ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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op「INNOCENCE」

ED「Fly Away」





第96話「並行世界へpart6」

俺たちが謎の雷に撃たれ早一週間。そう、この日はアイが予想してていたあの雷が現れる日だ。だがそれだけではないこの日は確か

 

「確か空母赤城が来るはずだったな・・・・」

 

そう、今日は確か空母赤城がここに入港しそしてあのキューブ型ネウロイが来る日なのだ。

 

「ここに来て一週間だがいろんなことがあったな・・・・」

 

と、俺はそう思いながら廊下を歩く。本当にここに来てからいろんなことがあった。まずは並行世界のエイラと一緒に買い物だろ?そしてその翌日は俺とエイラとアイでまた一緒に買い物。アイも並行世界の皆と打ち解け合って仲良くしている。そんなことを考えていると

 

「疾風さん」

 

「ん?ああ、サーニャにアイ。おはよう」

 

「おはようございますお父さん」

 

廊下の角を曲がろうとしたときサーニャに出会う。無論こっちの世界のサーニャだ。

 

「あれ?エイラは一緒じゃないのか?」

 

「お母さんならもう一人のお母さんと一緒にどこか出かけているよ?」

 

「そうか・・・・」

 

あの買い物以来なぜかあの二人は仲良くなって一緒に行動することが多い。まあ、同一人物だから話とか気が合うんだろ。

 

「それよりも疾風さん。今日ですね低気圧が発生する日って・・・」

 

「ああ、そうだな・・・アイ。その低気圧が起きる時間帯はわかるか?」

 

「気圧や湿度、風を計算にすると・・・・午後辺りになりそうですお父さん」

 

「そうか・・・ん?」

 

と、サーニャお話し合いながら、歩いていると・・・・・

 

「あ、あれは・・・・芳佳ちゃん?」

 

と、宮藤がお盆をもって歩いていた。そして宮藤は俺たちに気付く

 

「あ、疾風さん。サーニャちゃん。アイちゃん」

 

と宮藤は少ししょんぼりした感じでそう言う

 

「どうしたの宮藤さん?」

 

アイは首をかしげてそう言うと宮藤は先ほど作ったおはぎを日ごろユニットの整備をしてくれている整備士たちに振舞おうとしたが整備士に『ミーナ中佐の命令で必要最低限以外のウィッチ達との会話、および接触は禁止されている』と言われたため、せっかく作ったおはぎを振るまえないことにだ。

 

「あ~なるほどな~」

 

そう言えば俺がこの世界に来たばかりのころ、ミーナ中佐に同じこと言われ注意されたことがあったけ。あの時のミーナさん。角というかなんというかそう言う角みたいなのが立ってたからな・・・・・仕方がない

 

「宮藤、そのおはぎなんだが俺が整備士たちに渡しとこうか?」

 

「え?でも疾風さんは・・・・」

 

「大丈夫だ俺は男だしなんも問題ないよ。それにミーナさんは俺が整備士と接触するなとは言っていないしな」

 

「そうですか・・・・・じゃあ、お願いします」

 

「おう、任せとけ」

 

と、そう言い俺は宮藤からお盆を受け取ると、

 

「・・・・・」

 

アイがなんかおはぎをじっと見ている。それに気づいた俺は苦笑して

 

「宮藤すまないがおはぎ一個貰ってもいいか?」

 

「え?あ、はい。いいですよ」

 

「すまない。ほら、アイ」

 

と、宮藤がそう言うと俺はおはぎを一個とってアイに渡す。するとアイは嬉しそうな顔をし、そしておはぎを食べる。そしてアイは満面の笑みを浮かべて

 

「美味しい!お父さん。宮藤さんありがとう」

 

と、嬉しそうに言うアイに俺たちは微笑む。なんかアイがネウロイだというのをたまに忘れるくらいの可愛い笑顔だ。

 

「じゃあ、行ってくるよ。アイはどうする?一緒に行くか?」

 

「ううん。大丈夫。サーニャお姉ちゃんと一緒だから私は平気」

 

「そうか‥‥じゃあ、サーニャ。アイのこと頼む」

 

「はい」

 

と、そう言い俺はお盆をもって整備士たちの所へ行くのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや~連中喜んでたな~宮藤がいたら喜んでいたのに」

 

宮藤から預かったおはぎをもって俺は整備士たちのもとへ持ってくると整備士たちは憂いそうにおはぎを食べていた。本当は宮藤にお礼を言って食べたかったのだが上官の命令のためにそれが出来なかったらしい。まあ、軍隊での上官の命令は絶対だから仕方がないがな。そんなことを考えつつ俺は廊下を歩く。すると窓の向こうにふっと一隻の軍艦が停泊していた。

 

「あれは赤城だな・・・・」

 

窓から見えた軍艦は忘れもしない。あの赤城だ。俺の元居た世界でも二代目の赤城はあった。死んだ姉が乗っていた船であり、俺も見たことはあるがやはり巡洋戦艦を空母化しただけであってデカかった。俺は第二航空戦隊の飛龍に乗っていたから赤城には乗ったことがない・・・・・あっ、。そう言えばオペレーションマルスで姉妹艦の天城に乗ったっけな。天城といえば飛龍の発展型空母の雲竜型を思い浮かべるがこの世界には雲竜型はないらしい。だがそれよりも

 

「あの空母が後のウォーロック事件のラスボスになるなんて思いもしないだろうな・・・・・・」

 

今思ってもあの事件は信じられない。もしもこの世界でもその事件が起きるのだろうか・・・・それが少し心配であった。すると・・・・

 

「何が思いもしないのですか大尉?」

 

「っ!?ミ、ミーナさん!!?」

 

振り向くといつの間にかいたのかミーナさんがいた。まずい、今の話もしかして聞かれたか?

