ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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第167話「失踪」

キーラと名乗る内通者が逮捕された翌日の夕方。セダン基地にはA部隊B部隊両部隊が集まっていたが、その空気は重苦しい雰囲気が漂っていた。

 

「エミリアさん・・・・疾風さんの様子は?」

 

「まだ目を覚まさないわよ。正直言って生きているか死んでいるか判断しずらい状況よ」

 

「そう・・・・・」

 

疾風が重傷を負ってから二日がたった。だが、それだけじゃなかった。

あの事件の後の夜。キーラを乗せ、更に護送に同行していたジェニファーが消息を絶ったのだ。そして発見されたのは、パリの西部、ブローニュの森で木にぶつかり大破した諜報部の車一台だけであった。そして現在リベリオン刑事であるサムがガリア警察の知り合いに会い事件の詳しい事情を探っていた。そしてしばらくして

 

「今帰った。待たせたな」

 

雨が降っていたのか、ずぶ濡れで部屋に入り、濡れた帽子とコートを帽子掛けに掛け。サマンサはソファーに座ると、グリュンネ少佐が

 

「いいえ、助かったわスペード刑事。それでキーラ少佐・・・・・そう名乗っている人は見つかったの?」

 

そう訊くと、そう訊くとキーラは首を横に振り

 

「消えたよ。現場に残っていたのは運転手と惨殺された諜報員二名のホトケさんだけだ」

 

「ブランク大尉は?」

 

ジーナが心配そうに訊くとサマンサは少し顔を背け

 

「幸い遺体は見つかっていない・・・・ただ凶器に使われたと思われる銃弾からブランク大尉の指紋が検出された」

 

「なっ!?」

 

サムの言葉にジーナは驚愕する。その瞬間

 

「嘘をつけお前!ジェニファーが手引きしたって言うのか!?」

 

「そうですよ!あり得ませんったら!」

 

突如ドアが開き聞き耳を立てていたのだろうかマリアンや黒田たちがなだれ込んでそう言う

 

「お前たち・・・・・・」

 

「落ちつけ。まだ話の途中よ・・・・・・で、サマンサ刑事。その惨殺された遺体はどういう状態だそれとその指紋の着いた弾丸の種類は?」

 

エミリアが冷静に訊くと、サマンサは

 

「仏さんは二人のうち一人は首が無く。まるで光線で焼き斬れたよう焼け焦げていた。もう一人は心臓に同じく焼け焦げ大きく奇麗に穴が開いた状態だ。指紋の着いた銃弾の種類は9ミリパラベラム弾。ホトケの死体見て拳銃でああまでひどい状態にはならん。まるでレーザーで殺されたような感じだったよ・・・・可能性として諜報員を殺したのは別の奴の犯行だな」

 

「ねえ、サマンサ現場の写真とか持ってたりする?」

 

「ガリア警察に掛け合ったが諜報部の連中のせいで手に入れることはできなかったよ。エミリア大尉。なにか心当たりはあるのか?」

 

「ええ、恐らく殺ったのは過激派ネウロイね。キーラの証言でも奴の組織は過激派ネウロイとつるんでいるって言っていたからね」

 

「なるほど・・・・ネウロイのビームなら遺体の情況も説明がつく。じゃが、そうなるとデブランク大尉はもう・・・・・」

 

ハインリーケがそう言うとサマンサは首を横に振り

 

「いや、警察の話では捜査を仕切っているのは諜報部だ。。パリにキーラとジェニファーが潜伏していると踏んで捜査網を敷いている」

 

「じゃあ、まだ生きているっ!?」

 

「身内の失態を隠ぺいする気なのか見つけ次第射殺なんて話があるぞ」

 

ジェニファーが生きていると訊いてみなは喜んだがサマンサの一言で顔を青ざめた。するとグリュンネ少佐は立ち上がり

 

「そんなことはさせないわ!5日後に506統合戦闘航空団結成1周年の式典があるわ。その式典までに私たちが先に二人を見つけ出します」

 

「「ならば妾が!」

 

「だめです」

 

「なぜじゃ!?」

 

「あなたは506の顔なのよ。基地を離れればマスコミが気付きます。私はこの捜査を水面下で進めたいの」

 

そう言うとグリュンネはある人物を見た

 

「だから今回の捜査、あなたたちに任せるわ」

 

そう言い彼女が捜査を依頼した人物は黒田、カーラ。スペードそしてエミリアであった

 

 

 

 

 

 

パリ

 

「メルシー」

 

パリ市内にあるリヨン駅そばの売店では二人のコートを着た人物がいた。それはキーラとジェニファーであった。キーラはちらほらとあたりを見る

 

「諜報部はパリを封鎖する気で人員を配置しているようだがバレバレだな。監視に慣れていない者まで動員したのは間違いだ」

 

呆れ交じりのため息をつくキーラ。そしてキーラにジェニファーが

 

「あなたはどうして簡単に人を殺せるんですか?」

 

「あれは私ではない。たまたま通りかかった過激派ネウロイが惨殺したにすぎん。まあ、運転手を殺したのは私だがな。それにお人よしもいいところだな。あれが無ければ君も私も口封じで何処かで殺されていたんだぞ?あの連中は軍諜報部の中でもとりわけ過激な一派でね、我々の組織とは同盟関係にあったんだ。まあ、あの動きからすると一方的に同盟関係は破棄されたようだがな」

