カメンライダー   作:ホシボシ

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ライダーファンよ、すまん!(´;ω;`)


第二章『アペイロフォビア』
第9話 アンチヘイトラブ


 

 

「仮面ライダー? 笑わせんなよ! ベルトがついて色が変わっただけだろ!」

 

 

偉大なるゴッドをはじめに馬鹿にしたのは、破壊者であった。

なんと言う無礼な輩であろうか。アマダムはまさに全ての主、ライダーと怪人の父たる存在なのに。

 

 

「うるさいッ! やっぱりお前は嫌いだディケイド!」

 

 

そもそもさ、ライダーリングって設定あったよね。

ライダーリングから生まれたライダーはなんとなくほら、別に説明とかなかったけど、分身体って言うか、なんとなくエネルギー体みたいな感じだったじゃん。

なのになんでお前いきなり変身解除して本人ですみたいな感じにしちゃってんの? つかあのサングラスなんだよマジで。

え、てかさてかさ、なんか怪人軍団にオルタナティブゼロ入ってたけどアレいいの? いやなんかわたしもスルーしてたけどアイツ別に怪人じゃないよね? あ、そもそもさ――

 

 

「アマダム。少しうるさいよ」

 

「――失敬」

 

 

ブックメイカーに諭されると、アマダムは手を後ろに組んで後退していく。

ふと、何かに気づいたように晴人が口を開いた。

 

 

「待て。仮面ライダーだと……!」

 

「ああ、そうとも操真晴人! 忘れた訳じゃないだろう!?」

 

 

全員に聞こえるように、アマダムは腰にあるアークルをみせびらかす。

 

 

「ライダーと怪人は同質! 同じ力だ!!」

 

 

アマダムが持つ魔法石、その内部にある凄まじき力の原石。

それこそが仮面ライダーの本質たるエネルギー。だからこそつまり、アマダムが持っているのは仮面ライダーのコアだ。

 

 

「私の内部にあるのは仮面ライダーの力の源。これを『クロスオブファイア』と言う。炎の十字架、悪から生まれたと言う罪の証!」

 

 

晴人たちは、歯を食いしばる。

アマダムの中には確かに自分達のコアたるエネルギーが流れているのだ。そしてそれを所持するアマダムはまさに概念。

ライダーであると言うことを具現し続けるある種のシステム。

 

 

「ライダーと怪人は表裏一体!」

 

 

ブックメイカーはコインを取り出して弾いた。

 

 

「その存在は同一。一方が存在すれば、もう一方も存在する。まるで、そう! コインのように!!」

 

 

永遠に続く筈だった。無限に続く筈だった。

表が出ても裏が出ても、またしばらくしたら神様がコインを弾く。そうして永遠に続くコイントス。

 

 

「神もそれを望んでいた」

 

 

な、の、に。

 

 

「お前」

 

 

ニヤリと笑うブックメイカー。

タケルは一点を見つめ、頭を抑える。

 

 

「やめろ」

 

 

進ノ介がタケルを庇う様に前に出た。

しかしブックメイカーは嘲笑を浮かべる。

意味がない事を理解しているくせに、なぜ意味のないことをしようとするのか。全くもってして不毛な話だ。

 

 

「泊進ノ介、お前だって例外じゃない。それに――」

 

 

脳を指差す。

 

 

「ココが覚えている」

 

「ッ」

 

「だからさぁ。お前たちの戦いは永遠に続く筈だった、だけど」

 

 

ブックメイカーの瞳の地球が光る。

 

 

「お前は否定されたんだ。ゴースト」

 

「……!」

 

 

世界が変質する。場所が変わった。

巨大なホール。薄暗い空間の果て、ライトが照らすのは巨大な大鷲の紋章だった。

そしてその紋章の前に、先の尖った赤いフードに、赤いマントを身につけた男が立っていた。

そう、"ショッカー首領"である。

 

 

「偉大なるショッカーの技術力は、時代と共に常に進化を続けてきた」

 

 

マントを広げ、首領は語る。

ホールの端にはいろいろな怪人が見えた。首領の傍では4号や三世が笑みを浮かべて立っている。

 

 

「歴史改変マシン。メガリバースマシン。そしてムネモシュネなど、我らが関わったマシン全てのデータや技術を結集させ、そこにブックメイカー、つまり観測者の力を加えた」

 

 

首領の両隣に、二体の怪人が姿を見せる。

ブックメイカーはそれらを見て、ニヤリと笑った。

 

 

「技術を進化させてきたのはいつだって――、悪意だろ?」

 

 

その言葉と共に、首領の左にいた怪人が前に出る。

ピエロのような格好。服には赤、白、黄色、緑のラインが縦に入っており、顔はない。のっぺらぼう。

しかし金色に光る立派な髭が二本、口元に確認できた。そして手には、ヘビの装飾が巻きついた『笛』が握られている。

 

 

「紹介しよう。ハーメルン!」

 

 

ライダー達の背筋に寒いものが走る。

ピエロのようなマシーン怪人は、『ハーメルン』と呼ばれた。一方ですぐに笛を吹くハーメルン、すると背後にモニタが出現する。

目を細める士たち。なにやらPCサイトのように思えるが――、よく見えないし、なんのサイトなのかも全く分からない。

しかしうっすらと確認できる文字はこうだ。

 

