ゲス提督のいる泊地   作:罪袋伝吉

61 / 111
長門が撃てば終わる。

アギラとフェフさん知らんウチにヘイト食らう。

風呂回(男湯)。


キャノンボールレディ長門

 キヤノンボールチャレンジ。

 

 撃ち出される砲弾をかわしてみよう!

 

「ちゃーちゃらりーちゃーらちゃっちゃらー(ミニゲーム感)」

 

〔おい、玄一郎。ふざけるな〕

 

「ふざけてねーよ。リラックスが必要だ。特に長門の砲を避けるにゃちょっとの力みも命取りだからな」

 

 『砲撃自在』『砲神長門』。海軍に名を轟かす砲術の名手の一人にして、未だに真の軍艦と呼ばれる長門型一番艦。日本の誉、核を二発受けても沈まなかった大和魂の具厳たる艦が顕現した存在だ。

 

 玄一郎は一発の核で塵となり死んだが、あれを二発も耐えた軍艦と今、対峙している。

 

 そう考えると長門は凄かったのだなぁ、としみじみ思い、そして目の前の長門こそがその魂の持ち主であると思えば、俄然とこの勝負に根性をみせねばならぬと奮起する。

 

 なお、今までのこの砲撃回避訓練は21回、今回で22回目となるが、勝敗で言えば玄一郎は11回勝ち、9回負け、そして21回目はゲシュペンストがスクランブル発進せねばならず、引き分けとなった。

 

『提督、ふふふスクランブルで出来なかった勝負の仕切り直しだな』

 

「……最初はソースケに手本をみせにゃならんから、軽く頼むぜ」

 

「『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』だな。では五回は肩慣らしだ。頼むから当たってくれるなよ?』

 

「そこまで腕は鈍っちゃいないさ」

 

『では始める。単発からだ』

 

 長門は砲を稼働させた。

 

 本来ならば、長門は砲を稼働させてわざわざ狙いがわかるようには止めない。それに単発で撃つコトもまれである。誘い込みのない砲撃をするのはよほど練度の低い艦に対してである。

 

「ソースケ、しっかり見とけよ?記録とっても良いけど目で見て肌で覚えろ。記録は当てにならんぞ?本物の砲撃の世界はそんなデータでどうにかなるもんじゃねぇからな」

 

 ソースケは何も言わない。おそらくまだ玄一郎の言葉の意味が分かっていないのだ。

 

 ズドーン!

 

 長門の砲が一発、轟音を響かせた。

 

(この音こそが、戦艦の戦艦たる砲音だよなぁ)

 

 やはりそう思う辺り、玄一郎は提督なのである。

 

「一撃なら大きく避けでも回避出来そうだろ?しかしだ、見とけ?ソースケ」

 

 玄一郎はわざと大きく右に避けようとして見せた。すると砲弾は慣性をつけて右にゆっくりと反れて落ちてくる。ただの山なりの砲撃では無い。

 

「お前の今までの回避は右ばっかだった。大抵の素人は右ばかりに避けようとする。んでそう言う風に砲をかいくぐろうとしてたらホレ」

 

 途中で玄一郎はすっ、と止まる。砲弾はその右横の海にドッパーン!と落ちた。

 

 艦娘達の砲弾の質量は想像以上の威力を持つ。艦娘達の砲は実際、表記されているほどのサイズではなく人間のサイズなっているが、それに込められている概念はそれその物の威力を持っている。

 

 長門改二であれば主砲は試製51センチ砲と試製41センチ砲。その威力たるやサイズを見てスレスレでかわそうとしても衝撃で普通にやられてしまう。

 

 さらに、長門の砲撃は計算で自在に軌道をつけて打ち出され、相手が避けるだろう位置に落ちるように調整されている。ペイント弾ならまだしも、実弾ならばたとえ掠り当たりでもひとたまりもない。

 

「な?弾を見て右に大きく避けたらそれだけで砲弾の方に誘導されちまって直撃コースだ。長門の砲撃の軌道はそこまで計算されてるわけだ」

 

「動く前から計算ってどう言うことだ?!」

 

 ソースケは驚いていた。

 

「お前の場合は計算するまでもねぇだろうよ。機体の回避速度がなまじ良すぎるせいと、直進するライフルやビーム銃の比較的読みやすい攻撃、あとはミサイルか?そんぐらいしか相手にしてなかっただろ?こんな威力の砲撃で、しかも搦め手を使うような敵と遭遇したこたねぇだろ?遭遇しなくて運が良かったな?そんなんじゃこっちの世界じゃマジで死ぬぞ?」

 

「……くっ」

 

『提督、次は誘導ありで行くぞ?』

 

「お手柔らかに頼む」

 

『赤子騙し程度だ!』

 

 ドドン!ドン!