 

「・・・・あなた達の目的は何ですか?」

 

「我々はガリア本来の姿を守ろうとする者さ。高貴なる王家とそれを補佐する絶対の統治、そのためならばこの手を地に染めるのも厭わない集団さ・・・・さて無駄話はここまでにして先を急ぐぞ」

 

「いったいどこに連れて行くつもりなんですか?」

 

「現場にわざと落とした銃弾に君の指紋がついている以上、今や君も共犯扱いになっている。君には大人しく私とブリタニアのロンドン警視庁(スコットランドヤード)に投降してもらう。リベリオンの介入を一番面白く思っていないのはブリタニアだからな。」

 

「結果、セダンの爆破事件はリベリオンの妨害工作と断じられリベリオンは506から手を引かざるを得なくなる…」

 

「ご名答、正式に発足しているとはいえ506はやはり欧州貴族だけで結成するのが正しい姿なのさ。察しのいい君にもう一つ教えておこう、この計画は二つの目的があった。一つは疾風村正大尉の抹殺。あいつがいるといろいろと邪魔でな。必ず私たちの存在に気付き妨害する可能性があった。そしてその暗殺を彼と同じ世界のレイナーレに依頼した。奴を殺しやすくするために奴の家族・・・・婚約者である元501のエイラ・イルマタル・ユーティライネン中尉とその二人の養子であるアイを抹殺するように依頼したのだが、レイナーレの奴、最後に仏心を出したのか二人には手を出さず結果。疾風に敗れ、口を完全に割られる前に自決した・・・・・・」

 

「‥…それで過激派ネウロイをディジョンに?」

 

「ああ、奴らも疾風大尉を抹殺しようと躍起になっていたからな。利害の一致ということで共同作戦に出た。それがあのディジョン襲撃さ。さて第二の目的は君を手に入れることだったんだよ」

 

「なんですって?」

 

「いや、正確に期そう。上の命令はリベリオンのウィッチを一人確保すること。君を選んだのはまあ、私の判断だ」

 

 

「・・・・・どうして私なんです?」

 

 

「リベリアンでありながらしかも貴族の末裔、君の存在はAとBの両方の絆を強めることもあれば対立を深める材料にもなりうる。そして、何より・・・・・・」 

 

するとキーラはジェニファーの耳元でこう囁いた。

 

「君は優しい、操りやすいんだよお人形さん」

 

「っ!?」

 

「君は私の罠に嵌った。私は連行される前わざと君の前で怪しい振る舞いをしてみた。聡明で責任感の強い君は私の予想通り動向を申し出た」

 

その言葉にジェニファーは青ざめた。すべてキーラの計算通りだということだ。そしてキーラは彼女を嘲笑うかのようにほくそ笑み

 

「ククッ、良い子だ。それでこそ君をおびき出し選んだ甲斐がある。最初に言った通り私に逆らわない方が良い、まだ506の基地内には組織の内通者が潜んでいる。君が抵抗しなければ506の他の隊員には手を出さないと約束しよう。無論、ベットで意識不明になっている疾風大尉にもだ」

 

そう言うとジェニファーはその指示に従うしかなかった。もし抵抗すれば自分のせいで仲間を危険な目に合わせてしまう。何もできない自分にいらだちながらも彼女は悔しい思いを抱きながらキーラとともにパリの街の中を歩くのだった

 

 

 

 

 

 

一方、キングジョーダークのビームによって肉体から切り離された疾風の魂は異空間・・・・霊界とよべる空間に十字架状のガラス箱に閉じ込められ、そしてニ機の中型ネウロイとそれを護衛する多数の小型ネウロイがその箱をつるし今まさに疾風の死刑を始めようとしていた

 

 

『もう、我々の野望を止める奴はもういない!残っているのは虫けら同然のウィッチだけだ。さあ!疾風村正の魂を処刑し完全に抹殺するのだ!奴を八つ裂きにし、バラバラにしてしまえ!!」

 

そうヤプールの声が響くと疾風を乗せたネウロイたちは異空間を飛ぶ。奴らが飛んでいるのは人間が一切入ることのできない異次元空間。

もはや絶体絶命の疾風。すると。異次元の彼方二つの光が輝くそしてそこから二機の飛行物体が現れる。一機は白い色のボディーで赤い丸の国籍マークが特徴の日本の零戦とそしてもう一つは尾翼に百合の花のマークが描かれたソ連の戦闘機Ⅼa7が飛んできたニ機に乗るパイロットは手信号で何かを伝えるとニ機の戦闘機はある場所に降りるとコックピットから二人の女性が降りたつと互いに挨拶をする

 

「初めまして。元日本国海軍の疾風圭子中尉・・・・・疾風村正の姉です」

 

「Очень приятно。始めまして中尉。私は元ロシア空軍のアナスタシア少佐・・・・疾風の姉弟子です」

 

二人は固い握手をすると圭子が

 

「あの子を蘇生し、救い出すにはウィッチの星作戦しかありません。協力をお願いします」

 

「да。わかりました。あの子を助けましょう。そしてあの世界に希望の光をもう一度、輝かせましょう」

 

ロシア人の少女がそう言うと日本人の少女は頷き、そしてロシア人の少女も力強く頷くと二人は零戦、La7に乗り飛び立ち、疾風を救うため、疾風の魂を運ぶネウロイ軍団に向かうのであった・・・・・

 

 

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