 

『ハーメルンへようこそ』

『ハーメルンは小説投稿サイトです。全ての機能を無料で利用可能です』

『ユーザ登録はこちら。スマートフォンの場合、ページ右上の「スマホ用ページ」からどうぞ。携帯版はこちら』

 

 

「神なる世界の日本では、年間約7万人前後が行方不明になっている」

 

 

ふと、ブックメイカーがそんな事を言ってみせる。

 

 

「もちろんそのほとんどが家出、事故、事件に巻き込まれた故のものだろうが、中には――、違うものが確かにあるんだ」

 

 

古来より、日本には"神隠し"と言う言葉があった。

それだけではなく、山で消えたものたちは天狗にさらわれたと口にした者もいる。

 

 

「フロリダ半島先端、大西洋プエルトリコ、バミューダ諸島を結んだ三角形の海域である"バミューダトライアングル"は、魔の海域といわれており、そこを通過した行機・船舶・人間の消失事件が続いている」

 

 

まだある。19世紀、ポルトガル沖で発見された幽霊船・"マリーセレスト号乗組員失踪事件"。

神なる世界、12月5日、ブリッグズ船長とその妻。2歳の娘と他7人の乗務員を乗せて出航したマリー・セレスト号が、大西洋を漂流しているところを発見された。

船内は無人だったが、湯気のあがるコーヒーや、調理室で煮たった鍋、テーブルに置かれたままの食器類が発見された。

さらに食べかけのチキンやシチューが見つかり、洗面所では髭を剃った痕跡まで。

 

一体乗組員はどこに?

船長の残した航海日記の最後は、12月4日『我が妻マリーが……』との走り書きが残されているだけだった。

 

 

「神なる世界1989年10月12日、ブラジルのポルト・アレグレ空港に1機の飛行機が無許可で着陸した。機内を調べると、乗客乗員あわせて92名全員が白骨死体となっているのが見つかった。フライトレコーダー調べてみると、飛行機は1954年9月4日、西ドイツのアーヘン空港から、死体が発見されたポルトアレグレ空港に向かっている途中で行方不明になっていた"サンチアゴ航空513便"だと判明した」

 

 

まだある。まだまだある。

ブックメイカーは唇を吊り上げ、唖然としているライダー達を睨みつける。

 

 

「そして神なる世界1284年、聖ヨハネとパウロの記念日。6月の26日。色彩が派手な衣装で着飾った笛吹き男に、130人の子供達が誘い出され、コッペン丘の近くの処刑場で忽然と姿を消した事件」

 

 

人はこれを――。

 

 

「ハーメルンの笛吹き男と名づけた!」

 

 

ショッカーの怪人と同じ名である。

こうした行方不明事件はそのほとんどが都市伝説とされている。神なる世界では。

 

 

「しかし、それはウソだ」

 

 

本当なのだ。

脚色された話もあるだろうが、本当に消えた人間もいる。

どこに? 決まっている。神なる世界が生み出した、パラレルワールド。

 

 

「ごくまれに、神なる世界と他世界が繋がるときがある」

 

 

ハーメルンは、意図的にそれを生み出せる怪人。

 

 

「コイツは優秀だ。神なる世界と、この終焉の星を繋いでくれる」

 

 

本来は進入できないはずの神の世界に、コチラからコンタクトが取れる。

しかしそれはトンネルではない。ハーメルンを使用しても、神なる世界に行くことはできない。

では、何ができるのか?

 

 

「世界の観測機。および、生み出す装置の一端。それは確かな干渉だ」

 

「……ッ」

 

 

その能力の本質は、世界を具現させることができること。

 

 

「本来はチラシの裏に書くような些細な落書きや稚拙な文も、コイツを介せば神々に観測させることができる。そうすればそれは世界となり存在が許される」

 

 

ブックメイカーはためしに、ひとつ、アマダムに物語を書かせてみた。

そしてハーメルンを使い、神々の眼に触れさせた。

 

 

「仮面ライダーゴッドは面白かっただろう! あれが世界になったおかげで、私はその力を手に入れることができた!!」

 

「それだけじゃない。そうだろう? アマダム」

 

「あの、できれば仮面ライダーゴッドって呼んで――……、ま、まあいい。その通り。私はブックメイカーの命に従い、ある魔法を込めた」

 

 

アマダムが魔法を使い、ハーメルンを操作する。

すると仮面ライダーゴッドのページが表示され、前書きが表示される。

 

 

『とっても面白い作品です!』

 

『ゲートプリーズ』

 

『皆さんの知っている仮面ライダーは恐らくその殆どが偽物です。しかし真の仮面ライダーはココにいる。ぜひご覧ください』

 

 

文字が空間に浮かんでいく。

士は呆れた様に鼻を鳴らした。

 

 

「言ってくれるぜ。偽者扱いかよ」

 

「当然だろうが! お前たちは私の力の欠片(クロス・オブ・ファイア)を使っているだけにしか過ぎない! オリジナルはお前らじゃねぇ! この私なんだよ!!」

 

 

しかし問題はそこじゃない。

それを理解しているのか、晴人が声をあげる。

 

 

「おい! 二行目!」

 

「そのとおりだ。気づいたか、指輪の魔法使い!」

 

「テメェ! なにさらっと魔法使ってんだよ!!」

 

 

ウィザードの魔法を思い出してほしい。

電子音にはある法則がある。それは、魔法名の後に、発動を告げる『プリーズ』と言う音声が付与することだ。

それが、あった。

 

 

「ハーメルンを使用した際、神なる世界へのコンタクトは"文字のみ"で行われる。が、しかし、私ともあれば、文字だけで魔法を発動することができるのだ!!」

 

「ゲート、だと……?」

 

「そう! あの文字を見たものを! ゲートに変えることができる」

 

 

それだけじゃない。それだけじゃない!

