ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
EⅮ「Starear」
俺はサトゥルヌス祭りの日、エイラに再開した。
どうやらエイラとサーニャは一時的この502の助っ人として送られたらしい。
夜、湖岸 のほとりにエイラがいた。
「ホゥ…」
吐いた息が白くなる。ペテルブルグの冬は寒い
「ヘクチッ!」
エイラはコートもマフラーもせず出てきたせいか少し寒い。手を吐息で温める
夜空を彩る満天の星と、北国ならではのオーロラを見上げていると、不意にコートが肩にかけられた
「そんな格好だと風邪引くぞエイラ」
私の肩にかけられたのは、疾風がいつも来ている黒色のコートだった
「アンガト…でも、疾風は寒くないのカ?」
「これくらい平気だって」
(疾風・・・絶対強がってる…)
その証拠に疾風の手が若干震えている。私は隙を見て疾風の手を握る
「っ!?///」
「冷たい…やっぱ強がってるじゃナイカ」
「つ、強がってるんじゃない。男の意地だ///」
「強がりと意地のどこが違うって言うんダヨー」
「ぜ、全部だ!」
疾風は顔を赤くして答える
「なんだよそれー!」
数メートル離れた森の中、楽しく話している二人を遠巻きに見ている少女が居た
「・・・・・」
そう、ニパである
(疾風さんのことはサウナでイッルから詳しく聞いたけど、あんな親しいなんて聞いてないぞ)
イッルだって女だ。人なりに恋だってするだろう。でもなぜだが気に食わない。先を越されたからか、それとも…
(・・・・私は嫉妬してるのか?でも、イッルと疾風さんどっちに?……―っな!?///)
彼女の視線の先では、エイラが疾風の抱きついていた
「エ、エエ、エイラっ!?///」
「ヘヘー、こうすれば二人とも暖かいダロー」
そう言いエイラはさらに疾風に抱き着いた
「そ、そうだけど、誰かに見られたら…」
「ナンダ?恥ずかしいのカー?」ニシシ
今度は私が強がってる。ホントは私が恥ずかしくてしょうがない でもそれを押し殺してアプローチする。そうでもしなきゃ、疾風はきっと気づいてくれない
(このヘタレで鈍感な異世界人め♪)ギュー
疾風の胸に顔をうずめる。それはとっても頼もしくて、暖かくて…ずっとこうしていたかった ・・・・
「…ムムムム」
木から覗かせた顔はほんのり上気している
(あ、あれって、イッルが疾風さんに好意を向けてるってことで良いんだよ、ね?)
疾風さんのほうもどこか嬉しそうというか楽しそう 。これでもう決まりだ・・・
二人は互いに惹かれている・・・・
(イッルもうれしそう…)
「あの二人‥‥楽しそうだな」
「疾風君も隅に置けないね~」
「そうですね~」
「菅野!?それにクルピンスキーさんにサーニャさんも!!」
後ろを振り向くとそこには菅野、クルピンスキー、サーニャ、がいた。
「それにしてもあの二人・・・・何か見てるとムズムズするな・・・」
「ナオちゃん。そう言えばナオちゃんの部屋って最近、料理とか恋愛もの本とかが多くなってたけどもしかして疾風君のこと・・・・」
「ば、ばっきゃろーそんなんじゃねえよ!あいつとはただのダチだよ!ダチ!」
「あ、あの・・・サーニャさん。その、疾風さんとイッルって…恋仲なの?」
「あ、それ俺も気になってたんだ」
「僕もだよ」
思い切って聞いてみる。答えを聞くのは怖いけど、真実を知りたかった
「親友以上恋人未満というムズガユイ関係です」
「「「は?」」」
「はたから見れば付き合っているようにしか見えないのに正式に付き合っているわけではない。 お互いが好意を向け合っているのにお互いが一方通行な恋だと思い込んでいる。 とにかく見ててムズガユイ関係です。まぁ、それを遠巻きに見て楽しむの良いんですが…」
…あれ?この人ホントにサーニャさん?
