努力家と天才の茨道〜歌姫を添えて   作:椿姫

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……2ヶ月も放置してすいませんでした。正直言うと秋時雨や菓子作りだの色々ごっちゃになりそうでしたし学校の方でも卒論などあるのでほんとに更新が遅くなりました。楽しみにしてもらって待たせてしまって……ほ、ホントすいませんでした。
そして今回かなりギャグ回に近いものになってます。



episode18 「衣装と口論とお兄ちゃん?」

和都side

 

 

「絶対に猫よ、紗夜にはこれだけは譲れないわ」

「湊さんには絶対に譲りません!何がなんでも犬

に決まってます!」

「猫よ」

「犬です!」

「猫!」

「犬!」

 

Roseliaの練習があるから来てみれば…何これ?なんで友希那と紗夜が口論してるんだ?俺は隣にいるリサにこっそりと耳打ちする。

 

「(なぁリサ、なんで友希那と紗夜が口論してんだよ?)」

「あはは…実はね、ワトが来る前にこんなことがあったんだ……」

 

 

~数分前~

 

 

リサside

 

 

「み、皆さん…ちょっといいですか?」

 

練習をひと通り終えて休憩していると、燐子がアタシ達に話しかける。

 

「りんりん、どうしたの?」

「白金さん、どうかしたんですか?」

「あの……湊さんが言っていたLIVEがあるじゃないですか…その衣装の事で皆さんに相談が……」

 

燐子が言っているのは近い内に駅前広場で行うLIVEの事だ。

 

「今私が考えてる衣装は…こういう感じなんです……」

 

そう言って燐子はかけてあるショルダーバッグからファイルを取り出してそれを見せてきた。アタシとあこはそれを手に取る。

 

「すっごいカワイイよりんりん!」

「Roseliaってクールでカッコイイってイメージあるけどこういう意外性あるのもありかも♪動物系でくるとはね……燐子やるぅ♪」

「あ、ありがとうございます…」

 

アタシ達が見てると後ろから友希那と紗夜が覗き込んできた。

 

「………」

「………」

「ええと…湊さん?氷川さん?」

 

しばらく見ていて2人は燐子に話しかける。

 

『燐子(白金さん)』

「はい…なんですか?」

『次のLIVEの衣装は猫(犬)にするわよ(にしましょう)』

「………へ?」

 

 

和都side

 

 

「………って言うわけなんだ、それでさっきの話に繋がるわけ」

「成程…」

 

大方事情はハッキリした。…取り敢えずあのバカ2人を止めるか。

 

「猫よ!」

「犬ですってば!」

「おい友希那、紗夜。一回落ち着けや」

 

俺が2人に話しかける。

 

「わ、和都……」

「あ、す、すいません…」

「ったく、とにかくリサから話は聞かせてもらった」

「だったら話が早いわ。和都、貴方はLIVE衣装、猫がいいと思うわよね?」

 

友希那が前に出てきて俺に問いかける。

 

「いや、だから……」

「和都は犬派ですよね?」

 

間髪入れずに紗夜が割って入ってくる。

 

「紗夜、何を言ってるのかしら?和都は猫がいいって絶対言うわよ、言うに決まってるわ、やっぱり猫は正義よCat is Justiceよ幼馴染バンザイ」

「自己完結するな!?そしてそれっぽい英語混ぜるな!」

 

紗夜はふふっと笑う。

 

「何がおかしいのかしら紗夜?」

「湊さん、貴女こそ何を仰っているのですか?和都は猫よりも犬と私が好きだっていうに決まってます。やはり犬が次のLIVEの衣装で決まりです私は間違ってなかったんです私が正しかったんです和都バンザイ」

「何どさくさ紛れに俺に告らせようとしてんだよ犬の話どこいった!?めっちゃ心の声丸聞こえだろーが!」

 

俺のツッコミは虚しく口論は続いた。

 

「猫よ」

「犬です」

「猫よ」

「犬です」

「和都は犬です」

「俺は犬じゃねぇよ!?」

「じゃあ猫よ」

「俺は猫でも犬でもねぇ!人間だ!」

 

……この争いはなかなか静まらいな。そう思ってると燐子さんが話に入ってくる。

 

「湊さん…氷川さん。お二人が納得する方法が思いついたんですけど…いいですか?」

「白金さん?本当ですか?」

「りんりんの目が真剣だ!ま、まさか闇の力がりんりんに憑依」

「してないからね?あこ」

 

俺がツッコミを入れる。

 

「燐子、納得する方法を聞かせてもらえるかしら?」

 

燐子さんは深呼吸をした。そして方法を友希那と紗夜に話す。

 

