ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「TAKE ME HIGHER」

ED「鋼鉄ノ鳥」



第143話「 Ⅾog Fight!!」

A部隊B部隊により始まった合同模擬空戦。白熱の中、疾風がプレディ、黒田がエミリアを相手している中、ハインリーケはマリアンとカーラを相手にしていた

 

「二対一でのこの状況でも相変わらず・・・・・さすが姫さんだ」

 

「お褒めの言葉ありがとうカール大尉。しかしお前たちにとってはいいハンデじゃろ?」

 

「なっ!?何がハンデだ!」

 

ハインリーケの挑発にカーラは怒るが、マリアンはふっと笑い

 

「その大口いつまで叩けるかな!!行くぞカーラ!」

 

「おう!」

 

そう言い二人はハインリーケに向かう。それを見たハインリーケは静かに二人の様子を冷静に見る

 

「(とは言ったものの、カール大尉にルクシック中尉か・・・確かに少将厄介じゃな)」

 

ハインリーケがそう思うと

 

「もらったぞ姫さん!」

 

背後を取ったマリアンが発砲する。そしてペイント弾はハインリーケの左ストライカーに被弾し、アナウンスが鳴る。そしてルールに従いハインリーケはペイント弾の当たったストライカーを止める。そしてマリアンはそれを見て勝利を確信し、

 

「これで片脚だけ!降参するなら今のうちだぞ!」

 

そう言うのだがハインリーケはふっと笑い

 

「今のはわざと当てさせたのだ。言ったであろうハンデだと。お前たち相手なら片脚でも十分じゃ」

 

「っ!!強がるな!とどめだ!!」

 

ハインリーケの言葉にマリアンは頭に血が上り、我を忘れハインリーケに近づき銃撃しようとするが・・・・

 

「ふっ・・・・フォーメーションが崩れたのう…まさかこんな軽い挑発に乗るとは・・・・」

 

そう言った瞬間、マリアンはハインリーケに銃撃するがハインリーケは被弾して動きを停止したユニットを盾にしマリアンの放った弾丸を防ぐ

 

「なっ!?撃たれたほうのストライカーを!?」

 

「ふっ、騎士には槍だけじゃなく楯も必要での・・・・・これで、チェックメイトじゃ!」

 

そう言い、ハインリーケはマリアンに銃撃をするが、マリアンはすかさず避け

 

「ふ、以前のように不覚はとらな・・・・・」

 

マリアンはそう言うがハインリーケはふっと笑い

 

「そう言えばお主、疾風大尉に惚れているそうじゃな?」

 

「なっ///!?」

 

ハインリーケの言葉にマリアンは顔を真っ赤にし、攻撃の手が少し止まる。それをハインリーケは見逃さず

 

「隙ありじゃ!」

 

そう言い、マリアンの顔にペイント弾を撃ち込み、彼女の顔は真っ黄色に染まった。

 

『マリアン・E・カール大尉撃墜』

 

そう、アナウンスが鳴るとマリアンは

 

「おい!卑怯だぞ!」

 

「卑怯で結構。それにそのくらいで動揺するお主も悪い。ま、立場が逆だったらわらわも同じじゃがな」

 

「なっ!?それって・・・・・」

 

「そういう意味じゃ。わらわはお主と同類という事じゃ」

 

「・・・・・・」

 

ハインリーケの言葉にマリアンは若干複雑な顔をし、そして下の会場に降りて行った。

 

「さて・・・・残るはお主じゃな。カーラ・ルクシック中尉」

 

そう言い、残っていたカーラに言うと、カーラは苦笑し

 

「アハハ・・・まあ、確かに驚いたけどさ大尉」

 

そう言い、カーラは全速でハインリーケの背後に回り込み

 

「スピードが半分に落ちていること忘れていない?今の姫さんなら、簡単に背中を取れ・・・・」

 

そう言い、カーラは銃を向けたのだが、その瞬間ハインリーケの姿が消える

 

「あれ?」

 

あまりの出来事にカーラは驚くと背後から

 

「甘いの・・・・ルクシック中尉」

 

「え!?嘘!!」

 

「言っておくが、わらわはこの模擬戦で一度もトップスピードは出しておらぬ。相手を見くびらせぬのも兵法よ。覚えておれ」

 

そう言うのと同時にハインリーケはカーラにペイント弾を浴びせ、カーラは頭と脚に被弾する。以前ハインリーケは前の模擬戦でカーラのストライカーにペイント弾を当てたのだが、カーラの固有魔法は冷却能力でその固有魔法で被弾したペイント弾のペンキが被弾する前に氷砕け散ったのだ。

 

「お主の固有魔法でしてやられたからの。じゃから今度は頭を撃った」

 

「そんな~」

 

そう言い撃墜のアナウンスが鳴りカーラは若干涙目で降りるのであった

 