「えっと、サーニャさんは、二人のことどう思ってるの?」
「応援してますよ、二人とも。早くくっついて欲しいですけど、二人の青春を邪魔する真似はしません」
あ、いつものサーニャさんに戻った。でも、サーニャさんの言う通りかもしれない
「そう…」
「ふ~ん」
「なるほどね~」
嫉妬心なんて吹き飛ばせ。旧友の恋路を応援しようではないか
「…戻りましょうか」
「そうだな」
「二人の邪魔はいけないね。行こうニパ君」
「うん」
・・・・・短い恋だったな~。でもこれからはイッルのことを応援しないと!そう思い私たちはその場を後にした。
好きな人と抱き合いながらオーロラを見る。こんな幸せな時間はないだろう
「エイラ・・・・今日だけダカンナ…///」
彼女の台詞を借りて、俺はエイラを抱き返す。
「~♪」ギュー .
告白するなら今なのだろうか…でもなんて言おう。こんな事初めてだから緊張する。
『俺と付き合ってくれ』は普通すぎるし、『お前と一生一緒に飛びたい』でもあと四年ほどであがりだしな・・・・・・恋愛物の小説とか映画とかあまり見たことないから、なんていったら良いかわかんない・・・ここまで来て中々告白できない俺が情けなく思う。
「な、なぁ、エイラ」
言おう、とにかく言おう。今しかない
「あ、えと……その・・・・」
「どうしたんだ?」
「そろそろ、戻らない?」ニコッ
バカか俺はバッカなのか!?またはアホか!ヘタレか!! ここまで来て何やってんだよ!
「ソウダナ。さすがに冷えてきた」パッ
俺の心情など知る由もなく、エイラは俺から離れ、宿舎へと歩き出す。俺もそれに続く
「うん…」
うつむいて軽くため息をつく。すみませんアウロラさん、良い知らせは当分先だ…
「どうした?うつむいたりして」
エイラが俺の顔を覗き込んでくる。顔近いって///
「あ、いやなに、何でもないよ」
「そうか。・・・て、うわぁ!」
覗き込んだ体勢のまま雪道を歩いていたため、エイラがバランスを崩して倒れる
「お、おい!」サッ
あわてて抱えようとするが、支えきれず、
「キャッ!ムグッ」
「ウワッ!ムグッ」
俺がエイラに覆いかぶさる形で倒れこんでしまった それだけならまだ良かった。それだけなら 眼前にあるエイラの顔。驚いたように見開かれている目。唇に感じる暖かくてやわらかい感触… これは・・・
「!?///」
「!?!?///」
二人して顔を真っ赤にしながら後ずさる
(は、はわ、はわわ///)
(いいい、いい、今のって、キ、キス、だよ、ナ…?///)
お互い三メートルほど距離をとり、降り積もった雪の上でへたり込む
「…た、立てるか?///」
俺は意を決して近づき、手を差し伸べる
「う、うん///」
俺の手を取り、立ち上がる。そのまま手をつないで宿舎へ向かう
「…」
その日はお互い床につくまで無言だった 。
「さて、君たちを呼んだのは他でもない・・・」
「あ、あの・・・クルピンスキーさんなんで私たちを集めたんですか?」
クルピンスキーの部屋に雁渕、菅野、ニパ、サーニャがいた。
「それはね、ひかりちゃん。今回集まってもらったのは他でもない。エイラ君と疾風君のことだ」
「え?あの二人がどうしたんですか?二人は付き合ってるんじゃないんですか?」
「いや、それがな雁渕・・・・まだあの二人告白してないんだよ」
「え!?そうなんですかクルピンスキーさん」
「うん。あの二人、あのままじゃ絶対に平行になっちゃんだと思うだよね」
「確かにあのままじゃあいけないな・・・・」
「確かにそう思いますね」
3人はクルピンスキーの言う事に頷いた。
「じゃあ、どうするんだよ」
「任せてよ。僕にいい考えがあるから」
そう自信満々に言うクルピンスキーだった。その後クルピンスキーの言う作戦を聞いた4人は・・・・
「「「「却下!!」」」
「え~いい作戦だと思ったんだけど」
「クルピンスキーの作戦だと下手するとあの二人破局しちまうかもしれない」
「そうですね。」
「私も手伝うよ二人とも」
「わ、私も手伝います!」
「そうだ。3人とも私に考えがあるんだ」
「ん?なんだニパ。あいつの作戦よりいいのか?」
「うん実は・・・・・」
そう言いニパは作戦内容を話した
「確かにあの二人ならその方法しかありませんね」
「確かにな。クルピンスキーよりはいい方法だ」
「じゃあ、さっそくイッルと相談してやろう」
((((おぉー!!)))
