ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

2 / 244
初めまして二重人格さんから分裂し独立した疾風海軍陸戦隊です。もともとこの作品は二重人格さんと共同で制作していたものなのですが。二重人格さんと話し合った結果「旭日の翼」は私疾風海軍陸戦隊が書くことになりました。
いろいろと混乱すると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。
では本編に入ります。


第1章501ストライクウィッチーズ編
プロローグ「物語の始まり」


第2次世界大戦終結から60年後、2005年9月1日ドイツ国内で「ナチス第4帝国」と名乗る武装集団が現れ、瞬く間にドイツが占領された。

また翌年ではイタリアでは「ファシストイタリア」、ロシアの一部で「赤軍」と次々とテロ軍団が発生し、ナチス第4帝国率いるテロリスト軍は世界征服という野望を叶えるため国際連合軍に宣戦布告をし、第3次世界大戦、通称「テロリスト戦争」が勃発した。

 

だがこの戦争には奇妙な規定条約があった。それは

 

「使用できる兵器は1945年8月15日までに設計が完了し、試作に着手しているもの。また多少の改造は認める」

 

という条約だった。なぜこんな条約が結ばれたかというと、最初は現代兵器とかでやるつもりだったがそれだと大勢の被害や核の汚染、また予算などなどの都合によってこういう規定条約が結ばれたのだった。

 

 

この戦争は、

ナチス第4帝国、ファシストイタリア、赤軍率いるテロリスト軍

アメリカ合衆国 イギリス ドイツ連邦 イタリア共和国 フランス(フランスものちに占領され自由フランス軍と名乗る) ロシア連邦 台湾 日本などの国際連合軍との戦争である。

開戦当初はこの条約に混乱する連合軍に対しテロリスト軍は次々と領土を広げていったが開戦から7年後一人の日本人パイロットの活躍により形成が逆転し、連合軍が優勢になった・・・・・

 

 

 

 

2017年8月1日とある連合軍基地

 

ウゥゥゥゥゥゥ――――!!!!(サイレン音)

 

「敵爆撃機接近!!戦闘機隊は直ちに出撃しこれを迎激せよ!!」

 

「よぉーし!!行くぞ!!お前ら!!」

 

そう言って叫んだのは女性と見違えるくらいの中性的な顔立ちの黒髪の少年であった。

彼は旧日本海軍が使用していた局地戦闘機紫電改に乗り込み

 

「501戦闘隊、出撃する!!」

 

と叫び、紫電改のスロットルをあげて、少年含む47機が出撃した。

 

 

紫電改のパイロットは自分の部隊の歌を歌いながら敵爆撃隊のいる方向へ飛ぶ。

 

「隊長、もうすぐ戦争は終わりますね。ファシストイタリアは去年降伏し、続いて赤軍の方はもはや戦闘不能。ナチスも2か月前のノルマンディー上陸戦でほぼ壊滅。あいつらが降伏するのも時間の問題でしょう」

 

と若い女性隊員が言った。

 

「そうだな・・・・だけどな凪。その間に何千、何万の人が亡くなった。・・・・・本土も何度か空襲され、それよりも多くの戦友を失った。」

 

「隊長・・・・」

 

「だけど、凪の言うとうり奴らはもう戦う気力は残っていない。聞けばナチス国防軍は全軍本拠地であるベルリンに撤退したそうだ。今から空爆しに来る連中も最後の意地を見せようとしてるんだろうな・・・・・・もうすぐベルリン近くだな」

 

 

「隊長!!2時方向2000キロ下、ドクロマーク及びハーケンクロイツの国籍マークのハインケルHe117爆撃機編隊!!ナチス空軍です!!」

 

と、隊員の一人が叫んだ。

 

「よぉーし!全員攻撃態勢に入れ!!」

 

と少年は無線で全員に呼び掛けて敵の撃機編隊に向かって急降下した。

そして翼内にある20ミリ機関砲と機首の13ミリ機銃でどんどん爆撃機を撃墜した。

しかしそれも長くは続かなかった。機銃を撃ち続けている最中、左翼から爆発音がした。

 

「な、なんだ!?」

 

