一寸先も視認出来ないほどの暗闇や水中を何とか進み、スネークはチョルナヤ・ピシェラと呼ばれる洞窟で一番大きな空間に出た。ここには灯りが差し込んでおり、道中で拾った松明に火を付ける必要はなくなった。
空間の大半を大きな湖が締めており、付近を岩場が囲んでいた。天井に開いた大穴より太陽の光が降り注ぎ、湖の水がキラキラと輝き、反射した水の揺れが洞窟内に広がって中々に幻想的だ。
――小さく羽が羽ばたく音が聞こえた。
音のした方向へと視線を向けるとそこにはまた蜂の大群が。迫ってくる蜂から逃れる為に水中へと逃げ込み、近くの小さな岩場へと上がる。
睨むように見つめていると蜂は中央にある大きな岩場へと集まった。蜂と蜂が重なり合ってまるで人のような形を形成する。
「やっと捉えたぞ!」
人型になった蜂の群れより声が発せられる。ナイフと
異常なまでに人間を襲い、なにかの意思に従うような動き、そして通常では目にする事のない尋常ではない数…。
蜂のコントロールしているらしき人物に目星をつけて小さく舌を打つ。
「我らはザ・ボスの息子達……俺は【コブラ部隊】が一人、ザ・ペイン!」
集まった蜂が散らばり中からは顔を黒の覆面で隠し、黒のボディスーツの上に蜂柄のジャケットを羽織っている人物が現れた。
世界各国の精鋭を集めてザ・ボスの下で活動した特殊部隊――【コブラ部隊】。たった六名だけの部隊ではあったがその戦力は一個大隊…いや、師団に匹敵すると言っても過言ではなかっただろう。
接近戦から銃撃戦などあらゆる分野の戦いに秀でており、弾数が無限という物理現象や常識を突破した専用銃パトリオットを持つ女性で、スネークの師である―――ザ・ボス。
部隊の中で一番の高齢者で人間とは思えない素早い動きと正確無比の遠距離射撃を得意とする世界最高の狙撃手である老人―――ジ・エンド。
森の背景に文字通り溶け込み、誰にも見つかる事無く敵の殲滅を行なえるほどのステルス技術を持ちながらもわざと姿を晒したり、声をかけて恐怖を与え続ける―――ザ・フィアー。
ソ連製の宇宙服を着て、飛行用のバックパックで空を飛び、ロケット燃料を使用した火炎放射器で全てを焼き尽くす―――ザ・フューリー。
死者との対話や降霊術が行えたと言う霊媒能力を持った二年前に亡くなった元コブラ部隊隊員―――ザ・ソロー。
そしてもう一人、無数の蜂を意のままに操り、敵の殺害や物の運搬などを行なわせる能力を持った兵士が居る。【至高の痛み】のコードネームを持つ男……それが
ヴァーチャスミッションではヘリの中より蜂を操り、ソコロフを捕まえたザ・フィアーを蜂の群れを使ってヘリまで運んだのだ。
伝説の特殊部隊の一人を目の前にして額より汗が流れる。
「お前にこの世で最高の痛みを与えてやろう」
散らばった蜂が両腕に集まり肘より先を覆いつくす。分散すると手には小瓶が握られていた。投げると同時にM1911A1のトリガーを引くがクルクルと回りながら避けた。驚いて目を見開いていると投げられた小瓶が足場にしていた岩場に当たって割れた。中から液体が漏れ出した事に毒と思って袖で口と鼻を塞ぎ、湖に再び飛び込む。
必死に泳いで近くの岩場に上がって先の岩場を確認すると飛び回っていた蜂が集まっていた。
「フェロモンか!?」
「その通りだ蛇よ!」
液体を理解して叫ぶスネークにペインはニヤケタ声色で告げる。同時に足元で小瓶が割られた。どうやら最初投げた右手だけでなく左手にも小瓶を持っていたらしい。考える余裕も無く飛び込み水中を進む。
すでに地形は把握しており、ペインが陣取っている大きな岩場の向こう側に岩場があった筈だ。上手くいけば奴の背後が取れる。岩場に手をかけると音を立てないように慎重に上がる。ペインはまだこちらに気が付いていないようだ。
荒くなった息をゆっくり整えながらM1911A1を構えようとする。
「そこかぁ~」
まるで知っていたかのように笑みを浮かべて振り向くペイン。ぞくりと悪寒を感じて目の前の脅威を払おうとトリガーを引く。放たれた弾丸は狙い通りにペインの心臓の位置へと撃ち込まれた。
手応えは確かにあった。が、何かがおかしい。伝説の特殊部隊隊員がこうも簡単に倒せるものなのか?
