ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
黒潮島の戦いの後、疾風は萱場中将のもとに来ていた。理由は黒潮島に現れたネウロイについてと対策についてだ
「君が呼ばれた理由は分かっていると思うが今回黒潮島に現れたネウロイのほかに少し厄介な情報が入った」
「情報といいますと?」
「うむ。実は君が黒潮島で戦っている最中、扶桑から離れた地域からネウロイの巣が発見された。そして黒潮島を襲ったネウロイもここからきている」
そう言い茅場は地図を見せる。その巣の地点は扶桑から離れた小笠原諸島付近であった
「小笠原諸島にいる住民はどうした?」
「父島にいたウィッチたちのおかげですぐに避難できた。しかし島はもはや壊滅寸前で底を防衛したウィッチもかなりの負傷者を出したとのことだ。まあ幸い死者は出なかったのだがね」
「そうですか・・・・・」
そういい疾風は真剣に地図を見る。突然現れたネウロイの巣。その突然の出現に疾風は嫌な予感を感じていた。そして茅場は
「扶桑近辺に多数のネウロイや巣が現れたのは1937年7月7日の扶桑海事変以来だ。しかもその時とは違い今回現れたネウロイはかなり強力だと迎撃に出たベテランウィッチが証言した」
「おそらく…過激派の残党か‥‥もしくは」
「新たに送られた精鋭部隊か‥…君のネウロイについての報告書は読んだ。おそらく今回の巣はトラヤヌス事件のように交渉は不可能であろう。事実コンタクトをしようとした瞬間攻撃されたと報告が出たからな」
「その報告は確かですか?」
「ああ、事実だ」
そういい疾風は再び考える。今回現れた巣やネウロイが穏健派の生き残りであるなら保護という選択はとれるし、革新派なら上手くいけば話し合いで解決できる可能性があった。しかし過激派のネウロイとなると話は別だ。過激派は基本、好戦的でありあのヤプールを筆頭とする軍団。戦うしか方法がない
「(もしかして、今回の扶桑襲撃はヤプールが絡んでいる可能性があるな)」
疾風は今回の巣や黒潮島の襲撃はヤプール軍団の仕業だと考える。
「それで茅場中将。俺が呼ばれた理由は?」
「知っての通り、今、扶桑にいるウィッチは陸海含めて現役のベテランは少なく欧州にいる。訓練所には数多くの戦いを経験したウィッチ。たとえば若本君や新藤君そして指導に当たっている教官も上がりを迎えつつあり戦闘でもしものことがあれば危険だ。これ以上若手を教えるウィッチがいないと今後、困るからねしかし上層部はあの巣に対抗するべく特殊戦闘部隊の設立をしようとしている。まあ、いうなれば本土防衛隊・・・・連合軍の統合戦闘航空団の扶桑版だな」
「それで?」
「うむ。それでだ。君をその本土防衛部隊の臨時隊長に任命したい」
「若本さんたちはなんて?彼女たちなら志願するはずだ」
「むろん。彼女たちも志願はしたがうちのお偉いさんがそれを拒否した。さっきも言っただろ?若手を教える人材がいないと困る…とね」
「それで俺がですか?」
「ああ。君の評価は世界中でもかなり高い。特に上の人たちは君の功績を見てぜひ隊長にと言ってきたのだよ」
「つまり、プロパガンダの広告塔・・・・てやつですか?」
「まあ、そんなところだ。まあ若本君たちも君なら問題ないと言ってはいたんだがな」
「ずいぶんと信頼されてますね?出身不明でしかも魔法力を失ったウィザードですよ俺は?」
俺は苦笑して言う。ちなみに若本ていうのは坂本さんと竹井さんの友人であり、扶桑海軍最強と呼ばれているウィッチだ。俺もウィッチの訓練場で何度も顔を合わせていつも剣道の試合を申し込まれていた。まあ結果は引き分けだったのだが、それがもとで仲良くなっている
「まあ、彼女たちが言うには『坂本が信頼したんだ。だから私は疾風少佐を信じる』…だそうだ」
「あ、そうですか・・・・・」
「それで・・・・引き受けてくれるかね少佐?」
茅場の言葉に俺は少し考える。ここで引き受ければ欧州に帰る日が遠のく。だが、その選択肢は俺にはない。ここでほおっておけば扶桑は欧州と同じ目にあう可能性があった。
そして俺は決断した
「わかりました。こんな無力な怪我人ですが引き受けます」
「本当かね?」
「はい。ただし、条件があります」
「言ってみたまえ」
「次に配属されるウィッチですが、今回のウィッチは陸海共同の部隊という認識で問題ないですか?」
「無論だ。こんな時に陸軍だ海軍だと言っている場合じゃないからね」
「わかりました。俺で人員なんですが、優秀だけではなく問題児でも構いませんのでなるべく個性の強い人材をお願いします」
「ほぉ・・・・参考までに聞かせてくれないかね?」
「今回の防衛隊。おそらく配属されるのは訓練半ばで抜擢される可能性があります。ならば配属されるのは戦闘マニュアルにとらわれない臨機応変に対処できるウィッチでないと厳しい可能性があります」
「なるほど。確かに君の言う通りだ。戦いは常に臨機応変に。君の意見をなるべく近づけるように上に進言してみよう。それに君だけだと大変だと思うし補佐として君と同じく戦闘経験のあるウィッチを戦闘隊長として配属できるように計らおう」
「感謝します」
「何、共有の秘密を持つ仲だ。これくらいはするよ。だが後のことは君に任せるがいいかね?」
「わかりました‥…それでその防衛部隊。名前は決まっているのか?」
「ああ。上は724本土防空隊と命名したいらしいがね、私は連合の統合戦闘航空団みたいな仇名の名で行きたいのだよ」
「それで、その名は?」
「うむ。少し特撮に出てくる防衛チームに似ているのだが、
「NAC?」
「ああ、ネウロイ攻撃隊を英語でNeuri Attacking Crewという言葉を略したものだ。本当はNATにしようと思ったがそれだと納豆かボルトのあれにに聞こえてしまうからなそっちにした」
「なんか最終的に円盤生物に襲撃されそうなチーム名ですね?」
「だが、かっこいいからいいではないか。それとマークは一応候補としてこういうのにしてみた」
そういい、茅場は一枚の紙を渡し俺はその紙を見る
「本当にどっかで見たことあるマークですね‥‥これは少しまずいのでは?」
「だから候補なのだ。まあ部隊マークについては後々私が考えておくよ。では疾風少佐。本土防衛について君の帰国が遅れる可能性が出てしまうがはよろしく頼む。」
「わかりました‥…全力を尽くします(本当に大丈夫だろうか?)」
一抹の不安を感じる中疾風は本土防衛隊の臨時隊長に任命され、そして扶桑は本土を守る。特殊防衛隊NACを結成させるのであった。
そして疾風のもとにNACの隊員名簿と経歴が渡された
「本当に個性的な隊員が集まったな」
そういい疾風は一番下の名を見ると少し微笑んだ。
その隊員の中に鳳麗央の名があったからである
「さて…新部隊で俺はどこまでやれるんだろうか・・・・・」
少し不安を抱きながら疾風は杖を突きながら宿舎に帰るのであった