アマダムは楽しそうに跳ねながらページをスクロールさせていく。

 

 

「クッソ納得いかないが! どうやらこの仮面ライダーゴッドは見たものに強烈な不快感を与えることができるらしい! 納得は、いっていないがなぁッ! ったくどいつもこいつも高尚な作品を理解できないクソみたいな――」

 

『ッてかエグゼイドってつまらないですよね』

 

 

ギロリと、永夢はアマダムを睨みつける。

 

 

『主人公はブレブレだし。レーサー死んだのとか死んだ意味がわかんないし。ゲーマードライバーとかも格好悪いし』

 

「にわかお前は。レーザーにゲーマドライバーだ」

 

「うるせぇディケイド! しょうがねぇだろうが! ウィザード以降のライダーあんま詳しくねーんだからよ! なんで? 決まってんだろうがお前らにぶっ殺されたからね!!」

 

 

ブックメイカーが鼻を鳴らす。それもあるが、事実いいアクセントにはなってくれた。

 

 

「特オタは間違い探しが上手で困る。この言い間違いと指摘する流れを30回は見たぞ」

 

 

呆れた様に笑うブックメイカー。さらに次の行に目を移す。

 

 

『ディケイドとか鎧武並みの低レベルだと思います!』

 

『なんか素直に嫌い!』

 

「お前……」

 

「幼稚なヤツだなお前は」

 

 

紘汰と士の視線に、アマダムはケツを叩いて反抗してみせる。

 

 

「うっせバーッカ! おい、やめろ! なんだよ葛葉紘汰! そのゴミを見るような目は! お前らさえいなきゃな! ウィザードには勝ってたんだよコッチは!!」

 

『こんな奴よりウィザードの方がいいと思いました! ウィザード最高! ゼツドグ!!』

 

「で、なんで俺だけ褒めてくれてるんだ?」

 

「他を下げて上げることで、お前へのヘイトを稼いだのだ! 魔法使いらしい知的なトラップだろ! 鎧武信者とディケイド信者から嫌われるがいい! ヒャハハ!」

 

「ちょっと待て!!」

 

 

士が声をあげる。

すると、動きを止めて、アマダムは指を鳴らす。

 

 

「気づいたな――? 私の呪術に」

 

「ッ、どういう事だ?」

 

「グロンギ語だ……!」

 

 

あとがきのラスト四文字『ゼツドグ』、古代からグロンギと関わってきたアマダムだからこそ知っている文字だった。

ゼツドグ。翻訳すると――

 

 

「絶望」

 

 

アマダムは両手を広げて、言葉に力を込める。

先程まではしゃいでいたのがウソのように、アマダムはジットリと、しかし強く、言葉を述べる。

 

 

「ありったけの魔力をその文字に込めた。それは魔法となり、見たものにかかる」

 

 

頷くブックメイカー。

 

 

「つまり、『仮面ライダーゴッド』を見たものは、その内容から負の感情を覚える」

 

 

なんだっていい、不快感、怒り、憎悪、あげくは殺意か?

しかしてそれらは負の感情でひとくくりにできる。

 

 

「私はそれを、魔法で絶望に変換できるのさ!」

 

 

アマダムは自慢げに語った。

 

 

「あの文字を見ただけで、無意識に人を絶望させられる。ククク……!」

 

 

そして前書きの魔法で、ゲートに変えている。

 

 

「だったら――ッ!」

 

「そうだ! あの仮面ライダーゴッドを見たやつは皆ゲートとなり絶望し、そしてファントムを生み出す!」

 

「なん――ッ、だと……?」

 

 

胸を抑える晴人。

かつてのサバトの光景が、地獄のような景色が眼に浮かんだ。

しかし安心して欲しいとブックメイカーは言う。

 

 

「腐っても神だ。かつてのソラ、つまりグレムリンのようにファントム化したところでヤツらの自我がファントムに移行することはない」

 

 

ましてや。

 

 

「神々が生み出した上質なファントムはすぐに『ファントムのみ』全て僕が回収した。神々はすぐに元通りさ」

 

 

いわばファントムの抽出。そしてそれが行われた事に神々は全く気づいていない。

もちろん気づかせない。そんなウソみたいな事ができるのが、ブックメイカーの能力だった。

さて、では回収したファントムはどうしたか。

 

 

「ショッカーの改造手術は素晴らしい」

 

 

神々が生んだ『(ファントム)』を集合体にさせるための改造手術。

さらにそこへショッカーの技術とブックメイカーの力を埋め込んだ。

そうやって生み出したのは、神の化身。神々が生んだ怪人。

神なる――、負。

 

 

「ショッカー最強怪人、"オラクル"!」

 

 