スネークの中には自惚れや慢心は無い。あるのは相手への最大の警戒のみ。
弾丸は当たっていたのだ。狙い通りに正確に…。
だが、当たっていようと関係は無い。
スネークはペインが蜂を操る事を知っていた。認識した。経験した。―――が、理解は仕切れていなかった。
蜂柄のジャケットに大量の蜂をへばりつかせて防弾チョッキ代わりに使用したのだ。
自分の認識の甘さを実感しつつ、M1911A1をホルスターに仕舞い、
「ふっはっはっはっ!そんなものか蛇よ!グレネード!」
手に持ったピンの抜かれたグレネードに蜂が群がって玉となり、こちらへと運んでくる。XM16E1のマガジンを交換しようとしたがそれよりも早くペインが銃を構えた。
銃など所持していなかった筈だが蜂が再び手を覆った次の瞬間にはトミーガンが握られていた。
アメリカで開発された短機関銃トンプソン・サブマシンガンの愛称であるトミーガンは頑丈かつ耐久性と信頼性に優れ、その性能から旧式でありながらも幾つもの最新の短機関銃を蹴落としてきた一品だ。マガジンはドラムマガジンが装填されており、50発から100発までの射撃が可能。
頭上から蜂が密集したグレネード。正面にはトミーガン。先ほど同様水中へと逃げ込むしかなかった。
水中内で爆発音を聞き、離れた岩場へと身を隠した。隙を見て昇り、撃つ筈だったがトミーガンの銃口が先に火を吹いて見えているかのようにスネークが隠れた位置を狙ってきた。
「隠れても無駄だ!俺には見えている!」
「クッ…―――ッ!?そういう事か…」
いくら考えても位置を正確に特定するからくりを理解出来なかったがようやく答えを見つけた。
蜂だ。一匹だけ蜂が頭上を舞っていた。攻撃する事も無くただ頭上を飛んでいる蜂こそがスネークの位置を教えているのだろう。
「クハハハハハッ!ザ・ボスの弟子というから期待していたがこの程度とはな」
嘲笑われて腹も立つが言い返すことは出来ない。なにせ自分は何一つ有効打を与えれていないのだから。
覆面を脱ぎさって蜂に刺されたらしき腫れ上がった顔を晒し、口から赤い閃光を漂わせた異様な蜂を吐き出した。
「気をつけろよ。こいつはバレットビー。強い毒性を持っているがそれで死ねたら良いほうだろう。バレットビーは俺の指示一つで相手の体内に寄生して内部から食い破る。その痛みは想像を超えたペインを与えることだろう!」
強い…クレパスで戦ったオセロットもまだ若いが中々の実力を持っていた。が、目の前のザ・ペインと比べると霞んで見える。
蜂を用いた銃弾すら止める防御に索敵能力、携行出来る装備品では対抗しきれない集団攻撃能力。それらを行使しながらトミーガンの射撃攻撃にグレネードの爆破攻撃。ガタイの割りには素早い動き。
対してこちらはマガジンの交換が必要なXM16E1と四発しか装填されてないM1911A1。リロードしようと岩場に上がれば文字通りの蜂の巣かトミーガンの餌食だ。グレネードを投げたとしても蜂の防御は崩せてもトミーガンやバレットビーが襲ってくる。麻酔銃は蜂に防がれ、狙撃中は取り出して狙う前にトミーガンで撃たれるだろう。八方塞…。
完全な格上相手に苦虫を潰したような表情になる。
こんな時にバットがいれば二手に分かれて攻撃が出来るのだが……バット……そういえばクレパス前で何かを言ってなかったか?
