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ネ「俺の名はネガタロス••••言っておくが、俺の目的は『悪の組織』を作ることだ。」
とある国の、とある鎮守府。
そこで行われた、新提督の着任式。
着任早々、そう言い放った『新提督』に、多くの艦娘が頬を引攣らせていた。
前任者が深海棲艦の攻撃で死亡して、早3ヶ月。
勿論、最初は誰もが提督の死を受け入れられず、悲しみに暮れる日々を過ごしていたが、鎮守府のリーダーである長門、第1機動部隊を率いる赤城と加賀、そして、提督の忘れ形見のような存在の吹雪たちの尽力によって、艦娘たちは徐々に回復し、鎮守府は元の日常を取り戻して来ていた。
そんな折、遂に大本営から新提督着任の伝達があったのだ。艦娘たちは、提督の死を乗り越えてより一層の絆を結び、新任者を迎える覚悟を決めた。
そして、遂に今日、新任者が着任した。
うん、した。したのだが•••••••
ネ「俺は来るものを拒まない••••俺とともに、『悪の組織』を立ち上げたいと言う者はいないか?」
壇上で訳の分からぬことを言い出す新任者。
というか、悪の組織?いや、ココ鎮守府なんデスケド••••••所謂バリバリ『正義』を振りかざして戦ってる人たちの基地なんですけど•••••••
大丈夫なんだよな••••••大丈夫なんだよなぁコレ••••••
そんな視線を長門に向ける艦娘が多数。だが、当の本人は、提督の姿を見た瞬間に立ったまま気絶していた。
何故世界のビッグ7の長門を、提督は立ったまま気絶させられたのか?
それは、その提督の容姿にあった。
全身を黒い装甲••••装甲?皮膚?皮膚だったら全裸なんですけど••••••••的なもので覆い、まっくろくろすけな顔に煌めくのは、赤く燃える二つの眼。
特筆すべきは、その側頭部に生えた『突起』だろう。三日月のようにカーブした、その黒い突起は、間違いなく『角』であった。
そう、新提督•••••ネガタロス提督は、どこからどう見ても『ヒト』の姿をしていなかったのである。その姿は、パッと見『黒い鬼』だった。小さくて可愛いものが好きな長門からすれば、その姿はまさに『テロ』であったのだ。
大「で、では•••••ネガタロス提督に、何か質問のある方はいらっしゃいませんか•••••?」
いち早く硬直から抜け出した大淀が、艦娘たちに言葉を投げかける。
とはいえ、正直誰も何も言い出さない。というか、言い出せる猛者がこの場にいるなら、彼女らの戦争はとっくに終結している。
悪の組織を作るって言ってるぐらいだから、多分この提督は『悪』のヒt••••••ではなく••••••何だろうコレ•••••『何か』なのだろう。
『悪』と聞いて艦娘たちが真っ先に思い浮かぶのが『深海棲艦』である。
あの得体の知れない存在に、今まで多くの仲間が倒されて来た。
紛れもなく奴らは『悪』だ。
悪なのだが••••••••••
ネ「遠慮することはない•••••これから俺たちで、『正義に勝つ』悪の組織を作るんだ」
さっきから周りの空気を無視しまくって悪の組織への勧誘を続けるネガタロス提督。
何故だろう••••見た目も、立ち上げようとしている組織も『悪』なのに、何故か恐れを抱かない。むしろ、どこか抜けているような•••••そんなヒt••••『何か』であった。
シーンと静まり返るホール内。見兼ねた大淀が、演説を中止しようと、一歩ネガタロス提督に近づいた。
警報が鳴り響いたのは、その直後だった。
赤「•••••ッ!?敵襲!?」
金「テートクの着任式中に••••許しまセーン!!」
長「第1機動部隊、出撃だッ!心してかかれッ!••••••我々はもう、提督を失うわけにはいかないッ!!」
放心状態から復帰した長門の指令により、慌ただしくホールから出て行く艦娘たち。
長門の発した、先の提督への思いを胸に、いつもより気合を入れ、艦娘たちは鎮守府から出撃して行った。
ネ「•••••長門、だったか?」
長「は、はぁ••••どうされたのです?提督。」
ネ「今、我々は攻撃されているのか?」
長「••••ええ。提督が着任される前、前任者の命を奪った•••••••深海棲艦によるものです」
ネ「つまりは••••その深海ナンチャラとやらは、我々の『敵』か?」
長「え••••ええ、まぁ•••••」
この時、ネガタロスの中で、ある方程式が立てられた。
我々を攻撃して来た=我々の敵=正義の味方=処刑。
ネ「••••••正義は•••••俺が潰す」
長「•••••は?」
ネ「長門、鎮守府を頼んだ」ライドオン『ネガデンバ-ド』
長「え?ちょ!?提督!?」
ネ「ふん!」ブォォォォオン
長「ち、鎮守府内をバイクで走るなぁァァァアッ!!!」
出撃ッ!ネガタロスッ!!←映画の予告風に