首領の右にいた怪人が前に出る。

それはかつて、ライダーたちと戦った『ショッカーグリード』と同じ格好。

しかし違っているのは色。ショッカーグリードが金色だったのに対し、オラクルは美しいセルリアンブルー。

さらにガスマスクを被っていた部分は、今は目を閉じて微笑んでいる人間の顔があった。

その優しげな微笑はまさに天使にも見える。とは言え、それは仮面であるが。

 

 

「覚えているはずだ仮面ライダー。キミ達は、このオラクルに負けたのだという事を」

 

 

手を上げるブックメイカー。

するとオラクルは翼を広げ、青い羽を撒き散らす。

睨みつけるのは、青ざめて震えている天空寺タケルだった。

 

 

「まずい! タケル! 耳をふさげ!!」

 

 

進ノ介が叫ぶ。反射的に耳を手で覆うタケル。

しかしブックメイカーは嘲笑し、首を振る。

 

 

「言っただろう。そんな事をしても無駄だ」

 

 

脳が、心が耳を澄ましてる。心臓を親指でさし、ブックメイカーはオラクルの能力を呟いた。

是非、もう一度味わっていただく必要があるだろう。

ショッカー最強怪人の力を。

 

 

神託(ツイート)

 

 

ピヨピヨピヨピヨピヨピヨ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

仮面ライダーゴースト、マジでつまらないな。ライダーファンの俺でも流石に擁護できねぇわ

 

「―――」

 

 

可愛らしい小鳥のさえずる音がオラクルから放たれた。

その時、舞い落ちていた羽の一つが言葉に変わり、空間に刻まれ、浮き留まる青い文字。

 

 

「は?」

 

 

タケルは引きつった表情で、文字を目に写す。

目を閉じろと進ノ介が叫ぶ。さらにタケルを庇う様に立ったが、無駄である。

小鳥の声が聞こえる。言葉は、文字は、脳に刻まれていった。閉じた瞼の裏に文字が浮かび上がってきた。

 

 

マコト関係雑すぎだろ。なんだよアレ

 

次はエグゼイドか。一年ぶりの仮面ライダーですね!

 

仙人クズ』『ナリタの扱い雑すぎ。ナメてんのか

 

途中で切って正解みたいだったな』『ここまで盛り上がりに欠けるライダーは初めて

 

グンダリ! グンダリ! 子供騙しのギャグに喜べるやつらが羨ましいわ

 

スピンオフ多すぎだろ。視聴者をナメすぎ

 

仮面ライダーワースト! 終わってくれてありがとう!

 

 

次々と浮かび上がる文字と、聞こえるショッカー達の嘲笑。

タケルは目を見開き、唇を震わせる。

 

 

「やめろ!」「チッ!」

 

 

走り出した進ノ介と、それを見て後を追いかける士。

それぞれはドライブとディケイド激情態に変身し、オラクルを攻撃しようと試みる。

 

 

「オレ達も行くぜフィリップ!」

 

 

翔太郎もまたダブルドライバーを構えて走り出そうと。

しかしその肩を、渡が掴んだ。

 

 

「やめなさい」

 

「ッ?」

 

「無意味です」

 

 

常に達観していたような渡も、今は額に汗を浮かべている。

 

 

「思い出したでしょう? アレには勝てない」

 

「……ッ」

 

 

翔太郎はドライブ達の背を見る。

するとオラクルの前に割り入る、アマダム。

 

 

「ポォーズ!」

 

 

時間が、止まった。

クロノスの力ではあるが、クロノスは仮面ライダー。ならば当然その胸にはクロスオブファイアを宿している。

アマダムのなかにはクロスオブファイアの本体がある。ならばクロノスの力を使えるのは当然だった。

完全に停止するドライブとディケイドを見て、アマダムが、そしてブックメイカーが、オラクルが笑みを浮かべる。

 

 

「神託を」

 

 

ピヨピヨピヨピヨ。

オラクルから鳴き声。青い羽が舞い散る。

それらは次々と言葉に変わり、さらには言葉が『剣』に変わる。

ドライブの周囲に浮かびあがり、停止する剣。アマダムはその一本をつかみ取ると、刃に刻まれている文字を口にする。

 

 

「なになに? ハートと決着をつけないとか盛り下がるにもほどがある。なるほど!」

 

 

アマダムは笑い、剣をドライブに突き刺す。

装甲から火花が散るが、ドライブは停止したままである。

アマダムはニヤニヤと笑いながら、別の剣を取った。

 

 

「センスのない武器デザインに、なんの魅力もないシフトカー。玩具売る気ないだろ。そもそも車である必要性が無い」

 

 

そう言いながら剣を刺す。

 

 

「タイヤカキマゼールあんだけしか出さないなら、そんなもんはじめから作るなよ!!」

 

 

剣を刺す。

 

 

「はいはい、悪いのは人間、全部蛮野のせいですねー、ロイミュードは悪くない可哀想だもんねー。なんてふざけんな。薄っぺらい物語だわ!!」

 

 

剣を刺す。

 

 

「チェイスの感動させるために殺しておきました感が酷い」

 

 

剣を刺す。

 

 

「ただただヒロインがかわいいだけの作品。ハハハ、コイツ面白いな!!」

 

 

剣を刺す。

 

 

「初対面の人間にお前友達いないだろって最低の主人公だわ。一瞬で嫌いになった。だってよ!!」

 

 

剣を刺す。

一方でブックメイカーはディケイドの前に並んでいる言葉を見て笑っていた。

 

 

仮面ライダークウガを馬鹿にするな!