思い出そうと頭を必死に働かせ、ニヤリと微笑んだ。
XM16E1をバックパックに仕舞い込み、離れた岩場へと潜って近付き見つかる事を承知で勢い良く上がる。
気付いたペインが笑みを浮かべながらトミーガンを掲げつつ振り向く。ポーチからある物を掴み放り上げる。軌道的に飛び越えることが分かって呆れたように息をついた。
スネークがペインの蜂の扱い方を理解できなかったようにペインはスネークの行動に理解が及ばなかった。それこそが二人の勝敗を分けたのだ。
M1911A1を構えて投擲したボトルを撃ち抜いた。ボトルは貫通した衝撃で破裂して中身をペインの頭上でぶちまけた。頭から掛かった液体を防ごうと腕で顔を防ぐが狙いは違った。
「なんだこれは?ああ…ああああ!!蜂が!?蜂達がぁあああああ!!」
液体はかかったぐらいではペインに対しては何の効果はない。効果が出たのはペインの周りを飛んでいた蜂たちのほうであった。液体を浴びた蜂達はバタバタと地に落ちて行く。それは付近を飛行していた蜂、防御の為に身体に張り付いていた蜂、高い攻撃能力を持ったバレットビーも関係なく浴びたものは死んだ。
震えながら死滅していった蜂を見つめていたペインは後ろのポーチに入れていた女王蜂を確認すると液体が染み渡っており、中の女王蜂が動いている様子は無かった。
「これは…殺虫液?」
「そうだ。虫ジュースと言うな」
蜂を失って動揺しきったペインに最初のような俊敏な動きは無かった。残った三発の弾丸はジャケットを貫き、ボディスーツを軽々破り、肉体を掻き分けながら突き進んで行って風穴を空けた。
よろめきながら血が流れ出ている銃創を確認して満足気に微笑んだ。
「…痛い……この痛み……この痛みだぁあああああ!!」
叫びながら両腕を左右に伸ばし、後ろに倒れたペインは水中へと没する。
水中からも聞こえるペインと言う叫びと大きな水柱を立てるほどの爆発が起こり、ザ・ペインは跡形も無く消え去った。
「あんたは強かった。確かに強かった。俺よりもずっと……だが、自分の能力を過信した。それがあんたの敗因だ」
そう波打つ水面を見つめ呟き、散って行った蜂たちに背を向けながら先へ進む。
任務を達成する為に。クレバスでヒントをくれた仲間と再び出会う為に進み続ける。
9時57分。
自室のベッドに横になったまま宮代 健斗はヘッドギアを付けて休憩の一時間が過ぎてプレイできるのを今か今かと待っていた。机の上には昼食にしては早かったが親子丼風味と書かれたパックの殻が置かれていた。
6時よりゲームを始めて三時間経ち、一時間の休憩はメタルギアをプレイしたくて堪らず、一分一分が長く感じた。食事を済ませて時間を持て余した為にネットより野菜や肉類などの食品を使っていた頃の料理や調理法を学んで時間を潰した。しかし50分台に差し迫ってからは興奮して今の有様である。
時間の余裕があったのならパックぐらい片付けなさいよとは思うのだが…。
ヘッドギアに表示されている時刻が9時59分から10時00分に変わり、メタルギアを起動させる。
意識がスーと吸い寄せられるような感覚を味わいながら宮代 健斗からバットへとなる。
目を開けると真っ暗闇が広がっており首を傾げる。
どこか狭い空間にいるらしく頭でグッと上部のものを押し退ける。伝わった感触でログアウトする直前にダンボールに入ったことを思い出してそうだったと納得する。
ならばクレバス前だろうと立ち上がったバットの視界に映ったのは倉庫へとダンボールを運び込もうとする兵士だった。
「なぁあああ!?なんだきさm――」
「CQCモード!!」