「さて・・・・B部隊で残るはジーナ隊長とエミリア大尉か・・・・・ジーナ隊長の方は疾風が相手をしている。あ奴のことじゃから大丈夫だとは思うのじゃが・・・・・・問題はエミリアじゃな。急がねばな。黒田には一人で行かせたもののあの女の実力は疾風以上に謎じゃからな」

 

と、そう言いハインリーケは疾風より先に黒田の方へ向かうのであった。

一方、黒田はエミリアと空中戦をしていた

 

「なかなかの回避力ね。黒田」

 

「いえ、エミリアさんの攻撃もなかなかです!それよりもエミラさんの機体いい機体ですね。もしかしてエミリアさんの世界のですか?」

 

「ああ、フォッケウルフ社のfw190Ex。私の最期の愛機さ。できれば元居た世界の大戦で疾風と決着をつけたかったんだが、その時にあいつはもう。あの世界にはいなかった」

 

「そうなんですか~」

 

「ええ、だが、今回の模擬戦でやっとあいつと戦える。だから悪いがあなたには堕ちてもらうわ。と言ってもペイント弾だけどね」

 

「そうはさせませんよ~」

 

そう会話しながら二人は打ち合う。そんな中、エミリアは

 

「(こいつ・・・いい回避力だ。フォーメーションも悪くない。黒田の奴。もし私たちの世界にいたのなら少し手強い相手になっていたかもね・・・・)」

 

エミリアは黒田の回避力を評価していた。だが

 

「すまないが黒田。私はあいつと戦うため無駄弾を使いたくない。だからここで終わらせてもらうわよ」

 

「え?」

 

そう言った瞬間。エミリアは黒田の前から姿を消す

 

「えっ!?消えた!?どこどこにいるの!?」

 

と慌てて左右を見渡すが見当たらない。すると

 

「後ろよ黒田」

 

「え?」

 

声がし、振り向くとそこにはにっこりと笑い機関銃を向けたエミリアがいた

 

「ドーモ、クロダ=サン。エミリア・ハルトマンです」

 

「アイエェェェェ!?いつの間に!?」

 

なんとも良いノリで驚く黒田にエミリアは

 

「では、バイナラ」

 

そう言い黒田の眉間に一発。ペイント弾を撃ち込み、撃墜判定が出る

 

「あちゃ~負けた。ねえエミリアさん」

 

「なに?」

 

「これ、撃墜されたら減俸ですか?」

 

 

「そんなわけないでしょ。これで減俸だったら生活できないわよ。どこのブラック企業よ」

 

「そうですか~良かった~」

 

「てか、まずあなたは金より命を大切にしなさいよ。まあ、お金も生活する面では大切だけど」

 

呆れたようにため息をつくエミリア。そして黒田は

 

「じゃあ、エミリアさん。疾風さんと決着ができるといいですね」

 

「ええ、応援よろしく」

 

と、そう言い黒田は下に下がるのだったそしてエミリアは

 

「さて…一足遅かったようね姫さん?」

 

「そのようじゃの・・・・・」

 

と、そこにはカーラとの一騎打ちを終え、急いで黒田のもとに向かったハインリーケがいた。そしてハインリーケは

 

「さて、時間がないのじゃ、黒田は救えなかったが、疾風だけでも救わねばならぬ」

 

「あいつがそう簡単に喰われる奴じゃないだろ?」

 

「それはそうじゃが、万が一ということもある。じゃからお主をすぐに倒さねばならぬのじゃ」

 

「片脚だけで?」

 

「やってみなくちゃわからんさ」

 

「そう・・・・・・じゃあ、始めましょう・・・・・軽い戦争ごっこを」

 

そう言い、ハインリーケとエミリアは激突するのであった。一方、疾風とジーナ中佐は・・・・・

 

「さて、疾風大尉。君とはあまり話す機会がなく失礼したな。時間が許す限りここでゆっくりと話し合おう」

 

そう言いジーナ中佐は疾風に一発発砲するが、疾風は難なく躱す

 

「この状況でお話ですか・・・・・そうですね。まずはどんな話をすればいいんでしょうかね?」

 

「ほう?躱したかいい判断だ・・・・・・なんでもいい。では軽く自己紹介ではどうかな?」

 

「そうですか・・・・・では名前は疾風村正。出身は日本。こちらで言う扶桑出身だ」

 

「日本か・・・いい国なんだろうな・・・・扶桑に該当する国があるなら。そちらにもリベリオンに似た国はあるのかな大尉?」

 

「ええ、アメリカ合衆国という国があります。旗はリベリオンと似ているのですが星の所は青い生地に白い星が50個ついています」

 

「なるほど・・・・・できることなら一度見てみたい」

 

銃撃戦の中、二人は話を続けた

 

「ところで、ジーナ中佐のストライカーはいい機体ですね。それはP51Ⅾマスタングですか?」

 

「ああ、そちらの世界にもあるのか?」

 

「ええ、レシプロ戦闘機の中で優秀な戦闘機と呼ばれています」

 

「そうか」

 

