ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「~たった1つの想い~」

ED「あさきゆめみし」


第131話「狂気の覚醒」

「さあ、始めましょうか、血の鮮血が舞う月下の決闘を・・・・・・イッツショウタイム!!」

 

と狂気の笑みを浮かべるレイナーレに疾風は

 

「・・・・・・行くぞ」

 

と、そう言い、レイナーレに刀一本で向かうとレイナーレは迫ってくる疾風を見て

 

「そう言えば、ショーには花火が必要ね~」

 

と、ニヤッと笑った瞬間。疾風は何か嫌な予感を感じ取り素早く避けようとすると、レイナーレはいつから隠し持っていたのか懐からM3グリースガンを取り出し発砲し、疾風はすかさず宙返りをし、木の陰に隠れる。

 

「ちぃ!サブマシンガンか」

 

舌打ちをしながらそう言う疾風にレイナーレは

 

「ほら、ほらどうした疾風!さっさとかかってきな!」

 

と、そう言いサブマシンガンを乱射する。これじゃあ、近づいて得意の白兵戦をすることができない。その戦いを見る黒田は先ほどから両腕に縛ってある縄をほどこうとするががっちりと縛られているため解けずただ二人の戦いを見守ることしかできなかった

 

「大尉・・・・」

 

と、ただ心配そうに見ている中、疾風は物陰からレイナーレの様子を見て

 

「(どうする・・・・これじゃあ、近寄れないぞ・・・・・今持っている遠距離武器は腰にあるワルサーだけ」

 

と、つぶやき疾風はホルスターにあるワルサーP38と弾倉を見る

 

「今ある弾倉は一つ。むやみに使えない。使うとしたら接近して撃つしかないが・・・・・)」

 

と、そう言い、疾風はちらっと顔を出すとそこから無数の弾丸が飛んでくる。疾風はすぐに木の影に隠れ

 

「あれを突破するには弾の軌道を正確に読んで、行かないといけない・・・・・行けるか」

 

と、疾風はそう呟き

 

「いや、行ける。固有魔法を使えば何とか・・・・・・」

 

と、そう言い疾風は使い魔を発動させ、隠れ背中に下げていた刀を抜き隠れて木から飛び出した。それを見たレイナーレはにやりと笑い彼に向けて銃口を向ける。その瞬間疾風の視界には固有魔法である弾道予測の赤い予測線が表示される。そしてレイナーレは疾風に向かってM3グリースガンを発砲する。そして放たれた弾丸は疾風の方へまっすぐ飛んでくるが、疾風はその弾丸を刀で斬り裂く。それを見たレイナーレは目を見開き驚くが、すぐににやりと笑い

 

「ふふ、そう来なくっちゃねっ!!」

 

と、そう言いサブマシンガンを乱射して疾風を仕留めようとするが、疾風はその弾丸を斬り裂いてどんどん進む。レイナーレはサブマシンガンの空になったマガジンを外して別のマガジンを再装填しようとする中、疾風は片手で刀を持ち、そしてもう片方の手でホルスターからワルサーP38を取り出し

 

「この距離なら!!」

 

と、レイナーレに向かって発砲する。その瞬間レイナーレはとっさに疾風の弾丸を慌てて避けるがその時うっかりM3サブマシンガンのマガジンを落とすがレイナーレはまたどこからか出したのか今度は背中から、ウィンチェスター モデル1897を取り出し撃とうとするが、すぐさま懐に張った疾風の斬撃によって真っ二つにされる、そして、

 

「うおぉー!!」

 

と疾風は得意剣術の一つの突き技「ヴォーパル・ストライク」を放つ。しかしその刃がレイナーレの顔に迫ると

 

「ふっ・・・・」

 

レイナーレは薄ら笑みを浮かべ、その白刃を避ける。そして疾風の側面に回り込み腰に差してある刃渡り60センチくらいの長さがあるナイフを取り出し疾風に斬りかかる。

 

「っ!?」

 

疾風はとっさに5メートル離れた場所に避けたのだが、完全にはよけきれず腕をかすめ血が滲みだしていた。

 

「やっぱり銃で撃ち殺すよりよりナイフで切り刻んだ方が楽しいわね~」

 

と、レイナーレは薄気味悪い笑みを浮かべ血の付いたナイフを舐め、そしてゆらりゆらりと振りかざす。するとレイナーレは疾風の方を見て

 

「さて、準備体操も終わったところだし、そろそろ本気で殺しにかかろうかしらね。で、疾風大尉。そんなんでもまだ私を殺さないで倒そうと思っているの?」

 

