ゲス提督のいる泊地   作:罪袋伝吉

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シロガネの中はちょっと狭くて良い感じ(ナニガ?)

主人公、そのうち化けの皮が剥がれるんじゃないかと心配。

やったね!ウルズ君に師匠ができたよ?(ケツ叩き100連発)




宇宙不幸戦艦と『ウルズ』といえば7かな?

 完全に修復されたシロガネの艦橋の中に入って行くと、確かに戦艦であるなぁ、という室内の中心の座席に座った艦娘らしき女性が一人と、その横には白衣の男が一人。

 

 レモンが玄一郎達に二人を紹介する。

 

「まず、この冴えないのがクエルボ・セロよ?オウカちゃんはよくご存知よね?」

 

「冴えなくて悪かったね」

 

 クエルボはそう言いつつ苦笑する。

 

「また会えたね、オウカ。それにまさかウォーダンまでいるなんてね」

 

「……すみません、クエルボさんが助けようとしてくれたのに、私、死んじゃいました」

 

 オウカは少し儚げに笑いつつ言った。どうやらクエルボという男とオウカは前の世界で良好な関係だったようだ。そういう相手もいたのか、と少し玄一郎は安心するも、まさかこの男、恋愛対象とかではあるまいな?とも思う。もしもそうであったならば近藤大将がどれだけ怒り狂うだろうなぁ、とか思いつつ、様子を見る。

 

「はは、僕もだよ。おかしな話だけど元気そうでなによりだ」

 

 クエルボは優しげな笑みでオウカの肩をポン、と叩く。まるで学校の先生と卒業した生徒のようだな、と玄一郎は思った。

 

「クエルボさんも」

 

 にこりと笑い、オウカも返す。

 

「黒田准将、でしたか。今回は本当に助かりました。私はもう、スクールの連中もノイエDCの連中にも組するつもりはありません。……前の世界では決断が遅過ぎたせいでオウカを逃がす事が出来なかった。もっと早く行動していたならば、ラーダを通じてでも逃がせていたかもしれなかったのに……」

 

「……ラーダ?」

 

「ああ。ラーダ・バイラバンという研究者なんだが……。まさか彼女もこの世界に来ているなんて事は無いだろうね?」

 

「いや、少なくとも俺は知らない。その人も、その、戦死したのか?」

 

「いや。私の記憶では生きているはずだ。彼女まで来ていたらどうしようと……いや、こういうのは複雑だな」

 

 どうやらクエルボには彼女か恋人のような女性が居たようだ。

 

 近藤大将の怒りに触れなくてよかったな?クエルボ。と玄一郎は思った。あの大将の事である。養女の為ならばとことん追い詰めるまでやるだろう。そしてそのとばっちりは必ず玄一郎に来る。間違いなく来るのだ。

 

 オウカがもしも誰か恋人を作ったならば、応援はしてやりたいが、しかし近藤大将にもかなり借りがある身なのである。出来れば二人の板挟みになるのは勘弁してもらいたい。

 

 まぁ、そうなれば近藤大将の奥さん連中に助けを求めよう。そうしよう。などとも計算していたりもするのだが。

 

 そんな事をおくびにもださず。

 

「あんたの恋人、か?その気持ちは良くわかる。俺も時々それを考えることもある。家族や知人、友人に……。いや、あちらで生きていると喜ぼう」

 

 しれっと良いことを言う。大抵玄一郎が良いことを言うときは何かを誤魔化したり内心を隠し事をしたりしている時だったりする。まぁ、本音も入ってはいるのだが。

 

「そうだな。そうしよう」

 

「弟や妹達はあちらで生きている……」

 

「そうだ。だが俺達もこっちで生きてるって事を忘れるな?一度死んだ云々はどっかに置いてな。生まれ変わったと思えばいい」

 

「生まれ変わり、ねぇ。それ良い考えかもね。ところで私も聞きたいのだけれど、アクセル・アルマーって男は来てる?彼もおそらく死んだのではないかと思うのだけど?」

 

「ああ、そいつならカルディアに聞くといい。カルディアが送り込まれた世界に転移していたらしいから、向こうの世界で生きているはずだ。アインスト・アルフィミィってのとコンビでカルディア達と敵対して戦っていたらしいからな」

 

「は?アインストですって?!」

 

「まぁ、その辺は俺も詳しくは知らない。データというか記憶を見ただけだからな」

 

「……アインストに取り憑かれたの?アクセル……」

 

