幼馴染みの女の子   作:サンデイクローズ

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チラ裏にした筈が通常投稿になってた…
まぁいいや

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幼少期編3

8月の第三日曜日は住んでいる地域の夏祭りが開催される。そして今日がその祭り当日だ。俺たちが2年生になってから俺がいれば大丈夫という謎の信頼から子どもだけで参加してもいいことになった。

 

「りょーた、早く行こっ!」

 

おばさんに着せてもらったのだろう、子ども用の浴衣を身にまとったつかさが家まで迎えに来てくれた。

昨年、小学生バージョンに進化したつかさへの嫌がらせ、もといつかさの気を引きたい男子のちょっかいが度を過ぎていたため、庇った事があった。その時、男子たちが「お前らふーふかよ!ふーふふーふ!」とまぁテンプレ通りの反応をしたため、面倒になった俺は「そうだよ、文句あっか?」と小学生にしちゃいけないドスの効いた声で返答してしまった。田中くんには悪い事をしたと思ってます、はい。

 

それからだろうか、つかさが『りょーたくん』じゃなく『りょーた』と呼び捨てで呼ぶようになって前より物理的に近くに居るようになった。

うん、可愛い子と一緒に居られて俺は満足なんだけどな。

 

 

「ねぇ、りょーたどうしたの?……具合悪い?」

 

心配そうに身を屈めて覗き込んでくるつかさ。

 

「大丈夫だよ。ちょっと考え事してただけだから。ほら、行こうぜ」

 

「うんっ!」

 

返事をしつつ腕に抱きついてくるつかさにももう慣れて、最近では俺が恥ずかしがらないことにつかさがむくれるようになってしまった。

 

「そういえば浴衣新しくしたんだ?」

 

「もう、気づくの遅いよ〜?で、どう?似合う?」

 

「あぁ、紫陽花の柄もいい感じだ。フツーこうくるっと回って見せたりしないか?」

 

「じゃありょーたのために回ってあげよっか」

 

そう言い、腕から手を放してターンしてくれたのは良かったんだけど。

 

「お前、回るの早すぎ。なんでもう腕に抱きついてんの?」

 

「てへっ」

 

「いやどんな誤魔化し方だよ、最近雑じゃないか?」

 

「だってりょーたと離れたくなかったもん。帰りにちゃんと見せてあげるから、ね?」

 

ね?と言いつつ上目遣いをしてくるつかさ。この仕草をすれば俺が許すのを知っててやるんだから中々えげつない。もちろん許した。

昔だったら言わないような恥ずかしくなるセリフを結構言うようになった。それからつかさに強く言い返すことがほとんど無くなったと思う。つまりだ、そんなことを言われたら大概のことは許しちゃうよねってことだ。

 

「あー顔赤くなってる。りょーたってこういうのに弱いよね!」

 

「あーもううるさい、早く行くぞ」

 

「照れてるりょーたはカワイイよっ!」

 

「男相手にカワイイは褒め言葉にならないからな?……で、今日はいくら貰ってきた?」

 

「えっと500円?まぁりょーたが奢ってくれるでしょ?」

 

「いや限度ってもんがあるだろ」

 

その後射的、金魚すくい、輪投げなどまぁ祭りでやることをそれなりにやって、そろそろ飯でも食べようとなったんだが。

 

「つかさ、今の所持金は?ちなみに俺は100円しかない」

 

「あたしなんてなんにも残ってない……お腹減ったぁ〜!」

 

お互い焼きそばもたこ焼きも買えない状態で、つかさに至っては空腹で倒れそうな雰囲気があり危険な状態だ。

ふと視線を下に向けると足元にブランド物の財布が落ちていた。

 

「?財布落ちてるな」

 

「じゃあ焼きそば!」

 

「バカ、お前そんなことしたら泥棒だろが。出張所って確か入口の方だったか、届けに行くぞ」

 

「はぁ〜い」

 

財布を届けに出張所へ向かうと、落とし主だというお爺さんが居て、財布には奥さんの形見の指輪が入っているとかでしきりに感謝の言葉を並べられた。

そして、何か一つ奢らせてくれと言われたので焼きそばを奢ってもらうことにした。と言うかつかさが焼きそばって叫んだ。

 

「あっ、おじさん焼きそば青のり抜き二つね」

 

「あいよ!坊ちゃんたちデートかい?いや〜最近の子は進んでるって本当だったんだな」

 