少年が左翼を確認してみると機銃が暴発して、大きな破孔ができていた。

 

「くそ!!なんてこった!!」

 

と少年はすぐに小隊の2番機に無電を打った。

 

   『ワレ、機銃筒内爆発ス、ワレ疾風一番』

 

その無電を聞き即座に二番機の中澤凪の機がやってきた。

 

「隊長!?大丈夫ですか!! 隊長、私は今から隊長の護衛をします!!」

 

彼女は二番機任務に則り、少年改め疾風機の護衛を始めようとしたが疾風は・・・

 

「凪・・・・・戦闘に戻れ。これは命令だ。」

 

「っ!?  し、しかし隊長!!」

 

「いいから戻れ凪!! 護衛は必要ない!!」

 

そう言い疾風は怒りながら凪機に拳をあげて戦闘に戻るよう指示した。

 

「うっ・・・・わか・・・り・・・・ました・・・・」

 

涙をこらえるような声を出し凪機は疾風機からゆっくりと離れ、戦闘地域へと戻る。

その際凪はそれまで怒りの形状だった疾風の表情が和らいだのを見た。

 

 

 

「そうだ・・・それでいいんだ俺より他の奴らを守りに行け」

 

疾風はしばらく飛行を続け、凪や他の機に『空戦ヤメ、全機アツマレ』と入電しこれを聞いた凪はすぐさま疾風のもとに向かう。

 

 

「今行きます!!待っててください隊長!!」

 

悲鳴に近い声で叫び、敬愛する隊長のもとに向かうが・・・・・・

 

 

 

 

「・・・・・・これは長くは持たないな・・・・」

 

 

高度も下がり始め、基地への期間は不可能と悟り疾風は

 

   『ワレ、機銃筒内爆発ス、諸君ノ協力ニ感謝ス、ワレ疾風一番』

 

と入電し雲の中へと消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

   日本国海軍大尉 疾風村正

 

5歳の時、海軍士官学校に最年少で入隊し、2年後首席で卒業し飛行学校に入る。

独学で無茶な飛行をして多くの訓練機を破壊したため「デストロイヤー」とあだ名される。

11歳の時に太平洋のラバウルに派遣され、そしてアメリカ軍と共にテロリスト軍戦闘機5機を撃墜する。

その後欧州の最前線へ派遣され活躍する。敵からは彼の戦闘機の尾翼に白いイナヅマの印があることから「ホワイトサンダー」また彼の所属する343海軍航空隊通称「剣隊」の501戦闘隊通称「抜刀隊」の隊長に任命された時、彼の愛機の胴体に赤いストライプ模様があったため「レッドファイター」と呼ばれ恐れられていた。

終戦8日前に機銃の暴発の為行方不明になる。必死の捜索にも見つからず彼が敬愛する源田静司令官から15歳で戦死と認定された。

彼の撃墜数は爆撃機、戦闘機を含め871機となっているこの記録は終戦から80年たってもこの記録は破られていない。

世界からの評価は「彼がいなければあの戦争は10年続いていた」また「世界最強の戦闘機乗り」と呼ばれ高く評価されている。

『元501戦闘隊隊員Nさんの証言より』

 

 

 

 

 

 

 

 

「短い人生だったな~」

 

一人になってそう呟いた疾風の頭の中には今までの思い出がまるで走馬灯のごとく駆け巡る。そしてある人物が浮かび上がる。

 

 

「・・・・・・姉さん・・・・・」

 

 

そう呟き疾風は死を覚悟した・・・・・と、その時目の前に扉が現れた。

 

「な、なんだ!?」

 

そう言い疾風の機体は扉の中に吸い込まれた。

 

どのくらいたったのだろうか、気が付けば見知らぬ場所にいた。

 

そして彼が最初に目にしたものは・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・・人が空を飛んでいる?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      次回「魔女との出会い」

 




感想などお待ちしております。また疾風の乗っている紫電改のストライプ模様は鷲淵機の昔説だった赤いストライプを尾翼の雷マークは旧陸軍の四式戦闘機疾風の飛行第11戦隊の部隊マークをモチーフにしています。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。