 レモンは先ほどまでの余裕のある、少しふざけた態度など無かったような深刻な表情を浮かべ、顔をしかめた。おそらくアクセル・アルマーという人物は彼女にとって近しい人間なのだろう。それにアインストというものを彼女がかなり危険視しているのもわかった。

 

「あんまし俺達はその辺の情報を持ち合わせて無いんだ。なんせゲシュペンスト……、カーウァイ・ラウはエアロゲイターって連中に使われていた頃の情報しか持って無いんだ」

 

「……そうね。私達みんなでいろいろな情報を共有すべきだわ。とにかくわからない事だらけだもの」

 

 レモンは気を取り直したようだ。

 

「まぁ紹介を続けましょう。こっちの可愛い和風の艦娘ちゃんが、シロガネちゃん!最初に見たとき、もう可愛くて可愛くて!まさかスペースノア級がこんな女の子になるなんて思わなかったわ!」

 

「……はじめまして。スペースノア級一番艦の不幸な姉、シロガネです。進宙式でいきなりグランゾンに沈められ、直ったと思ったら渋いダイテツ艦長ではなく、自意識過剰のヒステリックキモ男が艦長になった挙げ句、キモ男が敵に寝返ってあろうことか私に大好きなダイテツ艦長の乗った妹艦を撃たせ、そのせいでダイテツ艦長を死なせてしまいました。そりゃ怒り狂った妹達にフルボッコにされてドリルで沈させられるわけです。あはは、宇宙(そら)の星はあんなに綺麗なのに……」

 

 玄一郎は最後のセリフになんとなく嫁艦の姉の方を思い出してしまい、うわぁ、と思った。

 

(……人が宇宙に行く時代でも、不幸戦艦の種は尽きまじ、なのかよ)

 

 まだ扶桑は妹の山城と関係良好というより姉妹愛で溢れているが、話を聞くに彼女は自分の姉妹艦に敵として沈められたようである。それもダイテツ艦長という自分も大好きだった艦長を殺させられ、さらにその恨みで姉妹艦にフルボッコにされる。

 

 これほどの不幸はそうは無かろう。

 

 シャルンホルストのオカルト話など霞む不幸さである(なお、シャルンホルストの場合、史実と食い違う話が多く、オカルトマニア達のねつ造だと言われている。ドイツにとっては幸運艦と言ってもよい)。 

 

 玄一郎はどうすりゃいいんだ、と悩み、誰かフォローしたげて、と周りを見た。

 

 しかし。

 

 オウカはシロガネの話を知っているようであるが、本人の話を聞いてものすごく困惑していた。クエルボは物凄くどうして良いのかわからない顔をしていたし、ウォーダンもエキドナも黙って口をへの字にしていた。レモンに至ってはにっこり笑って腕をギュッとして胸を強調するような姿勢、つまり『今、ギュッてしたな』という姿勢をとって、がんばっ!と声に出さず口の動きだけで言った。つか、『キュッとしたな』は某メガネの元アイドルなプロデューサーとか、若い子がやるもんであり、『おお、ギュッてした』ではなく『あんた歳考えろ、歳をっ!』と言いたくなったが、はっきり言ってそれも後で怖そうだから玄一郎は黙った。

 

 誰の助けもフォローも期待出来そうに無かった。

 

 致し方なし。我援軍無し。

 

 とは言え玄一郎も不幸戦艦姉妹と呼ばれた扶桑山城の二人を嫁艦(カリ)にした男だ。この世界に来て15年。小島基地壊滅事件、フィリピン第一泊地壊滅事件、リンガ泊地提督つるし上げ事件、江ノ島女衒提督ぶち殺し事件など様々な事件で扶桑姉妹を救って来た矜持がある。

 

 それらの事件の結果、扶桑姉妹が来ると鎮守府は壊滅する、というジンクスとか出来てしまったが、彼女達が無事ならば玄一郎はオーケーだったのでそれはそれだ。

 

 あれっ?なんか俺があの二人を風評被害に巻き込んでね?とか思うもまぁ、今がよければそれでよしっ!!

