ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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第177話「交渉、ギャング・コンタクト」

一方、そのころキーラとジェニファーは港沿いのとある小さな会社に来ていた

 

「ここは?」

 

「言ったはずだろ?よるところがあると。ここがそうだ」

 

と、キーラはそう言い。会社の倉庫らしきところを開けると、そこには無数にある機関銃や小銃を箱に入れている男性たちがいた。

 

「だ、誰だ、てめえらは!!」

 

急に入ってきた二人に男性の一人が睨むとキーラは無視して辺りをきょろきょろと見渡す

 

「うむ……タイミングの悪い時に来たかな?まあいい。おい。髭バカはいるか?」

 

キーラはそう訊くが男たちはキーラたちを睨み、そのうちの一人が

 

「おい、見たからには生かして返さねえぜ!」

 

と、ナイフを出しキーラに襲い掛かったが、キーラはため息をつきその攻撃をひらりとかわすと、男の腹を殴る

 

「ぐわっ!?」

 

「はぁ~ここは昔からバカばかりだな」

 

キーラは呆れ顔で腹を押さえ苦しそうにする男性を見てそう言うと

 

「おい、女ぁ。いったい何者だ?」

 

「ボ、親方(ボス)!!」

 

そこへ大柄で葉巻を咥えた大髭の男性が現れる。それを見たキーラはふっと笑い

 

「相変わらずバカみたいな髭を生やしているな親方(ボス)。尻に掘った趣味の悪い人魚のタトゥーまだ消していないのか?」

 

キーラがそう訊くと親方と呼ばれたその男は目を見開き驚いた表情をする

 

「っ!?……お前……なのか?」

 

そう言うと親方はキーラにゆっくりと近づく。そして……

 

「おおっ!!畜生!久しぶりだな!」

 

「おいこら!近寄るなそれにニンニク臭い!!」

 

いきなりキーラに抱き着き嬉しそうに言う親方にキーラは嫌そうな顔をし腕を振りほどくと

 

「ふん!悪いが親方。無線機を借りるぞ」

 

「来て早々いきなりか。余裕ないなぁ~……で、そちらのお嬢さんは?まさか彼女かい?」

 

「違う!強いて言えば囚われの姫君(ラプンツェル)といったところだ」

 

「事情は聞くなってわけか。まあいい。おい嬢ちゃん汚い場所だが座りなよ」

 

「は、はい」

 

親方に言われジェニファーは席に座りキーラは無線機のほうへ行くと

 

「……ん?親方。無線機、新しいのにしたのか?新品同様だぞ?」

 

「ああ、それか?数か月も前に仲良くなった旅の女に直してもらったのさ。性能は軍が使っているのと何ら変わりねえくらいに直してくれたんだよ」

 

「旅の女?」

 

「ああ、ここいらの悪徳連中を軒並みフルボッコにするすごい女でさ、ガリアのギャング連中で噂になっているんだよ。まあ俺らは『姐さん』と呼んでいるがな」

 

「あんたがそこまで言うくらいんだからすごい女なんだな」

 

「まあな。歳は大体おめえぐらいでよ。なんか軍服みたいなのをつけていたぜ」

 

「軍服?」

 

「ああ、カールスラント軍に似たやつなんだが本人はカールスラント軍じゃないって言ってよ。まあ軍服を着て旅するやつってことは退役軍人か、傭兵だろうな」

 

「そうか……」

 

そう言うとキーラはヘッドフォンをし無線機をいじる。そして親方は酒を入れたジョッキをジェニファーの前に置く。

 

「ほらよ!飲めや」

 

「え?お酒?」

 

いきなりお酒を勧められジェニファーは戸惑う。お酒など食前しか飲んだことがないジェニファーはそっとジョッキに手をかけ飲もうとするがあまりの強烈さに咽る。

 

「ん?まだ70度ぽっちだぞ?それくらいで咽るなんてまだまだ子供だな。ガハハハ!!」

 

と、楽しそうに笑う親方。

 

「で、嬢ちゃん。その服はリベリオンの軍服だな?」

 

「は、はい。あの……あなた達は一体?」

 

ジェニファーがそう訊くと親方は得意げに笑う

 

「ぐふふ……。俺らはな。このマルセイユを取り仕切る、リベリオン風に言えばギャングのボスだよ」

 

と、そう言うと親方はキーラを見て

 

「俺はあいつがまだガキだったころからの腐れ縁でな。会うたびに違う顔で現れるから戸惑っちまうぜ」

 

と楽しそうに話す親方にジェニファーは呆気に取られていると

 

「不可能だ教授!!」

 

と、キーラが無線相手にそう言うが、しばらく何か話すとキーラは苦虫を噛み潰した表情をして

 

「……了解。ガリアわが喜び」

 

そう言い無線を切るとジェニファーのところへやってくる

 

「話を聞くに相当やばい話みたいだな?」

 

