鷺沢さんがオタク化したのは俺の所為じゃない。   作:バナハロ

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誰にでも得意不得意あるもんだ。

 夏休みは今日でラスト。明日から文香さんと会う事は出来ない……。と、いうことで、急遽泊まる事になった。外に出るのは危険なので、文香さんの服を借りることになった。

 シャワーを浴びて、俺はバスルームを出て洗面所で身体を拭き終え、文香さんのジャージを借りた。俺自身、身長はそんな高くないから、パッツンパッツンになるような事はないだろう。

 上半身のジャージを着ようとした時、ふわっと良い香りが漂った。何処からだ?辺りの匂いを嗅ぎ回ったが、答えは一つだった。ジャージからだ。

 

「………………」

 

 ………文香さんの気配はない。そもそも洗面所、着替え中なら入って来る事もないだろう。俺はジャージに顔を近付けた。

 

「……………」

 

 ふあっ……ふみふみの香りがする………。なんだこれ、なんなのこの匂い。スゲェ中毒性がある。なんだろうなぁ、人を落ち着かせる香り、人をダメにする香り……洗剤の匂いじゃないなこれは。文香さんの体臭が移ったんだろうなぁ。はぁ、良い香り。

 ジャージを抱き締めて香りを堪能してると、なんか突き刺さるような視線に気付いた。ふと顔を上げると、文香さんが顔を赤くして俺を見下ろしていた。

 

「………あっ」

「…………あの、千秋さん……。恥ずかしいので、そういうのは……その、家でしていただけると…………」

「……………」

 

 俺は大人しくジャージを着て、ソファーの上で寝転がって頭を抱えた。………死にたい。すごく死にたい。俺がどうかしてた……。そうだよ、やるなら家でやれ俺。

 

「……だ、大丈夫ですよ?千秋くん、私は気にしてませんから……」

「…………死ぬ。もうすぐ死ぬ。今すぐ死ぬ……」

「……し、死んじゃダメですよ……?」

 

 俺の頭を撫でてくれる文香さんの優しさがツライ。あと、手からすごい良い香りがする。

 すると、文香さんが思い出したようにボソッと呟いた。

 

「………千秋くんは明日が最後、なんですね……」

「………はい。文香さんは?」

「……大学生ですから、私は9月まで夏休みです」

「………じゃあ、俺も9月まで休みます」

「……そういうのはダメですっ。ちゃんと行きなさい」

 

 だよね。文香さん、そういう所はキッチリしてるし。

 

「………1日サボっちゃダメ?」

「……ダメですっ」

「1日、ホンットに1日」

「……ダメですっ」

「休ませてくれたらキリトのフィギュアをゲーセンで取ってあげるから」

「………………ダメ、ですっ」

 

 間があったな。まぁいいよ。どうせ初日は始業式で速攻終わるし。

 

「分かりましたよ。行けば良いんでしょ行けば」

「……なんでちょっと不貞腐れてるんですかっ。お姉さん、そういうのは許しませんよ」

「お姉さんって……俺より年下っぽい癖に」

「んなっ……わ、私の方が歳上です!」

「年齢的にはね?でも、俺の方が落ち着きがありますし、頭も良いですし」

「……さ、再試の人よりは私の方が頭良いです!」

「いやいや、そういうんじゃなくてさ。学力じゃなくて他の部分で。社会で生きていく上で必要な頭の良さ」

「………意味わからないです」

「付き合ってなかった頃に俺の事を部屋に入れちゃう時点でお察しですわ」

「っ!あ、あの時は違うんです!そのっ……そういうところを理解し切れていなかったというか……!」

「大学生にもなって理解し切れてないのがもうね」

「う、うるさいです!お互い様です!本人の家でジャージの匂いを嗅いじゃう癖に!」

「えっ」

「あっ………」

 

 クリティカルヒットした、今の。

 