 

アギトを馬鹿にするな!』『龍騎を馬鹿にするな!

ファイズを馬鹿にするな!』『ブレイドを馬鹿にするな!

響鬼を馬鹿にするな!』『カブトを馬鹿にするな!』『電王を馬鹿にするな!

キバを馬鹿にするな!』『偉大なる先輩ライダー達を馬鹿にするな!

 

キモオタが考えたみたいな俺ツエーライダー。間違いなく最低作品

 

キャラ物としては最低の部類でしょ。マジでゴーカイジャーとかメビウスの足元にも及ばないクソみたいなメアリースー

 

ディケイド好きなやつは頭おかしい。チンカス野郎

 

最終回はライダーファンである俺でも擁護できない。って言うかリスペクトが足りねぇ

 

仮面ライダーファンを愚弄しているよコレ

 

「ハハハハ! 神様は厳しいねぇ」

 

 

ブックメイカーはオラクルの肩を叩く。

言葉が光となってオラクルの拳に集中していき、そのまま思い切りディケイドを殴りつける。

 

 

「はい。リスターァト」

 

 

指を鳴らすアマダム。

すると時間が動き出し、ドライブとディケイドが火花を撒き散らして吹き飛んでいく。

 

 

「ぐあぁあああぁああ!!」

 

「がぁあああああぁあ!!」

 

 

変身が解除されてホールに倒れる二人。

進ノ介は激痛に表情を歪ませ、脂汗を滲ませる。

 

 

『大丈夫か進ノ介!!』

 

 

ベルトさんは、すぐに怪我の具合を確かめようとするが、彼もまた思い出した。

 

 

『ッ、これは!』

 

 

唸るベルトさん。

ドライブのスーツは確かに破損し、ダメージを受けている。

だからこそ進ノ介は激痛に苦しんでいるが、その実、進ノ介『自身』はどこも怪我はしていない。

だが痛みは本物だった。体は無傷だが、ズキズキと痛みは尚も体を蝕んでいく。

どこが痛い? ブックメイカーは分かっているくせに聞いてみる。

当然痛みが凄すぎて言葉にならない。だから、ブックメイカーが代わりに口にする。

 

 

「心だろ? 心が痛いんだ」

 

 

士も同じ様に呻いている。

立ち上がろうとしているが、腕が震えていた。

 

 

「テメェ……!」

 

「キミ達は所詮人間だ。どれだけ強固な鎧や仮面をつけたとしても、その裏にある心は酷く脆い。刺されれば、痛いんだよ。痛くて痛くてたまらない」

 

 

人は痛みからすぐ目を逸らす。

だから自覚しようとしても拒んでしまう。それがさらなる痛みを齎す悪循環。

ブックメイカーは声を荒げた。

 

 

「本当はもう気づいてる! お前も! お前もお前もお前も!!」

 

 

手当たり次第にライダーを指差し、ブックメイカーはホールを動き回る。

 

 

「神なる世界に住んでいるのは神々。そう呼ばれているだけの人間だ!! ただお話を見たら、書いたら世界が創れるだけ! それ以外はお前らの世界に住む人間のなんッッにも変わらないんだよ!!」

 

 

お前らは常に見られてた!

お前らの戦いは一年で終わる。だってそういうルールだからだ。それを神々は見てる! 楽しんでいる!

 

 

「オラクルが受信するのは神の意見だ! 分かるな! 分かるよなライダー共!!」

 

 

ブックメイカーは両手の指を鳴らす。

背後に出現する巨大なモニター。

 

 

「だからお前たちは負けたんだよ!!」

 

 

画面にはライダーたちが映っていた。

クウガ、アギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、ホッパー、電王、キバ、ディケイド、G、ダブル、オーズ、フォーゼ、ウィザード、鎧武、ドライブ、ゴースト、オメガ、エグゼイド、ネオ。

世界が交じり合う事は、一年に一度くらいはある。

だからディケイド達は油断していたのだが――

 

 

「ぐあぁぁあああぁあ!!」

 

 

過去の映像。

電王が吹き飛ぶのがモニタの向こうに見えた。

オラクルは小鳥のさえずりをあげながら電王に近づいていく。

 

 

「ワケわかんねぇ事しやがって!!」

 

 

電王は立ち上がり、なんとか剣を振るうが、赤い刃は宙を浮かぶ言葉に阻まれていた。

 

 

高貴なるプライドを捨てて腐女子に媚びたライダーの面汚し

 

 

ピヨピヨピヨ

 

 

ギャグが寒い。本当に子供だまし以下。つまんねぇキグルミ芸なんてやってるヒマがあったらカイの正体とかもっと詳しくやっとけよ

 

ゴリ押しされすぎでしょ。マジでウザ過ぎ。もう良太郎いらないじゃん

 

 

ピヨピョピヨピヨ

 

 

でしゃばりクソライダー。コイツ映画に出てきたらぜったい見に行かない

 

「グッ! なんだよコレ……!!」

 

 

シールドになっていた言葉はヘビのように動き出し、電王の四肢に絡みつく。

 

 

「うげーッ!! き、気持ちわりぃ!!」

 

