ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「~たった1つの想い~」

ED「あさきゆめみし」



投稿遅くなって申し訳ありません。この頃スランプ気味でなかなか書けませんでした



第120話「交流」

ブリーフィングルーム

 

「これで全員揃ったかな?」

 

と、キーラ少佐がそう言う。ブリーフィングルームには506セダン基地の帰属を中心とするA部隊。そして、ディジョンに基地を構えるリベリオンのウィッチを中心としたB部隊が集まっていた。そしてキーラ少佐は

 

「今回わざわざディジョンにいるB部隊のウィッチたちに来てもらったのは他でもない・・・・・グリュンネ隊長?」

 

と、キーラ少佐がそう言うとグリュンネ隊長は

 

「先ほど、ガリアで騒がしている例の殺人鬼、ジャック・ザ・リッパ-から殺人予告状が届きました」

 

「「「っ!?」」」

 

その言葉にみんなは驚き

 

「殺人予告って、今度は誰を殺すつもりなんですか?」

 

と、黒田がそう訊くとキーラ少佐が

 

「犯行予告の日にちは今日から一週間後で殺人ターゲットはとあるガリアの将校だ。そこで君たちには三日後、その将校の護衛をし、できればその殺人鬼を捕獲してもらいたい」

 

「ちょっと待て」

 

「何かなかな。ハインリーケ大尉?」

 

「それがわらわたちの任務なのか?そんな任務なら警察や軍隊使えばいいじゃろうが。何ゆえわらわがやるのだ?」

 

「あ、それ僕も疑問に思った。相手はネウロイじゃないんだろ?」

 

ハインリーケとアイザックがそう言い

 

「私も同じだ少佐。なぜただの殺人鬼を捕獲するのにウィッチの力が必要なんだ?」

 

と、マリアンもそう言うとキーラ少佐はふっと笑い

 

「実はな。調べた結果、その殺人鬼は今回起こった例の格納庫爆破事件と関係していることがわかった。そこで我々はそん殺人鬼を捕らえ、人々の安全を守るのと同じ、その爆破事件についての真相を聞きだす。まさしく一石二鳥だ。それに情報によればその殺人鬼はかなりの手練れで軍や警察では手に負えないという。だから我々に捕獲任務を任されたのだ」

 

「だが、我々はネウロイとの戦闘にはたけても対人戦闘の経験は少ないんだぞ?」

 

と、アドリアーナがそう言うと

 

「そうだろうと思って、今回私は部下に命じてある助っ人を呼んだ。貴殿らも聞いているだろうしB部隊はもう会っていると思うが?ガリアやペテルブルグ。そしてヴェネチアらの激戦を潜り抜けた元501JFWの英雄を・・・・入りたまへ」

 

キーラ少佐がそう言うと「失礼します」という声がし、そしてドアが開き、そこから二人の黒い服を着た男女が入ってきて壇上に上がるとグリュンネ少佐が

 

「こちらはわざわざペテルブルグから今回の事件の助っ人として来てくれた疾風大尉とエミリア大尉です。二人ともこの事件に限りここに配属になります」

 

「疾風村正大尉だ。短い間だけどよろしく頼む」

 

「同じく、エミリア・ハルトマン。階級は同じく大尉。よろしく」

 

と、俺とエミリアがみんなに挨拶する。すると俺は何かの目線を感じそこを見ると

 

「・・・・・・・」

 

エミリアと似た黒い軍服を着た女性がじっと俺のほうを見ている。その目は何というか疑っているような眼差しだ。俺は彼女に不適の笑みをするのだが、その女性の目が細くなりやがてプイっと目を背けてしまう。なんだろう・・・・俺何か怒らすことしたのかな?そう思っていると

 

「うわぁーーー!!本物だぁー!!本物の疾風大尉だぁ!!」

 

と、その女性の隣にいた日本人。いや、ここでは扶桑人か。その子が目をキラキラさせて俺の手を握りそう言う

 

「え?えっと・・・・」

 

そのハイテンション差に俺は困惑してしまう。というより顔が近い。すると

 

「なんなんだこの食いつきようは?」

 