「…左半分猫で右半分を犬の衣装にします」

「いや燐子さんちょっと待てぇぇい!?」

「は、華宮君?ど、どうしたん…ですか?」

「いや、どうもこうもないですから!衣装半分半分って見てる人からしたら変に見えますって!」

「燐子〜、流石にアタシもそれは…ちょっと」

 

リサが助け舟を出してくれた。た、助かったぞリサ。これで何とかなr

 

「燐子、上半分と下半分で分けるんだよ?」

「おいリサぁ!ちーがーうーだーろ!違うだろっ!!」

「今井さん……ありがとうございます」

「なんで納得してんの!?」

「リサ……あなたには負けたわ」

「え?何?お前らは何の勝負してたの?」

 

頭がこんがらがる……マジでどうにかなりそうだぞコレは…そんな事を思っているとあこが俺に用があったのか話しかけてくる。

 

「は、華宮先輩…あこたち何の話をしてたんでしたっけ?」

「さ、さぁな……取り敢えず燐子さんも含めて止めないとな」

 

 

じゃないとRoseliaのバンドイメージがポンコツになっちまうし。俺とあこは何とか4人の間に入って止める。

 

「いい加減に落ち着けお前ら!」

「りんりん落ち着いてー!」

 

俺とあこの声で何とか正気に戻る。俺は埓が明かないので案を提案する。

 

「燐子先輩!そのノートを俺とあこに貸してもらえますか!?」

「え?あ、はい……」

 

燐子先輩から俺はノートを預かり中身を確認する。

 

「分かりました……このノート、しばらく俺とあこに預けてくれてもいいですか!?」

「お願いりんりん!」

 

俺とあこは燐子さんに頼み込む。するとすんなりOKを貰えた。それを見ていた友希那達が話に入ってくる。

 

「何をする気なの和都?」

「そうですよ教えてください」

「アタシも気になる〜」

 

俺とあこは4人に向かってこう言い放つ。

 

「3日間だけでいい!時間をくれないか!?友希那や紗夜、Roselia全員が納得するような衣装を俺とあこで考える!」

「私達を納得させる、ね?和都、その言葉に二言はないわね?」

「勿論」

 

友希那はふふっと笑う。何とか場は教えたしこれなら何とかな…

 

「もし納得いくような衣装じゃなかったら…」

「え?」

「和都の猫のコスプレをして1日中愛でてあげるわ」

 

友希那の目がマジだった……怖ぇ。それに紗夜が便乗してくる。

 

「では私は犬の格好をさせます」

「それなんて拷問!?」

 

まぁそれはさておき……今からでも衣装の事を考えておきたい。そう思いながらも練習をこなして俺とあこは終わると同時に早速2人で衣装を考える為に場所を変える。

 

「なぁあこ、今回見せてきた燐子さんの衣装、どう思った?」

「えっとですね……りんりんの見せてきた衣装はやっぱりすごいなぁって思いました!」

「うん、素直でよろしい」

 

そう言ってあこの頭を撫でる。あこは驚いていたもののすぐに慣れたみたいだ。

 

「……それじゃ、衣装作りがんばりますか!」

「はい!友希那さんやりんりんが驚く様な物作りましょー!」

 

やる気充分で衣装作りを始めたのはいいのだがこれといったものが浮かび上がらない。案を出しては没に……が繰り返されて気づけば友希那達との約束まであと一日となってしまった。今俺とあこはカフェテリアで燐子先輩のノートともうひとつ別のノートを使って考察している。

 

「華宮せんぱ〜い、あこ頭使いすぎて痛くなりそうですよ〜」

「そろそろ休憩にするか。なんか食べたいものあるか?奢るよ」

「いいんですかっ!?じゃああこチョコケーキ食べたーい!」

 

そう言ってあこはチョコケーキを注文してそれにありつく。俺はそこまで腹は減っていないので注文していたコーヒーを飲みながら衣装を考える。

 

「華宮先輩は食べないんですか?」

「大丈夫だよ。俺はそこまで腹減ってないからあこは食べててくれ」

 

……とは言ったものの、実質腹が減ってないわけではない。小腹は空いたけども、S●YJ●Yとかカロリー●イトを今は持ち合わせてないんだよなぁ…ま、うだうだ言ってもしゃーない。今は衣装を考えr

 

キュルル……

 

「………え?」

「………あ」

 

なんということでしょう。空腹に耐えかねた俺の腹がなってしまったではありませんか。あこがニヤニヤしながら俺の顔を見てくる。思わず俺は恥ずかしくなって顔を逸らす。

 

「せんぱーい、やっぱりお腹すいてるんじゃないですかー?」

「大丈夫だ…そんなに腹減ってねぇからよ」

「しょうがないなぁ…あこがケーキ一口あげますよ?はい、あーんしてください」

 

あこがフォークでケーキを一口切ってそれを刺して俺に差し出す。あれ?これって間接キスになるんじゃね?俺は咄嗟に周りに目をやると、たくさんの女性客が俺とあこを見て顔を赤らめている………ってリサてめぇぇっ!?何でお前がいるんだあぁぁぁ!ニヤニヤするなそしてスマホ取り出して動画モードにするなや!

