GATE 幻想郷防衛軍彼の地にて斯く戦えり   作:にょろ35106

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お、お気に入りが遂に112件に・・・・・。
感謝感激です。

私事ですが感想有難く拝見しています。
が、作者どうやら夏バテになってしまったようです。
返事書こうにもその返事を考える余力が出ない・・・・。

作品は書けるのに・・・・。


日本政府の反応 その2

 

時間は遡り、炎龍と戦闘に突入した時間帯。

 

side:日本政府

 

 

緊急閣僚会議が招集されていた。

 

「本位さん、急な呼び出しだったけどなんかあったのかい?」

 

「はい。第二ゲートの情報が一部、中国に流出したそうです。恐らく、マスコミもそう遅くないうちに嗅ぎつけるでしょう」

 

ざわつく会議室。

 

第二ゲートの事はまだ機密情報で公開していない。

 

「で、向こうはなんて?」

 

「馬鹿馬鹿しい言いがかりですよ。ほら、例の・・・紅魔館とか言う館の門番の紅美鈴氏の写真を見たらしい。中国人の拉致だ、解決の為に人民軍を特地入りさせろと」

 

「スカーレット氏の提供情報によれば、彼女は妖怪で明治17年に上海で彼女と初めて接触。その後スカーレット氏の従者として北欧へ行き、近年になって幻想郷へ移住したとある。だが、全ての情報は手に入れられなかった様だな。こう言ってなんだが、人間でないから拉致という人権侵害もそもそも成立しないのでは?」

 

「もしくは、知った上でこの門番・・・紅美鈴嬢を拉致したといい通す気かもな」

 

「とにかく、マスコミが騒ぎ出す前に少しでも早く情報公開をしなければ。幻想郷の情報もある程度は公開してもいいと特地で八雲氏が自衛隊に伝えていたのがここで吉と出るとは」

 

「では、記者会見をセッティングして下さい。嘉納大臣、よろしくお願いします」

 

「あいよ、本位さん」

 

 

 

 

緊急記者会見場。

 

一部マスコミは中国がリークした中途半端な第二ゲートの情報を手にしていた。

 

ネット上でもソース元の存在しない噂話が尾ひれを付けて広まり始める。

 

「それでは、会見を始めさせていただきます。えー、嘉納大臣、よろしくお願いします」

 

司会に紹介され、嘉納大臣が会場へ入る。

 

壇上に一礼し、登る。

 

「えー、発表します。特地の自衛隊駐屯地より約2キロ離れた地域におきまして、もう一つのゲートが存在するという情報が一部ありますが、それは事実です」

 

パシャッ!パシャッ!パシャッ!パシャッ!

 

シャッターを切る無数の音が連続し、ストロボの光が無数に走る。

 

ある記者が手を挙げ、質問を受け付ける。

 

「経産新聞の佐々木です。何故、今までその情報を公開しなかったのでしょうか?」

 

 

「はい。えー、まず、特地の通称“帝国”との戦闘を終わらせる為にそちらに自衛隊の能力を割き、第二ゲートは斥候による観察のみに留めました。帝国は第二ゲート側へも攻撃を仕掛けておりましたが第二ゲート側は独自の戦力でそれを撃退していました。政府の判断により、まずは情報収集を優先し不用意な接触を避けておりました。また、敵対関係でない中立の存在である彼等を交流も持たずに勝手に憶測だけで発表していいのか。もし文化の違いがあり、彼等が自らの存在を広めるのを許さない文化を持っていた場合に戦闘状態へ突入するのを防ぐ為、機密情報として扱ってきました。ワイバーンに対して対空レーザー砲で迎撃していたなど、一部突出した科学技術を使用していた為に慎重を極めました」

 

「では、彼等とコンタクト出来たと?」

 

「はい。驚くべき事ですが、彼等の使用言語が日本語だったのです。当初は発音のよく似た独自の言語かと思い調査しましたが、日本語そのものであると判明しました」

 

パシャッ!パシャッ!パシャッ!パシャッ!

 

「どういう事でしょうか?日本語を使用する世界が他に存在するのでしょうか?SFでよくある並行世界とかでしょうか?」

 

「いえ、第二ゲートは日本国内に繋がっていたのです」

 

パシャッ!パシャッ!パシャッ!パシャッ!