「や、やっぱ気にしてたんですね……。死ノウ………」

「ち、違うんです!反撃の糸口を探してて、つい口に出ちゃっただけなんです!」

「………何も違くないじゃないですか。死のう」

「し、死んじゃダメです‼︎」

「…………や、死なないけど。死にたいだけで」

「っ!と、とにかく私、千秋くんの事好きですから!全然匂い嗅がれても平気ですから!」

「………嗅いで良いの?」

「………もう、この話は終わりですっ。ご飯にしましょう」

「俺を料理するつもりですか……」

「し、しませんよ!」

 

 まぁ、文香さんに料理されるならそれも良いか。さ、抵抗はしない。一思いにやれば良い‼︎

 

「………ご飯、何にしますか?」

 

 あ、ホントに料理しないんだ。

 

「別に良いですよ。俺作ります」

「……大丈夫です。私だって料理くらい出来ます」

「いや誰もそんな心配してないんですけど」

 

 料理できないことバラしたよ今。

 

「………とにかく、待ってて下さい」

 

 まぁ、文香さんも料理くらいできるだろう。一人暮らししてるし、食戟のソーマも幸福グラフィティも見たし。

 なら、俺は待ってよう。ソファーでぼんやりしながら、トントントンと食材を刻む音を聞いていた。なんだ、本当に料理できるのか。

 少し安心しながら、ソファーの前の机に目をやると、机の下に紙が落ちているのに気付いた。その紙を見ると、大学のレポート用紙の様なものが入っていた。

 

「………文香さん?これレポートですか?夏休みの」

「………あ、いえ。大学に夏休みの課題とかはありませんから」

「え、じゃあこれ……」

「……夏休み前のですよ」

「………ふーん」

 

 俺はテキトーに相槌を返しながら、思わずフッと微笑んでしまった。

 

 __________ヤッベェ、課題一つもやってねぇ……。

 

 思い出さなきゃよかった……。や、元からそこまで多いわけじゃないんだがな。にしても明日一日潰さないと終わらねぇよ。

 ………まぁ、良いか。文香さんに知られなければ問題ない。宿題なんかやらなかったとしてもテストで点取れば問題ない。

 

「……千秋くんは、夏休みの課題はないのですか?」

 

 当然の如く、こちらの悩みに踏み込んで来た。流石、文香さんだ。

 さて、どう答えようか。シレッと「終わりました」と答えるのは簡単だが、文香さんに嘘はつきたくないしな……。嘘は言わずになんとか誤魔化せないだろうか。

 

「…………千秋くん?」

 

 問い詰めるように聞かれた。文香さんの顔は俺を見ている。おい、ちゃんと自分の手元見ないと………!

 

「痛っ……」

 

 ………ほら切った……。

 

「どうしました?」

 

 念の為に聞いてみると、文香さんは手を後ろに隠して「な、なんでもないですっ」とそっぽを向いた。

 ………なんで強がるのかな。俺は文香さんをジト目で睨むと、ソファーから立ち上がって、台所に向かった。

 

「っ? な、なんですかっ?」

 

 文香さんのリアクションを無視して、俺は手を握った。指から血がポタポタと垂れている。

 

「………なんで隠すんですか」

「…………すみません」

「や、まぁ良いんですけどね別に」

 

 そう言いながら、俺は消毒液の場所を聞こうとしたが、なんとなく隠されたのが腹立ち、口が止まった。でも、このまま何もしなかったら文香さん痛いだろうし……。

 と、いうわけで、アニメの力を借りることにした。俺は文香さんの指を咥えた。

 

「っ⁉︎ ちっ、千秋くんっ………⁉︎」

「……うるふぁい」

 

 血を吸い、しばらく咥えながらチラっと文香さんを見た。顔を超赤くしながらも抵抗していなかった。

 

「っ……んっ………」

 

 …………なんか吐息漏れてるんだけど。え、何?なんかエロいんだが………。思わず口から離してしまった。

 ………つーか、あれだ。何やってンだ俺。なんか勢いでやっちゃったけど。

 

