デート。これは、男と女が二人きりでプライベートで出掛ける時に使われる言葉だ。別に相思相愛でなくともこの言葉は使われるだろうが、基本的には相思相愛の男女が行うものだ。「いやこれ別にデートじゃないし」という台詞もあるからな。
そのデートを行うのに対し、気合を入れて服装や髪型に気を使う事を、俺は別に否定するつもりはない。だが、俺はそういう事をしないと断定出来る。何故なら、相思相愛のデートであるなら「悪人から助けられた」のようなよっぽどな理由でもない限り、向こうは自分の日常的生活を見て好きになったと考えるべきだからだ。それなら、デートに限ってお洒落をするのは、向こうが自分を好きになった部分を否定するのに等しい。
しかし、そうなるとこれは相思相愛に限った話ではなくなる。俺が誰かに片思いしていたとして、そいつとデートすることになった。めいいっぱいオシャレして、付き合う事になった。それから、その彼女とデートするとして、服装をいつもの服に戻せば、それは明確な裏切り行為であり、彼女を失望させることに値し、もはや詐欺と呼んでも過言ではない。デートでなくても、一人で出掛けてるところを彼女に見られればアウトだ。
だから、俺はオシャレはしない。自分がオシャレに目覚めるまで、絶対に自分の好きな服を着続ける。
「と、いうわけだが?」
「………あ、妄言は終わり?じゃ、服屋行くわよ」
「おい待て、お前話聞いてた?」
撮影日が終わり、現在は次の週の土曜日。明日は鷺沢さんとデートの日だ。昨日の夜中、速水さんのレベリングを手伝ってると、突然「そういえば、あんた明日のデートの服は何で行くの?」と聞かれた。なんでデートの事を知ってるのかは知らないが、とりあえず「この前のバイトの時と同じ感じです」と答えたら、呼び出しを食らい、現在、自宅に至る。
ちなみに下の名前で呼ぶのは、撮影が終わったと共に終わった。
「あんたね、この前の三日間、自分の着てた服覚えてないの?」
「DIO様とヘスティア様と『落ちろ!蚊トンボ‼︎』の半袖Tシャツ1枚ずつと短パン3枚」
「自己評価何点?」
「………92点かな」
「ごめん、聞き間違えたかも。もう一回言ってくれる?」
「93点」
「なんで増やしてんのよ。アホか」
「お前言い過ぎだろ」
「なんで『これはヤバイ』って思わないのよ」
「だからさっき説明したろ」
「あんな穴だらけの理論は不採用よ」
速水さんは俯いてため息をついた。ため息つきてーのはこっちだっつの。
「………まぁ良いわ。どうせあんたの事だから、大体そういうクソみたいなトンデモ理論を話すのは分かってた」
「お前今クソって言った?ホントにアイドル?」
ぷそ始めてからこいつ口悪くなったな……。
「とにかく、強制的にあなたに色々と服を着させる事にしたわ」
「ふっ……ナメられたものだな。貴様如き最近フォースのLv50超えた程度の者が、我がLv75ブレイバーに勝てるとでも?」
「いやぷそのレベル関係ないでしょ……。けど、そういうと思って、ちゃんとこちらも兵士を揃えておいたわ」
速水さんが指を鳴らすと、何処からか女性が三人現れた。北条さん、渋谷さん、それとなんか知らない人の三人である。
「………なんで?何処から?」
「なんか、撮影の打ち上げの時に凛ちゃんと奈緒ちゃんも同盟に参加しちゃってね。だけど、奈緒ちゃんは予定が合わなくて来れないみたいだったから、誰か連れてきて?って凛ちゃんに頼んだら卯月ちゃん連れて来ちゃったみたい」
「島村卯月です、よろしくお願いします」
「あ、どうも……鷹宮千秋です」
