ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「~たった1つの想い~」

ED「あさきゆめみし」


第127話「闇からの訪問者」

「ふふふ・・・・・いるいる。私に狩られる愚かな羽虫たちが・・・・」

 

血のように赤く光る月を背にし黒いフードを着た殺人鬼「ジャックザリッパー」が不気味な笑みを見せてそう言う。顔は先ほど言った通りフードのせいでよく見えないがフードの中からギラリギラリとまるで鋭利な刃物のように瞳が輝いていた。それを見たマリアンたちは

 

「おい、姫さん・・・・・・あいつの目」

 

「ああ、わらわでもわかる。あやつの目はとても危険じゃな・・・・・」

 

二人はジャックザリッパーの目や身体から溢れるオーラを見てすぐにかなりの危険人物だというのを感じ取りカーラや黒田もそれがわかるのか冷や汗をかいていた。そんな中ジャックザリッパーは人差し指を出し

 

「eins、zwei、drei、vier・・・・・・全部で15匹か・・・・思っていたよりは少ないわね・・・・私もなめられたものだ・・・・まあ、良い全員殺せるんだからそれで良しとしよう」

 

とそう言い、すとんと窓から入り込むジャックザリッパーに疾風とエミリアは

 

「疾風・・・・」

 

「ああ、奴は俺が相手する。エミリアお前はあの将軍のことを頼む」

 

と小声で話す中、客間の椅子に隠れていたモウロ将軍が

 

「何をやっておるんじゃ!早くあいつを倒さぬか!奴を倒したものは払う報酬の五倍は払ってやる!そのうえ一気に将官まで昇進させるぞ!!」

 

と、怒鳴るとそれを聞いた護衛兵たちが

 

「報酬五倍だと!?」

 

「将官に昇進!?」

 

と、その言葉を聞いた時、護衛兵の目がキラッと輝き

 

「よし!昇進の話、貰った!!」

 

「いや、俺がいただく!!」

 

とそう言い数名がジャックザリッパーに襲い掛かる。そしてその中には

 

「お給料五倍~♪」

 

なぜか黒田が混じっていたすると

 

「待たんかこのシャイロック!!欲ボケで命捨てる気かお主は!!」

 

「あっ!私としたことがつい!?」

 

とハインリーケは慌てて黒田の襟をつかみグイッと引っ張り戻し、黒田ははっと我に戻る。そんな中先ほどの数名は

 

「これも出世と金とガリアのためだぁ!」

 

「死ね殺人鬼!!」

 

「覚悟ぉ!!」

 

とそう言い向かうが

 

「ふふふ・・・・・・・あはははぁ!!」

 

とジャックザリッパーは不気味な笑い声をあげると同時に目にもとまらぬ速さのナイフ術で一瞬にしてその数名のガリア兵の命を刈り取った。そしてジャックザリッパーは血で濡れたナイフを舐め

 

「ふふふ・・・・・この感触・・・・いいね」

 

と、不気味にそう微笑んで言う。その悪魔みたいなその声にモウロ将軍や護衛兵は愚かマリアンたちも震えだす。今までネウロイと戦ってきた彼女たちだが、初めての人間、しかも殺人鬼相手ここまでの恐怖を感じたのは初めてだろう。そしてその恐怖に耐えられなくなったのか一人のガリア兵が逃げようとした瞬間

 

「逃がさない!!」

 

とそう言いジャックザリッパーの目が光った瞬間。

 

『っ!!?』

 

急にその場にいた全員が動けなくなったのだ

 

「な…な体が動かない」

 

「ど、どうなっているのじゃ?」

 

「嘘・・・どうしてだよ」

 

とカーラや黒田たちがそう言う中、ジャックザリッパーは

 

「逃げちゃだめよ。一度武器を相手に向けたら死ぬまで殺り合う。それが戦争という者じゃないの・・・・・そうじゃないと楽しくないわ」

 

と、そう言いじわりじわりと歩みゆくジャックザリッパーに全員冷や汗をかく。すると

 

「お、おぬし・・・・何をしたのじゃ・・・・」

 

「ただで済むと思うなよ・・・・」

 

とマリアンとハインリーケがジャックザリッパーを睨みそう言うとジャックザリッパーは

 

「・・・・・ほう、私の心の一方に掛かってもまだそんな口が利けるのね・・・・さすが魔法を持ったウィッチってところね・・・・・・さて、あの豚将軍殺す前にあんた達から先に切り刻んでやろうかしらね・・・・切り刻んであんたたちがどんな声を出すか楽しみだし」

 

と、そう言いジャックザリッパーは二人に近づく

 

「さて、どこを切り刻んでほしい?腹?喉?それともそれ以外の急所以外の所をじわりじわりと切り刻んでほしい?」

 

とそう言いナイフをぶんぶんと振り回し近づく

 

「た、大尉・・・・」

 

「マリアン。逃げろ・・・・」

 

とカーラと黒田がそう言うがジャックザリッパーは二人に近づき

 

「じゃあ、まずは足からだ」

 

とそう言いナイフを振り上げた瞬間

 

「二階堂平法。心の一方!!」

 

