ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「あさきゆめみし」
「またか・・・・夢か」
ハインリーケは真っ暗の空間の中、そう呟く。そして今いる場所が夢の中だということに気付く。そして今自分がいる場所はこの前の空母の中ではなく、そこは見慣れた空、見慣れた土地であった
「ここは欧州しかも我が祖国カールスラントか・・・・・・今度はいい夢が見れるとよいの・・・・」
もう、あんな悲惨な光景はこりごりだ。そう思うハインリーケだがその期待はすぐに裏切られる。彼女が浮かんでいる空の向こう側に数十機の影がみえる。それはまるで真黒い怪鳥のような大きな爆撃機であった。そしてその胴体にはこの前見た夢と同じ鉤十字の印があった。それを見たハインリーケは
「またか・・・・・もう、うんざりじゃな・・・・この前の夢と言いなぜ、わらわがこんな夢を見なければならぬのじゃ・・・・」
そう思っていると・・・・・
『ワレ、疾風一番!敵爆撃機を捕捉!!これより迎撃する!!』
と、、上から聞きなれた声がし、ハインリーケは上を向くとそこから数十機の深緑の戦闘機が急降下して先ほどの爆撃機に向かって機銃掃射し、爆撃機を攻撃する。そしてその中、爆撃機に攻撃を仕掛ける無数の戦闘機の中に一機だけ見覚えのある戦闘機があった。その機体は零戦ではなく見たこともない深緑の戦闘機だった。そしてその胴体には日本の赤いストライプ模様があり尾翼には白い雷のマークがあった
「あの機体・・・・・疾風大尉の履いていたストライカーと同じ機体じゃの・・・・」
と、そう呟いた時その戦闘機は真っ逆さまに急降下し真下にいる爆撃機へと突っ込み機銃を放つが、その瞬間左の翼が爆発し火を噴く。そして
『ワレ、機銃筒内爆発ス、ワレ、疾風一番!!』
「なっ!?」
と、その瞬間ハインリーケは飛び起きた。体は汗を拭きだしている。見慣れた自分の部屋だ。
「またじゃ・・・・また。人同士が殺し合うあの夢を・・・・・」
汗をぬぐい、先ほどの夢を思い出す。この頃、ああいう夢をよく見る。おそらく原因は・・・・
「疾風大尉か・・・・・・」
あの男がこの基地に来てから、ろくな夢を見ぬ。まったく・・・・・わらわは服を着替えて部屋を出ると、ふっと何かを思い出す
「そう言えば隊長が、起きたら疾風を連れて隊長室へ連れてくるように言っておったの・・・・・・・」
昨日グリュンネ隊長の言った言葉を思い出しわらわは疾風大尉を探しに行くのであった。
一方、その疾風はと言うと談話室で黒田屋アイザックと一緒にポーカーをしていた。最初疾風は格納庫で紫電改の整備をし、その帰りに二人に会い。ポーカーしないか誘われて今に至る。実際の所疾風も誠意が終わった後することもなかったのでちょうどいいと思いこのゲームに参加したのだ
「ん~どうしよっかな~降りようかな?それともレーズしようかな~♪」
「As you wish。お好きに」
「じゃあ、レイズでアイザック君。それに続いてチップをさらに五枚賭けるよ!」
「すごいね黒田さん。ここで勝ったら一気にデザート二年分は取り戻せるね。こちらはコール。疾風さんはどうするの?」
「俺か?そうだな・・・・じゃあ、俺もコールで」
俺はあくびをしながらそう言うと黒田は目を輝かせ
「ん~どうかな~デレェ~ン!♪」
と黒田は札を見せると
「ジャックとクイーンのフルハウス!!それじゃいっただき~♪」
と嬉しそうに言う黒田だがアイザックはいたずらな笑みを浮かべ
「すごいね~黒田さん。でも・・・・」
と、そう言いアイザックは自分の札を見せる
「惜しかったね。僕はエースのフォーカードだよ」
「うぎゃぁー!!うっそ~」
と黒田が真っ白になって崩れ落ちる
「悪いね黒田さん。疾風さん。僕の勝ちだよ。運がなかったね」
と、嬉しそうに言うが
「そうだな。確かに運が無い。だが、俺はまだ札見せてないし、勝負はアイザックの勝ちじゃないぞ?」
「「え?」」
と、二人が首をかしげる中、俺は札を二人に見せると二人は目を見開き
「「ロ、ロロロ、ロイヤルストレートフラッシュゥゥゥゥー!!!!???」」」
そう、疾風が出した札はポーカーの中でも最高位のカード『ロイヤルストレートフラッシュ』であった。その衝撃のカードに二人は信じられないとばかりに目を見開く
「うっそだ~!!嘘、嘘嘘~!?そのカードって確か65万分の一の確率でしょ!?」
「その65万分の一の確率が今だったんだろ?」
「でも僕もあんまり疑うのは好きじゃないけど。もしかして大尉。イカサマした?」
「いいや。俺はポーカーのルールを知らない初心者だ。だから適当にカードを取ったら。そうなっただけだよ」
「「(何たる強運・・・・・)」」
と、二人が苦笑を浮かべる。それはそうだろうポーカー初心者の彼がいきなりポーカー最強のカードを出したんだ
「あ~デザート二年分が~」
「僕もせっかく食ためた二年分のデザート疾風大尉に負けてすべて失ったよ・・・・・」
と、少し落ち込んだ(黒田に至っては絶望的な顔をしていた)顔をしていたのだが、疾風は