なんかこんな簡単にアイドルと知り合いになっても良いのだろうか。しかも自宅に来てんだよ?プライベートで。ファンにバレたらメッタメタにされる気がする。
「にしても、ホントにカッコ良いですね〜。奏さんが言ってた通りです」
「え、あっ………」
島村さんは背伸びして、俺の顔を至近距離で見つめて来る。俺は仰け反って避けた。
「ち、ちょっと卯月……!初対面で近いから」
「あ、ああ。そうですね。すみません」
渋谷さんが注意すると、島村さんは素直に謝った。
「千秋くんって呼んでも良いですか?」
こいつ謝った意味分かってんのか。
「………や、別になんて呼んでも良いですけど」
なんか下の名前で呼ばれるの初めてで照れ臭くて、頬を掻きながら目を逸らすと、速水さんに机の下から脛を蹴られた。とりあえず、今察したのは、島村さんには俺と鷺沢さんの関係は伏せてる事、そして速水さんのキック力はキャプテン翼並みの威力を持っている事。
「………痛いんだけど」
「あんたねぇ、文香がいるのになんで普通にデレデレしてんのよ……(小声)」
「してねぇよ」
「してたわよ。スケベ」
どういう意味だよ……。仕方ないだろ。俺の事、下の名前で呼ぶのなんて親含めていなかったんだから。親からはホークンと呼ばれてた。お前らもホークンだろうが。
速水さんが話を進めた。
「………まぁ、そういうわけで、この子に彼女ができるかもしれないから、みんなで服を買いに行きましょうか」
「おおー!おめでとう、千秋くん!」
「卯月、彼は人と話すの苦手だから、あまりグイグイいかないであげて」
「あ、そ、そっか……。ごめんね、千秋くん」
「うん、だからね卯月?」
渋谷さんが島村さんに何か説明する中、北条さんが微笑みながら聞いてきた。
「それで、どんな服が良いの?」
「半袖短パン」
「ポケモントレーナーか。考えなさいよ少しは」
「いやマジで。夏なのにシャツとか長ズボンとか着込むの絶対嫌だもん」
「ああ、奏の言う事がよく分かった。私達で決めよっか?」
「おい、どういう意味だおい」
「じゃ、行きましょうか。とりあえず、服屋に行って決めましょう」
待てお前ら。勝手に決めんな。先に行くなおい。
「あ、渋谷さん。みんな行っちゃいましたよ」
「そう。卯月、行くよ」
渋谷さんは先に行った二人に続いた。残った俺と島村さん。とりあえず、俺も行かなきゃいかないので、島村さんに声を掛けた。
「し、島村さん……。みんな行っちゃったんで、行きましょうか」
「…………」
「島村さん?」
「……ち、千秋さんって、その……芸人さんなんですか?」
「渋谷ァ!お前何を言った⁉︎」
俺は慌てて後を追った。
×××
四人のアイドルと俺は近くのアウトレットに出かけた。よくよく考えたらすごいな、この現状……。
俺はなるべく下を向いて、この前ノリで買ったメイジンカワグチのサングラスを装着して四人の後を歩いた。
「………あの、鷹宮くん?なんで下向いてるの?」
不審に思ったのか、北条さんが聞いてきた。
「………周りの人に顔を覚えられないようにだよ」
「はっ?」
「変装してるとはいえ、アイドル四人と一緒に歩いてる男ってなんだよ。もしお前らの正体バレたらヤバイだろ」
「大丈夫だよ」
渋谷さんが口を挟んで来た。
「女の子四人も連れてたら誰だって友達だと思うでしょ」
「そうですよ。私達も友達って言いますから」
「最悪、プロデューサーの名前出せば誤魔化せるわよ」
それに続き島村さん、速水さんと言った。
「いや、俺は一時的なバイトで、今はあのプロデューサーとは何の関係もないだろ」
「プロデューサー、あなたの事かなり気に入ってるわよ?」
「はっ?」
