ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「鋼鉄ノ鳥」
人型ネウロイ、ダダが占領している施設と知らずそこへ一人の少女がその施設へ向かっていた。その少女は先ほどプレディ中佐と同じバスに乗っていたあの少女であった。
少女は施設に入り廊下を歩くが何かの違和感を感じる
「おかしいわ・・・・誰一人もいないなんて」
そう呟きながら彼女は廊下を歩くと、そこに研究室と書かれた部屋を見つける。そして彼女は部屋をノックするが誰も返事がない。不審に思った彼女はドアノブを掴むと、ドアは鍵が掛かっていなかったのか簡単に開く。そして彼女は恐る恐る部屋に入るがそこにはだれもいなかった。彼女は部屋を見渡して
「やっぱりおかしい・・・・・何かあったのかしら?」
そう言い彼女はあたりを見渡すと背後から何かの気配を感じ振り向くとそこには白衣を着た無表情の女性が立っていた
「・・・・どなたですか?」
無表情のままその女性が訊くと、少女は安心したような顔をし
「カールスラント技術省のヴァネッサ・ブラウン技官です。こちらからいただく先週の報告資料がまだ届いていないのでいただきにあがりました。いくら無電を送っても誰も返答しなかったのでこちらに来ました」
と、少女ことヴァネッサは女性研究員にそう言うが、彼女は無表情のまま
「等研究施設の電気系統回路に事故が発生して外部との連絡ができない状態だったのです。よって外部からの電信や電話の使用はできません」
「・・・でしたらなんですぐにこちらに報告をしなかったのですか?」
「所長以下、全員で修理中です。資料はすぐにお持ちします。ここで少し待っていてください・・・・さぁ椅子のどうぞ座って寛いでください」
「は・・・はい」
ヴァネッサはその研究員ウィッチの言動に変な違和感を感じるのだが、その研究員に言われるがまま椅子に座ると、その研究員は部屋を出るのであった。そしてヴァネッサは落ち着かないのか部屋のあたりをきょろきょろと見る。そんな中部屋を出た研究員に化けたダダは別室で何かの機械をを動かし、そこから出たデータを見る
「IQ145。生体反応898、そしてウィッチとしての魔法力有り・・・・・・・・標本に適正」
そのデータを見てダダはニヤッと笑うのであった。そんな中部屋で待たされているヴァネッサは研究員が戻るのを待っていた。すると彼女はびーかの下に書かれている小さな文字を見つけた
「何かしら?」
不思議に思いヴァネッサはそのビーカーをどける。すると机に書かれた文字はこう書かれていた
『SOS DADA』
「っ!?」
その文字にヴァネッサは何かに気付き顔色を変える。その瞬間、彼女は何かを察し椅子から立ち上がりドアの方へと向かう。するとドアが開きダダが戻ってきた。それを見たヴァネッサは驚きダダは
「どうしました?」
「いえ、あ、あのちょっと…急用が」
「まだ来たばかりではないですか。それに資料も持たずに、さ、椅子に座ってください。資料をお持ちしました・・・・・どうぞ」
退路をふさがれたヴァネッサは仕方なく椅子に座ると駄々は持ってきた資料を彼女に渡す
「一応、目を通してください」
「あ、ありがとうございます・・・・・」
ヴァネッサはそう言いダダに渡された資料を手に取ると、ダダは机の方へ行き作業をする。そんな中ヴァネッサはふいに机の上で見たメッセージを見て。すぐにどけたビーカーをもとの場所へ戻そうとした。もしダダがそのメッセージを見れば何をされるかわからないからだ。ヴァネッサはダダを見ると彼女は書類を書くのに夢中だった。ダダがよそ見をしている間ヴァネッサはそっとビーカーを持つ。しかし焦っていたためか、誤ってビーカーを落としカチャンと音を立ててしまう
「っ!?」
「ん?」
ヴァネッサはしまったと顔を青ざめる中ダダは首を傾げ、倒れたビーカーを元に戻そうとした瞬間机に書かれたメッセージを見てしまう
「っ!?・・・・・・・・あなた。見たわね?」
そう言った瞬間、ダダはヴァネッサに襲い掛かり首を絞める。ヴァネッサは抵抗しようにも力負けし壁に押し付けられる。そしてダダの力がどんどん入り首を絞める。もうダメだとヴァネッサはそう思った瞬間、背後から誰かが椅子でダダを殴りつけダダは倒れる。そして彼女の首を絞めていた手も首から離れる。ヴァネッサはダダを殴った人物を見る。その人はポニーテールをした少女、そう、ジーナ中佐であった。
「大丈夫か!」
「え、ええ・・・・・」
「くっそ!!」
ジーナの言葉にヴァネッサが頷くとダダはジーナを睨み襲い掛かろうとするが、ジーナ中佐がダダは彼女の攻撃を躱しわき腹をチョップするとダダはバランスを崩すとジーナはダダに向けてガバメントを発砲する。弾丸はダダの肩に当たり、あまりの衝撃にダダは人間体から普段の姿であるネウロイの姿に戻り、そして悲鳴みたいな声を上げ煙のように消えるのであった。