 

そして囁き。

 

 

モモタロスはもう飽きたから出なくていいよ。見るだけで吐き気がする

 

 

その言葉を手に纏わせ、オラクルは掌底を電王に当てる。

すると引き剥がされるようにモモタロスが分離。地面を転がりながら粒子化を始める。

 

 

「なッ、なんだ……!?」

 

「モモタロス! ぐううぅッッ!!」

 

 

立ち上がるプラットフォーム。すぐに裏拳で吹き飛ばされて地面を転がっていった。

ピヨピヨピヨと声が聞こえる。言葉が槍となって、モモタロスを貫いた。

 

 

「グッッ!!」

 

アニオタとか声豚とか湧いてきてウゼェんだよ。電王なんて無いほうが良かったわ

 

「グアァアアァア!!」

 

 

粒子となって消え去るモモタロス。

良太郎の悲痛な叫びを聞いて、他のライダーもすぐに走り出す。

が、しかし。

 

 

「―――」

 

 

その時の映像を見ながら、ショッカー首領はゆっくりと両手を広げる

 

 

「仮面ライダーの諸君! キミ達は我々にとって最大の障害であった!」

 

 

モニタを見る首領。そこにはクウガが映っている。

 

 

ただ暗いし冗長なだけの作品。間違いなく過大評価

 

最高傑作とか言うやついるけどたいしたこと無いわ。普通の刑事ドラマの方が100倍面白い

 

信者がキモイ

 

主人公が薄っぺらい。ヘラヘラしてて背負うものが無いくせに言うことだけは理想論

 

 

言葉が爪に纏わりつき、オラクルはクウガを刻んでいく。

もちろんクウガも抵抗するが、言葉の壁に阻まれて拳が全く届かない。

するとオラクルは言葉を足に宿し、回し蹴りを行う。攻撃を受けたクウガはグローイングフォームとなり、悲鳴を上げて転がりまわる。

それを見ながら、ショッカー首領は言葉を続けた。

 

 

「キミたちは我らの野望をことごとく阻止しようと動いてくる。その原動力とは何か?」

 

 

決まっている。

それが日曜朝に放送されるという事。

 

 

「我らは愚かな人間どもを支配、または排除するべく動く。それを止めるキミ達」

 

13人を本編で出さなかった意味が分からない。結局なんにも考えてなかったって事だろ

 

後半萎えた。無かった事にって、アホかよ

 

はい、信者ウザイ。こんなもんバトロワのパクリだろ? パクって名作扱いとかライダーも落ちたもんだな

 

映像がチープ。ハードに見えて結局軽い物語

 

主人公マジで何もしてないよね。戦いを止められるわけじゃねぇのに、ギャグ回ってアホ? お前が弱いから人が死んでるんだよー?

 

人殺しが仮面ライダーとか、そもそもライダーをなんたるか分かってない。子供に見せる番組なのに勘違いしすぎ。こんなのを仮面ライダーとは絶対に認めない

 

 

言葉を吸い込み、レーザービームにして放つオラクル。

それは龍騎の胸を貫くと、一撃で変身を解除させる。

 

 

「そう、キミ達は人を守るために戦ってきたのだろう? 人間の脅威となる我らショッカーに歯向かう理由はそこにあるはずだ」

 

マジで聞くけどコレが一番好きなやつっているの?

 

ライダーじゃないし、ライダーじゃなくて良い

 

純粋につまらん

 

太鼓が単調すぎる。型全部叩いてるだけじゃん

 

後半クソすぎ

 

「しかしもしも、その人が――、キミ達を否定すれば?」

 

 

ショッカー首領の背後で、響鬼が言葉に刃に切り刻まれている映像が映る。

 

 

キャラクターがチープすぎる。二次元と三次元勘違いしてない? アニメでやれって話。まあアニメだったらこんな作品誰も見ないと思うけど

 

最終フォームがダサすぎ。膨張色のせいでデブにしか見えない

 

ヘブンズトルネード

 

普通につまらないですよ。キモイ信者ばっかりですし。程度が知れますよね

 

 

ダブルが引き剥がされた。

言葉を纏わせた爪で、翔太郎とフィリップが身を切裂かれている。

 

 

「人間はキミ達を戦わせるだけではなく、キミ達の歩んできた人生を簡単に否定する」

 

駆除班がいらない

 

グロを大人向けと勘違いしたバカにお似合いの作品

 

終始グダグダ。それでこの終わりかよ。なんにも終わってねぇじゃん

 

主人公に全く感情移入ができない

 

 

オメガとネオがオラクルにつかまれ、投げ飛ばされる。

悠は映像を見つめ、拳をグッと握り締めていた。

ライダーが、散っていく。悪意ある言葉が武器となり、次々にライダー達に襲いかかっていく。

 

 

「だがこれは人の意見だ。人がキミ達を見て、自分の意思で言葉を述べた」

 

 

画面の向こうでオラクルが飛行した。

オラクルが狙うのは、仮面ライダーゴースト。

 

 

仮面ライダーゴーストはシリーズ最大の駄作である

 

 

ピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨピヨ

 

 

こんなクソしかつくれないようならば、ライダーシリーズは終わったほうがいい

 

「ご覧あれ。これが、キミ達が守ろうとした人の意見なのだよ」

 