 

 長門は副砲と主砲を同時に撃った。副砲も主砲も今度は仰角も方向も止めずにいきなり撃ったように見えた。さらに、こちらから砲の向きから砲弾を撃った角度がわからぬようにご丁寧に撃った後砲塔をさらに動かしていた。

 

「ほら、来やがった!これでも初級だぜっと!」

 

 ここからは長門と玄一郎の読み合いとなる。

 

 普通ならば副砲が敵を誘導するための囮砲撃で、主砲が本命の置き砲撃となる。しかし、長門はどちらも巧みに使いこなし、どちらが本命でも直撃大破させてしまうだけの腕を持っている。口径など関係なく自由自在に敵の弱点をついて撃破するのだ。

 

 今回は、目視軌道と弾の速度を玄一郎は瞬時に把握、長門のいる右前方へと進……まず。

 

 左にやや数メートル移動した。

 

 副砲の砲撃は玄一郎の先ほどいた場所を通り過ぎたが、主砲が右前方へと落ちる。

 

 この場合、もし玄一郎が右前方へ向かったならばどちらも直撃弾となっているコースである。

 

 衝撃にビリビリと機体が揺さぶられる。

 

「くうぅっっ!……いまのは赤子騙しどころか赤子の手を捻るぐらいには辛辣じゃないか?どっちも当てる方とはな」

 

『なに。それだけ提督と共にディナーを楽しみたいという乙女心の現れと思ってもらおうか』

 

「物騒な乙女心もあったものだ……衝撃すげぇな」

 

『ふふふっ、戦場の乙女とはそういうものだ。意中の男を仕留める為には大抵の策は練るぞ?次、三点砲撃、行くぞ?』

 

 ズドン!ズドン!ズドン!

 

 試製51センチ主砲三連が間隔を開けて撃ち出された。長門改二の誇る、圧倒的な火力の象徴である。これが長門の頭脳を得た時、如何なる木っ端雑兵も一溜まりはない。敵のボスとてもこのパラオの長門の前では撃破対象に他ならぬ。

 

 どこに撃ち込まれるかなど考える暇など無い。

 

 玄一郎は砲弾の音を頼りに右後方へやや避けた。

 

 砲弾は三点、玄一郎の前方、左側、そして後ろに着弾し、海へと派手なしぶきをあげた。

 

 玄一郎の今いる地点以外に動いていたならば、どれも前方から殴りかかるように直撃するコースの軌道である。砲のライフリングの回転さえも読んで軌道を曲げる、長門の砲術の真骨頂である。

 

 遠距離なればこそ恐ろしい。これが戦艦の砲撃か、とソースケは顔を青ざめさせつつ戦いた。

 

 こんな攻撃に反応速度だけで対応しようとしていた自分に無知にようやく気がついたのだ。例えキャニス・アルタルフが長距離ライフルを持っていたとしても、その範囲外から長門は狙える。さらにどれだけ早く肉薄しようとも、接近する間に捉えられてその圧倒的質量が込められた砲弾に撃破されてしまうだろう。回避もおそらく今の自分では不可能。それがわかったからこその恐怖であった。

 

「ソースケ、お前が学ばされた戦闘データが如何に役に立たんかわかったか?本物の砲撃のおそろしさ、機体のスペックが如何に優れていようと敵わない、本物の戦士、本物の艦娘の一撃の恐ろしさがわかったか?」

 

「……ありえない、こんなのありえない!」

 