「ほら、この前見た消失。あの件でかなり感謝してたし、アイドル達に趣味バレた事によってさらに仲良くなれたみたいだから、もうプロデューサー舞い上がっちゃって」
「………マジでか。やはりアニメは世界を救うな」
散弾銃の飛び交う戦場に支給品でテレビとごちうさのBlu-rayとか支給されたら、あらゆる戦乱は解決されそうだからな。
しみじみ感心してると、島村さんがキョトンと渋谷さんに聞いた。
「ねぇ、凛ちゃん。消失って何?」
「ほら、この前カラオケ行った時に私、一曲アニメ映像の曲歌ったでしょ?あれの映画」
「あー、あの97点取ってた曲だよね。涼宮ナントカっていう奴?」
「涼宮ハルヒの憂鬱」
「う、うん……なんで怒ってるの?」
嗚呼……頼むから広めるのやめて渋谷さん。俺の所為になる気がしてならないから………。つーかお前、一週間でオープニング歌えるようになるとかイカれてんな。
渋谷さんの「涼宮ハルヒの憂鬱講座」を島村さんが真剣に聞く中、北条さんが口を挟んだ。
「でも、アレ面白かったよねー。テレビシリーズも見たいなぁ」
「……北条さんはアニメ見てる人じゃないの?」
「あー私は昔のアニメだけだから、見てたの」
「SEEDについて熱く語ってなかったか?」
「あれはほら、古いガンダムとかよく見てて、そのままガンダムはとりあえず全部見てるんだ」
「ふーん……」
「あ、なら面白いアニメ私知ってるわよ?」
「何?」
「Angel Beats!」
「ああ、Angel Beats!好きならオススメすべき作品たくさんありますよ。鍵作品って言うんですけど……」
「何それkwsk」
「あ、じゃあみんなでディスク屋行かない?DVDとか売ってるでしょ」
『良いね!』
北条さんの提案で、全員でディスク屋行く事になった。つーかお前ら、何しに来たんだよここに。まぁ、別に良いけど。
お目当ての店に到着し、真っ先にアニメの場所に向かうこいつらをアイドルだとは、誰も思わん。こうして見ると、こいつら割と残念アイドルなんじゃねぇの?
ま、この人達の気持ちは分かるけどな。アニメってのは「アニメ」という単語だけで敬遠されガチだが、基本的にはどれも面白い。偏見をなくし、素直な気持ちで見てみれば誰だって染まる。
しかし、今の現状をドラマ化したら超売れそうだな。
ー
「感染アイドル」
CAST
鷺沢文香 鷹宮千秋 速水奏 橘ありす 塩見周子 大槻唯 宮本フレデリカ アナスタシア 渋谷凛 北条加蓮 神谷奈緒 プロデューサー
〜あらすじ〜
どこにでもいる超絶美人の大学生天使巨乳アイドル「鷺沢文香」は、ひょんな事から謎のオタパイア「鷹宮千秋」と出会い、オタク化してしまう死の呪い「俺ガイル」を掛けられてしまう。
「俺ガイル」は「Angel Beats!」「涼宮ハルヒの憂鬱」などと形態を変えてその人に合うアニメの形になって感染していく呪いだった。
そんな中鷹宮は鷺沢に恋に落ちてしまう。果たして、鷹宮の運命は⁉︎
ー
………最後の方、雑過ぎるわ。ていうか全然オタク関係ないし。しかも俺が恋に落ちちゃうのかよ。俺の運命を追ってどうすんだよ。主人公誰だよ。
そんな事を考えながら、真面目な顔でアニメを選ぶ四人を眺めてると「あっ」と速水さんが声を漏らした。
「ダメよ。私達何しにきたのよ」
「「「…………あっ」」」
お前ら素で忘れてたんかい。マジでバカなんだな。
とりあえず、アニメは後で決めようという事になり、俺は服屋に連行された。
「どんなのが合うかしら……。外見は割とジャ○ーズ系だし、やっぱ最近の高校生に合わせた方がいいかしら?」