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金「ムゥ、手強いデース•••」中破
榛「は、榛名は••••まだ大丈夫です••••」大破
吹「どうしよう••••このままじゃ••••」小破
第1機動部隊は思わぬ苦戦を強いられていた。
それもそのはず、敵には赤い戦艦ル級éliteも混ざっていたからである。通常より強化された個体であるéliteに率いられた敵艦隊は、かなりの強敵として知られていた。
赤「弾薬も艦載機も残り少ない••••」中破
天龍「チッ•••マズイな」中破
加「一度応援を要請しましょう•••どちらにせよ、私たちだけでは勝てないわ」小破
赤城はグッと歯を食いしばって敵艦隊を睨んだ。
提督の命を奪った奴らに、屈辱の敗退を喫してしまうなど、断じて受け入れられるものではない。
しかし、このままでは前の提督だけでなく、この第1機動部隊からも死者が出てしまう。それだけは、旗艦としてしてはならない行為だ。
となると、残された道は••••ただ一つ。撤退だ。悔しいが、それしか道はない。
赤城が撤退を口にしようとした、その時。
プワァァァァァァアン!!!という汽笛が後方から聞こえた。同時に、金属の擦れ合うスキール音も。
加「••••まさか、もう応援が•••?」
天「いや••••今のはどう考えてもフネの汽笛じゃねぇだろ?」
金「このsound••••間違いアリマセーン、『express』のモノデース!」
榛&吹「え•••えくす••••?」
金「ノーノー!『express』!所謂『急行列車』ネー!!」
赤「•••まさか•••••こんな所に列車が来るわけ•••••」
ない。2秒前まではそう思っていた。
だが、赤城が振り返った、その視線の先にいたのは••••••
車体中にあしらわれた、青いファイアパターン。紫がかった先頭車のカオは、お世辞にも趣味がいいとはいえなかったが、今の赤城たちには、それが途方もなくカッコよく見えた。
特筆すべきは、今その列車が走っている場所だ。
線路どころか陸地すらない『海』の上を••••その列車は全速前進☆で爆走していた。
そして、列車は一瞬にして赤城たちを追い抜くと、突然の事態に完全にボケーっとしていた深海棲艦の前衛部隊を文字通り『轢き殺した』。
ようやく事態を把握•••••把握?把握は出来ないがとにかく『ヤバイ』と悟ったル級が、一度全艦隊を後退させる。
そして•••••••赤城たちの目の前で止まった、謎の列車。
その中から、1人の••••いや『1匹』の鬼が出て来た。全身がまっくろくろすけな、そう、あのヒt••••『何か』だ!
吹「••••司•••令?」
そう、あの謎テクノロジー満載の列車を運転していたのは、他ならぬネガタロス提督だったのだ。
ネ「無事か?お前ら」
加「•••ええ、まぁ••••」
金「ワ、ワタシは大丈夫デース•••」
榛「榛名は••••実はあんまり•••」
天「つーか、何してんだよ提督!こんなとこ来たらアブねーだろッ!」
赤「そ、そうですよ提督!早く鎮守府に••••」
天龍と赤城の説得を完全無視し、取り敢えずの全員の『無事』を確認すると、ネガタロス提督は深海棲艦に向き直った。
ネ「こいつらは俺の『悪の組織』に必要な人材だ•••そんな奴らの命を奪わせたりはしない••••」
何気に男気を見せるネガタロス提督。何故お前は海の上に突っ立ってるんだとかツッコンではいけない。
ネ「特にお前ら•••••『正義の味方』にはな!」
ビシッ!と深海棲艦を指差すネガタロス提督。どっからどう見ても向こうの方が悪の組織っぽい見た目をしているが、そんなことにもツッコンではいけない。
ネ「これから俺は『絶対に勝つ悪の組織』を作る••••お前らはその為の前座だ••••さっさと死んでもらおう」つデンオウベルト&ツノナデナデ
どこからともなくベルトを出したネガタロス提督。それをカッコよく腰に巻くと、赤と青のボタンを同時に押した。
ネ「••••変身♪」ピロン♪
『NEGA FORM!』
プワァァァァァァアン!!ジャキン!!
とまぁ不思議なことが起こって•••••うん。色々とね。
吹「し、司令が••••」
金「purpleの••••」
赤「モモに•••ッ!」ジュル
加「ダメよ赤城さん」ジュル
榛「え!?え、ええーーー!?」
そう、今ネガタロス提督は、全身紫の趣味のワr••••『ハイセンス』な鎧を身にまとっているのだ。
その鎧の名は•••••••
ネ「アイム ア 『カメンライダー』•••••」
深「!!??」
突然の他作品のネタの披露に困惑する深海棲艦に猛スピードで突っ込むネガタロス提督。
いち早く我に帰った駆逐イ級は、その華麗なる飛び蹴りで木っ端微塵にされた。
そのまま軽巡ホ級に顔面パンチ!正義の味方に容赦など無用!