「ああ、お前には峰打ちで十分だからな」

 

「威勢がいいわね。でも本当に私を倒せるかしら。あんたはこの甘っちょろいぬるま湯の世界につかりすぎて腑抜けになったた。さっきのヴォーパルストライクを見たら。昔のお前が見たらがっかりするわよ?」

 

「そうかもな・・・・だが、今の俺には相手を殺す力よりも誰かを守る力さえあればそれでいい!!」

 

と、鋭い目つきで言う疾風にレイナーレは

 

「(ふ~ん・・・・まだ完全に覚醒したわけじゃないのね・・・・・これはもう一押ししたほうがよさそうだわ)」

 

と、そう思い笑みを浮かべると

 

「そう・・・・・なら見せてみなさいよ!その守るだけの力というものを!!」

 

とそう言いレイナーレはナイフを振りかざし疾風に向かい疾風も刀を握りしめ向かい。そして激しい剣の打ち合いになる。暗い闇夜の中、月の明かりに照らせまるで雷のように刀が光り、そして刃と刃が打ちあう甲高い音が聞こえる。そして二人はしばらく鍔迫り合いとなっていたがすぐに離れ、間合いを取ると、レイナーレは

 

「っ!!」

 

目に力を入れ「心の一方」を疾風に掛け疾風の動きを封じ込めようとしたが

 

「こざかしいぃ!!!」

 

と疾風は気合を入れて術を解く。それを見た黒田は

 

「(いつもの穏やかな大尉とは違う・・・・・もしかしてこれがレイナーレさんが言っていた疾風さんなの?)」

 

と、いつもと様子が違う疾風に黒田がそう思う中、疾風は

 

「心の一方は通用しないと行っただろ!!」

 

「ふふっ!!」

 

疾風の怒声にレイナーレは狂気の笑みを見せると手に持ったナイフで疾風に斬りかかり疾風は

 

「(相手の先を読め!まず最初は突き技!!)」

 

と疾風がそう思うと、予測通りレイナーレは突き技を出し疾風がそれを避ける

 

「(次は突きを外された後に来る横薙ぎの攻撃、次ぎ、一文字の型、横薙ぎ、そしてそこから十文字の型、唐竹割・・・・・・そこを・・・・崩す!!」

 

レーナーレが十文字の型である唐竹割を疾風に喰らわそうとしたとき疾風は刀の柄で押し返し、レーナーレの攻撃をはじき返す。レイナーレは自分の攻撃を押し返され、バランスを崩しそうになる。すると疾風はそれを見逃さずレイナーレに突撃しようとしたが

 

「・・・・ふっ」

 

レイナーレが薄ら笑みを浮かべた瞬間。彼女は右手に持った刀を背後で左手へと持ち替え、そして予想外の場所から疾風を攻撃する。その予想外の攻撃に疾風はその一撃をまともに喰らいレイナーレのナイフは疾風の肩に深々と突き刺さり、疾風はその攻撃でバランスを崩し倒れる。そして肩からは血が流れ出し地面に溜まる

 

「っ!?」

 

「大尉っ!?」

 

黒田は疾風の負傷した姿を見て声を上げる中、レイナーレは怪我をした肩を抑える疾風を見て

 

「背車刀までは読めなかったか・・・・・まだね・・・・まだまだだわ・・・・・今のあんたは大戦中のころのあんたには遠く及ばないわ・・・・・これじゃあ、つまらないわね。まだ私を殺そうとは思っていないのかしら?そうだとしたら、これじゃあ私が煙草を三つ吸うまでに殺せるわね・・・・・・・」

 

と、そう言うと黒田は

 

「大尉っ!しっかりしてください大尉!!」

 

と、そう言うのを見たレイナーレは二っと笑い

 

「そうだ。面白いことを思いついたわ・・・・・・」

 

と、そう言いレイナーレは黒田の方へ顔を向ける。そして黒田は急にこちらの方へ顔を向けたレイナーレの顔を見るとレイナーレは黒田に向けて強い眼力を出す

 

「・・・・・・・っ!!」

 

「っ!?」

 

その眼力に黒田の体に強い衝撃が走り

 

「・・・・あ・・・・・あああ」

 

と、冷や汗をかき苦しそうな顔をする

 

「黒田っ!?・・・・レイナーレ!!黒田に何をした!?」

 

と疾風がそう言うとレイナーレはふっと笑い

 