「4年分のデザートをもらったのはいいが、俺も長い間ここにいるわけでもないし。そんなに貰っても困るな・・・・・・そうだ。二人とも」
「「?」」
「俺さ。そんなに甘いものとか好きじゃないから。今ポーカーで勝ち取ったデザート4年分。二人にあげるよ。黒田が2年。アイザックが二年でどうだ?」
と俺は不敵の笑みでそう言うと二人の目は輝き見たことのない笑みを浮かべ
「疾風さん!」
「疾風大尉!!」
「うわっ!?」
と、いきなり抱きつき俺は驚くと
「疾風大尉はデザートの恩人だよ!」
「うんうん。ありがとう大尉!」
と、すごい笑顔でそう言う。
「デザートの恩人って・・・・そんな大げさだな」
俺が苦笑してそう言うと
「何やら楽しそうじゃの、疾風大尉?」
と後ろで声がし振り向くとそこにはハインリーケ大尉がいた。しかも少し目を細め少し眉間にしわが寄っている
「あ、大尉!」
「やぁ、姫さん」
「やあ、ハインリーケ大尉」
アイザックと黒田そして俺は挨拶するがハインリーケは
「疾風大尉。グリュンネ隊長がお前を呼んでいる。すまぬが来てくれ」
「ああ、わかった。黒田、アイザック。ポーカー楽しかったぜ」
と、そう言い俺はハインリーケのもとへ着いていくのであった。
隊長室
「疾風さん。もうこの基地には慣れたかしら?」
「はい。おかげさまで」
隊長室に着いた俺は椅子に座っているグリュンネ少佐にそう訊かれ、そう答えると、グリュンネ少佐はにこっと笑うと
「大尉。あなた夜間哨戒の経験はあるかしら?」
「え?まあ、501でもスオムスでもよくエイラと組んでしてましたけど?それが何か?」
「そう、それなら話が早いわね。今夜、ハインリーケ大尉と一緒に夜間哨戒に出てもらえないかしら?」
「え?」
「なんじゃと!?どうしてわらわがこ奴と!?」
「大尉はナイトウィッチとして夜は夜間哨戒、そして昼は戦闘隊長もこなしているでしょ?それに頃ごろ大尉は寝不足みたいだし、一人だと負担も大きいでしょ?だから誰かの手助けとか必要だと思うの」
と、にこやかに言うとハインリーケは頭を抱えたかと思ったがすぐに机をバンッと叩き
「お言葉ですが隊長!!このようなものじゃ何の役にも・・・・・」
と、そう言い断ろうとしたのだが、グリュンネ少佐はまるで昔流行した某犬の㎝の犬みたいにきゅるんとウルウルした目で彼女を見つめていた
「うぅ・・・・隊長。そんな目でわらわを見つめても・・・・・」
「・・・・・・・お願い」
と、その潤んだ瞳に懇願するその言葉にさすがのハインリーケも折れ
「わ、わかりました。命令ならば・・・・・」
とそう答えるとグリュンネ少佐は華が咲いたような笑顔をし
「良かった!疾風大尉もそれでいい?」
「ええ、かまいませんよ」
と、返事をし俺とハインリーケ大尉はともに夜間哨戒をすることになったのだ。
深夜、格納庫
「で、もう一度訊く大尉。お主はナイトウィッチの適正は?」
「ない。だが、夜間哨戒の経験はある」
実際に俺はこの世界に来てエイラとともに夜間哨戒をしているからそこそこ夜間哨戒の任務はこなせる。
あ、因みにこの前エイラから手紙が届いた。手紙の内容は俺の身を案じる言葉と早く帰ってきてなど一見すれば恋文に見る無いようだ。そしてアイからも手紙が出てきて、内容は早く俺に会いたいや帰ったらエイラと一緒に遊びたいなどだ。わが娘ながらかわいらしい内容だった。そしてその手紙には一枚の写真も同封されていた。その写真はエイラとアイが写っておりその後ろにはアイの好きなボコの着ぐるみが写っており、その背後にはなぜか倒れた猫の着ぐるみが写っていた。この写真が何を意味するかは、また別の話に詳しく説明しよう。
「はぁ~まあよい。任務に出かける支度をせい大尉」
「はいよ」
と、そう言い俺は自分の扱う三式13ミリのチェックやストライカーのチェックをしていると
「おっ、本当にやっているな」
「あ、本当だ」
と、そこへアイザックとアドリアーナがやってくる
「はぁ‥‥またうっとうしいのが・・・・・何用じゃ、。ヴィスコンティ大尉、バーガンデール少尉?」
「いや、疾風大尉がいきなり姫さんと一緒に夜間哨戒に出ると聞いて心配になってな」
「はぁ!?#どういう意味じゃ?」
「どういうもこういうもそのまんまの意味ですよ。疾風大尉」
「ん?何ですかアドリアーナ大尉?」
「姫様のお守り頼むぞ。大尉は愛想が無いし勝手にふるまうことが多いからな。あ、それと今夜は新月だ。なるべく大尉とはぐれないようにするんだぞ」
「それと、夜間哨戒のおやつは3フランまでだからね」
「了解・・・それとアイザック。最後の奴。完璧に遠足じゃないかよ」
「あれ?バレちゃった?」
と、そんな他愛もないことをし笑っていると
「ええい!いい加減に行くぞ大尉!!」
ハインリーケ大尉が眉間に青筋を立ててそう言う
「ああ、わかった。じゃ、行ってくる」
「気を付けてな」
「頑張って疾風さん」
と、二人に見送られながら俺はハインリーケとともに夜間哨戒へと出かけるのであった。