「ああ。まったくだ。予定より早いがすぐにブレストに行く。来い」

 

そう言い帽子を取り歩き出そうとすると

 

「……助けてもらえないんですね?」

 

ジェニファーの言葉にキーラは立ち止まる

 

「……黙れ」

 

「その教授とかいう人にも裏切られたのですね?」

 

「黙れと言っているだろう!!」

 

ジェニファーの言葉にキーラは大声で怒鳴り辺りは静かになるとキーラは親方を見て

 

「親方。急で悪いがついでに船も借りるぞ」

 

「船?別に言いが返す当ては?」

 

「ない。だが……」

 

そう言いキーラは小切手帳を取り出し、金額を書くと

 

「レンタル料と万が一の弁償代としてこれぐらいはどうだ?」

 

と、そう言い小切手を親方に私、親方はその金額を見てうれしそうに小切手にキスすると

 

「ふっ!おめえのそう言うところが大好きだ。少し待ってな」

 

そう言い親方は倉庫の奥に行く。そしてキーラは

 

「(予定より2日早かったが、諜報員連中やガリア警察の網をかいくぐって無事に任務が遂行できるか?)」

 

味方がいない今、キーラは無事にブレストに到着できるか不安に思っていた。その後、キーラは親方から船を借り、ジェニファーを連れてどこかへと言ってしまうのであった。

 

そして3時間後、

 

ドンドンドン

 

「ん?」

 

急に誰かがドアをたたく音がした。それを聞いた親方は

 

「なんだ?あいつ忘れものでも取りに来たのか?それとも別のやつか?おい。少し様子を見てこい」

 

「へい!」

 

親方に言われ先ほどキーラに腹を殴られた男はドアをそっと開けて外を見ると目を見開き慌ててドアを閉める。それを見た親方は

 

「おい、どうした?もしかして警察か?」

 

「ち、違いますボス!あ、あいつです!」

 

「あいつ?あいつって誰だ?」

 

「そ、それは……」

 

男がそう言いかけた瞬間、ドアが思いっきけ破られドアの前にいた男が吹っ飛び倒れると

 

「おいおい、女の顔を見て慌てて閉めるのはいささかエチケット違反じゃないの?」

 

と、そこへ血まみれで黒い軍服を着た金髪の少女が入ってきた。そして少女は親方の顔を見て

 

「やあ髭親父。お久しぶり~また武器密輸なんかしていないだろうね?」

 

と、けらけら笑う少女に親方は

 

「なっ!お前はエミリアの姐さんじゃないかよ!ひっさしぶりだな!今日は懐かしい奴が訪ねてくるじゃないかよ!!」

 

と、嬉しそうにそう言う。そう尋ねてきた少女はエミリアであった

 

「いきなり訪ねて悪いわね。ちょっとタオルあるかしら?」

 

「構わねえぜ。姐さんのおかげでギャング抗争もなくなったんだしよ。で、返り血まみれだが戦争でもしたのか?」

 

「違うわ。イメチェンよ。どう?萌えるかしら?」

 

「どんなイメチェンだ。それに返り血まみれの女のどこに萌えがあるんだ?」

 

「ふっ。冗談よ。ちょっと政府のドブネズミ狩りをしてただけだわ」

 

「相変わらず過激だな。まあ座れよ。後タオルだ」

 

「元テロリストだからね。それに相手が噛みつこうとしたら噛みつき返すのが私のやり方なのよ。それとタオルありがとね」

 

そう言い親方とエミリアは椅子に座り、エミリアは親方借りたタオルで顔に着いた血を拭う

 

「それで姐さんよ。あんたが来た目的はなんだ?ただ単に遊びに来たってわけじゃなさそうだが?」

 

「察しが早いわねボス。まあ強いて言えば人探しさ」

 

「人探し?」

 

「ええ。それにしても……」

 

と、エミリアは周りを見渡し

 

「私より先に客が来たみたいだねボスさん?」

 

「なぜ、客が来たってわかるんだ姐さんよ?」

 

「あんたの酒よ。あんたがあの棚に置いてあるやつ。あれって古い友人が来た時用に出す奴だろ?少し見たが最近開けた跡があったわよ」

 

「はは、さすがだな。三時間くらい前かな?古い友人が訪ねてきてよ」

 

「へ~もしかしてその御友人っていうのはこの女かい?」

 

そう言いエミリアは一枚の写真を親方に見せる。それはキーラの写真であったそれを見た親方は

 

「おい、こいつは……」

 

「そいつが私の探し人だ。リベリオンの軍人と一緒だったはずだ。で、どこに行ったか教えてくれるかい親方?」

 

「いくら姐さんでも友人を裏切る真似はしねえよ。それ以前にそんな奴は知らんし来ていない!」

 

「そうかい?でもさっき写真を見せた時あんた少し動揺したでしょ。それはこの女と顔なじみだって言うことだ?」

 