「でも、鷹宮くんのイメージに合ってた方が文香さんもしっくり来ると思うんだけど」
「………となると、オタクに見えないオタクの雰囲気を残しつつのイメージか……」
「………それ結局、オタクじゃない普通の高校生ですよね?」
四人は服屋の中で真剣に俺に合う服を選んでくれている。どこまで良い人達なんだよ。まぁ、俺の意見を聞くつもりは一切無いみたいなんだが。
しかし、そこまで真面目に選ばれると俺も何かしなきゃって感じになるんだが……俺はマジでファッションには疎いからな。余計な口は挟まない方が良いかもしれない。特に着てみたい服とかもないしな。
「とりあえず、テキトーに選んでテキトーな服着せてみよっか」
「そうですね。案外、似合う服見つかりそうですし」
一気にぞんざいになったな。いや、でも案外服選ぶのってそんなもんなのかもしれないし、黙っておこう。
四人は散開して、各々で服を選び始めた。俺はどうしたら良いのかわからず、かといって選んでもらってる間にスマホゲームしたり、店の前で座ってるのも申し訳ないので、とりあえず試着室を確保しておくことにした。何も持たずに試着室にいると不審に思われるかもしれないので、テキトーなTシャツを一枚持って行き、試着室の中に入った。
小声で「なるほど……」とか呟きながら、カーテンも閉めずに鏡と向かい合っている。
「……………」
なんか暇だったので、とりあえず構えてみた。構えるといっても、構えるとこから始まるのだが。
「トォウッ‼︎」
周りに人がいないのを確認してから、声を裏返して両手を上にあげて跳んだ。着地すると、両手を揃えて左斜め上に向けた。
「変身ッ、グローブ‼︎」
グローブを嵌める仕草をした。
「変身、マスクっ……!グェッ、グゥッ………ふぅ、」
続いて、マスクを装着し、紐をクビに結びつける仕草をした。終わると、両手を前に下げてからダランとした後、両手を広げた。
「ドウダイ女史、カッコ良イダロウ⁉︎」
そのままノリノリで12thのモノマネをした。
「上ハ混乱シテイルヨウダナ……!6thガ千ノ視覚ヲ持ツ者ナラバ、私ハ千倍ノ聴覚ヲ持ツ者!死ネ!死ネ!邪悪ノ教団、討チ亡………」
ノリノリで片手を腰に当て、もう片手を広げて前に向けて横を見ると、すごい怯えた目で島村さんが俺を見ていた。
「あっ………」
「………あっ」
………ヤベェ、見られてた。全部。見ろよあの目。不審者を見る目だぜ。……いや待て。落ち着け。奴の口を塞いでしまえば、何事もなく全てにカタが付く(錯乱)!
俺はポーズを決めて襲い掛かった。
「正義トハ勝ツ事!例エ差シ違エテモ悪ヲ倒ス‼︎」
「きゃあああああ‼︎」
悲鳴をあげて逃げ出す島村さんと、追い掛ける俺。その直後、俺は横から速水さんに蹴り飛ばされた。
「あんた何やってんのよ。ホント殺すわよ。……大丈夫?卯月ちゃん」
「……は、はい」
「…………すみません。少しテンパってました」
「あんた、罰として今日はここにいる全員、レベル50以上になるまでpso2手伝うこと。良いわね?」
「えっ?ぜ、全員………?」
「なんかさっき、pso2の話したらみんなやる気になっちゃって」
「………あの、明日、デート……」
「自業自得よ」
あんた手伝いたいのか邪魔したいのかどっちだ。
「さ、服持ってきたから。着なさい」
いつの間にか全員集まって来ていて、服の枚数はザッと12枚くらいはある。
「…………これ、全部?」
「そうよ?選んでもらってるんだから文句言わない」
「………はい」
俺は試着室に入った。
×××
全部着替えたが、四人は難しい顔をしたまま何も言わなかった。なんだよ……その顔。文句あんのか?