 

「シロガネよ。君は今、不幸か?この今の時間、不幸だと思うか?」

 

 玄一郎は語った。

 

「過去は過去だ。一秒前はすでに去り、手の届かない場所にある。君が手を伸ばすべきは未来だ。未来は未知だ。だが、未来に不幸があると誰にも予知は出来ない。君はかつて艦長に指揮され、乗組員達に動かされた艦だったかも知れん。だが、今は自分で道を選択し、進むことが出来る。良い未来を得るためには苦難もある。だがそこに楽しく幸せな世界を得る努力を君はする事が出来るのだ。過去に嘆いている暇は無いぞ。今、笑って進むのだ!」

 

 朗々と詠唱するごとく、まっすぐにシロガネの目を見て言った。

 

「あ、あ、ああっ、私でも、こんな私でも出来ますか?!提督っ!!」

 

 シロガネはその青い瞳から滂沱の涙をこぼした。

 

「うむ。出来るとも。そうだ、君にこれをあげよう。パラオについたら間宮食堂へ行き、この間宮券を出してデザートを食べるといい。少し幸せになれるはずだ。そしてそれが君の幸せの初めての味となるだろう。私が上げられる幸せは今はそのくらいしかないが、あと少しの未来だ。良いことが待っているぞ?」

 

「ハイッ!!ありがとうございます、提督っ!!」

 

 シロガネは玄一郎に抱きついて泣いた。

 

「うむ、うむ」

 

 玄一郎はその背中をぽんぽん、ぽんぽんと叩いてやり、宥めてやった。

 

 オウカは、うん、うん、ともらい泣きしていた。

 

 ウォーダンはうむ、と言ってやはり頷いていた。

 

 クエルボはシロガネの様子に安堵したようだ。

 

 エキドナは何か疑いの目で玄一郎を見ている。

 

 レモンは何かつまらなさそうな顔をしていた。おそらく、玄一郎が慌てふためいく所が見たかったのだと思われる。

 

(……シロガネって、かなりおっぱいデカいのな。宇宙戦艦はみんな巨乳なのか?)

 

 実は自分の胸のあたりに押し付けられるシロガネの胸の柔らかさを堪能していたりするのだが、玄一郎は全くそのような事を表に出さず、良い提督モードでシロガネの背中をぽんぽん、ぽんぽん、時折頭を撫でてやりよしよし、よしよし。

 

 パーフェクトコミュニケーション!!

 

(いや、某アイドル育成ゲームじゃねーから。つか、二作目でなんかライバルに男のアイドル出てきて炎上とかするとアレだからな?!)

 

 玄一郎は少しヤバい事を思ったが、それがフラグになったかどうかはわからない。

 

 ずぉぉん!!ずぉぉん!!と、何かの着弾する音がシロガネの艦体の後部で鳴り、爆発音が響いた。

 

「きゃあああああっ!!」

 

 びりびりっ!!

 

 シロガネの服が少し破れた。中破状態だ。

 

 着物状の服の胸のところが破けておっぱいがポロリした。おっきなおっぱいの先が玄一郎の間近でふるん。

 

 シロガネのおっぱいは、形の良い、そして先端は麗しき薄い赤。

 

 ふおぉぉぉっ?!

 

 久々の、艦娘おっぱいポロリである。

 

 とは言え、玄一郎の脳は非常時モードに素早く切り替わる。

 

 自分の着ていた海軍軍服を素早く脱ぎつつ、

 

「ゲシュペンスト!修復剤をぶちまけろ!!」

 

 そういって軍服をシロガネに掛けてやりつつ、素早くシロガネに状況の確認を急がせた。

 

「何が起こった!」

 

「艦後方から、攻撃です!敵機一、私の知らない機体です!早い!!」

 

 ドゴーン!!とまた爆発音がして、またシロガネの服が破ける。かなりの攻撃力のようだ。

 

「ゲシュペンスト、バケツ全部置いてけ!シロガネがやられちゃ元も子も無い!クエルボ、この子が傷ついたら少しずつ使ってやってくれ!」

 

 ゲシュペンストは後部の多目的カーゴベイから高速修復剤を全て出して床に置いた。

 

「行くぞ!レモンとエキドナは待機しておいてくれ。オウカ、ウォーダン、行くぞ!!」

 

 三人は機体に乗機し艦橋から外へ出て行った。

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

『あーっはっはっ!!これまた時代遅れな旧式機体に、ゼンガー擬きに、それに出来損ないのアウルム1とは!!』

 

 青い機体から広域通信が入った。

 

 シンプルそうに見えるが、出力はかなり高そうな機体であり、厄介な事にラピエサージュと同じく、マシンセルの反応まである。ここまで来たらおそらくゲイムシステムと言うのも搭載されているだろう。

 

 武装はライフルのみのようだが、あの手の機体には用心が必要だろう。

 

『僕はエグレッタ……』

 

「イーグレット・ウルズ!!」

 

 ばしゅ!ばしゅ!ばしゅ!

