ゲス提督のいる泊地   作:罪袋伝吉

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帰ってない提督。

おっぱいに罪は無い。

夕張もラブ勢だったのか。

バカテイクオフ。




モテる提督(童貞)のテイクオフ。

 結局、玄一郎とゲシュペンストは執務室に帰ることなく、武器ハンガーで武装の選択をしつつ、作戦の確認をしていた。

 

 当然、泊地は提督不在になるわけなので、土方と沖田に連絡を入れて、提督代理を依頼する。

 

 秘書艦は引き続き今週も扶桑が勤めることになった。秘書艦は交代制なのだが、昨晩の提督襲撃事件で次の秘書艦の神通、そのまた次の秘書艦の足柄、さらにそのまた次の秘書艦なビスマルクなどが長門に謹慎を言い渡されたせいで、他に秘書艦を勤められる艦娘がいないという事らしい。

 

 ただし、今週は扶桑は戦艦達の指導教官としての任務もあり(パラオ泊地では扶桑の超超距離射撃を訓練の中に組み込んでいる)、その間は金剛がサポートするという話である。

 

 金剛が動いている事に、玄一郎は危機感を覚えた。

 

 金剛が動く時には必ず何かしら理由があるのだ。何時でも、今までも、おそらく今回も。

 

 ただ、予想はつく。この厳戒態勢にあってあの騒ぎを問題視しているのだ。厳戒態勢を敷いていない以前の平和だったパラオ泊地だったならば金剛も目を瞑っていただろう。もしくは面白がって妹達をけしかけて来たかも知れない。だが、敵がいつ攻めてくるかわからないような状況であのような浮ついた騒ぎ……玄一郎に取っては命の危険さえ感じたが……を起こしたならば、敵にそこを突かれかねないのだ。

 

 故に金剛は自ら出張って来たのだろう。

 

 そして、昨晩のあれは……。

 

 扶桑が純白のネグリジェ。山城が紅のネグリジェ。金剛が黄色、比叡が緑、榛名が橙、霧島が黒。

 

 いや、そっちを思い出してどうする。いや、それじゃない。

 

 ネグリジェの色とかは関係ない。

 

 金剛達が来たのは警告だったのだと玄一郎は察していた。

 

 もうケッコンカッコカリをせねば収まらないという通告でもあり、事態を納めろ、と言っているのだ。

 

(……もしかすると、金剛さんも、いや、どうだろうなぁ。海千山千のあの人がなぁ。いやいや、しかし冗談でも今まであんな事を金剛はしたことは無い。むむむむ、それに妹達まで巻き込むような事は絶対しなかったし、何かよほどの事が無ければたとえ金剛が言ったからといって、あの真面目な霧島がエッチい格好するわけ無いし)

 

 頼れる年上のお茶目な女性、と言うのが玄一郎の金剛への認識だったのである。また、その妹達にしても比叡は提督という人種全てを嫌っているし、榛名は義理堅い。それに霧島は理性的で常識的な性格をしている、と認識していたのである。

 

 それがネグリジェ。スケスケのえっちいネグリジェ。金剛のおぱーいは思ったより大きく、比叡はスレンダーだがおぱーいの形が良く、榛名はちょっとむっちり、霧島は一番おっぱい大きくてさらにむっちり。

 

 たーまりまへんなぁ、ぐへへへへ。

 

 いや、だからそっちではなく、もっと真剣に考えろ主人公っ!!

 

 げふんげふん。

 

 とにかく。とりあえず帰ったら扶桑姉妹と出来れば金剛四姉妹と話をせねばならん、と玄一郎は思いつつ、ライフルを手に取った。

 

 今回は廃墟になった建物内での戦闘もありうり、場合によっては玄一郎がゲシュペンストから降りてその中に侵入せねばならないかも知れないのだ。

 

 故に今回、玄一郎も白兵戦用の武器を身につけていた。リヴォルヴァーキャノンを縮小したサイズのハンドガンに、M-950アサルトマシンガン、流体オリハルコンで巨大化する参式斬艦刀。ハンドグレネードに閃光弾、チャフグレネード。どれもゲシュペンスト謹製の深海棲艦に効く武装である。それに対弾対刃繊維と装甲を付けたパイロットスーツも着込んでいるカラーはゲシュペンストに合わせて黒に赤いラインが入っている。