「だって、アドリアーナさん!あの疾風大尉ですよ!!ニュース映画とかで出てるじゃないですか!まるでリベリオン映画のジョン・ウェインとか!扶桑の鞍馬天狗並みのヒーローですよ!!」

 

「そ、そう言えば黒田さん映画好きだったね」

 

「そう言えばそうだったな・・・」

 

と、すごい目をキラキラさせて黒田という少女がそう言う。すると俺の隣でエミリアは

 

「ジョン・ウェインか・・・・・私はどっちかというとイーストウッドやシュワルツェネッガー派だな・・・・・あ、あと「七人の侍」も」

 

と、ポツリとつぶやく。シュワちゃんならともかくイーストウッドってエミリアって意外と古い映画とか好きなのかな?そう思っているとその少女は

 

「あ、あの私、黒田邦佳中尉です!あ、あと大尉!お願いがあるんですが?」

 

「え?な、なに?」

 

俺が首をかしげると黒田と名乗った少女は懐から色紙をとペンを出して

 

「サインください!!あ、あと実は私の親戚の子が大尉のファンなのでもう一枚お願いします!」

 

「え?ああ・・・・・別にいいけど?」

 

と、そう言い俺は色紙にサインを書く。なんだろう誰かにサインをお願いされるの初めてだから少し嬉しいな・・・・俺はサインを書き終え、黒田に渡すと

 

「うわぁ~ありがとうございます!!」

 

と、嬉しそうに言うと、

 

「始めまして大尉。僕はイザベル・デュ・モンソオ・ド・バーガンデール。長いからアイザックって呼んでね」

 

「私は、アドリアーナ・ヴィスコンティだ。よろしく疾風大尉、ハルトマン大尉。ところで疾風大尉。一つ訊きたいのだが?」

 

「なんですか?」

 

「君は本当に男性なのか?」

 

「・・・・・・」

 

おい・・・・ここもかよ。501といい502、504といい、そんなに俺って女性に見えるのか?てかエミリアの奴、俺の後ろで口を押えて笑うのを堪えてやがる。後で覚えてろよ・・・・

 

「あ、それ僕も思った。写真で見るよりも顔が女の子っぽいし。本当は女の子で男装しているとか?」

 

その言葉に俺は苦笑してしまう。なんでこう、あっちでもこっちの世界でも俺はこんな質問をされてしまうんだろう。別にこの顔が気に食わないとかそう言うのはないんだが、なんかこう・・・・・・・傷つくな

 

「俺は正真正銘の男だよ。まあよくみんなに女性と間違えられるけどな・・・・」

 

俺がため息をつくと

 

「そんなに気にせんでよいぞ大尉」

 

と、先ほどまで黙って俺をじっと見ていた女性がそう言うと

 

「えっと・・・・・」

 

「わらわはハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン・ウィトゲンシュタイン。カールスラント空軍大尉で506の戦闘隊長をやっておる」

 

「あ、どうもよろしく大尉」

 

と、俺はそう言い手を差し伸べるが、彼女はプイッと顔を背け

 

「言っておくが、わらわは素性の知れぬお主のことを信頼しているわけではない・・・だが、これも任務だ。よろしく頼む」

 

「ああ、俺もいきなり信用しろとは言わないよ。信用って言うのは日を重ねて勝ち取るものだからな。よろしく頼む大尉」

 

と、不適の笑みでそう言うと

 

「くっ・・・・・調子の狂う奴じゃの・・・・・」

 

と少し顔を赤くし席に戻るのであった。そしてその後は交流会となり、それが終わった後、俺はグリュンネ少佐に用意された部屋へと向かうのであった。因みにエミリアの部屋も用意されていたのだがエミリアは

 

『私はB部隊の方へ滞在するわ。ここもいいけどあそこも面白いし、何より二人同じ場にいるより別々に分かれたほうが例の殺人鬼の情報集めやすいだろ?』と、そう言いエミリアはB部隊の連中と一緒にディジョンへ戻ったのだ。そして今現在俺は

 

「エイラとアイへ。俺は元気にガリアで頑張っています・・・・・」

 

