Fate/Zero Another Animation heroes 作:亜弐
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ランサーがセイバー陣営に突撃する少し前の話
ライダー陣営、ウェイバーが使い魔を飛ばし町の惨状を使い魔の目を通して見る。
キャスターの使い魔(だろう)を掃討する暗殺者達。多くの使い魔が9人のサーヴァントに即座に掃討していく。その9人の実力が、その全てがかなりの使い手、1人1人が強い。
中でも全身鎧風な姿に包まれた大男と同じ鎧に包まれた中背の男、角が生えた男が使い魔相手に無双していく。
サーヴァント相手に引かないような突出した魔力を持った使い魔が3体ほどいたが、5秒と持たなかった。
ウェイバー「なんだよこいつ等・・・強すぎるだろ・・・」
ため息と共に自分のサーヴァントを見やり、勝負になったときに自分のサーヴァントがどこまで通用するのか、というか相手になるのか心配になる。
おそらく1対1でなければ勝てるかわからない、まずアサシン達のコンビネーションでは並のサーヴァントが同数集まったところで勝てるかわからない。
そういった不安要素を挙げていく中、アサシン達が使い魔を掃討し終わり、拠点に戻ろうとする。
ウェイバー「あれ?アサシン達・・・遠坂邸に向かってる・・・?」
綺礼「早かったな、アサシン。討ち残しはないな?」
緑色の髪の青年が答える。
「ああ、ちゃんとそこはまかせてよ。結界にも反応はなかった。」
綺礼「ならばよいアサシン。今日はわが師からこの後集まるよう仰せつかっている。」
誰が発したのか
「・・・キナ臭いな・・・」
そのことに関して綺礼は反応する必要もないと言った素振りで踵を返す。
自分にはまだ有用性がある限り、切り捨てられないし、まずあのアーチャーを倒す手段を探さなくてはいけない。
絶対に勝つのならば、アーチャーとアサシンを組ませることによって、セイバーを打倒する方法も見つかる。
或いは、セイバーとバーサーカーが組む可能性すらあるのだから、こちらも2組で戦う方が安心で確実に勝つ方法であるということは、誰にだってわかるからだ。
時臣「ああ、来てくれたか綺礼。キャスターの使い魔を掃討した後にすまない。」
綺礼「いえ、我が師の頼みならば」
挨拶を済ます二人。霊体化した全アサシン達と、霊体化せずに時臣の後ろで立つアーチャー。
アーチャーには絶えず漏れ出る血のにおい。アサシン達も同盟関係であっても警戒してしまう。
時臣「ところで、呼び出した訳なのだが・・・君個人に対して、私からの贈り物だ。」
時臣が一つの箱を取り出し、綺礼に差し出す。
綺礼「これは・・・?」
時臣「開けてみたまえ」
開けるとそこには一本の短剣。
時臣「アゾット剣だ。少し早いが・・・君が遠坂の魔道を修め、見習いの過程を終えたことを証明する品だ。」
綺礼「至らぬこの身に重ね重ねのご厚情。感謝の言葉もありません、我が師よ。」
時臣「・・・これで私は、最後の戦いに臨むことができる。」
その時、アーチャーから出る濃い殺気。白い銃を綺礼でなく、霊体化したアサシン達に向ける。
綺礼「・・・これは・・・何の・・・」
時臣「アーチャーの宝具には自分の命にストックする、もしくは開放することができるのだよ、綺礼。アサシン達は強い。だがアーチャーの方が強い。そして同盟を組む必要もなくなる。わかるかね?もうアサシン達の有用性は消えている。あるとすればアーチャーの糧となることだけだ。勿論、君もだ、綺礼。君のその強さは欲しいものだ。
だが、魔道の見習いの過程を終えぬまま死ぬのもどうかと思ってね。」
アーチャー「マスター、御託はいい、さっさとかかって来い。暗殺者共。
「マスターだけは逃がすぞ!」
その一言から姿を現すアサシン達。そして、全力でやらなければ勝てないと判断したのか、一番防御力に優れている者が最初から宝具を展開する。
「「インクルシオォォオオオオオオオオオオオオ!!!」」
同じ叫び声が館に響く。それと同時に糸が館内に張り巡らされる。
否、最初から仕掛けられていたものが合図一つで起動したのだとアーチャーは気づく。
しかし、気づいたのも束の間。糸がアーチャーの胴体を裂く。
アーチャー「・・・くッ・・・はッ・・・ふはは・・・くはははははッ」
裂かれた体から笑い声。その笑い声と共に体が再生していくアーチャー。
「くっそ!何回殺ればいいんだって!」
糸が舞う。綺礼と主力でない、またはアーチャーでは守備力のなさからすぐ倒されるであろうメンバーは後退するため、鎧の男二人が緑色の髪の青年を守るようにして立つ。
そして
アサシン達の切り札とも言うべきもので、最大の攻撃力と守備力、スピード、家事スキル、何もかもを詰め込んだ『護衛』。
「スサノオ!奥の手だ!」
遠くから聞こえる自分の主の声。
「了解した。」
スサノオと呼ばれた大男に魔力が集まる。
スサノオ「
スサノオのステータスが飛躍的に上がると同時、狂化されていく。
「タツミ・・・ラバを連れてマスターと合流しろ・・・アーチャーの野郎本気を出すつもりだ!」
タツミ「わかった!兄貴もまたあとで合流地点に!」
タツミと呼ばれた青年がラバと呼ばれた緑色の髪の青年を連れて行く。
「当たり前じゃねえか・・・また全員と一緒だ・・・タツミの成長を見れるんだ、ここで死ぬかよ!」
スサノオ「そのとおりだ、アーチャー、ここで倒れてもらうぞ!