 

 ゲシュペンストも『鬼姫級』の集積地棲姫を倒したという未知の深海棲艦を警戒してか、わざわざ外部追加装甲を付けて、さらに両肩にビームカノンを付け、最初から光学ステルス迷彩であるプリズムファントムを装備するという念の入りようである。さらに零式斬艦刀、グラビティブラストカノン、ドリルブーストナックル、もはや基地どころか島を全て破壊出来るほどの装備である。

 

 おそらく『武蔵の深海棲艦』もしくはそれに匹敵する個体ではないかと推測しているのだろう。

 

 とにかく重武装ゴテゴテで固めている。

 

 玄一郎も、どれだけあの『武蔵』を怖がってんだよ、とは言わない。玄一郎もあの『武蔵』の恐ろしさは身を以て体験しているのだ。

 

〔準備は万端だ。たとえアレであっても今回は滅ぼしきれる装備だ。足りなければまた造る〕

 

「ああ、正直出てきて欲しくはねーけどな」

 

 そう言いつつ、パラオ泊地の武蔵に追いかけられた時の事を思い出す。おっぱいデカかった、とか思うが、怖かった。うん、おっぱいデカかった。

 

〔出撃前だ。真面目やれ〕

 

「……おっぱいに罪はない、ぞ?」

 

〔お前は罪だらけだ相棒。ハレンチな行為と言動を改めろ〕

 

 ガシン、ガシン、とフル装備のゲシュペンストがカタパルトへと進む。

 

 そう、後は出撃するだけだ。

 

 玄一郎はオペレータールームの明石に無線を繋いだ。

 

「明石、偵察ドローンの様子は?何か動きはあったか?」

 

「ここ何日か、占拠している深海棲艦の動きが活発になっています。特に警備をしている個体達が計画を強めているようです。何かを探しているのか、それとも……」

 

「襲撃を警戒している、とは考えられないか?」

 

「いえ、そうではなく、逃亡者とか探索のような動きです」

 

「……ふむ、何かわかったら報告してくれ。で、集積地棲姫は?」

 

「もう来てます。何でも聞いてくれ、との事です」

 

 集積地棲姫は今回の作戦に非常に協力的であった。というか負傷の手当ての後に食事を出したら非常にその食事を気に入ったらしく『もう、僕、ココの子ニナル!』などと言い出した程に従順になっていた。

 

『本拠地?モウイラナーイ。解放サレタラ、資材全部ココにモッテクル!!パラオに集積地ツクル!パラオに資材マタ集メる!!提督にもアゲルヨ!!』

 

 と、非常に返答に困る事を言い出し、玄一郎を困惑せしめた。

 

 松平元帥に報告したところ彼女を『鬼姫級の新たな協力者』とし、とにかく優遇しろと言われた。そのうち集積地棲姫は新たな『同盟深海棲艦認定』され『深海五大艦』は『深海六大艦』に呼称改名となる可能性もあるとも。

 

 まぁ、本拠地を要らないという陸上型深海棲艦というのは普通は考えられないのだが、そういえば……。

 

『ポートワインよりモ、居心地ガ良イイ。提督の拠点だカラカ……』

 

 と胸のおっきな陸上型深海棲艦が言い。

 

『間宮のパフェ、オイシイ!好キ!!ココの子にナル!』

 

 とちみっこな陸上型深海棲艦が言いっていたとかなんとか。

 

 頭が痛くなる。が、仕事なのである。

 

「悲しいけど、これ、仕事なのよね」

 

〔管理職は辛いな。近頃は私が処理しているが〕

 

「……その節はすまねぇなぁ」

 

〔いや問題無い。とにかくお前は人間としての『生(せい)』を満喫しろ。なによりそれが大事なのだ。機体に縛られた私と違って、お前は幸せになるのだ〕

 