突如現れたバットに驚き慄いた兵士が奇声を上げるが、咄嗟に起動されたCQCモードによって動きがスローとなり対応どころか意識すら追いついていない。
視界に浮かぶ動きに合わせて身体を動かす。
眼前で中腰になっている兵士の鼻先に膝蹴りを喰らわせて仰け反らせる。右手首を掴んで背中に回りつつ関節を決めて自分の正面を守るような体勢を取るが、バットはこの行動の意味を分かっていなかったが付近を見渡すと他にも兵士が居て、それらにも対応した動きだったのだ。
関節を決められて動けない兵士のホルスターから左手でマカロフを抜いて付近の兵士を撃つ。
ちなみにバットの利き腕は右である。現在右手で相手の右手首を掴んで手の甲を背に押し当てるようにしているので左手で銃を抜くしかなかったのである。
左手で構えた為に照準がずれて心臓部を狙っていた銃弾が肩や腹部を貫いて行く。使い辛い為に関節を決めていた兵士を押し飛ばし、他の兵士にぶつける。
肩や腹部を撃たれた兵士二人はゆっくりと倒れ込むが、無傷の兵士が二人残っている。そのうち近くの兵士が構えようとするスコーピオンを身を低くして銃口から避けながら懐へと飛び込む。鳩尾への強烈な一撃を加えて、手が弛んだスコーピオンをもうひとりに投げ付ける。顔を強打して揺らめいた隙に近付いて顎に強烈なアッパーを喰らわす。
戦闘状態の兵士が全員倒れたからかCQCモードが解除されるとスローだった時間が戻り、呻き声を漏らしながら転がりまわる。痛々しい光景にどうしたものかと頭を悩ます。
本人はゲームと信じてこうしている訳で道徳感情が欠如している。追撃や不意打ちを防ぐのなら殲滅が一番だ。
投げ出したマカロフを拾って最初に膝蹴りを喰らわした兵士に銃口を向けた。兵士は鼻を押さえながら必死に手を挙げて無抵抗を現す。バットは表情を変える事無くトリガーを―――…。
「頼む撃たないでくれ!俺はここで死ねないんだ!祖国にはまだ幼い娘がいるんだ!頼む殺さないでくれ…頼む、頼む、頼む…」
大泣きしながら演技ではなく必死に頼み込む様子にやり辛さを感じてため息を吐き出す。
一人の兵士が泣き叫んでやり辛さを感じたバットは全員を縛り上げる事にした。
どうやら彼らは連絡が途絶えたボルシャヤ・パスト中継基地への増援と派遣された部隊で、クレパスでの騒ぎを聞きつけ置いてあったダンボールをボルシャヤ・パスト中継基地まで運んできたとの事。
「いてぇ!?」
「ほら、動かない…じっとして」
視界に映る指示通りに銃創を消毒し止血剤を張り、包帯を巻く。
肩を撃たれた兵士の治療を終えると唯一縛ってない兵士に台から降ろさせる。腹部を撃った兵士も治療を終えており、未治療の怪我人がいない事を確認して衣料品をポーチにしまう。
縛ってない兵士は先ほど膝蹴りをかました奴で武器を握れないように指を動かせないように包帯できつく結んである。接近戦を挑まれてもCQCモードがあるという完全な油断ではあるが、本人はそれで対処できると信じきっているし、ここには注意する人物は一人も居なかった。
「なぁ…なんであんたはこんな事をするんだ?」
「はい?」
「さっきは我が子会いたさに命乞いをした俺だが、あんたからしたら敵だろう?撃ち殺すなり無力化するのは分かる。だけど何で治療したり助けたりするんだ?」
「ボクにもよく分かりませんよそんなの…何となく…ですかね」
「何となく…か」
自分でも何で治療や料理しているのか分からない。ただ彼の反応を見てNPC(思い込んでいる)に感情移入してしまったらしい事は確かなのだ。