 

誰も、何も言わなかった。

ただ呆然とし、深刻な表情で画面の向こう側でやられているゴーストを見ていた。

 

 

「仮面ライダーの永遠を望んだ神が、終わったほうがいいと言うんだ。この発言により矛盾が生じた」

 

 

当たり前の話である。

 

 

「1号が終わらないでくれと願ったためにシリーズは続いたのに。戦えと願ったのに、それを否定することで、狭間の世界が生まれた」

 

 

それがこの終焉の大地である。

 

 

「同情するよ仮面ライダー。オラクルが受信する言葉は神なる世界にてブログ、掲示板、SNSや、まとめサイトのコメント欄で実際に放たれた言葉だ。なかには面白半分で書いたものもいるだろうが、実際にコメントをうってあげたのは事実なんだよ」

 

 

つまり、リアルな言葉だ。

仮面を取った意見なのだ。

ブックメイカーはコインを取り出し、弾き始める。

 

 

「所詮キミ達の存在など神々にとっては創作物でしかない。逆に創作物だからこそ、こうやって簡単に否定が行われる。キミ達が悲しみ、苦しみ、そして戦いに傷ついたとしても、神々がつまらないと感じれば駄作といわれて扱き下ろされる」

 

 

それが概念なのだ。

人を食らうこと、人を守ること。変身すること。戦うこと。

そういったものと同じだ。そうであるから、世界はそうなっている。

そういうルールなのだ。

 

 

「愚かナリや! 仮面ライダー!」

 

 

その時、オラクルが喋った。

 

 

「これラ、ハ、たった一部にしかスギズ! タダの一端! 探セバイクラデモ出てくるゾ!!」

 

「その通り。そしてまたすぐに生まれる」

 

 

ブックメイカーは手を軽く上げて合図を送る。

ハーメルンが笛を吹き、画面を神なる世界の掲示板に映す。

 

 

「スレッドをたてろ」

 

 

笛を吹き、了解の意を示すハーメルン。

 

 

「タイトル。一番面白いライダーと、一番つまらないライダーは?」

 

 

笛を吹くハーメルン。

すると掲示板にスレッドが誕生する。

さらに一見すればただの文字だが、怪人としての力が込められているのか、どうやら怪人(ハーメルン)がつくったスレッドには人を惹きつける効果があるらしい。

 

 

「お前たちがオラクルに勝てなかったのは。実力はもちろんだが、なによりも勝つ理由がないことが挙げられる」

 

 

スレッドを作ってまもないというのに、それなりに人が集まってきて、レスがついていく。

 

 

「ましてや、勝つという概念がお前たちには存在していない」

 

 

2:名無しはすごい

 

エグゼイドが一番面白い。逆に一番つまらないのはゴースト。

 

 

3:名無しはすごい

 

ウィザードの方がつまんねぇよ。と、ワーストが現れるまではそう思ってました。

 

 

4:名無しはすごい

 

ゴーストアンチまじでウゼェな。

ライダーにつまらない作品とかないから。

面白いのはクウガ、アギト、電王。

 

 

5:名無しはすごい

 

顔真っ赤にしてるところ悪いけど、つまらないのは事実だよ。

ゴーストはゼスティリアとかAVみたいなもん。ネタにされるだけマシ。

逆に一番ヤバイのは話題にすら上がらない響鬼とかあそこらへん。

 

 

6:名無しはすごい

 

響鬼は後半があれすぎ。

ダブルとかクウガは面白かった。

微妙だったのはカブト、ディケイド。やらなくていい話多すぎだし。

 

 

7:名無しはすごい

 

一番は龍騎。クソは鎧武。

あんなんマジで龍騎のパクリだし。そもそも龍騎は後の作品に大きな影響を与えている。

まどマギとか、fateとか、未来日記とか。まほいくは全部龍騎のパクリだから。

 

 

8:名無しはすごい

 

はいはい。こんなんだから特オタって嫌われるんだよ。

仮面ライダーなんて全部つまんねぇよ。小学生で卒業しろよカス

 

 

9:名無しはすごい

 

だったらなんでこんな所来てるんだよ馬鹿じゃねぇの?

面白いのはRXと、アマゾンズもまあ面白かった。

つまらんのはクウガ。あれは完全に信者向けだわ。今じゃもうCGとかショボすぎてムリ。

 

 

10:名無しはすごい

 

昭和なんておっさんの見るもんだから。あんなのもう時代遅れ。

面白いのはダブル。カスはディケイド。龍騎も言われてるほど面白くは無かった。

 

 

11:名無しはすごい

 

ダブル信者って気持ち悪いよな。

なんかにわかばっかりって感じ

 

 

12:名無しはすごい

 

面白い、電王。

つまらん、ウィザードとかフォーゼとか。

 

 

13:名無しはすごい

 

>>12 腐女子は消えろ

 

 

14:名無しはすごい

 

最近のは全部つまんねぇよ。

デザインはクソだし、お悩み相談ばっか。

ベルトもふざけてるし。なんだよタカトラバッタとかエグゼイドの目って。

マジでキモイし終わってると思う。天国の原作者様も泣いてるぜ。

 

 

15:名無しはすごい

 

ここまでアギトなし。

つまらんのは、無いと思いたいが、ゴーストはちょっと微妙だった。

 

 

16:名無しはすごい

 

アギトは地味なんだよ。さそり座のくだりとかいらんから。

 

 

17:名無しはすごい

 

は? 殺すぞ?