スサノオの手のひらに魔力が集中し、それが遠坂邸を貫く巨大な剣となり、アーチャーを切断する。
しかしアーチャーはまだ倒れず、黒と白の人間では到底扱うことのできないような銃で反撃してくる。しかし
スサノオ「
鏡に銃弾が跳ね返され、それ全てがアーチャーに降り注ぎ、命中する。
アーチャー「・・・・・・私は・・・化け物だ」
「だからなんだってんだよ!」
鎧の男が反応し、アーチャーを縦に裂く。
しかしアーチャーの声は館全域から響く
アーチャー「化け物を倒すのはいつだって人間だ、貴様のような人形ではない」
そして
アーチャー「
スサノオ「ブラート!避けろ!」
アーチャーの元から出る数多の腕がブラートに襲い掛かる。
ブラート「ぐっがぁああああああああああああああ!!」
インクルシオの頑強さのおかげでブラートの霊基は破壊には至っていないが、それでもインクルシオの防御力を貫いてブラートにダメージが入った、しかも一瞬でのことである。だが、インクルシオの副武装、ノインテーターで防いだこともあり、ダメージは比較的抑えることができたのと同時、吹き飛ばされ、遠坂邸から脱出できたのは運がよかったとしか言えないだろう。
アーチャー「貴様ではせいぜい足止めにしかならないだろうな、それでも向かってくるか?人形」
スサノオ「俺は帝具だ、ナジェンダの帝具、宝具でもある・・・だが、それでも俺を人のように扱ってくれるヤツらがいる。答えは一つだ、かかってこいアーチャー」
アーチャー「・・・そうか、それでも尚向かってくる、どこぞの犬の餌とは大違いだ!」
ブラート「チッ!こいつらなんなんだよ・・・これも、アーチャーだってのかよ」
庭に落とされたブラートはインクルシオが解除寸前のダメージを負いながらも、ノインテーターを構える。
ただし、向かい合う相手は虫、そして多眼の犬。虫には大した強さは感じ取れないが、犬は別格でアーチャーまではいかないがかなりの強さで、負傷したブラートには少し手の余る相手。
「兄貴!」
自分を慕ってくれる弟分、タツミの声だ、ナイトレイドの皆をもしものための秘密基地に集合させ、戻ってきたのだろう。
タツミ「大丈夫か兄貴!ここは俺に任せて、兄貴は皆と合流してくれ!後で俺もスーさんと一緒に!いてぇ!」
ブラートがタツミに拳骨をかます。
ブラート「馬鹿野郎!なぜ戻ってきた!あいつは今まで戦ってきた奴らとは段違いだ!もしかしたらエスデスよりも強いかもしれない!」
タツミ「わかってる、だけど俺は・・・あの時よりも力を付けた、何時までも兄貴にばっか迷惑かけられねえよ!」
タツミ「インクルシオオオオオオオオオオオ!」
そしてタツミの纏うインクルシオの姿が変わる。より竜の性質を持った、悪鬼へと。
ブラート「タツミ・・・お前、その姿は・・・」
タツミ「これが、今の俺の奥の手、すっげえ疲れるけど、英霊になった今なら前よりも制限なしで動ける!」
タツミが駆ける、その速度は今までの速度を遥かに超え、一瞬で犬の顎を捉え、そして切り落とす。虫が衝撃で斬り飛ばされ、周囲にいた蠢く虫は消えた。が
アーチャー「ふッはははははッ!それでこそだ、人間!」
斬り飛ばされたはずの犬がいる。そしてその中に腕、しかも黒鉄の銃。
タツミ「遅ぇ!」
しかし強化されたインクルシオによって、タツミが強くなったことで、銃弾さえ難なく避ける。そして反撃すらしてみせる。
ブラート(強くなったとは思ったが・・・これほど・・・戦士としても、男としても立派になった・・・だが)
ブラート「インクルシオに飲まれてる・・・いや、混ざっちまったか・・・」
タツミ「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!うぉっ!?」
窓から落ちてくるのは修復途中のスサノオ、そして窓に無数の腕。
スサノオ「ブラートにタツミか、無事だったか・・・」