「………ば、絆創膏持って来ますね」

「……………は、はぃ」

 

 ………なんか、気まずくなっちゃったな。絆創膏を引き出しに取りに行き、ついでに消毒液とティッシュを持って来た。

 

「……お待たせしました」

「っ⁉︎」

 

 戻って来ると、文香さんは指の傷口を舐めながら「バレたっ⁉︎」みたいな顔をした。

 

「………あっ、もう少し傷口舐めといた方が良かったですか?」

「…………」

 

 ムスッとした表情になる文香さん。だが「まぁ千秋くんだし仕方ないか」みたいな顔をした。

 

「………絆創膏、貼っていただけますか?」

「え?良いですけど。………あっ、もしかして自分で貼れないほど痛いんですか⁉︎」

「………そういう事ではないんですけど。でも貼って下さい」

「……は、はぁ。あ、先に消毒しますね」

「……結構です」

「えっ?」

「………早く絆創膏をお願いします」

「は、はいっ」

 

 仕方ないので、俺は絆創膏を剥がし、文香さんの指に巻いて貼っつけた。

 

「………っし、これで良いですか?」

「……ありがとうございます。では、料理に戻るので待ってて下さい」

「あーいや、俺も手伝いますよ」

「………いえ、大丈夫です」

「大丈夫ではないでしょう。怪我してるんですから」

「……このくらい、大した怪我では」

「いや、怪我の程度を言ってるんじゃなくて、怪我したっていう事実を言ってるんです。包丁使ってるのに手元から目を離しちゃう子は一人で料理させられませんから」

「むっ……だ、大丈夫です。私だって学習しますから」

 

 聞き分けのない子だな。言いたい事を察してくれよ。俺は聞かん坊を説得するように、頭の上に手を置きながら言った。

 

「………心配だから、一緒に料理したいって言ってるんです。察して下さい」

「……………」

 

 意外なものを見る目で見られ、なんか気恥ずかしくなって来て、思わず頬をぽりぽり掻きながら言い訳を並べた。

 

「や、ほら。切り傷って意外と痛いじゃないですか。大した怪我じゃなくても文香さんが手を痛めてる所とか見たくないし。それにほら、なんつーかアレじゃん。二人で料理してると夫……」

 

 アレ、俺今なんて言おうとした?自分の頭でも追っつかない言い訳を並べてるうちにすごい恥ずかしいこと言おうとしてなかった?

 

「………してると、なんですか?」

 

 ………どうしよう、なんて言おう。大丈夫だ、「夫婦」とは言い切っていない。修正しろ。

 

「……そ、創真と田所みたい、じゃないですか………?」

 

 何を言ってんだ俺は。てかどういう意味で言ってんだ俺は。わけがわからないよ。冷静に考えたら、恋人同士なんだから夫婦って言っても冗談で済むだろうが。

 ドギマギしながら文香さんの反応を見ると、文香さんは普通に微笑んでいた。

 

「………ありがとうございます。では、お手伝いお願いしますね」

「………はい。何作るんですか?」

「………野菜炒めでも作ろうと思ってましたけど……」

「じゃあ、俺野菜刻みますね。肉とかは?」

「……それは大丈夫です。先に焼いときますね」

「ういっす」

 

 良かった……誤魔化せた。俺は包丁を持って野菜を刻み始めた。

 

「………いくじなし」

「へっ?」

「……なんでもありませーん」

 

 隣の文香さんから、何か言ってる声が聞こえた気がしたが、とりあえず料理に集中した。

 

 ×××

 

 晩飯が完成し、テレビをつけて文香さんと食事にした。まぁ、俺は野菜刻んでただけなんだけどな。

 

「いただきまーす」

 

 挨拶して、俺は炒め物を箸でつまんで白米の上に乗せてから食べた。

 

「っ、美味いですねこれ」

「……ほ、ホントですか?」

「はい。本当に料理出来たんですね」

「………そ、それはもう。ち、千秋くんの恋人です、から……」

 

