Diplomatの日常   作:rainバレルーk

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人外番外編:吸血鬼と優しき王・・・7

 

 

 

ノーサイド

 

 

 

竹林にて、謎の猫『魔術師子駒』に出会った刹那達は、子駒に案内により一軒の竹小屋に通された

 

 

「で?暁の兄ちゃんや?ワシに一体どうゆう用件があるんや?」

 

「あぁ、子駒さん。実はこの子の内にある『魔力』を引き出して欲しい」

 

『なんやて?じゃあこの小僧は『魔力保持者』かいな』

 

「あ、あぁ・・・まぁね」

 

『珍しいな。まだ先天性の魔力保持者がいたとは・・・』

 

子駒はジロジロと刹那の顔を見ると、ギロリとアキトを睨んだ

 

 

『小僧?ワシになんか隠している事はないんか?』

 

「「「!」」」

 

語りかけるその声はドスのきいた恐ろしい声であった

刹那やシェルスはタラリと汗を流した

 

 

「(なんていう『スゴ味』!さすがはアキトが認める御方なのかしら?)」

 

「(これが『スゴ味』ッ!)」

 

「・・・ふぅ・・・カカカッ」

 

アキトはスゴ味に当てられながらも、一呼吸おくと突然に笑った

 

 

「あ、アキ兄・・・?」

 

「さすがは子駒さん。刹那の残り香、いや『残り魔力』から判断したな」

 

「え?」

 

「どうゆう事ですか?子駒ちゃん?」

 

『その刹那とかいう子に撫でてもらった時に明らかな『異常』な『魔力』を感じた。この子はなんだ?まるで『魔お―――「そこまでだ子駒さん」―――・・・』

 

アキトは怪訝な顔で語る子駒の声を止めた

 

 

『ふむぅ・・・いつもの『訳あり』やな』

 

「さっしがよくて助かるよ子駒さん・・・出来るかね?」

 

『・・・しゃあないのぉ』

 

「じゃあ―『ただし!』―へ?」

 

『また『古き者(エルダーズ)会』には出てもらうで?』

 

「げぇ・・・」

 

子駒の言葉にアキトは顔を歪めた

 

 

『出なきゃあ・・・やらんで?』

 

「ッチ・・・わかったよ。出るよ!出るから、頼むよ」

 

『なら成立や!刹那ついておいで。神楽耶、アキトとそこの吸血鬼の姉ちゃんは留守番しといてな?』

 

「なんで私達は留守番なの?」

 

『いや、ここ背が低ぅないと入れんやさかい』ギィ

 

子駒は竹小屋床の隠し戸を開けると、刹那をつれて入っていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

隠し戸の中は薄暗くジメジメした通路になっていた

 

ザクザク・・・

『大丈夫かいな刹那?』

 

「う、うん・・・大丈夫だよ・・・子駒・・・さん?」

 

『ニヒヒヒ♪そんな他人行儀はやめてぇな。そうやな『ジーさん』や『子駒ちゃん』で良いんやで?』

 

「なら、『コマじぃ』?」

 

『!ニヒヒヒ♪そうか『コマじぃ』か良いなそれ』

 

二人が和やかな談話をしていると、広い場所に出た

その場所の中央には『青い繭』のような球体がズドンとあった

子駒はこの繭に近づくと、繭を開いた

 

 

「コマじぃ?これは?」

 

『これはワシが造った『魔力増幅装置』や』

 

「へぇ・・・(僕の世界にはこんなのなかったな)」

 

『2世紀ぐらい使ってないけど・・・大丈夫やろ』

 

「・・・えッ!?大丈夫なの?!」

 

『かまへんかまへん。さぁ!入れ!』

 

「うわッ!?」

 

子駒は無理矢理に刹那を繭に押し込めた!