「……ゲシュペンスト、お前たまになんか変な事を言うな?機体に縛られた、ってお前……?」

 

〔……私はゲシュペンストの自我の一つになっている。また機会があれば話そう相棒。さて行こう。ミッションスタートまであと5分だ〕

 

「わかった相棒。後で話そうぜ。俺達に隠し事は無しだ」

 

〔……ああ、相棒。また話そう。今は任務に集中だ〕

 

「了解だ」

 

 デケテケンデケテケン、と無線のアラームが鳴った。この音は夕張のいるカタパルト管制室の無線着信音だ。

 

『こちらカタパルト管制の夕張。昨晩はすんごいお祭りだったね?提督』

 

『ああ、山羊追い祭り提督版だな。生け贄はもうコリゴリだ』

 

『あーあ、私もやりたかったなぁ。イージス艦の基盤やら何やら解析してて出遅れた~!』

 

『……なお、あの騒ぎで長門達から謹慎やら減俸やら言い渡された連中続出。情緒酌量の余地ありって嘆願したが、ウチの艦娘指導部は厳しいねぇ。お前も減俸されてーのか?』

 

『そりは嫌だな~。ん~、そうねぇ私の部屋の鍵、渡しとこうか?」

 

「悪いな、俺、童貞なんだ」

 

『……童貞って?童貞ってな~にぃ?』

 

「お、俺は童貞だっ!!」

 

『……知ってたけど。ん~、ここに処女が一人いまーす!誰の事でしょう!正解したらなんと処女プレゼント!さぁ、奮ってお答え下さい!!』

 

「答えねぇからな?!あと、ツッコミも無しな?!」

 

『えー?突っ込まないとせっく「そぉぉい!!言うなはしたないっ!!」』

 

『……提督、それに夕張。下品な会話は帰って来てからどうぞ。ミッションスタートの時間よ。というか私の隣で長門さんが睨んでるから』

 

『戦略室顧問、長門だ。提督、今回のミッションは『集積地棲姫の拠点奪還と鹵獲されたアメリカのイージス艦二隻の捜索だ。かなり難易度の高いミッションとなる。危険も非常に予想される。……無事、帰還される事を祈っているぞ。なお、帰還した暁には私も部屋の鍵を渡そうでは無いか。いつでも来てくれ。以上だ』

 

「……なお、提督は自分の部屋以外の部屋の鍵の受け取りは禁止されております。パラオ泊地治安部憲兵隊の規定により……」

 

『そんな規定は無い。調べた』

 

『無いわね。今見た』

 

「カタパルトワイヤー接続良し。さぁ、任務だ。行くぞ。夕張、カウントダウン頼む。あー、仕事仕事っと」

 

『……誤魔化しましたね?提督』

 

「何を言っている。今は任務中だ。私語は許されない。君達も職務に勤めたまえ」

 

『……しょうがないなぁ。帰って来たらそこんとこちゃんとしてよね。じゃ、発射シークエンス開始っ!』

 

「悪いな、帰ったら予定はもう決まってんだ。大事な野暮用って奴がな。死亡フラグは立てねぇけどな」

 

『んもう!リニア起動!!浮遊確認。ブースター点火どうぞ!』

 

「ブースター始動。点火。ワイヤー牽引開始」

 

『ブースターとの同期を開始。ブースター30%まで噴射、リニア回転開始。秒読みまで30、ブースターの噴射を合わせて下さい。35、40、50、60

……』

 

「ブースター最大出力!」

 

『確認!逃げたら追っかけっからね!!』

 

「じゃあ隠れるっ!!」

 

『んもうっ、意地悪っ!!リニア射出、3、2、1、ボンバーーーーーっ!!」

 

 ドゴーーーーーーーーン!!

 

「わーははははははははは、ワシはいぢわるナノじゃーーー!!」

 

 ドップラー効果利かせて、玄一郎は叫びながらはるか彼方へと飛んで言った。

 

 




 さらりと処女発言な夕張さん。

 というよりゲシュちゃんの自我って……。

 長門さんの部屋の予想が、つかない。
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