 

 オウカは話も聞かずにスプリットミサイルをいきなりぶちかました。

 

『いや、だからエグレッタ・ウーノ……』

 

 ミサイルを切り払いながら青い機体の誰かは話を続けようとするが、

 

「黙れっ!!そして聞けっ!!我はウォーダン・ユミル!!悪を断つ剣なりっ!!」

 

 どぉぉぉぉん!!

 

 ウォーダンの声に邪魔をされた。

 

 エグレッタなのかイーグレットなのかわからないが、とことんオウカもウォーダンも青い機体の奴の話は聞かない姿勢のようである。

 

『君達にはこう言った方が……』

 

 二人が名乗りを邪魔している間に玄一郎はゲシュペンストにヒートロッドとガンファミリア、そしてチェーンマインにフローティングマイン、クレイモア、グラビティステークを作り出してもらい、そして罠をせっせかと用意した。

 

 青い機体はかなり回避能力が高いようだが、玄一郎はそれに付き合ってやるような言われもないとばかりにフローティングマインを動き回る青い機体の回避先に先読みして設置した。

 

 ボーン!ボーン!ボボボーボ・ボーボボーン!!

 

 フローティングマインによって足を止めた青い機体にウォーダンの一文字切りが炸裂する。

 

「ぎゃーーーーっ!!」

 

 さらに青い機体の後ろからオウカのマグナムビークがドゴン!と決まるが、しかし玄一郎の戦法は止まらない。

 

 ワイヤー状のヒートロッドが結ばれたガンファミリア数機が青い機体の周りをくるりと回るように素早く動き、ヒートロッドで雁字搦めにする。

 

 そのヒートロッドはゲシュペンストに繋がっており。

 

「その動きの良さが命取りだ」

 

 ポロン、と指ではじくと超高圧の電流が青い機体を襲う。

 

「チャラリーちゃーらちゃらーちゃらーちゃーちゃらりー鼻から牛乳ぅ~っ」

 

 ババババババババババババババババババ!!

 

「うっぎゃああああああああああっ!!」

 

 

 電流を流しつつ、玄一郎は青い機体に接近し、そして。

 

「特性チタンのバラ弾だ。全弾とっとけ?」

 

 どばばばばばババババババ!!

 

「うわーーーーーっ!!」

 

 しかし、青い機体はまだそれほど破損していないように見えた。いや、マシンセルの回復能力である。

 

「あーあ、回復しなけりゃ苦しまずに済んだのに(にやり)」

 

 クレイモアを撃ち終わる瞬間にグラビティステークを展開しつつ、ずっどん!ずっどん!ずっどん!ずっどん!

 

 とぶち込み、そして。

 

「メガブラスターキャノン!デッドエンドシュートっ!!」

 

 ある意味エアロゲイターの技術をも流用して肉体を作られた者としての、デッドエンドシュートのセリフである。

 

 どっごぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん!!

 

「ぎゃあああああああああああああああっ!!」

 

「アレ?まだ生きてんの?まだ生きてんの?よし、とことんやってやろうね?たしか『エゲレス・売るよ』君だっけ?いや、『エグイヨ・UNO』君?『イク○・ク○ヨ師匠?』まぁ、どうでもいいや。……だーれーのー相棒が時代遅れな旧式機体だってぇ?安らかに眠れると思うなよ?クソガキが。俺の相棒はなぁ、天下のスーパーロボットなんだクソタワケがっ!!」

 

 玄一郎は、ガシガシガシン!!と構えた。

 

『ゲシュペンスト必殺っ!!ゲシュペンストパーンチ!!』

 

 ドゴドゴドゴドゴドゴドゴドゴ!!

 

「連打っ!!連打っ!!連打の嵐っ!!」

 

 ドカバキグシャボキッ!ドゴッ!べきっ!

 

「ゲシュペンスト・ライジングアッパー!!かーらーのぉぉっ!!」

 

 どこーん!!

 

「真っ!ゲッシートマホーク!!マックスアックス!!うぉぉぉっ!!イグニッション!!」

 

 ズドーン!!

 

「抜かば霊散る怒りの刃っ!!シシオウブレードっ!!秘剣!!エーテルはないけどちゃぶ台返しっ!!」

 

 どっかーーーーーーん!!