「またの名を『いすくみの術』 !!」

 

「っ!?」

 

急な発言にマリアンとハインリーケは愚かジャックザリッパーも目を見開き驚く。すると二人の背後から疾風とエミリアが刀を振り上げ、ジャックザリッパーに斬りかかる。ジャックザリッパーはすかさずその攻撃を躱す。そしてエミリアが

 

「髪の色と髪型で最初は気づかなかったけど、やっぱりあんただったのね・・・・・」

 

とそう言いジャックザリッパーを睨み疾風が

 

「第三次大戦中、連合軍の地上部隊の連中からおかしな噂を聞いた。眼から発した気で相手を金縛りにし相手を惨殺すナチスの兵士がいると」

 

「そしてそいつがいたのは我がナチスドイツの武装親衛隊の中で最も狂気で残忍な部隊と知られる第9ss暗殺師団「ラフィンコフィン」に所属していた。そしてその中、日本の古流剣術を使う隊員がいた。そしてそいつはガリアの諜報員と名乗っているが実は私と同じドイツ人。そうでしょ?ウドー・マリアさん?いえ、元武装親衛隊中尉。イルマ・レイナーレ!」

 

と、そう言った瞬間。ジャックザリッパーがかぶっていたフードが破れて素顔が見えた。その顔は数日前に疾風と別れたキーラ少佐の部下であるウドー・マリアであった。だが彼女が着ているのはガリア諜報員の服ではなくナチス親衛隊のあの黒服の姿であった。そしてジャックザリッパーことウドー・マリア改めレイナーレはふふっと笑い

 

「ふふ、私も意外だったわ。まさか西洋と東洋の最強のエースパイロットがこの世界に来ていたなんてね。それでしょ日本海軍エースパイロットの疾風村正大尉と我がナチス武装親衛隊で最強のエースパイロットとうたわれた親衛隊大尉のエミリア・ハルトマン。ふふふ・・・・こんな楽しいことは第三次大戦以来だわね!!」

 

と笑う中、レイナーレは疾風とエミリアに向けて心の一方をかける

 

「ぐっ・・・・」

 

「く・・・・」

 

「疾風大尉!」

 

「エミリア!!」

 

と、黒田たちがそう叫ぶと

 

「「はぁ!!」」

 

二人が気合を入れると、二人を襲っていた金縛りが消える。そして疾風が

 

「心の一方は気合と気合の勝負だ。同じ実力の相手なら掛からないよ」

 

と、そう言いエミリアが

 

「中尉。あんたたちラフィンコフィンは元の世界で多くの人間を殺した。戦争での人殺しではなく。ただ単に血を求めて敵味方関係なく一般市民にまで手をかけて惨殺し続けた。よってあんたのいた部隊は総統閣下の命で粛清された。無論あんたもその一人だ・・・・・・なぜ粛清され死んだはずのお前がこの世界にいる?」

 

「さあぁね。そんなこと私には知らないわよ。ただ、私はこの通り生きている。生きているからにはいきがいである殺しを楽しむ。ただそれだけよ」

 

「中尉、同じ武装親衛隊のよしみだ。大人しくここで自首しろ」

 

「エミリアの言う通りだ。この世界は人同士の戦争とは無縁の世界だ。お前のためにもすぐに自首して罪を償え」

 

と鋭い目線で言うエミリアと疾風にレイナーレはふっと笑い

 

「耳を疑うわね・・・・・かつて世界最多の撃墜数を誇り多くの命を撃ち落とした冷酷なあのレッドファイターと同じ武装親衛隊で漆黒の悪魔とと呼ばれ恐れられたエミリア・ハルトマンがこんなに丸くなるなんてね・・・・・・まあ、良いわ。まずは仕事を片付けよう」

 

と、そう言いレイナーレは動けなくなっているモウロ将軍に向かう

 

「ひっ!?」

 

「将軍!気合を入れて逃げろ!」

 

と疾風がそう言うが

 

「無駄だ!人同士の戦争を知っている貴様らならまだしも、その経験もなく、死に物狂いで国のために戦って散っていく兵士を見ながら自分は安全な後方に隠れ、ぜいたくな暮らしをする豚に解けるはずがない!!」

 

と、そう言い彼女はモウロ将軍に向かいナイフで斬りかかろうとするが

 

「はぁ!!」

 

とマリアンが気合を入れ術を解き

 

「そうはさせるかぁ!!」

 

「っ!?」

 

と、そういいレイナーレに向かって拳銃を発砲し、そして拘束しようと突っ込むが、彼女はクルリっと避けて

 

「やれ、やれまるで猛牛ね。動きが大きく単純で話にならないわ」

 

とそう言った瞬間・・・

 

「ぐっ!」

 

マリアンの方から血が流れマリアンは顔をゆがませ腕を押さえる。あの一瞬でレイナーレは彼女の腕を斬ったのだ。それを見たカーラが叫ぶ

 

「マリアン!」

 

「ふふ・・・・やっぱり人を斬る感触はいいわね・・・・さて、邪魔してくれた礼だ。痛みも感じずに一瞬で殺してくれる!」

 

「っ!?」

 