「………ダメなのか?」
「いや、ダメっていうか……」
「似合ってはいるけど、どれもしっくり来ないのよね」
「まぁ、告白に支障は出ないと思うけど……」
全員、自分達の持ってきた服を戻して、頭を悩ませていた。ほんとすいません、僕のために。
「やっぱり、千秋くんが選んだ方が良いんじゃないですか……?」
「無理よ、卯月ちゃん。どうせ、アニメのTシャツとか言い出すわよ」
「あ、あははっ……ん?アニメの……?」
「卯月?」
すると、島村さんはポンッと手を打った。
「そうですよ。アニメのキャラの服です!」
「はぁ?」
「ダメよ。彼女を作るデートなのに、アニメのキャラが描いてある服なんて………」
「違いますよ。アニメのキャラクターが着てる服を着れば良いんですよ!」
「コスプレってこと?」
「いえ、ドラゴンボールみたいなコスチューム?ではなく、アニメのキャラの私服です。それなら、コスプレになりませんよね?」
「………確かに」
「それ良いかも!」
いや、よかないだろ。なんで名案です、みたいな感じになってんの?
「でも、そんな都合よくキャラの服が見つかるかよ」
「色違いがあったりするかもよ?」
「それで良いのかよ………」
まぁ、選んでもらってる立場で文句は言えないが……。
「じゃ、好きなキャラ見せて?」
北条さんに言われ、俺はスマホに入ってる写真を見せた。まず1枚目、羽黒改二。
「女の子じゃない」
2枚目、古鷹改二。
「だから女の子だってば。てかなんでその人達砲門持ってるの?」
3枚目、リュー・リオン。
「性別直す気はゼロなの?」
「だって仕方ねーじゃん。俺、基本的に女キャラのが好きだし」
「じゃあ、男キャラで出して」
言われて、俺はまた画像を探した。1枚目、アムロ・レイ。
「なんで宇宙服なのよ」
2枚目、キンケドゥ・ナウ。
「だーかーらー、しーふーくー」
3枚目、一色慧。
「裸エプロン……?」
「鷹宮くんって、そういう趣味なんだ……」
「お前らが好きなキャラ出せとか言うからだろ!」
血管が遅れて切れるほどに早く鰻捌く人だぞ!カッコイイに決まってんだろ!いや、ホモじゃないけどね?
「………やっぱりダメね、鷹宮くんじゃ……」
「私達でなんとかしましょう」
………なんか母ちゃんに怒られてる気分だ。四人の冷たい態度にショボンとしてると、渋谷さんが「んっ?」と声を漏らした。
「どうしたの?凛」
「いや、あそこに掛かってる服。誰が持って来たの?」
「さぁ………?」
あ?テメェらで持ってきた服くらい覚えとけや、と思ってその服を見ると、俺が最初にテキトーに持ってきた服が下がっていた。
「………あ、それ俺」
『えっ………?』
おい、お前ら。なんだその反応。俺だって服くらい持って来るわ。
「いやー、試着室にいるのに服持ってないと不自然かなーって思ってさ、テキトーに取ってきた」
「………じゃ、その服に合わせましょう」
「はっ?」
速水さんが言った言葉に、俺は声を漏らした。何言ってんの?俺がテキトーに選んだ服だよ?
その俺の問いに答えるように速水さんは言った。
「どんな理由があれ、あなたが選んだものなら、文香はそれを着て来て欲しいはずだわ」
「おい待て。なら服なんて買わなくていいだろ」
「あなたの買った服なんて、どうせ親御さんが選んだものでしょう?」
「……………」
仰る通り。
「あなたが人生で初めて選んだキャラ物じゃない服でデートできるのよ。良かったじゃない」
しかもお前それ煽ってんだろ。喧嘩なら買うよ?ん?
「まぁ、コーディネートは私達に任せなさい。ちゃんとその服に合うように、選んであげるわ」
との事で、四人は張り切って服を選び、無事に明日の勝負服は決まった。ちなみに、バイト代の三分の一が吹き飛んだ。洋服って高いんだな。