの山が玄関前に積まれていた。

 

そして、何故か俺の家に来ると言い出したリアス先輩は知っているようだ。

 

「あ、イッセーさん! お帰りなさい」

前には俺たちを迎えにきたアーシアがいた。

 

「ああ、ただいま。で、これは何なんですか、リアス先輩?」

リアス先輩にこの段ボールの束は何なのか聞いてみると、

 

「これはアーシアの荷物なのよ。運んであげてくれない?」

 

「すいません。運べるものは出来るだけ運んだんですが、まだまだ多くて…」

とリアス先輩とアーシアが言った。

 

「アーシアの荷物…って事は…」

 

「あなたの考えてる通り、アーシアはイッセーの家に住んでもらう事になったわ」

 

「ですよねー」

で、本格的なお引越しで荷物を持ってきたと…

 

「話は大体分かりました。俺は荷物を運ぶんでリアス先輩とアーシアはリビングで寛いでいてください」

俺は荷物を持って運んでいく。

 

「よろしくね? 私達はその間にでもご両親に説明しておくわ」

 

「よろしくお願いします、イッセーさん」

そう言ってリアス先輩とアーシアはリビングへ向かっていった。

 

「じゃあ、ささっとやるか!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「それではよろしくお願いします」

 

「はい。アーシアちゃん、これからもよろしくね?」

 

「また娘が出来たみたいだな。俺の事はお父さんと呼んでくれ!」

 

「は、はい! よろしくお願います!」

荷物を運び終わってリビングに入ると、アーシアの引っ越しの件は解決したみたいだ。

その後すぐに黒歌と白音が帰ってきたので、親父たちの時のようにリアス先輩が説明すると、二人とも快く受け入れてくれていた。

 

説明し終わったリアス先輩は帰っていった。何やら明日からアーシアも駒王に通えるようにしたとか言ってたのを聞いて、リアス先輩ってすげえって再確認した。

 

今日は悪魔の仕事も無いので、俺たちはアーシアの荷物の整理を手伝ってその日は終わりを告げた。

 

 

 

 

その翌日、アーシアは初めての学校に緊張しながら俺たち三人と登校した。

俺は男どもに殺気をぶつけられながらな…

 

アーシアは俺のクラスに転校生で俺の遠い親戚と言う肩書きでやってきた。

ちゃんとクラスに馴染めるのか心配だったが、女子達と仲良くしているようで何よりだった。

 

そんな中、俺はずっと男どもの殺気を受け続けていた。特に松田と元浜の視線がヤバイ、それにまたもや血の涙を流しながら、何故イッセーだけ…!と呟いているのが時々聞こえてくる。

 

まあ、こんな日もありか…?

と思いながら、俺はチャイムが鳴るのを聞いて席に着くのであった。

 

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