屋台のおじさんから焼きそばを受け取り、美味しそうに頬張るつかさを愛でているとつかさが顔を上げ、見つめ合う形になった。

 

「あっ、りょーたお腹減ってたの?うーん、ちょっとあげよっか」

 

「いらないよ。むしろ俺の分やろうかと考えてたんだよ。どんだけ腹減ってんだ」

 

「えへへお昼ご飯寝過ごしちゃって……」

 

楽しい時間は早く過ぎるなんて何度も言われてるフレーズを思い浮かべるほどつかさと過ごす夏祭りはあっという間に終わってしまい、残すところ花火の打ち上げのみになってしまった。

 

「花火……!そうだっ!りょーた、来て!」

 

「ちょっ、お前急に引っ張るなって!」

 

後ろから屋台のおじさんが「青春してるねー!」なんて言ってたけど、つかさの力が強くて反応を返すこともできなかった。

 

無言で引っ張られるのは若干の恐怖を感じることが今わかった。

つかさに無言で引っ張られること数分、階段を上り神社の境内……に行くと思いきや隣の雑木林へ連れてこられた。

 

「つかさ、何でこんなとこ……」

 

「りょーたと二人っきりになりたかったから……じゃダメ?」

 

そんな悲しそうな表情で聞かれてダメ、なんて言える男は世の中にいるのだろうか。いや、そもそもこんな人目に付かないようなところで何をするつもりなんだ?

 

「ねぇ、キス、しよっか?」

 

「へっ?」

 

思考の外にあったその提案に反応が遅れてアホみたいな声が出てしまった。

 

「キス?キスって魚のことじゃなくて、あのあれ?」

 

「うん。……出来ればりょーたからしてくれると嬉しいんだけど」

 

目をつぶり「んー」なんておどけたように見せているけど、目をつぶる前の瞳は揺れていた。まぁ、そんな顔をしたつかさの願いを叶えないなんていう選択肢は元から無いんだけど。

 

「つかさ……」

 

「待った!」

 

「は?いやいやいや、そこはりょーた……って返すとこだろ?待ったってなんだよ」

 

「今、あたしのお願いは叶えないとって思わなかったって言える?」

 

「……エスパーか何かかよお前」

 

「やっぱり。りょーた優しいから、幼馴染みのあたしのお願いは出来るだけ叶えようっていつも頑張ってくれるもん。あたしはりょーたが好き!たまらなく好きなの!……でもりょーたはあたしの事幼馴染みとしか見てくれてない」

 

「はぁ〜。お前、ほんと可愛いやつだな、頭撫でてやろう。そもそも俺が興味無い女の子に連れ回されて喜ぶような奴だと思ってんのか?大体、好きでもないのにお前の無茶ぶりに応える訳ないだろ。今日だってお前が一緒じゃなきゃ祭り自体来てねぇし」

 

「えっ……」

 

「だからな。えーっと、あぁもう!……好きだ、つかさ。これからも一緒に居てくれるか?」

 

「うんっ!」

 

「じゃあ、仕切り直して」

 

「んっ……」

 

──初めてのキスはすこし涙の味がした。あと女の子の唇めっちゃ柔らかいヤバイ。

 

 

 

 

「もう、りょーたのせいで涙止まんないよ。バカ」

 

「勝手に一人で悩んでた奴には言われたくないな〜?」

 

「うぅいぢわるぅ〜!」

 

胸をぽかぽかと殴ってくるつかさは見てるだけで癒された。終盤は結構痛かったけど、可愛いから問題ないよね!

 




幼少期編もあと二話か一話

真中のヒロインは東城さんになるかなぁ


※以下いつか書くかもしれないネタ
2人の入学式
「ほらりょーたくんランドセル似合ってる?」
「似合ってる似合ってる、もうやばい貫禄がある」
「それ褒めてる?」
「バカにしてる」「むぅー!」
(幼馴染みが可愛すぎて俺死ぬかもしれない)
「母さん、俺が死んだら……」
「つかさちゃんのとこに連れていけば生き返るでしょ〜?」
「……」
「つかさちゃん、りょーくんはつかさちゃんが可愛すぎて死んじゃうらしいわよ〜」
「!やだやだ、りょーたくんしんじゃったらあたしも死ぬ!」
「ぐはぁっ!……母さん、あんた鬼だよ」
「うふふ」


これは書かねぇな
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