「『心の一方』を強めに掛けたのよ・・・・・肺機能が麻痺するほどにね」

 

「なんだと!?」

 

疾風はレイナーレの言葉に驚き、レイナーレは腕時計を見て

 

「持って、せいぜい3分。窒息死はこの世で一番醜い死に方だわ。尿や糞を垂れ流し死んでゆく」

 

「レイナーレ・・・・・・・」

 

と笑いながら言う彼女に疾風は刀を強く握りしめ、その間、目がギラリと光りだした。そんな中レイナーレはナイフで肩を叩き

 

「時間がないわよ疾風。言いたいことがあるなら、その刀で言いな」

 

と、そう嘲笑うかのように言うレイナーレは疾風を見ると、先ほどまで倒れていた疾風の姿はなく、代わりにすぐ目の前に疾風が現れ、レイナーレに斬りかかる。

 

「っ!?」

 

いきなりのことにレイーレは驚き、そして慌てて躱す。そして彼女の頬から一筋の切り傷ができそこから血が流れだす。レイナーレはその傷を拭い二っと笑い

 

「どうやら本気を出す気になったみたいだわね。疾風村正・・・・・・」

 

そう言うと疾風はゆらりと立ち上がり、彼女を睨みつける。その瞳はいつもの黒ではなく黄色に輝いていた

 

「ああ・・・・・そうだな。遊びはこれまでだレイナーレ・・・・・・」

 

と、そう言い刀をぎゅっと力強く握りしめ

 

「・・・・・・・殺してやるから掛かって来いよ」

 

と、そう言い放つのであった。それを見たレイナーレは笑いだし

 

「アハハハ!!殺してやるっかいいね、良いねそのセリフ!やっと戻ったわね疾風!!そうでなくちゃ面白くないわね!!」

 

とそう言い疾風に斬りかかろうとするが、その瞬間、疾風から身の毛もよだつような殺気があふれ出す

 

「っ!?」

 

レイナーレはその殺気を感じ取るのと同時に体中に悪寒が走り、とっさに5メートル疾風から飛び離れる

 

「どうしたレイナーレ・・・・・」

 

と静かに殺気を含めた言葉で言う疾風にレイナーレは冷や汗をかき

 

「ふふふ・・・・やっぱ、本気になったあんたの殺気は恐ろしいわね・・・・・さすが日本の侍ってところかしらね」

 

「死ぬのが嫌なら、すぐに黒田に掛けた心の一方を解け」

 

「ふっ。私ではもう解けないわ。解く方法があるとすれば二つに一つ。自力で解くか・・・・または術者を殺してその剣気を立つかよ。まあ前者は到底不可能でしょうけどね」

 

「なら、お前を殺すしかないようだな」

 

「ええ、そうね。でもそれも不可能よ」

 

と、そう言いレイナーレはナイフの刃を自分に移るようにかざすと

 

「人間なんて、暗示や洗脳にかかりやすいもの。気分が悪いと思ったらすぐに気分が悪くなったりする。私の習った心の一方もその相手の心理を漬け込んで暗示をかける技。逆に言えばそれは同じ人間である術者も同じ・・・・」

 

と、そう言うと、レイナーレはナイフに移った自分に術を掛ける

 

「我・・・・無敵なり・・・・・我・・・・不敗なり!!」

 

「なるほど・・・・・自分に暗示をかけることで心の底に眠っている潜在能力を引き出すってわけか・・・・・・」

 

と、疾風がそう言うとレイナーレの体から殺気があふれ出しそして

 

「・・・・我・・・・最強なり・・・・・・これは心の一方の陰技「憑鬼の術」これを使うのは武装親衛隊を抜け出すとき、かれこれ数年ぶりね・・・・・・・」

 

と、そう言いレイナーレはナイフをブルンと大きく振りかざすと周りにあった木々が斬り裂かれ倒れる

 

「卑怯といわれるかもしれないが使わせてもらうわよ」

 

と、そう言うと疾風は背中に差してある鞘を取り

 

「好きに使いたければ使えばいいレイナーレ。だけどな・・・・・・・」

 

そう言うと疾風は刀を鞘に納め

 

「俺が殺すと言った以上お前の死は絶対だ」

 

納刀姿で言うのであった




お久しぶりです。投稿に時間が掛かって申し訳ございませんでした。投稿が遅れた理由としてはリアルが忙しかったのと、最近手に入れたプラモの製作で書くのに時間が掛かってしまったことです。本当に申し訳ございませんでした
さて次回でレイナーレの決闘に決着がつきます。

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