 

 

「こ、コマじぃ!」

 

『大丈夫や刹那。それじゃあ良い夢を~!』

 

「にぁやぁあッ!?」

 

刹那はそのまま繭に包まれていった・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『・・・まさか、こんな所で会うとはな・・・』

 

刹那を繭に押し込めた子駒は思い出したように呟く

 

 

『この世界で『ベル』の血筋に会うとはな・・・本当に『奇妙』な縁よなぁ~・・・』

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

ノーサイド

 

 

 

刹那や子駒が魔力をどうにかしている頃・・・

 

ガタリ・・・ボフ

 

「ごほっ、ごほ!因幡さん、ホントにこの蔵にあるんですか?」

 

「あぁ、もちろんだ。あの髪からの記憶だとこの蔵に―――」

 

「しっかし、ホコリっぽいですね~」

 

「なんで僕まで・・・」

 

因幡探偵組ならびに皇教授が藤堂夫妻と共に皇家の土蔵を散策していた

 

 

「もしかすると、ここではないのではないか?」

 

「あぁ?どういう事だよ荻2号?」

 

「因幡さん、そう喧嘩腰にならないで」

 

「いや、こことは別の土蔵があるのではないか?」

 

「別の土蔵~?」

 

「そうだ」

 

「確か、屋敷の西側にもありましたね」

 

「西側か・・・依頼主が知らない内に持ち出されたのか?」

 

因幡が鏡の散策を西側土蔵に移ろうと思っていると

 

 

ガサゴソ

 

「あれ、なんですか?この茶色のお盆?」

 

「どうかしたの優太くん?」

 

何かを見つけた優太の手には錆び付いた丸いお盆が握られていた

 

 

「お、おぉッ!?優太ッ!」

 

「どうしたんですか先生?」

 

「その錆び付いた塊が探し物の『鏡』だ!でかしたぞ!」

 

「わーい♪先生に誉められた~♪」

 

因幡に誉めらて喜ぶ優太だったが・・・

 

 

ドロリ・・・

 

「!?、因幡探偵ッ、様子がおかしいぞ!」

 

「き、気持ち悪ィッ!」

 

錆び付いた鏡からは『コールタール』のようなモノが溢れでて来た。優太は鏡を土蔵の壁にぶつけると因幡の後ろに隠れた

 

ドロ・・・ドロ・・・ドロ・・・

 

「オイオイオイオイオイオイ・・・こりゃどういう事だよ荻2号?!」

 

「俺は藤堂鏡志朗だ因幡探偵!凪沙、人を集めてくれ!あれからは人に仇なす『邪気』が感じられる!」

 

「はい!」タッタッタッ・・・

 

ドロリ・・・

 

「「「「なっ!?」」」」

 

コールタールは鏡を押し上げ、人の形を作った。『刹那』の形に・・・

 

 

「ヴ・・・Vぉおおぉお・・・」ジャギリ

 

刹那擬きは腕を鎌に変化させ、刃を因幡達に向けた

 

 

「い、因幡さん・・・!」

 

「どうやらやるしかねぇようだな・・・荻2号、手ぇ貸してくれ!」

 

「藤堂だと言ってるだろう・・・だが乗った!」

 

「僕は逃げていいよね?」

 

「ダメですよ皇さん」

 

「えぇ~・・・」

 

因幡達と藤堂はコールタールの化物に戦闘体勢をとった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方その頃・・・

 

 

 

ゴポ・・・ゴポポ・・・

 

「ガポ・・・ッ!?ぐばばばッ!?」

 

刹那は真っ暗な空間で溺れかけていた

パニックになった刹那は上へ上へと浮上した

 

 

「がはッ、はぁ、ハァ、ハァ・・・あ、危なかった・・・」

 

刹那は息も絶え絶えにモノクロの砂浜へとうちあがった

 

 

「こ、ここは・・・?確か、僕はコマじぃに『繭』に押し込まれて・・・」

 

刹那はここまでの経緯を思い出していると、刹那が出てきたモノクロの海から・・・

 

 

「Voo・・・」

 

「え・・・?」

 

「「「ヴァアィィイ・・・」」」

 

「ひッ!?な、なに!?」

 

人の姿をしたドロドロしたコールタールの『ナニ』かがゾロゾロ、ゾロゾロと歩いて上がって来て、刹那の周りを取り囲んだ

 

 

「な、なに・・・?」

 

コールタールの化物は無言のまま刹那に指を突きつけた

その瞬間・・・!

 

 

「え?・・・あがががっぐッ!?」

 

刹那は頭を押さえてうずくまった

 

 

「な、なんで・・・!?なんでッ!?」

 

疑問符を浮かべる刹那を嘲笑うかのようにコールタール達は互いに手を繋ぎ周り出す。忌まわしき記憶を刹那の脳から捻り出すように・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――力を取り戻すには立ち向かわなければならない――

 

そんな声が空間に響く・・・

 

 

 

 

 

 

 

←続く

 

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