大きなため息をつきながら中庭で大事なのか分からないが書類を集めて火をつけて、焼いているワニ肉の様子を見にいく。本当は自分の食事だったりするのだが置いてある食料も僅かなこの基地に怪我人達に呑まず食わずで救援を待てと言うのも酷。助けた手前せめて食べ物を少しは置いて行こう。ここのカロ○ーメイトを食べた事もあるしね…。
「はいこれ。焼きたてが美味しいから食べさせてあげて」
「あ、あぁ…敵にこんな事を言うのもなんだがありがとう」
「どういたしまして」
上手に焼けた肉を器用に腕で挟み、縛られた仲間にゆっくりと食べさせて行く。
自分用の一本に噛り付きながらバットは疑問を投げかける。
「そういえば貴方達は何でヴォルギン大佐っていう人に付いたのさ?」
「…勿論祖国の為さ」
「祖国の為か…愛国心って奴なんだよね。だったら尚更止めた方が良いよ」
「どういう意味だい?」
「ごめん、言葉不足だった。愛国心が悪いとかいう意味じゃなくてね、ヴォルギン大佐に付くのは止めた方が良いって話し。だって自分の野望の為に同胞に銃を向けた人物でしょう」
「…改革や革命には血が流れるものだ」
「でも、自国に――祖国に小型核弾頭を放つ人間を信用できるの?」
「―――それは…」
「ボクは資料でしか大佐を知らない。でも、祖国に対する愛国心で動いている人物には思えないんだよね。どちらかというと己の野心の為に動いている感じ。写真の顔とかまさに悪人って顔だったし。
敵対するものには容赦はしない。強欲な野心は戦火を広げて敵だけではなく自軍、自国民、祖国までも焼いて行くよ。娘さんのためにも良く考えた方が良いよ。このままだと国家反逆罪の大罪人だよ」
「なんでそう言い切れるんだ!」
「…だってボクが止めるもん」
笑顔でそう告げたバットは無線機が鳴っている事に気付いて中庭へと歩いて行く。
言われた言葉に考え込んでいる兵士を残して…。
「こちらバットです」
『バット。無事か?連絡が途絶えたから捕まったかと思ったぞ』
「はい、申し訳ありません。ちょっと手が離せなかったもので…」
『今何処にいる?』
「ボルシャヤ・パスト中継基地に戻っていますけど…スネークさんの所在分かりますか?」
『…それについては分かりかねる。が、先に進んでいる事は確かだ』
「先に進んでいるんですよね…了解しました。何とか追いついてみせます」
気合を入れて答えたバットは気付かない。無線してきた上官はゼロ少佐と通信して洞窟を抜けたことを聞いていたが教えなかった。もしバットが敵に寝返って場所を聞き出して先回りしていたら、後で大きな責任を負う事になるからだ。ゆえに先に進んだと曖昧な言葉で濁したのだ。
「んー…とは言ったもののクレバスから向かうとしても降りる道具ないし、ヘリは操縦できないからなぁ…」
中庭に停められているヘリを眺めて呟く。すると建物より兵士がゆっくりと出てきた。
「ヘリなら扱えるが――連れて行ってやろうか?」
「え?良いんですか?っていうかマジでですか?」
「ああ、急ぐんだろう」
ヘリに向かう兵士に疑問符を浮かべながら後を付いて行く。
「でも、なんで手伝ってくれるんですか?」
「さぁな、ヴォルギン大佐側についた軍人としては間違っているんだろうけど、娘を戦火に巻き込みたくないし国家反逆者の子供ってレッテルを貼られない為かな。あとは…なんとなく…だ」
「プッ…あははは、了解です。お願いします」
兵士が操縦するヘリは蝙蝠を乗せて飛び立った。後に残されて救出された兵士達は口々に『ひとりが脅されてヘリを操縦させられた』と口を揃えて仲間を庇ったと言う。それぞれが今までと違う光を瞳に宿して。
ワニ肉全部と消毒薬・止血材・包帯が各二つずつ消失。
スキル【レスキュー:E】を獲得。
スキル【政治家:E】を獲得。