「……否定したいのは解るが現実だ。概念兵装ってのはえげつねーんだ。それを確実にぶち当ててくるってのはそこで見てても怖いだろが?俺達とやりあった時に、お前、避けたと思った俺のフローティングマインに易々と引っかかったろ?虚実の無い攻撃なんざただのテレフォンパンチにしかならねぇんだ。あの時俺達で良かったな?ベテランの艦娘だったら死んでたぞ?」

 

『なるほど。どおりでソースケの動きが素人丸出しだったわけだ。ろくな教練を受けていなかったのだな?』

 

「……スクールって研究施設の作った戦闘プログラムはラピエサージュから提供してもらった。はっきり言って頭でっかちの戦場を知らない学者共が机の上で作った『俺の考えた最強戦闘プログラム』って感じの、役に立たないシロモンだ。そりゃ最強の機体に強靭な身体持った強化人間乗せたら強いってのはわかるが戦術やら何やらがダメなら何にもならん。強襲には良いかも知れんがプロには通用しない。艦娘相手でなくてもな」

 

「そんな……僕はずっとパパの最高の子供として……!」

 

「そのオヤジの戦闘プログラムで長門の砲撃を一つでも避けれたか?俺のフローティングマインやヒートロッドを避けれたか?ウォーダンの太刀をかわせたか?オウカのマグナムビークを避けれたか?全部入って決まってたろが。確かに身体能力も機体も最高かも知れねぇ。だが、結局はそうなっちまっただろうが」

 

「……くっ、僕は、結局失敗作だったのか?」

 

「アホ。短絡的に考えんなガキ。人間に失敗作なんざねぇよ。いいか、俺はお前の師匠だぜ?見込みが無けりゃ拾ってねぇぞ。お前はまだ完成してねぇ。未完成のくせに何を言ってやがる、アホガキが」

 

「未完成……?」

 

「ガキが完成しててたまるか。言ったろ?俺がお前に正しい反抗期のやり方を教えてやるってな。人間、親離れしてようやく大人に成るんだよバカタレ。お前の場合、パパにバカヤロウって堂々と言えて、ガキ卒業だ。ろくな教育も出来ねぇ親なんざ見限れるようにしてやらぁ」

 

「ええっと……」

 

「なお、異論は認めない。お前は落ち始めた。崖っぷちからな。登るのは途中でやめられる。だが、奈落の底へは落ちたら止まらん。底なしの修行地獄へようこそ。終わりは無いぞ?」

 

「あの……ええっ?」

 

「講師の皆様は超豪華!かつての日本海軍でしごきに定評のあった艦娘の皆様が勢揃い!『鬼の山城、地獄の金剛、音に聞こえた蛇の長門、日向行こうか、伊勢行こか、いっそ赤城で首吊ろか』の全員、それ以外にも沢山いるからな?後は俺とウォーダン、逃げられると思うなよ?」

 

「ひっひぇぇぇぇぇっ?!」

 

「あ、長門おねーさんの次は比叡おねーさんがいい?『地獄榛名に鬼金剛、羅刹霧島、夜叉比叡、乗るな山城、鬼より怖い』ってな?いやー、ソースケクン、死にたがりだなぁ」

 

 はっはっは、と笑って玄一郎は言ったが、その笑いは長門の冷ややかな声に消された。

 

『……提督、蛇の長門とは私の事か?』

 

 ゴゴゴゴゴゴゴゴ。あ、軍神が怒ってらっしゃる。

 

「……あ゛。いや、その、な?」

 

 怒りのオーラがあたかも大蛇の如し。

 

『ふむ、では今からその『蛇の長門』のしごきをソースケの師匠である提督に受けてもらうとしよう。今から全砲門にて自在砲撃訓練を開始する。全砲門開け!目標、提督っ!!』

 

 ドーン!!ズドーン!ドドドーン!!ズドーン!!

 

 いきなりキャノンボールクライマックス!!