 

ざわざわざわざわっ。

 

記者達がどよめく。

 

「に、日本国内にですか!?ですが、何処に?そもそも、さっきの発言にありました対空レーザーとか・・・明らかに最先端の軍事技術を超えているのですが?」

 

「はい、驚くべき事ですが彼等は日本国内に存在しながら日本国内に存在していない・・・いわば一種の位相の異なる空間に存在しているそうです。少々オカルトじみた話ですが、彼等は大規模な結界で自分達の存在を覆い隠しています。なお、基本的にはこちら側からも向こう側からも互いに互いを知覚する事は不可能・・・例えばこちら側でその場所に建物を立てたとしても向こう側ではその建物は存在すらせず、人が歩いても何もない空間として通過できるとのことです」

 

「信じられません・・・・それで、第二ゲートの向こう側を何と呼べば?」

 

「彼等は自分達の住んでいる場所を“幻想郷”と呼称しています」

 

記者の質問は続く。

 

「その幻想郷・・・ですが、どのような場所なのでしょうか?科学技術が高度に進歩しているのでしょうか?」

 

「文化的には日本の江戸時代後期から明治時代初期のままです。最近になって電気が一部に普及し始めたそうです」

 

「おかしくはないですか?ようやく電気が普及し始めたのに電力を大量に消費するレーザー兵器を所有しているのですか?」

 

「ここからが幻想郷の驚くべきところです。人間が住んでいる場所・・・通称人里は先ほども言った通りの文化なのですがレーザー兵器を開発したのは人間以外の存在なのです」

 

「は?」

 

思わず記者が素の声を出した。

 

記者席がざわめく。

 

この中継を見ていた人々も嘉納大臣がおかしくなったのかと思った程だ。

 

「幻想郷が何故幻想郷と言うのか、これは名は体を表すという言葉どおりです。この世界から幻想となった存在・・・科学技術の進歩により迷信と化し存在を否定されてしまった、みなさんに馴染みのある言葉で言えば“妖怪”等が住んでいる場所なのです。幻想郷に住む人間の大半はその妖怪を退治する事を生業としていた人々の子孫であるとの事です。信じられないことが多いと思いますが、後日幻想郷の代表をお招きして交流を持ちたいと政府は考えております」

 

「し、質問を終わります・・・・・」

 

理解を超える内容の連続に海千山千の記者達も頭の中を整理するのに時間がかかっている。

 

「他に、質問のある方は?」

 

記者達が次々と手を挙げる。

 

嘉納大臣はその中の一人を指名する。

 

敢えてその記者を指名した。

 

「えー、毎朝新聞の大村です」

 

記者が名乗る。

 

「えー、一部にこのような怪情報が飛び回っています。その第二ゲート側に中国人と思われる女性がおり、中国政府は拉致ではないかと。また、ネット上にてこのような写真も流れています」

 

来やがったな・・・と嘉納の目が鋭くなる。

 

記者が出した写真・・・それは拡大された紅美鈴の写真だった。

 

「この女性が来ている服は華人服にもチャイナドレスの様にも見えます。政府はどの様に考えますか」

 

(怪現象が飛び回ってるだぁ?お前らの飼い主がばら撒いてるのを知ってる癖に、とんだマッチポンプ連中だぜ)

 

毎朝新聞・・・まるで中国の手先の様に日本国内で反日報道に邁進する報道機関である。

 

嘉納は内心悪態をつきながらも表面上は平静を装う。

 

「えー、まず、彼女の名前は紅美鈴さんと言います」

 

「やっぱり中国人の方じゃないですか!?」

 

「毎朝新聞さん、あのね、まだ私が話している最中ですよ?」

 

「・・・・・失礼しました」

 

嘉納大臣が嗜めると大村は憮然としながら渋々下がる。

 

「まぁ、いいでしょう。えー、この紅美鈴さんですが、中国人どころか人間ではないと言ったらどうしますか?」

 

「今のは重大な差別発言だ!!」

 

「まぁまぁ、実は自衛隊と接触した際に幻想郷の代表である八雲紫氏のご提案で、この紅美鈴さんを撮影した映像があります。まずはそちらを見て見ましょう」

 

 

 

 

会見場にモニターが運び込まれ、映像が流れる。

 

『これに私の動いてる姿が記録されるんですか?凄いですねー』

 

流暢な日本語で喋る美鈴の姿が画面に現れる。

 

『えーっと、紫さんに得意な事やって見てくれって言われてるので、今からあの岩を砕いてみせます』

 

映像が岩へパンし、自衛隊員が至近距離で岩に銃弾を叩き込みそれが本物の岩である事を証明する。

 

『では、行きますね』

 

岩の前に立ち、功夫の構えをする。

 

『破っ!!』

 

バカンッ!