「き、消えた・・・・・」
「とにかく、チャンスだ。今のうちに逃げるぞ」
「は、はい!」
そう言いジーナはヴぇ熱砂を連れ部屋を出る。そして非常口と書かれた扉に着くのだが
「だめだ。鍵がかかっている」
「その拳銃で壊せないの?」
「すまない。さっきので弾切れだ」
「そう・・・・・それよりもあなたは・・・・・」
「私はジーナ・プレディ中佐。連合軍第506統合戦闘航空団ノーブルウィッチーズのウィッチだ」
一方、ダダはというと、先ほど仲間と連絡した部屋にいた
「報告します。標本に適した人間を二人発見しました。しかし、一人だけ戦闘ウィッチがいます。すぐに戦闘型ネウロイの派遣をお願いします」
『ならん。この任務は極秘でやっている。戦闘型を送ればすぐに他のウィッチが集まる。よって捕獲はお前一人で何とかしろ』
「了解しました。なら、ミクロ化機が故障したため新型を転送してください」
『了解。急げ!時間は地球時間であと3時間だ!』
そう言うと彼女の前にミクロ化機が転送される。そしてそれを持つとダダは
「これならいける・・・・」
そう言い、ダダはジーナたちを探しに行くのであった。一方、ジーナたちは脱出場を探すべく施設中を走り回ると、一つの部屋にたどり着く。そこは
「無線室?」
そう言いは言うとそこには無線機材が置かれていた。ジーナは椅子に座り機材を動かす。
「どうですか?繋がりそうですか?」
「何とかやってみる。幸い無線機はすぐに直せる程度だ・・・・・・・よし直った!」
そう言いダイヤルを回し、電波を調整し
「こちら、ジーナ・プレディ中佐。応答してくれ。こちらジーナ・プレディ中佐!」
そう言い続けるのであった。
一方マリアンたちは病院の駐車場にいた。そして彼女たちの乗っていたジープに積んであった地図を見ていた。因みに足をねん挫したジェニファーも一緒だった。
「確か、さっき消えた人の言っていた化学施設って・・・・」
「ここから南へ50キロか・・・・・ん?確かその施設のすぐ近くの国道は・・・・・・・」
「交通事故が多発していたあの場所だね」
「もしかしてこの交通事故の原因はネウロイ・・・・」
「そうだとしたらすぐにその施設に・・・・!」
そう言った瞬間ジープに積んでいた無線機から・・・
『聞こえるか?応答してくれ!「こちらジーナ・プレディ中佐!誰か応答してくれ』
「「「っ!?」」」
無線から聞こえたのはジーナ中佐の声であった。その声を聞いたマリアンが
「こちら、マリアン!隊長無事ですか!?今どこにいるんですか!」
慌てて言う彼女に無線からは
『今、特殊化学研究所で民間人一人と一緒にいる。そこで人型ネウロイ『ダダ』に襲われている。すぐに応援を頼む!』
「了解しました!」
そう言い無線を切るとマリアンは
「すぐにその化学施設に行くぞ!」
「でも、マリアンその施設にはネウロイがいる。いったん基地に戻ってユニットや武器を調達する必要があるわ」
「そうだよ!丸腰じゃどうしよもできないって!」
カーラとジェニファーがそう言うとそばでその無線を聞いたエミリアは
「よし、なら善は急げね。すぐにその研究施設に行きますか」
「だからミリア。私たちは武器とユニットを・・・・」
「ふふふ・・・・・・」
と、そう言うとエミリアは懐からスプーンを取りだし空へと向ける
「・・・・ミリア・・・・何しているの?」
「なぜスプーンを空に向けてあげている?」
「何かの儀式?」
それを見た三人は頭に?マークを掲げていた。するとミリアはため息をつき
「はぁ・・・・やっぱりこのネタはわからないか。やっぱり疾風じゃないとだめね・・・・」
小声でそう呟くとエミリアはジープの荷物入れから、自分の愛機であるストライカーユニットを取り出す。
「ストライカーユニット!?」
「どっから取り出した!?いや、それ以前にどうやって積んだ!?」
「ん?普通に荷台に?」
「いやいや、荷台って無理があるでしょ!?四次元ポケットか!?」
「まあ、魔法だからなんでもあるあるよ」
「意味が分からんぞ!?」
「まあ、備えあれば憂いなしってところよ。私は先にその研究室に行ってくるから。マリアンたちはすぐに基地に戻ってくれる?」
「でもエミリアさん武器は?」
「この刀があれば十分よ。あ。後この拳銃もね。じゃあ、先に行くわ!」
そう言いエミリアは空へと上がるのであった
「エミリアさん。行っちゃった・・・・どうしようマリアン」
「どうするもこうするも、すぐにユニットを取りに行くぞ!」
「あと武器弾薬もね!あとコーラも」
「コーラは関係ないだろ!」
そう言いながらもマリアンたちは急いでジープに乗り急いで基地へと戻るのであった