俺と彼女たちの物語   作:YURYI*

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3.甘い、あまい

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「絢瀬さん!俺、結城大翔。友達になってくれませんか?」

 

昨日話しかけようと思ってた相手が教室に入ろうとしているところを見つけて話しかけてみたが、彼女は無視をして席についてしまった。

朝早くに来てみて登校時間が同じだったのはいいけれど、まさかこんなあからさまに無視されるとは思っていなかった。

べ、別に泣きそうになんかなってねぇよ!?

う、後ろからだし聞こえてなかったのかも知れないじゃん?

 

 

「ねぇ、聞いてる?」

 

まだ俺たち以外誰も来ていない静かな教室に俺の声だけが虚しく響く。

やはり反応がない。今度は絢瀬さんの席の真正面に回り込む。

 

「絢瀬さん!…って」

 

あ、やっぱ前に来るんじゃなかったかも。

めちゃめちゃきれいなお顔をしていらっしゃる。白い肌に金色の髪、ぱっちりとした青い瞳。俺はそんな女神のような彼女に睨まれていた。

てか、やっぱり聞こえてたんじゃん。

 

「ご、ごめんなさい」

 

なんにせよ嫌われるのは嫌なので素直に謝ることにしたが、彼女はかなり怪訝そうな顔をしている。

 

「私は友達なんかいらないのよ」

 

そう言った彼女の瞳は凍るように冷たかった。

 

 

てか、声!

もうほんとにきれいでいい声してる。さっきまでの無視されていた悲しみが一気に吹っ飛んでしまうくらいだ。

なんだろうなー、なんでこんなに好きなんだろう。

 

 

「じゃあさ、友達じゃなくてクラスメイトとして俺と仲良くしてくれないかな?」

 

友達なんかいらないなんて言われても、話しかけるのやめるわけないだろ。

なんせ俺はかなり諦めが悪いからな。

絢瀬さんと睨み合う。いや、表現がなんか嫌だから見つめ合うにしておこう。ほら、俺らの周りには花が舞ってキラキラしてて…

 

 

 

「はぁ…」

 

そんな諦めの悪い俺に観念したのか絢瀬さんは目をそらしてため息をついた。話しかけてもいいってことだよな?なんて思った矢先教室のドアが開いた。

 

「あ、結城くんだったよね?おはよう!」

 

教室に入ってきたクラスメイトであろう女子は笑顔で俺に挨拶をしてくる。

なぜか絢瀬さんには挨拶しなかったが。

 

「お、おはよう」

 

とりあえず軽い挨拶を返してもう一度絢瀬さんに話しかけようとしたが、さっきまでいたはずの彼女はいなくなってしまっていた。

 

「あれ?絢瀬さん!?」

 

「あ、さっき教室出てったよー」

 

なんだよ、もう。

まだ全然話せていないのに…

 

「あの…結城くんって絢瀬さんと仲いいの?」

 

「ん?いや、そういうわけじゃなくて。ただ、これから仲良くなれたらなぁってさ」

 

ついさっきは知り合ったばかりのクラスメイトとはこんなに普通に話せるのに、絢瀬さんはなかなか手強い。

 

「私も昨日話しかけたんだけど、なんか話しかけないでって顔されちゃった」

 

「あ、そーなんだ」

 

だからさっき絢瀬さんには挨拶しなかったのか。

彼女はその事をさほど気にしていないのか、他の登校してきた友達のところに行ってしまった。

 

ってことは、別に俺が嫌われているわけじゃないってことだよな。よし、ならまた話しかけても大丈夫だろう。それに、あんな目されたら気になってしょうがない。

よっし、こうなったら仲良くなるまで絶対諦めねぇぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なんて朝に意気込んでいたはいいが、もう時すでに放課後。

放課後って言っても、今日は新入生オリエンテーションがあっただけだから時間なんかほとんどなかったわけだが。それに席が遠すぎて俺が絢瀬さんの席まで行こうとすると彼女はもうすでにいなかったり。

体育館で話を聞くってなれば出席番号が真逆だから…まぁ想像つくでしょ?

残念なことに一度も話しかけることすらできなかったわけで…

 

 

 

「はぁ…何やってんだろ、俺」

 

教室にはまだ何人か人が残っているが、絢瀬さんの姿はもちろんない。

あんなに早く帰っちゃうなんてなぁ。朝来るのも早かったし、予想はしてたけどね。

もう、絢瀬さんってば真面目なんだから。

放課後に話しかけるってミッションも失敗したし、今日はもう帰ることにしよう。

かばんを持ち、まだ残っていたクラスメイトたちに挨拶をして教室を出た。

 

 

 

 

もう自分でもなんでそこまで絢瀬さんにこだわるのかなんてわからない。ただ、純粋に仲良くなりたい。

本当にそれだけで、それ以上の想いなんかなくて。

 

あーもう。家ついたら早速作戦立てよう。

明日は午後まで学校あるし、今日よりはチャンスあるだろ。

 

 

 

 

そうだ、家帰る前になんかお菓子でも買って帰ろ。あ、いいところにコンビニあんじゃん。あそこでなんか買おう。

ふと目に入ったコンビニに早速入ってお菓子コーナーに直行する。

あまり人もいないしいい感じだな、ここ。

お菓子の棚の前に仁王立ちをする。こんな男子高校生いたらもうこのコンビニ来ようとか思わないな。自分で言うのも変だけど。

 

 

「なーに買おっかな」

 

 

実は俺、こう見えて甘いもの大好きなんです!

こう見えて…?どう見えてんだろ。

 

アメ、クッキー、チョコ、とりあえず棚にあるお菓子を片っ端からカゴに入れていく。一通り満足すると、次はデザートのコーナーへ足を運ぶ。

ふむ、新発売のモンブラン…か。よし、これも買おう。

真顔を決めて、モンブランを手に取るとレジへ向かった。

 

店員さんには不思議なものを見るような目で見られたが俺は気にしないぞ。ま、慣れてるっていうのもあるけどね。

 

丁寧に袋に詰められていくお菓子を見つめながら、またしても絢瀬さんのことを考える。

とりあえず家帰ってからこのモンブランを食べて、絢瀬さんと友達になろう作戦立てよう。モンブランめっちゃ楽しみ。

コンビニを出てからも、頭の中は絢瀬さんとお菓子を行ったり来たり。

しまいには、顔がニヤつあたりと散々だ。って、誰だ今笑ったやつ!

なんだあのやろうまだ中学生だな。男子高校生が両手にお菓子がいっぱい入ったビニール袋持ってるあげく、それを見て笑っちゃいけないのかよ!そんなルールないだろ。

あぁ、あそこにいる女子高生たちにも見られた…

 

 

 

そんな恥ずかしい思いをしながらも持って帰ったモンブラン。

 

美味しくいただきました。ごちそうさまでした。

 

 

 

「よし!やる気も糖分も補給したところで考えますか!」

 

 

 

 

 

 

その日帰ってきた母さんにたくさんのお菓子を買ったことがバレてしまい、白い目で見られたことは言うまでもない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





短かったですね…笑

どうしたら楽しく読める話になるのだろうか(´-`).。oO
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