そう言いレイナーレはマリアンにとどめを刺そうとしたが

 

「そうはさせるか!!」

 

と疾風がマリアンの前に出て刀でその攻撃を防ぎ疾風はレイナーレに斬りかかる。激しい打ち合いの中、レイナーレはニヤッと笑い。先ほど入った窓際の方へ飛び、時計をちらっと見ると

 

「ふ、どうやら予定時間もよけいに過ぎたしここらで潮時のようだ。もう、あの豚を殺すのは止めだわ。次のターゲットは疾風大尉、貴様だ。貴様のせいで我がナチスは崩壊した。この世界であの時の屈辱を晴らしてやる!」

 

そう言うとレイナーレは指をパチンとならすと、心の一方に掛かっていた人たちの術が解ける

 

「おお、動けるぞ!」

 

と、将軍や護衛兵がそう言う中、レイナーレは

 

「疾風大尉。せいぜい昔の殺しの感覚を思い出しあの時、テロリスト側から恐れられたお前に戻れ!、私が殺したいのはあの世界での貴様なんだからな!!」

 

「あ、待て!!」

 

とそう言いマリアンが追いかけようとするが、レイナーレは窓から飛び降り逃げるのであった。

 

「くそ・・・・逃げられたか・・・・ぐっ」

 

「マリアン、大丈夫か!?」

 

「大丈夫だ。ただのかすり傷だ。それよりもあいつ、とことんいかれてやがる」

 

「なんかまさに映画に出てくるような殺人鬼でしたね」

 

「そうじゃの・・・・・それよりもじゃあの殺人鬼、疾風大尉とエミリア大尉のこと知っておったようじゃの・・・・・」

 

と、ハインリーケは疾風とエミリアの方をチラッと見る、そして疾風とエミリアが

 

「まさか、ガリアで騒がせる殺人鬼がラフコフ(身内)の奴だったとはな・・・・・・疾風、今度はお前が標的になったけど大丈夫なのか?」

 

「ああ、むしろほかの奴が標的になるよりは都合がいい。欲を言えばここで決着をつけたかったんだが・・・・・」

 

と、そう言った瞬間、疾風の頬から血が流れる。あの時の交戦で疾風は頬を斬っていたのだ

 

「あんた。今の腕で奴に太刀打ちできるのか?」

 

「わからない。だが、この問題は俺たちのいた世界の問題。これ以上この世界の人の被害が大きくなる前に倒すしかない」

 

「そうだな・・・・・・これは面倒なことになったわね」

 

と二人は深刻そうな顔をするのであった。

 

 

 

一方、その頃どこかの森の中ではレイナーレと誰かが話をしていた

 

「珍しいね・・・・・君が任務を放棄するなんて・・・・」

 

「あんたが言っていたじゃないか。あの豚の始末はあの男、疾風村正を殺すための布石でありお芝居。殺そうが殺さまいがもともと奴はターゲットには入っていないわ。そうだろMajor(少佐)?」

 

「ふふ。そうだ。あの男は無能であるが古き良きガリアを再生するためには必要な人材だ。だがあんたのおかげで軍の上層部や警察の目を欺くことができた。まさか王党派の人間が王党派の人間を襲うなんて考えはしないからな」

 

「ふん。私には王党だとかそう言う小難しいことはわからないわ。私はファシズムでありナチズムの人間なんだから」

 

「貴様が前に言っていた。ナチス初代総統。アドルフ・ヒトラーの思想のことか・・・・・確かに王党とファシズムは違うが内容的には似通っている・・・・ガリアにもヒトラーのような奴がいれば、高貴なる王家とそれを補佐する貴族による絶対の統治国家ができたのにな」

 

「それはお気の毒にね。まあ、調べた結果この世界のヒトラーはちょび髭はあるものの、職業は本来の夢であった画家になっていたしね。まあそれはどうでもいいわ。で、それよりも私はこの先どうすればいいかしら?」

 

「君は私が何も言わなくても勝手に行動するだろ?あんたとは部下や上司の中ではなく。同盟関係だからな。だから好きな行動をすればいい。ただ言っておくが」

 

「わかっているわよ。あんたに依頼された疾風村正の抹殺はやるわ。私にとっても都合がいいしね」

 

「あの男は経歴や思想を考えるに、絶対に私たち組織の邪魔になる。邪魔な芽はすぐに摘んでおかないとなでは、頼むぞ・・・・・・・ガリア、我が喜び」

 

「ふっ・・・・・言われるまでもないわよMajor(少佐)。・・・・・Heil Hitler」

 

と、レイナーレともう一人の謎の人物がそう話し合い、レイナーレと話していた人物が去るとレイナーレは煙草を取り出し口にくわえ

 

「ふっ・・・フランス・・・いやガリア人は相変わらずの馬鹿でお人好しだな。まあ、そのおかげで諜報部の連中を味方にすることができたし、そして心置きなく疾風を殺すことに集中できる」

 

と、そう言い煙草に火をつけ一服する

 

「精神的に無防備になった相手を説得すべき・・・・これを唱えたファシスト共は悪魔的天才だな」

 

と、そう言いにやりと笑うのであった

 

 

 

 

 

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