 可愛い。何それ。可愛い(2回目)。や、でも、別に料理できなくても俺は文香さんのこと好きですけどね。まぁ、こんなことは口が裂けても言えないが。

 そんな事を考えてると、文香さんが唐突に聞いて来た。

 

「………それで、夏休みの課題はあるんですか?」

「」

 

 なんでそれを聞いて来るんですかね………。てかさっきまでそんな話だったな………。どうしよう、割と時間空いてたのに全然言い訳考えてない。とりあえず、嘘は言わないで遠回しに表現しよう。

 

「あるけど、大した量ありませんよ。問題ないです」

「………分かりました。では明日、一緒にやりましょうか」

「待って。なんでそうなるんですか」

「……大した量がないのでしたら、パパッと終わらせましょう?二人でやればすぐに終わりますよ」

 

 え、や……それはまずい。大した量ないっつっても、国数英の三科目分あるんだけど。何より、俺の宿題を文香さんに手伝わせられるか。

 

「や、いいです。すぐ終わりますから」

「……でも、やってないんでしょう?それなら」

「いやほんと大した量じゃないんで。ウルトラマンの地球に居られる時間と同じ程度の時間で終わるんで」

「…………何か隠してるでしょう」

「……きゃっ、隠してません」

「………………」

「………………」

「………明日、一度取りに戻りなさい。良いですね?」

「…………はい」

 

 抵抗は諦めた。まぁ、でも今すぐもってこいって言わない辺り、やっぱ文香さんも今日は俺と一緒にいたいんだろうなぁ。そうポジティブに捉えると、なんか少し嬉しいわ。

 で、食事が終わった。文香さんは少しご機嫌斜め気味にソファーでテレビを見ていた。それはおそらく、俺が宿題をやってないことがバレたからだろう。この人は母親の素質があるな……。

 手を掛ける部分に肘をついて、足を組んでる文香さんは何となく女王に見えた。是非とも踏まれてみたい。

 その時だった。時刻は10時になり、心霊特集の番組が始まった。直後、俺は近くにあったリモコンでテレビを消した。

 

「………千秋くん?」

 

 俺の行動を不審に思ったのか、文香さんは俺の顔を見た。俺はなるべく真顔を装った。

 

「何ですか?」

「……あの、どうしてテレビ消したのかなって………」

「や、何と無くですよ。さて、スマブラでもやりますか?」

「……………怖いんですか?」

 

 普段とは違っていたずらっ子のような声で言われた。

 

「は?何が?怖いって何?何それおいしいの?」

「………ふぅーん?」

 

 文香さんはニヤリと微笑むと、俺の手からリモコンを奪い、テレビをつけた。あ、ヤバイ。不機嫌を俺の反応を見て楽しみ、発散するつもりだ。

 

「………すみません、俺もう眠いのでお先におやすみしますね」

「……ダメです♪」

「楽しそうに言うなよ……。や、別に怖いわけじゃないんですけどね」

「………じゃあなんで見ないんですか?」

 

 ………実際怖いんだけどな。アトラクションとかのお化け屋敷は怖くない。だって作り物のお化けを出す時点で、お化けがいないのを言ってるようなものだ。だが、心霊スポット、というのは本当にお化けがいるところだぞ?それをテレビで紹介するとかイカれてんだろ。

 ………いや、待てよ?逆だろ。心霊スポットや怖い話をテレビで放送するということは、それは「ここやこのシチュエーションはお化けが出るから気を付けてください」という警告だろ。お化け対策を練ることが出来る!