「それにしても中佐のユニットはいいエンジン音がします」

 

「整備が一流なものでね。おかげで私は機体の力を120%引き出せる。それを言うなら君の紫電改もいいエンジン音だ。その国籍マークと言い。それは君の世界の物かな?」

 

「ああ、欧州に派遣されてからの俺の愛機、紫電32型改。エンジンが少し魔改造された俺の機体(相棒)ですよ」

 

「なるほど・・・・整備は君がしていると訊くが?」

 

「ええ、こいつのエンジンがちょっと複雑でな。いつもは中嶋整備長・・・・あ、中嶋整備長は俺の世界にいた俺の専属整備士でなその人がいつもやってくれていた。無論俺も彼女から整備の仕方とか教わったから大抵のことはできる」

 

「だが、君一人だと大変だろう?」

 

「ええ、ですから整備士と一緒にやっているのさ」

 

「なるほど・・・だから整備士と仲がいいのか。それと君に使っている銃はM2に似ているが、それは?」

 

「これは三式13㎜機銃と言って、昔と言っても俺の世界の1943年に旧海軍がアメリカのM2をコピー生産したものなんですよ」

 

「なるほど、だから似ていたのか・・・・・・」

 

ジーナ中佐の銃撃を躱しながら疾風はまるで攻撃なんか気にしていないような顔をしながら話す。それを見たジーナは

 

「まだ、会話する余裕があるのか・・・・(それにしてもよく躱す。あれぐらいの銃撃なら、もう4発は命中してもおかしくないのだが・・・・これが噂に聞く彼の固有魔法『弾道予測』なのか?)大尉。一つ訊いてもいいか?」

 

「なんですか中佐?」

 

「君には婚約者がいると聞いた。君はその人を愛しているのか?」

 

「ええ、素直に面と向かっていえないんですが、心の底から愛している」

 

「違う世界の人間でもそれは変わらないのか?」

 

「当たり前です。それ以前に・・・・」

 

と、疾風は一息入れ

 

「相手を好きになること、愛することに国境や世界は関係ありません。一番大切なのは互いに信じあうことじゃないですか?」

 

「・・・・・」

 

その言葉にジーナは目を見開きそのまま無言になるが・・・・

 

「そうか・・・君はそういう男なんだな納得した。そうならその婚約者は幸せ者だな」

 

「え?」

 

「いや、なんでもない。すまないが大尉。ここで決着をつけさせてもらうぞ!」

 

「っ!?」

 

そう言い、ジーナは彼に急接近し銃口を彼の腹に向けようとしたが疾風は機銃の銃身を使いその銃身を外側にずらし代わりに背中に差した木刀を抜きジーナ中佐の首にかける。

 

「俺の勝ちですね中佐・・・・」

 

「そのようだな。唐突な急接近には反応できないと思ったのだが読まれていたか・・・・・」

 

「ええ、それとジーナ中佐のM2が弾切れだということもね」

 

「なるほど、そこまでわかっていたとはさすがだな。(疾風大尉、君は黒田中尉、同様・・・夢中にさせてくれる相手だよ)では私は降参して下に降りよう。実戦なら私の首は胴から離れていたしな」

 

そう言い、ジーナ中佐は降参をし、下に降りるのであった。そして・・・・

 

《ハインリーケ少佐、撃墜!》

 

と、アナウンスが鳴るのであった。

 

「さて、アナウンスの声で消去法で行くとBで残ったのはエミリアだな・・・・・」

 

と、そう言いい、三式機銃のコッキングレバーを引くのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして一方エミリアは

 

「くっ…あともう少しじゃったのに・・・・」

 

「いや~なかなかよかったですよハインリーケ大尉。私もほんの少しマジになりましたよ」

 

「そうか・・・お主ほどの腕の持ち主にそう言われると悔しいが負けを認めよう・・・・・」

 

と、ハインリーケは体中ペイント弾まみれになり、そして悔しそうに言う

 

「さて・・・・さっきジーナ中佐が撃墜されたということはA部隊で残るは疾風だけだな・・・・これは楽しみだ」

 

「言っておくがエミリア大尉。疾風は強いぞ?」

 

と、ハインリーケがそう言うとエミリアはニヤッと笑い

 

「そんなこと、重々知っているわよ・・・・・」

 

「っ!?」

 

その笑みを見た瞬間。ハインリーケはぞっとした。今までにない血生臭いオーラというか殺気を感じたのだ。そしてエミリアはMg3を持ち疾風の方へ向かうのであった。そしてハインリーケは

 

「・・・・・負けるでないぞ疾風」

 

と、そう言い下の会場に降りるのであった

 

 

 




次回は、疾風とエミリアの一騎打ち、長年の殺し合った宿敵同士が今決着をつけようと戦いを始めようとするのであった




いや~新作アニメ501発進します。見ましたがとても面白かったですね~原作本も小さい頃よく見ましたがアニメ化になってとても嬉しかったです!

では次回もお楽しみに

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