 

「華宮せんぱーい、はやく〜」

 

……えぇい、もうどうにでもなっちまえ!俺はあこの差し出したケーキを食べる。

 

「どうですかー?」

「う、美味い…」

「えへへ、だったら良かったです」

 

再び周りを見ると女性客は興奮してテーブルに突っ伏していた。リサはいなくなってたからアイツは後で会った時に今の事問い詰めてやる。

 

「そう言えばあこ思ったんですけど…」

「どうした?」

「華宮先輩ってお兄ちゃんみたいな感じがします」

「お、お兄ちゃん?俺のどこが?」

 

俺があこにそう言うとあこは説明し出す。

 

「ん〜と……あこがドラムで分からないところとか叩きにくかった場所を優しく教えてくれるじゃないですか?さっきの反応も面白かったですし」

「最後のは余計だと思ったが……教えるのは当然のことだろ?と、言うかお前には姉がいるだろ?」

「確かにお姉ちゃんはカッコイイし教えるのも上手ですよ。でも華宮先輩もお姉ちゃんと同じだなって思ってるんですよあこは?」

 

そこまで言うとあこは何か閃いたのか俺に提案を求めた。

 

「あの、華宮先輩。ちょっとお願いがあるんですけどいいですか?」

「ん?何だ?俺で良ければいいぞ?」

「ありがとうございます…え〜っコホン、あの、今度からあこと2人でいる時に…お兄ちゃんって呼んでもいいですか?」

「え?」

「だ、ダメですか?」

「い、いや……ダメじゃないけど…」

「じゃあ決まりっ!よろしくお兄ちゃん!」

 

俺は1人っ子だからかあこに『お兄ちゃん』と呼ばれるのはなんだか恥ずかしいという気持ちもあるが、それとは別になんか嬉しい気分になった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3日目になり、遂に今日は友希那達に衣装のデザインを見せる日となった。俺とあこは燐子さんに借りたノートを返しその後、新しい衣装を書いたノートを友希那に渡す。

 

「和都……覚悟はできてるわね?」

「覚悟ないなら見せねぇってーの」

「それもそうね…早速見せてもらうわよ?」

 

友希那と紗夜、リサに燐子さんは顔を揃えて覗き込む。すると4人とも「いいわね」「コレいいかも!」「すごくRoseliaらしさが出てます」と好評だった。正直衣装のデザインや制作とかなんて初めてだったからどうなるかと思ったけどやってみればなんとでもなる。

 

「華宮先輩!やったよ!」

「そうだな」

 

俺とあこはハイタッチを交わす。その光景を訝しげそうに見ていた友希那は僅かに微笑んでいた。そしてノートをパタンと閉じて俺達に言い放つ。

 

 

「さぁ、練習を始めるわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

練習が終わって帰ろうとすると紗夜に呼び止められる。

 

「どうした紗夜?」

「あの、お話があるんです…」

 

そう言って俺は紗夜に連れられてスタジオを出る。そして2人きりになると、紗夜はスマホを取り出して動画を見せてくる。それは……

 

『じゃあ決まりっ!よろしくお兄ちゃん!』

 

あこが俺にお兄ちゃんと呼んでいる動画、さらにケーキを貰って食べさせている画像などだった。震え声になりながらも俺は紗夜に聞く。

 

「さ、紗夜さん……い、いったいどこで?」

「今井さんから送らてきました…へぇ、『お兄ちゃん』ですか?随分宇田川さんと仲が良くなったんですね?ハイタッチもしてましたし……」

 

紗夜の顔が笑ってるのに怖い!何とかしねぇと…

 

「……宇田川さんが羨ましい」

「え?」

「じゃないです!和都!」

「はい!何でしょう!?」

 

怒られる…この時俺はそう思っていた。

 

「年末年始は時間がありますか?」

「へ?」

「あ、あったらでいいんです!わ、私と…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

初詣行きませんかっ!?」

 

 

 

 

 




※ヒロインは紗夜です。何度も言うようですが紗夜です。大事なことなので二回言いました。

ホントにすいません……どんだけ待たせんだ椿姫ゴラァ!と思ってる人は多いでしょう。この小説の存在を忘れた方もいると思います。改めまして謝罪させていただきます。2ヶ月ほったらかしてすいませんでした!
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