 

 

18:名無しはすごい

 

なんでキレてんだよ。

面白いのはクウガとかファイズ。つまらんのはウィザード。

ファントムがカスすぎ。絶望させる描写のが規制でヌルすぎる。

もっと家族とか恋人とか狙ってさ、輪切りにでもして毎日パーツ一つずつ送ってやれば絶対絶望するだろうが。

 

 

19:名無しはすごい

 

グロいのみたけりゃスプラッターでも見てろよ

 

 

20:名無しはすごい

 

クウガとダブル。

鎧武はマジでクソ。唯一ライダーで切ったわ

 

 

21:名無しはすごい

 

ドライブが一番つまらんかった。

ダルすぎ。カブト以下が出てくるとは思わなかったね。

 

 

22:名無しはすごい

 

ダブル、ドライブは構成が微妙なんだよな。

面白いのは鎧武とフォーゼ。

 

 

23:名無しはすごい

 

エグゼイド面白いとか言ってるヤツって脳みそにウジでもわいてんじゃねぇの?

あんなに何がしたいか分からん作品は見たことねぇわ。見た目とか音声とか完全にダセェし。

 

 

24:名無しはすごい

 

うんち

 

 

25:名無しはすごい

 

ブレイド前半はマジでつまらん。

後半が面白いとか言ってる馬鹿がいるけど、よほどの信者じゃないかぎり前半がつまんなかったら切るから。

つまり一番つまらんのはブレイド。

 

 

26:名無しはすごい

 

クウガは主人公が気持ち悪い。

 

 

27:名無しはすごい

 

お前のほうが気持ち悪いよ

 

 

28:名無しはすごい

 

クウガ信者キモww

 

 

29:名無しはすごい

 

ゴースト以下なんてないから

 

 

30:名無しはすごい

 

ちんちん

 

 

31:名無しはすごい

 

電王以外マジでつまらん。

映像も戦いもお話も全部つまらない。

全く心に響かないんだよね、他のライダーって。なんか軽い。

 

 

 

「ゴミの集まりだな」

 

 

アマダムは笑った。

 

 

「くだらなくないか? うんざりしないか?」

 

 

ブックメイカーもまた呆れた様に笑っている。

これは、心の底から思うことだった。

 

 

「このように。世の中には他を下げなければ、自分の好きなものすら再確認できない、スカスカのアンデンティティを持つ愚かな連中が溢れている。それが神々であろうとも何も変わらない」

 

 

ブックメイカーは背後に広がるモニタを見て笑っていた。

これはまだマシなほうだ。酷いものになると理由もメチャクチャになってくる。

気持ち悪い、駄作、嫌い、そんなものは溢れているし、それに怒る人間も出てくる。

 

 

「哀れだと思わないか? お前らは(ヒト)によって戦いを強制され、人によって戦いを否定され、信念や死をゴミクズのように扱われる。なによりもお前らが守ろうとした人は、お前らを武器に戦っているのさ」

 

 

守った人は、殴り合っているのだ。

好きなものを否定して、好きな物を振りかざす。

言葉を刃に変えて、心を傷つけあっている。もう仮面を取り払おう。神じゃない、ヒトだ。哀れで、愚かで、無様な人間。

神の名を持つだけの汚い人間だ。

 

 

「断言しようか。キミ達の戦いは終わらないし、守ろうとした人間は人間同士ですぐに傷つけあう」

 

 

掲示板に新しい言葉が刻まれた。

 

 

『ディケイドとかなかったことにしたいくらい。あんなに愛がない作品ははじめて見た』

 

 

士は目を閉じ、歯を食いしばる。

 

 

「ハハハハ! 愛のイロハも知らねぇガキが、知ったようにものを言う! ンハハハ!」

 

 

アマダムは笑う。

あれもこれもどれもそれもライダーがいたせいで。

 

 

「戦いは続くぞ」

 

 

ブックメイカーは画面から目を外し、ライダー達を睨んだ。

 

 

「愛――、ある、限り」

 

 

 

 




tips

『エネミーデータ』


・上位観測者ブックメイカー(本条栞)

謎の少年、本条栞の真の姿。
観測者とはつまり、自分が何者なのかを理解していること、そして神なる世界の存在を把握しているものである。
世界を物語として認識、および観測ができる存在は、ありとあらゆる物に勝ち、逆に負ける存在でもある。

観測者は文字通り観測する者なので、世界に干渉を行うには眼を使用しなければならない。

観測者は全知ではない。
あくまでも観る者なのだ。
それでも彼が救済のために動いた理由とは――?


・ハーメルン

ブックメイカーが観測者の力をショッカーに提供した事で生まれた怪人。
怪人と言われているものの、その本質はメガリバースマシンや歴史改変マシンの類である。

能力は神なる世界への干渉。
世界を創造し、観測させることで無限の可能性と悪意を生み出せる。


・オラクル

ショッカー最強怪人。
青い鳥の改造人間で、相手の心に直接攻撃することができる。
ライダーと怪人は同一。その根本は人間。
ヒーローとは嫌いな人間のためにも自己犠牲を取らなければならないのだろうか。



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