 

「うっぎゃあああああああああああああっ!!」

 

 どの砲も、全てオールレンジで避けられぬ、どう逃げても直撃コース。それが連発で次々と玄一郎に迫った。

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 長門の全力の砲撃は『砲弾の檻』と海軍の古参兵達は言ったものだ。三次元のどの位置に回避しても逃れられぬ砲弾の雨。その全てが置き砲撃であり、どこへ動いても王手。チェックメイト。

 

 さらに砲弾の駒は自在に撃って増やせるときたもので。将棋でいう飛車落ちや角落ちなど、ない。マインスイーパーやってたらすべてのコマが地雷マスだったというぐらいにありえない。

 

 さらに落ちる時間差で避けられると誰もが思う。だがしかしそれさえも計算されており、結局はどこへ言っても詰んでしまう。いや、それでも玄一郎は頑張った方である。約一時間ほど長門の奥義を食らっても最小限の動作で針の穴ほどの隙間を突いて避け続け、衝撃でやられても直撃無しだったのだから。

 

 しかしその一時間の後の15分後。

 

 三次元砲術奥義『二燕(ふたつばくろ)改』という長門の新必殺砲撃を見切れず、結局は直撃を食らったのであった。『砲神の長門』恐るべし。

 

 で、現在。

 

 

 ソースケと玄一郎は泊地内の銭湯にいた。

 

 かっぽーん。

 

「……女は怖いな。ソースケ」

 

「自業自得ですよ師匠」

 

 湯船に浸かりつつ「あ゛~」と唸る。

 

 銭湯の名は『漢湯』。艦娘達は入渠施設が寮にそれぞれと、作戦時の大型入渠施設があるが、男性職員には入浴施設はここしかない。提督室にはシャワールームもあるが、しかし湯船が無いので湯船に浸かりたければここになる。

 

 昔懐かしき銭湯スタイル。番台には地元の爺さんが座ってる。風呂のタイルにゃ富士山が描かれ、電気風呂から泡風呂サウナと昭和だねぇ、という雰囲気で落ち着く。

 

「……俺の戦術や戦技はゲシュペンスト、つまりカーウァイ・ラウの仕込みだ。あとはトラップやらは中東のゲリラや傭兵達から学んだ。ゲリラ達はまず生き残る事を優先する。アホみたいに突撃しないんだ。それに戦闘をする前には必ず退路の確保を必ずしておくんだ」

 

「僕達は逃げる必要の無い戦闘が大半だったし、逃げても追撃も無かった」

 

「そりゃ運が良かったな。逃げるってのは一番難しくてな。よっぽど訓練を積んでなきゃ部隊の規模にもよるが、逃げる準備してる間にやられちまうこともある。隙がデカくなるからな。撤退がうまい部隊は戦闘もうまい。軍略がきっちりと出来るって証明でもあるわな」

 

「逃げなきゃいけない時点で戦闘がうまいってなんか矛盾してる気が……」

 

「バーカ。戦闘がうまくても負けるときは負ける。それに死んだら意味がねぇんだ。目的や目標の為には『百万回やられても負けない』戦いが必要なんだよ。泥水啜ろうが恥をどんなけかこうが、最後に目標を達成した奴の勝ちだ」

 

「……なんか泥臭いね、それ」

 

「世界は蓮の池の泥さ。泥臭くて当たり前だ。だが咲くときにゃポンっと綺麗な花が咲く。咲かすなら生きのこらにゃならん。……せっかくまた生きれてんだからよ」

 

「だったら、死ぬような修行させないでくれよ。つかあんたよくあんだけの砲弾よく避けられたな」

 

「ケケケ、師匠様を舐めんじゃねぇぞ?なんのあれしきオギノ式ってな?」

 

「最後は直撃喰らってた癖に」

 

「ペイント塗れで一つも避けられねぇヒヨッコが生意気言うんじゃねぇ。あ、おめぇの機体のあのペイント塗れの画像、日本のオウカおねーちゃんにメールしといたぜ?『うぁ~、これはヒドイ(笑)』だってよ?」

 

 オウカはあの後、近藤大将に舞鶴に連れられて帰っていった。現在、大和に頼まれて通信教育的にゲシュペンストと玄一郎が戦術や戦技のカリキュラムを送ったりしている。

 

 まぁ、メールでペイント弾塗れのラピエサージュの画像が送られてきていたりするが、おそらく舞鶴の大和さんと訓練をしたのだと思われる。

 

 まぁ、ソースケには見せないが。

 