 

「いや、見ましょう」

「…………へっ?」

「見て、お化け対策を立てましょう。これを見れば人生、お化けに会わずに天寿を全うすることが出来ます」

「…………あの、何言ってるんですか?」

「……大丈夫。俺は、負けない‼︎」

「……トビアさんですか?」

 

 落ち着いてツッコミを入れてくる文香さん。というか、ちょっと待て。

 

「文香さんはこういう番組平気なんですか?」

「……私は、お化け屋敷のように自分の身に何か降りかかるものは苦手ですが、テレビや本でしたら問題ありません」

「…………なるほど」

 

 心霊番組でも生き残る脇役タイプか。心霊特集をバカにしているわけでもなく、信じてるわけでもない。冒頭に出て来て後は出番がないタイプだ。

 

「……千秋くんこそ。怖がってるなんて意外です。ホーンテ○ドマンションは平気なのに」

「何言ってるんですか?作り物じゃなくて本物のお化けですよ?それを比べるのは、等身大ガンダムとホワイトベースのガンダムの強さを比べるようなものです」

「………あの、もしかして、お化けが本当にいると信じてます?」

「信じるも何もいますからね」

「……………」

 

 え、何その目。なんでなんか生暖かい目を向けてくるの?

 

「………サンタクロースは信じてます?」

「信じるわけがないでしょ」

「……………」

 

 なんか、不思議なものを見る目で見られたよ。

 すると、心霊番組のVTRが始まった。俺はゴクッと唾を飲み込み、近くにあった何かを握った。

 

「……………」

「………あの、千秋くん」

「っ⁉︎ な、なんですか⁉︎」

「………手、痛いです」

「っ、あ、す、すみません……!」

 

 握ったのは文香さんの手だった。俺は慌てて手を引っ込めた。すると、文香さんから「あっ……」と切なそうな声が漏れた。

 

「………?」

「……あっ、あのっ……手は、繋いでても良いですよ?」

 

 ………怒ってたんじゃなかったのか?すごい優しいなこの人。結婚したい。

 

「………すみません。お借りします」

 

 俺はありがたく手を取った。直後、ギュッと手を握られた。力が強くて、少し痛いくらいに。文香さんの顔を見ると、すごい裏のありそうな笑顔で俺を見ていた。

 

「………これで、逃がしませんから」

「…………」

 

 生まれて初めて、俺は文香さんに心底恐怖を感じた。

 だが、絶望してる間に心霊特集は進む。テレビの画面では、お化けが出たり幽霊が出たりとすごかった。その度に俺の身体はビクッと震えた。

 

『グォアッ!』

「っ⁉︎」

『ガシャアァァァアアン‼︎』

「っひぃっ⁉︎」

『うぉおぉおお‼︎』

「ヌヲッ⁉︎」

 

 気が付けば、俺は文香さんの腕にしがみついていた。いつもなら気になる文香さんの匂いや感触に気を回す余裕がない。

 

「…………あの、そんなに怖いですか?」

「……嬉しそうですね、文香さん」

「………はい。千秋くんの意外な一面が見れましたから」

「……………」

 

 これは、文香さんのサドッ気か?いや、純粋にそう思っているんだろうな。………なんか、情けない姿を見せてしまったなー。彼女の前でくらい、格好つけられねーのかよ俺は。

 肩を落としてショボンとしてると、文香さんが俺の頭を撫でて抱き寄せてくれた。

 

「………大丈夫ですよ。お化けはこの部屋にはいませんから」

「………文香さん……」

 

 この人、優しい……。さっき、俺の手を握って「逃がしませんから」と文字通りお化けのように睨みつけて来た人と同一人物とは思えない。俺は文香さんに体を預けてホッとしてると、文香さんは俺の耳元で呟いた。

 

「………あれ?」

「っ、な、なんですかっ?どうしました?」

「……あの、窓………」

「えっ?ちょっ、何何何何無理無理無理無理やめてやめてやめてやめて!」

「………あ、窓に映った私でした」

「っ!ふ、文香さん〜!」

「……………ふふ。ごめんなさい〜」

 

 ………しばらくはこれでいじられそうだ。

 

 




こんなに夏休みラストを長くする予定はなかった。
もっとサクサク進めようと思います。すみません。

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