 

 玄一郎は青い機体のハッチ部分を徹底的にぶち壊し、そして中のボコボコになった子供を引きずり出した。

 

「やぁっと面ぁ出したなぁ?ガキ。とんでもない悪さしやがって。親の面ぁ見たいってのはこの事だぜ、クソガキ」

 

「ひぃぃぃっ!」

 

「オラ、クソガキ。死ぬ覚悟もねぇのに戦場に出てくんじゃねぇぞ。ド素人が。ぼっくんの機体は速くて無敵なんです?ふざけんじゃねぇぞ?そうやって根拠のねぇ自信で出てきてこのざまはなんだ?まだ自殺志願のガキの方が勇気あるぐらいだぞ?」

 

「あ、ああ、あああっ」

 

「ただ早く突っ込んでくるなんざ、ヤりたがりの童貞君かぁ?どあほが。おら、悪いことしたらなんて言うんだ?クソガキ、ごめんなさい、だろが。オラ、言ってみろ。『ご・め・ん・な・さ・い』!」

 

「な、なんで僕が謝らないといけないんだよ、命令で……」

 

「反省の色が全く無い。はぁ、仕方ねぇな」

 

 玄一郎はクソガキ(名前を覚える気がない)を抱えるとその場でパイロットスーツのズボンとパンツ(グンゼのブリーフだった)をぺろーんと脱がし、そして。

 

 バシン!バシン!バシン!バシン!バシン!バシン!

 

 とケツを叩いた。

 

「いぎぃぃっ!!いぎぃぃっ!!」

 

「この悪ガキっ!悪ガキっ!おら、ごめんなさいは!!」

 

「いぎぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!!」

 

「ケツが割れちまうぞ!ってもう割れてるか!!悪ガキっ!悪ガキっ!」

 

「ひぇぇぇん、ひぃぃぃん、いだいぃぃぃっ!!」

 

「おらっ、俺はっ!ガキでもっ!!野郎のっ!!ケツはっ!!叩きたくっ!!ねぇんだクソガキ!!」

 

「ひぐぅぅっ、うわぁぁぁぁぁん、ご、ごべんなざぁぁい、うわぁぁぁぁぁん、ごべんなざぁぁい!!」

 

 ぴたっ。

 

「うわぁぁぁぁぁん、うぇぇぇぇん、ごべんなざぁぁい、ごべんなざぁぁい!!」

 

「よし、ごめんなさいが言えたな。いいか、悪いことをしてしまったら『ごめんなさい』。これが言えねえ奴はろくな奴にならない。いいか?わかったか?」

 

「ふぇぇぇん、うぇぇぇぇん、わがりまじだぁぁぁっ」

 

「うむ、これからは悪い大人の言うことは聞くな。人殺しは本当は君達子供がする事じゃない。本当なら、君達はもっと平和で、勉強したり、友達作ったりして、ワイワイ楽しくやってる年頃なのになぁ」

 

「ぞんなごと、パパは無駄だっで……。優れだマシンナリーチルドレンだど戦闘で証明じなぎゃ……」

 

「……もうそんな奴ぁパパだと思うな。いいか、それなら俺がお前にいい反抗期のやり方を教えてやる。一緒に来い。いいか、今日から俺を師匠と呼べ。お前の名前は?」

 

「ウルズ……。イーグレット・ウルズ……」

 

「ふん、言いにくい!よし、今日からお前は『ソースケ』だっ!!言えっ、お前の今日からの名前はっ!」

 

「そ、ソースケ、です!」

 

「よし、それでいい。今からお前は生まれ変わる。いいか、お前は、ソースケだ。イーグレットでもウルズでも無い。人を蔑まず、人を羨まず、正しき道を進み、人として生きろ。前世でお前は死に、そして今また死んだ。新たな心で明日に生きろ。いいな?」

 

 玄一郎は『ソースケ』を抱えたままそうのたまった。

 

 内心、ノリのままに俺、なに言ってんだよとか思いつつ。

 

 その周りでは、オウカの啜り泣くような声とウォーダンのうむ、という肯定なのかなんなのかわからない声。

 

 やっちまったもんは仕方ないわなぁ。開き直るしか、もはやない。

 




 ウルズ、というとソースケ、かな?と。

 イーグレット・ウルズの受難。

 おそらく、ウルズ君のズボンとパンツ引っ剥がしてケツ叩きをしたのはおそらくこの作品が初めてではなかろうか(泣かせたのも)。

 いえ、ゲームでメチャクチャムカついたから、酷い目に合わせたかった、というわけではないわけではなく、ええ、フルボッコにしたかったが、ある意味不幸なガキだったので救おうか、と。

次回、超乳は月光に映えるでまたあおう!(嘘)
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