自室の中、俺はエイラとアイへの手紙を書く。ペテルブルグを離れてから数日が経つ。二人は元気にしているのだろうか。そんなことを思いながら俺は必死に考え、手紙を書いていた。正直言って俺は書類仕事とかよくやっていたが個人の目的で手紙なんてあまり書いたことがない。それに聞けば、今506は謎の格納庫爆破事件のせいで情報規制中のためなかなか手紙どころか電話もとかもあまりできない状況だ。そんな中、俺は今懸命に最愛の家族に手紙を書いている。手紙を書いているのだが、いざという時になかなかいい言葉が浮かばない。俺は机の上に置いてある俺とエイラそしてアイの写っている写真を見る。この写真はペテルブルグを立つ前に撮ったものだ。俺はその写真を見てふっと笑い。手紙の続きを書く。そしてある程度終わった後、俺は手紙を机の中へしまい、時計を見るとまだ時間に余裕があったため、

 

「さてと・・・・・時間もまだ余裕があるし紫電改の様子でも見るか」

 

と俺は掛けてあったコートを取り部屋を出るのであった。そして廊下を歩くと・・・・・

 

「おや?これは疾風大尉じゃないか」

 

と、声がし振り向くとそこにはキーラ少佐がいた。

 

「こんな夜中に一人で何をしているのかな?」

 

「・・・・・先ほどペテルブルグから届いた俺の紫電改の整備をしに行くんですよ。少佐こそこんな時間に?」

 

「何、大した用はない。ただ散歩していただけさ。それよりも大尉・・・・」

 

と、そう言うとキーラ少佐はふっと笑い

 

「君は一体何者なんだい?」

 

「・・・・・・」

 

「君のプロフィールは見たが不明で肝心なところが曖昧なところが多い。そして君の履くストライカーユニットも扶桑とは違う国籍な上、その性能は各国のユニットより凌駕している。そして何より君には・・・・・・」

 

と、そう言うとそっと俺に近づき耳元で

 

「血の匂いがするよ・・・・・・・」

 

「っ!?」

 

俺はキーラ少佐の言葉に驚き目を丸くする。そんな中、キーラ少佐はにやりと笑い

 

「他の連中は気が付かなかったと思うが私は違う。君には血の匂い、それもかなり濃い血の匂いだ。ただのウィザード基一般人からはそんな匂いは感じない・・・・・つまり君はそれほどあっち(・・)で多くの人を殺めたのだろ?」

 

「・・・・・・何の話だ少佐?あっちとはどう意味だ?」

 

と、俺が警戒した目でそう言いそしてホルスターに手をそっとかけるとキーラ少佐はふっと笑い

 

「いや、ただ君は私と同類かもしれないと思ってな・・・・・」

 

「なに?」

 

「いや、なんでもない。ただの戯言だ。それに君の素性については日を重ねるにつれいずれわかるだろう・・・・・では私はこれで」

 

と、そう言いキーラ少佐はその場を立ち去った。そして俺は彼女の目にある物を感じた。公安や諜報部だからあのような目をしているかと思えば違う。俺が見たキーラ少佐のあの目。あの目はそっちの組織と彼の目ではなく。もっとどす黒い何かだ。そう俺は前にどこかでソレを見た覚えがある。だがどこでそれを見たのかはわからない・・・・・

 

「・・・・・・・」

 

俺は無言のまま、そのまま格納庫へと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、クリス少佐は先ほどの廊下の角の方へ身を隠していた

 

「・・・・・やれやれ。この世界に来て奴も少し腑抜けたかと思ていたが、あの時の殺気はいまだ健在か・・・・・まあいい。とにかく私はやることをやればいいんだ。すべては天秤の均衡を保つために・・・・ね」

 

と、そう言い彼女は袖をまくると

 

「さて・・・・・素晴らしきショーまであと7日だな・・・・・イッツ・ショータイム」

 

と、そう言い。にやりと笑うのであった。そして彼女がまくった腕には笑う顔が刻まれた棺桶のマークのタトゥーが彫られていたのであった

 

 

 

 

 




何とか書き終えることができました。さて、ジャックザリッパーの殺人予告に、疾風の何かを感じた。ガリアの諜報員キーラ少佐・・・・この先506はどんなことになるのか・・・・・次回もお楽しみ!私も頑張って投稿したいと思います!!

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