 

「あ、あの・・・・・今の聞いていましたか?」

 

「え?なにを?」

 

「いいや。なんでもないです」

 

良かった。どうやら聞かれてなかったみたいだな。するとミーナさんが

 

「・・・・今日なのね。あなた達が元の世界に帰ってしまうのは・・・・」

 

「はい。アイが推測した予報によると午後辺りで例の低気圧が発生するらしいんですよ」

 

「そう・・・・たった一週間だけど寂しくなるわね」

 

「ええ、そうですね・・・・・・」

 

そう、たった一週間であったが俺やエイラたちにとっては長くて楽しい一週間で会った並行世界とは言え501の皆と仲良くなったのだからな。

 

「ねえ、疾風さん。あなた達は並行世界の・・・・1年先の未来か来たのよね?」

 

「ええ、並行世界での話では・・・・・」

 

「じゃあ、私たちの未来も知っているの?並行世界でも構いません教えてください」

 

「・・・・・・それはできない」

 

「な、なんでですか?」

 

「仮に俺がここで勝ったっていえば、どこか気が抜けて怪我を最悪の場合は死に繋がります。逆に負けたっていえば、戦っても負けるなら戦わないほうがいいと思うかもしれない。だから話すことはできません。すみません」

 

「いいえ、疾風さんが謝る必要がありません。」

 

「そう言ってもらえると助かります。では俺はこれで」

 

と俺はミーナさんに敬礼しその場を後にするのであった。

 

 

 

 

 

 

一方、宮藤は一人庭を歩いていた。その手には先ほど赤城の艦長である杉田大佐から空母を助けたお礼としてもらった扶桑人形だ。宮藤はそれを部屋に置くため近道である庭を通っていたのだ。すると・・・・

 

『宮藤さん‥‥聞こえるかい?宮藤さん?』

 

「・・・・・だれ?」

 

誰もいないはずなのに声が聞こえ宮藤はあたりを見渡すが何もない。すると・・・・

 

「どこ?どこにいるの?」

 

『こっちだ・・・・こっちの建物の陰にいるよ。宮藤さん』

 

「え?」

 

と宮藤はその声に言われた通りの場所を見てそしてそこに向かう。そしてついたのは基地のはずれにある薄暗い場所であった。だがそこに人はいなかった

 

「いない・・・・?」

 

と、宮藤が首をかしげた瞬間。当たりが光に包まれる

 

「な、なに!?」

 

と宮藤が驚く中、光はどんどん強くなり。そして光が収まると宮藤の姿はなかった。

 

 

 

 

 

「あ、あれ?ここは・・・・・」

 

気が付くと宮藤は不思議な空間にいた。何もない真っ暗な空間にただ一人立ち尽くしていた。すると・・・・

 

「ここは私の作りだした空間の中だよ宮藤軍曹」

 

「っ!?」

 

後ろから声がし、宮藤が驚いて振り向くとそこにはフードを被った女性がいた。

 

「あ、あなたは?」

 

「驚くことはないわ宮藤軍曹。まあ、私の本来の姿を見たらきっと驚くかもしれないけどね」

 

「え?」

 

女性の言葉に宮藤が首をかしげると少女の体が光りだしそして彼女の本来の姿になる。その姿はみやふじたちのしる ネウロイであった。それを見た宮藤は目を見開き

 

「あ、あなたはネウロイ!?」

 

と、驚きの声をあげるとその人型ネウロイは先ほどの女性の姿に戻る。そして いたずらっぽい笑みを浮かべ

 

「驚いたかい?確かに私はネウロイよ。ただ、私はこの世界のネウロイではなく疾風大尉たちの世界のネウロイよ」

 

「え?疾風さんたちの!?」

 

と宮藤がそう言うと彼女は頷き

 

「そうだ。私の名はメフィラス。元ヤプールヴェネチア軍団の副団長をしていたっと言ってもまだわからないかな?まだ先の話だしね」

 

と、笑ってそう言うと、宮藤は

 

「あ、あの・・・・私に何か用ですか?」

 

と、宮藤がそう訊くとメフィラスは目を細めにやりと笑い

 

「単刀直入に言いますわ軍曹。私にこの世界の地球をくれないかしら?」

 

「っ!?」

 

メフィラスの言葉に宮藤は目を見開き驚くのであった。

 


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