「だから、オウカは僕の姉じゃない!血も繋がってないんだ!」

 

「あん、そうなのか?てっきりお前もオウカの弟だと思ってたぜ。アイツやたら心配してたからよ?」

 

「……僕達マシンナリーチルドレンはオウカの弟分のアラド・バランガの体細胞から造られた。アイツはかなり強化された身体を持ってるからって」

 

「へぇ。ならお前もオウカの弟分じゃねぇか。良いねぇ、俺もガキんときにあんなねーちゃんほしかったね。……いや、姉貴はいたけどよ」

 

 なお、玄一郎の姉の性格はほぼ足柄ねぇさんです。

 

「……さんざん、ブーステッドチルドレンの連中をバカにしてた。……心配なんてするわけないさ」

 

 ソースケはそうつぶやくように言った。今となっては悪い事をしたと思っているようだ。

 

「……ほほう、ソースケ君はおねーちゃんにごめんなさいは言ったかね?」

 

「今更、言えるわけないよ。あんな酷い事ばかり言ってたんだ。どの面下げて……」

 

 にやり、と玄一郎は笑った。どーれお師匠様が背中を押してやるかぁ、的な心境だった。

 

「選べ。ケツ百叩きの後に謝りのメール送るか、風呂上がってすぐに謝りのメール送るかどっちがいい?なお、お前がマシンナリーチルドレンだろうが格闘戦で俺に勝てると思うなよ?」

 

 グイッ、とソースケの頭を抱えてヘッドロックしてやる。たとえマシンナリーチルドレン相手でも玄一郎の力には敵わない。人間の水準を軽く越えてるからなぁ。

 

「ぐっ……、つかあんた本当どんな身体してんだよ。ぐぇぇ、謝る、風呂上がってすぐ謝る!」

 

「よし。なら許してやろう。いずれお前にも我が技を伝授してやろう。主にインドの修行僧から伝授されたヨガファイヤーとヨガフレイムをな?」

 

「……あやしさしか感じない。ヨガでなんでファイヤーなんだよ」

 

 なお、ゲシュペンストと玄一郎達にお前ら死んでるし元の世界に帰るの無理、と言ったインドの怪しい修行僧が使っていた技である。

 

「流石にヨガテレポートは会得出来なかったな。あとは世界マーシャルアーツチャンピオンの通信空手とかな?手から波動が出せるようになるぞ?さらに『真嶋式喧嘩術~とにかくバラせばええねん~』の上下巻も貸してやるぞ?」

 

「……強くなれる気がしない」

 

 なお、真嶋式喧嘩術の上下巻は真嶋社長のサイン本である。

 

「まぁ、いざとなったら真嶋建設に研修出すのもありか?しかしABのマッチョコンビみたいになったら青春台無しだしな」

 

「……はぁ、ワケわかんない人だよね、師匠って」

 

「人間そうわかったら全人類総、殴り合いどりゃあ、じゃ。分かり合えたら仲良くなれるってのは嘘でな。わかったらそれこそ怖いわい」

 

 なお、玄一郎が過去やらなんやら最も分かり合えた人物はカルディアであり、黒歴史噴出で理性が働かなければどつき合いになっていたと思う。

 

 記憶をお互いに垣間見て分かり合えたらなんというか、信頼はあるかも知れないが威厳とか尊敬とかそういうものは秒殺であった。

 

「……Dカップ、か」

 

 脈絡も無く玄一郎は呟く。レオタードのへそとか尻だって割といい感じだ。

 

「……奥さん達にぶっ殺されても知らないよ、師匠」

 

「これが温泉なら覗きの技を伝授してやるのにな」

 

「男湯しかないから無理だね」

 

「まぁ、そうなるな」

 

 玄一郎は日向のセリフを言った。男だけの入浴シーンなぞ誰にも喜ばれない。

 

 故に。

 

 終われ。

 

 




そのうち、主人公はヨガテレポート会得……はないか。

提督のお気に入りの技はハオウショウコウケン。

真嶋式喧嘩術は本人御墨付き。

ソースケ・ウルズ君はどんどん素直に悩みつつ年頃の男の子になる予定。

次回、金剛デース!でまた会おう(嘘)!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。