「知らん。昔の女房に似てて少し驚いただけだ」

 

「あら?おかしいわね。初めてあんたに会ったときはあんた『俺は天下不滅の独身男だぁ!』と豪語していなかったけ?」

 

「うぐっ!?」

 

エミリアの言葉に親方は言葉を詰まらせる。するとエミリアは

 

「なあ、親方。一つ忠告するわよ何か誤魔化そうとするなら視線と言葉に気をつけていいな。それともう一つ言っておくけど……」

 

そう言いエミリアは目を細め

 

「嘘をつく相手は慎重に選びな。さもなきゃ、血の雨が降ることになるわよ」

 

少し殺気を入り混じった眼で親方にそう言う

 

「うっ・・・・」

 

「ま、古い友人の友情を守るのは男らしいことね。ならこうしようか。ここにある酒の中で一番強いのよ出しな。やることはかんたん。あんたの好きな飲み比べよ。それで私が勝ったら。大人しく吐いてもらうわよ。言っとくが吐くのは酒じゃなくて、キーラに関する事よ」

 

「……ちっ!あんたには敵わねえな。おい!一番きつい酒もってこい!ほら「ハバネロクラブラム酒」だ!あとグラス二つ持ってこい!!」

 

そう言い親方は部下に酒を持ってこさせる。そして二人はその酒で飲み比べを始めるのだった

 

 

数分後……

 

「ぐへぇ~~~~気分悪い……」

 

「「ボ、ボスッ!!!?」」

 

「ふっナチス武装親衛隊をなめるなよ。こんな酒、水でしかないわ」

 

と酔いつぶれた親方にエミリアは余裕の表情でそう言うと部下たちは

 

「このアマっ!」

 

そう言い先ほど腹を殴られた男が向かおうとするが

 

「おい、やめろ!!」

 

と親方が止める

 

「おふくろの髭に誓っているんだ。手を出すな。それにお前らじゃこの女には勝てねえよ」

 

そう言い親方は起き上がるとエミリアは

 

「約束通り話してもらうわよ」

 

「ああ、わかった……」

 

そう言い親方はキーラの逃亡進路を話しエミリアは手帳に書く

 

「なるほど、これであいつの逃亡ルートが分かったわ。あとはドーバーのここいら編で待ち伏せていれば問題ないわね。髭親父。あんがとな」

 

そう言いエミリアは立ち上がると親方は

 

「な、エミリアよ……一つ頼みがあるんだよ」

 

「ん?なんだい?」

 

「あの女の命だけは保証してくれねえか?」

 

「……」

 

「昔からの仲間は戦場に行ったり、ネウロイの襲撃でずいぶん減っちまった。事情は飲み比べの時訊いたが、あんたらにとっちゃあいつは敵かもしれねぇし、俺たちを利用しているだけかもしれねぇけどな。あいつと飲む酒はすごく美味いんだ」

 

「髭親父……」

 

「はっ。済まねえマルセイユのギャングのボスが下らねえことこぼしちまったな。忘れてくれ」

 

親方がそう言うとエミリアは

 

「まあ、あんたの友人殺すのは気が引けどね。私以外にも諜報部のドブネズミがあいつを殺すことに躍起になっているわ。だから私はクリス・キーラ(・・・ ・・・)という女を殺さなきゃいけない。まあ私はあいつの本名知らないからクリス・キーラが死んだあとはどうでもいい。そう言うことよ」

 

「ふっ……すまねえな」

 

「ええ。じゃあ私はそろそろ行くわ。まごまごしてたら手遅れになるしね。ああ、それと」

 

そう言いエミリアは小切手を渡す

 

「話聞けば、あんたらはキーラにボートを貸したそうじゃないの。だとすればガリア警察か諜報員連中が乗っていたボートの会社を見てあんたら襲撃しに来るのは明白だわ。だから今夜にでも海外旅行にでも行ってきなさい。ロマーニャあたりがいいわよあそこはビーチがきれいだからね。これはその旅行費よ」

 

「はっ、ロマーニャのビーチか。いい女がいそうだな。ありがとよ。また縁があれば遊びに来いよ」

 

「ああ。その時はこんな感じではなく、あんたの古い友人と一緒に飲みたいものね」

 

と、そう言いエミリアは倉庫を出て親方は

 

「……ふっ。やっぱあいつは気持ちのいいやつだな」

 

と、少し微笑んでそう言うのであった

 

 

 

「さてと、諜報員のドブネズミどものせいで遅くなったけど有力情報が手に入ったわね。さて、急いで宿に戻るとするかな?」

 

と、そう言いエミリアは宿に戻る。すると帰るその途中で遠くにある港から爆音が聞こえた。それを聞いたエミリアは

 

「キーラのやつ考えたわね。まあ馬鹿どもにはいい目くらましね」

 

と、そう言い宿へと戻るのであった

 

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