タツミ「スーさん!?スーさんがこんなに修復に時間かかるって・・・アーチャーは!?」
スサノオ「100は殺したはずだ・・・だが・・・健全のようだ」
タツミ「ダメージがない俺が殿をやる、スーさんと兄貴は先に行ってくれ。」
スサノオとブラートは「わかった」と小さくうなずくと、スサノオの禍魂顕現時の技の一つ、
タツミ「行ったか・・・さて、俺も!」
タツミも以前とは比べ物にならない速度で駆ける。だがアーチャーの犬も速く奔る。
アーチャー「どこに行く?まだ闘争は始まったばかりだ!ハ」
どこからともなくアーチャーを打ち抜く一撃。
タツミ「マイン!助かったぜ!」
アーチャーが再生するほんの少しの時間、しかしその短時間でタツミの姿はもうない。
この夜、結果としてアーチャーは誰も倒せず、孤立した。綺礼も同じく孤立。聖杯戦争がより激しくなるのだろう、と使い魔を通して観ていたウェイバー、そして綺礼は思った。
綺礼「このままではまずいか・・・仕方あるまい。アサシン、誰でもいい、ライダーとバーサーカーのマスターらしき人物を発見し次第、交渉を開始する。異論はないな?」
銀髪の女性、スサノオのマスターであり、アサシンの根幹なりうる人物が代表して答える。
ナジェンダ「確かに、あの強さは異常すぎる。手が多いに越した事はない。」
あの館に少しだけ残り、糸の結界で逃げるのを少しだけ手伝ったラバと呼ばれた緑色の髪の青年
ラバック「ナジェンダさんが言うことに賛成。」
黒髪の、赤い瞳をした少女が短く答える
アカメ「私もボスに賛成だ。」
ピンク色の長髪をした少女も同様に
マイン「そうねー、あれブドーなんかよりも全然強いし、助っ人は欲しいわね」
金髪のグラマラスな女性
レオーネ「あれは殴ってどうにかなるレベルじゃなさそうだしな」
チャイナドレスの眼鏡をかけた女性
シェーレ「一度切っても油断ならないんじゃ困りますよね」
赤いリボンの付いたヘッドホンを付け、棒のついた飴を咥えた女性
チェルシー「私は直接あんなのとは戦えないし、マスター暗殺だけ、けどあれはバランス崩壊もいいとこって感じ」
そして戻ってきたタツミとブラート、そしてスサノオ達3人
タツミ「あれは普通に戦ってどうにかなる相手じゃないのはよくわかった。ここもいつまで持つか・・・」
ブラート「タツミと同意見だ、それにまだ力を隠し持ってるんじゃねえかと俺は思うぜ」
スサノオ「禍魂顕現でさえようやく互角といったところだ、何よりあれの弱点がわからない。正攻法はどんなモノにもある筈なのだが・・・戦ってさえわからない。」
今綺礼には自分のサーヴァント達の助言を信じるしかない。父は時臣に何かされている可能性もある。だとすれば、アサシンに調べさせていたバーサーカーのマスターは時臣を恨み、ライダーのマスターは魔術師としても人間としてもまだ未熟な存在で勝つこと、生き残ることは厳しい。ならばこれを逆手に取り、少しでも自分達の力にするべきだと考えれる。
この時点で考えうるべきはキャスターの排除時、手を組み少しでも友好関係を築くこと。そして父を守り、あの量の令呪を渡したとき、全てのサーヴァントはアーチャーに勝てないだろうと考えがつく。
ラバック「なぁ、マスター。セイバー手伝ってもらえばいいんじゃないの?あれも化け物だしさ」
綺礼「・・・・・・・・・」
ラバック「あれ?なんか俺変なこと言った!?」
綺礼の頭に考えていたことが全て吹っ飛び、衛宮切嗣のことを考えてしまう。
綺礼(あの男に・・・?いや、この状況だ、全てのマスターに呼びかけるという建前で衛宮切嗣とも・・・)
この夜、綺礼は切嗣との接触を考え続け、結局朝まで眠れなかったのであった。
次回はアサシン、アーチャー、のステータス紹介です。
あ、あと別作品も出します。ちゃんとほんわかした酷い話なので興味ありましたらご覧ください
お願いしますなんでm(