シールダーの成り上がり   作:蓮太郎

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プロローグ

「せりゃああっ!」

 

 草原にて一人の男が丸い風船のような魔物にシールドアタックを仕掛ける。

 

 魔物の名は『バルーン』とまんま風船でかなり弱い。ただ、普通は盾だけで戦おうなんてしないだろう。

 

 まず盾というのは守る為の味方がいてこそ本領を発揮する。盾で殴っても剣ほどの殺傷力は無い。

 

 だが、それはあくまで普通の話である。ゲーム内とはいえ盾使いの少女の姿を何千何万回と見た彼なら身体能力をちょっと強めるだけで攻撃が可能である。

 

 彼は攻撃力が無いなら防御力で殴ればいい、と言うほどその盾を信用している。しかし、他の武器を使えばいいのではないか?と思うのは大勢いるだろう。

 

「ふぅ…………雑魚ならもう何とかなるけどやっぱり仲間がいるなぁ」

 

 ため息を吐きつつ客観的な独り言を言って倒したバルーンを盾に吸収させる…………どうやら盾の進化にはまだ必要数が足りていないらしい。

 

「言うなら凶骨とか塵を集める感覚だな…………ここ現実なんだけどなかなかゲーム感覚が抜けないな」

 

 あるゲームに例えて言うが、無理矢理異世界に連れてこられた挙句に仲間は裏切る気満々だった女一人、しかも、ちゃっかり金品を盗んだ上に強姦魔に仕立て上げられたという、普通なら心が折れるか闇堕ちするようなシチュエーションに落とされた。

 

 だがめげなかった、ゲーム内とはいえ恐怖に負けず決して折れず『ーーー』ために頑張った主人公のように折れないようにした。

 

 まあ、そもそも演技くさいし彼からしたら三文芝居で勝手に追放されたので好き勝手やろうと決意してるので他の勇者はどうでもいい。

 

 剣の勇者、槍の勇者、弓の勇者は彼より遥かに浮かれすぎてる。そして簡単にお涙頂戴の劇に釣られて彼を追放するほどチョロいのもどうか。

 

 あと盾を馬鹿にした事は絶対に許さない by盾の勇者

 

「んーと、いらない戦利品は街で売るか。絶対足元見られるからバルーン連れて行くか…………」

 

 冤罪とはいえ犯罪者の烙印を押されている彼は足元を見られて超低額で買取をされる。公に暴力を振るう事はできないのであえて魔物をけしかける。

 

 そして適正価格で買取しなかったという噂を流すと脅しつつ適正価格で買わせる。いや、これは仕方ない、だってそうしないとお金ないし。

 

「しかし、たまに火種をチラチラ見る事になるとは、さすが異世界。しかもQPを使わずカリカリと食べられるってのもいい。でも、金の火種に挑むのはまだ早すぎるな」

 

 実は金色の火種をもつ手系モンスターも一度見かけたが、まだレベルが10もいってないかつソロの彼にとって難しい相手になる。

 

 今まで一人だったが低レベルで限界を感じ始め、さすがに仲間が欲しいと思い始めてきた。

 

「はぁ、サーヴァト召喚出来たらどれだけ楽なんだろうな。この盾は俺のイメージで『あの盾』になってるから期待もできないし、そもそも石がない」

 

 そしてこの世界に来る直前にガチャで大爆死したのを思い出して、泣きそうになる。しかも、記憶はないがその直後に死んだとか云々。

 

「あと石がちょうど三つあったから一回引けたのに…………はぁ」

 

 だが、ここはゲーム染みてるが現実である。悲しいことは向こうの世界に置き去りここで逞しく生きなければならないのだ。

 

「ギャラハッドさん頼みますよ…………」

 

 流石に大きな盾は目立つので変えなければならないので盾をこの世界に来た時の状態に変化させて偽装させる。

 

「さーて、素材売って明日も火種狩りするか!」

 

 彼は盾の勇者、向田(むかた) 藤留里(ふじるり)。Fate/Grand Orderに第四章『死界魔霧都市ロンドン』追加時期に始めたマスターであり沢山の絆を結ぶ物語を紡ぐ者である。

 




中途半端とか言ってはいけない。あの時はまだ初回10連実装されてなかったから!
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