 

美鈴の一撃で岩が砕ける。

 

その岩が本物であるかどうかをカメラはそのまま写す。

 

映像が動き岩へ近付き、ナイフで砕けた岩をランダムに突く。

 

幾度目かの岩のかけらで遂にナイフが刃こぼれする。

 

映像は終わる。

 

 

「えー、この様なことが可能な“人間”がいるでしょうか?」

 

「し、CGだ!そうに決まってる!!」

 

はぁー、と嘉納は溜息をつく。

 

(おいおい、往生際悪すぎだぞ。そんなに“本国”から指示受けてんのか?)

 

「えー、実はこの紅美鈴氏も妖怪です。この映像は後ほど希望される報道機関の方に配布する予定です。どうぞお好きなCG専門家にでも見て頂いて貰ってください。ともかく、日本政府としての公式見解では紅美鈴氏は拉致されてあちらにいるわけでは無いという事を主張いたします。まぁ、大方あちらの国はこれを口実に特地へ介入したがっているのでしょうが、日本政府としては他国の武装した軍を国内に入れることは出来ないと言う従来の方針を変更する予定はありません」

 

最後の方は中国以外にも介入したがっている国への牽制だ。

 

「では、他に質問のある方。えー、じゃあ、あなたで」

 

「はい、にょほにょほ動画の鈴木と申します。えー・・・」

 

その後の流れは比較的スムーズだった。

 

 

 

 

日が沈み、首相官邸。

 

 

「嘉納大臣、お疲れ様です」

 

「はぁー。ったく、毎朝の連中も飽きないねぇ。どんだけ中国マネーが流れ込んでるんだか」

 

本位の労いの言葉を聞きながら愚痴る。

 

「まぁまぁ。報道の自由がある以上は仕方ありませんよ。正直、鬱陶しいですけどね。どこから情報が漏れたか、公安に調査を指示しました」

 

「本位さんがそう言うんじゃあ、相当だなぁ・・・」

 

「まぁまぁ、みなさん。お酒では無いですが、無事に会見を乗り切ったお祝いをしましょう」

 

「茶かよ、酒の方がよかったんだがな」

 

「ははは、じゃあ今夜にでも飲みに行きますか?」

 

「お、いいねぇ」

 

「では、お茶ではありますが。乾杯!」

 

総理始め全閣僚がお茶に口を付け、飲み始めた。

 

バタバタバタ!ガチャッ!!

 

「き、緊急報告!特地にて核爆発が!!」

 

「「「「「「「「「「「「「「「「「ブーーーーーッ!!?」」」」」」」」」」」」」」」」

 

室内にいた本位総理を含めた16名が口に含んだお茶を吹き出してしまった。

 

「ゲホッ!ゲホゴホッ!!」

 

「か、かく・・・・ゲホゲホッ!!」

 

 

 

総理大臣以下全閣僚呼吸整理中

 

 

 

 

「えー、本当に核爆発なのですか・・・・?」

 

吹き出してしまったお茶をスタッフが拭き終え本位総理が神妙な表情で報告に駆けつけた連絡員に聞く。

 

「あ、せ、正確には、核爆発と思われる大規模爆発です。こちらが特地からの映像データです」

 

備え付けのディスクプレイヤーがディスクを飲み込み映像が流れる。

 

アルヌス駐屯地の観測用定点カメラの映像だ。

 

ピカッとまるでカメラのフラッシュの様な光が画面に映る。

 

映像がズームされ、拡大に拡大を重ねる。

 

暗闇の中、キノコ雲が映る。

 

どよめく閣僚達。

 

「本当に核爆発なのか徹底的に調査を。もしや特地には核爆発と同等の威力がある何かがあるのかもしれません・・・」

 

徹底的な調査を指示した本位総理であった。

 




明治17年の上海アリスは名曲。
本作品ではその年に美鈴がレミリアと邂逅した設定にしました。


ところで、特地と日本の時差ってどれくらいなんでしょうかね?
アニメの最初で自衛隊が特地に足を踏み込んだ時、日本は昼間なのに特地は夜間で帝国の篝火が見えていた。
しかしピニャ達と国会での参考人質疑に向かった時は特地も日本も明るい。

wikiだと年単位で差が出ているみたいですが・・・。
面倒なので本作品では特地のアルヌスの丘も日本も同じ時間を刻んでいく感じで行きたいと思います。
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