リ級「グルォォォオ!!(訳:どっかの赤鬼みたいなツラしやがって!)」
ネ「強さは••••別格だがな(←なんか通じた)」つネガデンガッシャ-ソ-ドモ-ド
そして美しい回転斬り!ちょっと装甲硬いだけの重巡リ級なぞ、ネガデンガッシャーの敵ではないのだ。
ちなみに、この艦隊は
赤「何が起きてるのかしら、加賀さん••••」ギュッ
加「さぁ••••あと頬をひっふぁりゃにゃいでくりゃしゃい(引っ張らないでください)」
吹「ネ、ネガタロス提督強すぎる••••」
天(••••なんて凄い剣の腕前だ)
榛(司令••••カッコいい)ポッ
様々な思いが交錯する中、ネガタロス提督はウルトラスーパーネガタロスペシャルで無双していた。え?意味がわからないって?
大丈夫だ、作者もわからない。
ネ「フン•••お前が
ルélite「グルルルル••••」
ネ「よく覚えておけ••••『悪は勝つのだ』!」つガンモ-ド
『FULL CHARGE!!』
ネ「•••••沈め」
ル「グルァァァァア!!」
ル級から打ち出される特大の砲弾。しかし、ネガタロス提督はそれを後ろ跳びで躱すと、銃口にチャージされたエネルギー弾を、がら空きのル級に撃ち込んだ。
提督の弾丸が直撃したル級は、苦しみに顔を歪めることなく、あっさりと爆発炎上。
艦娘たちを苦しめたル級を、たった一撃で•••••••規格外すぎる火力である。単純計算で火力1000は軽く超えているだろう。
ネ「さて••••」ズイッ
全員「!!??」
突然こちらを向いてツカツカと歩み寄ったネガタロス提督。その手にはネガデンガッシャーのソードモードが握られていた。
まさか••••提督自らの手を煩わせたことに対して、怒っているのだろうか?
ということはまさか••••••この人は、所謂『ブラック提督』なのか!?
そんな思いが、赤城の中で交錯する。
確かにこの人は悪の組織を作ろうとしていたし••••その可能性なら十分ある。というか、その可能性の方が高い。
しかも、提督が向かって行ったのは、一番損傷がひどい榛名。手痛い攻撃を喰らえば、このまま轟沈してしまう。
赤「••••••待ってッ!」
赤城の悲痛な叫びが木霊すが、時すでに遅く、提督は榛名の前まで来てしまっていた。
そしてそのまま••••••デンガッシャーを置くと、榛名の頭に手を乗せた。
ネ「•••••ひどい怪我だな」ナデナデ
榛「へっ!?あ••••その、すみません•••私の力が及ばなくて••••こんなに攻撃を食らってしまいました••••」
ネ「はやく鎮守府とやらに帰るぞ。お前は、大切な『悪の組織』構成員候補だからな」グッ
なんということだろうか。
この提督、悪の組織を率いるような人ではない。正真正銘のピュアホワイト提督ではないか。
この提督を一度でも疑った自身が憎い。赤城はそう思った。
だがしかし•••••何だこの不安感は。今目をキラキラさせている榛名のことが、ものすごく不安なのだが•••••。
榛「•••••司令、お願いがあります」
ネ「••••何だ」
榛「榛名を•••••『悪の組織』に入れてください!」
赤「••••••は?」
残念ながら不安は見事的中したようだ。そして、割りかし絵的にもヤバイ。大破した艦娘にズイッと寄られる提督という絵はヤバすぎる。主に憲兵的な意味で。
吹「ちょっ、ええーーー!?榛名さんッ!?」
金「oh••••my sister•••••」
ネ「俺について来てくれるのか?」
榛「はい!司令となら、どこまでもッ!!」
ネ「よし、いいだろう•••••お前は今日から悪の組織の一員だ、榛名。」
嗚呼、マジか••••••
いつもちょっとフワフワしていて、イマイチつかみどころの無かった榛名の心を一瞬で射止めてしまうなんて••••私の力不足なのだろうか•••いやでもこの提督だしナァ•••••
そんな赤城の思いをよそに、ネガタロス提督は5隻の駆逐艦を轢き殺した、あのナイスセンスな爆走列車に乗り込んだ。
ネ「よし、全艦帰投するぞ!乗れッ!」
榛「こ、これが••••司令の列車」
金「expressに乗るなんて初めてデース!」
吹「艦娘が•••••乗っていいんでしょうか」
天「よし決めた!俺も悪の組織に入るぜ!ネガタロス提督!!」
ネ「フム、お前は初めて見たときから剣のセンスがあると思っていた••••••頼むぞ、天龍」
天「フフフ、任せろ!!」
赤「••••••」チ-ン
加「赤城さん•••••ガンバ」グッ
こうして、帰投したネガタロス提督は、長門に説教を食らった挙句、バイクのタイヤ跡を掃除する羽目になりましたとさ☆メデタシメデタシ
悪の鎮守府、ネガタロス鎮守府。
次の駅は、正義か、悪か•••••••
【現在の悪の組織加入者数:2人】
あの強いのに抜けてる感じは素晴らしい••••緑川光さん最高ッス