「なに?ニパたちが疾風とエイラをくっつけようとしている?」
「はい、ラル隊長」
隊長室ではロスマンがクルピンスキーから聞いたことをラルに話す。
「そうか・・・・あの二人まだ告白していなかったのか・・・」
「隊長は賛成なのですか?」
「二人を引き裂く理由はない。私のことはいいがエイラの姉であるアウロラ大尉はなんて言っている」
「はい、アウロラ大尉が言うには『イッルが決めた男だ別に問題はない』と言っていました」
「そうか・・・・で、ニパたちの作戦とはなんだ?」
「はい、それが・・・」
ロスマンはニパたちが計画している作戦を話す
「なるほど・・・・・確かに奥の手のあの二人なら有効だな。むしろそれしかない。で、却下されたクルピンスキーの作戦はなんだ?」
ロスマンは顔を赤らめて却下された作戦を話すと。ラルも顔を赤らめた。
「確かにその作戦だといろいろとまずいな・・・・・で、クルピンスキーは今どうなっている先生」
「はい。クルピンスキーの処罰は自室にあるワインを全部没収しました」
「そうか・・・・」
翌朝食堂
全員が食事をしていたのだが・・・・
(ナンダこの気まずい状況!)
誰一人喋らない。いや喋れないのだ二人がなんか重い空気をまとってるため。
ちなみに502の人は昨日エイラたちがナニをしたのか知らない
(謝ったほうが良いのかなぁ…)
(疾風怒ってるかナァ…)
(あれ俺のせいだよなぁ…)
(でも、嫌じゃなかった…疾風はどうなんだろう?)
(いや、まぁ…うろたえてるエイラもかわい…ゲホゲホ)
(しかし…疾風もあんな顔するんダナ。ちょっと意外というかかわいかった…ゲフゲフ)
「「はぁ…」 」
(後半から声に出てたことに気づいてない…)
(この二人は…)
(早くこの空気何とかしないとな)
(どうやら今日にも作戦を実行しないとね)
そう考えるニパ、サーニャ、菅野、雁渕だった。
どうやら疾風・エイラくっつき作戦は今夜行われるようだ。
その後疾風とエイラは食事を終え廊下を歩いていた
「な、なぁエイラ」
「にゃ、ナンダ!?」
「その、昨日のあれのことだが…///」
「///」
「えっと、俺が悪かった。お互い、忘れよう///」
「そ、ソウダナ。アレハジコダ///」
「ハハハハ…」
どうやら二人は仲直り……?したらしい。
「エイラ、そう言えば、お前にプレゼントがあるんだ」
「え!?わ、私に!?///」
「ああ、サトゥルヌス祭ではプレゼントできなかったからな。受け取ってくれる?」
「う、うん///」
俺はエイラにプレゼントを渡した
「開けてみな」
「///」
緊張しているのか、震える手でリボンをほどく 中に入っていたのは、
「あ…」
ケースに入った新品のタロットカードだった
「エイラの趣味って言ったら、それだと思って」
「…ありがとう…ありがと、疾風!」
眩しい位の笑みを浮かべ、胸元でタロットケースを抱く。よかった気に入ってくれたみたいだ
「気に入ったみたいで良かった」
エイラは本当にうれしそうな顔でプレゼントを抱いている。するとエイラの右手についている腕輪が光った。
「エイラ。その腕輪、まだ持っていてくれたのか」
「当たり前だよ。疾風が初めてプレゼントしてくれたものだからな」
「そうか・・・・」
それを聞いて俺は少し照れ臭くなった。
「それじゃ、俺、部屋に戻るよ」
「ああ、疾風プレゼントあんがとな」
そう言い俺はエイラと別れた。
「はぁ~疾風にプレゼントもらっちゃたな」
エイラはウキウキしながら廊下を歩いていると後ろから・・・
「エイラ、ちょっとお話が…」
「サーニャそれにニパも!二人ともいつからいたんだよ?」
振り返るとサーニャとニパがいた。
「疾風さんがイッルにプレゼントを渡すあたりから」
つまり最初から覗いていたのである
「エイラは疾風さんにプレゼントあげないの?」
「ウェ!?」
「まさか忘れてたわけじゃ…」
「あぁ、いやその…あげようと思ったゾ?でも、ホラ、何あげたら良いかわかんなくてサ…///」
「そんなの気持ち次第でどうにでもなるだけでしょ!」
「疾風さんはきっと、エイラが選んだものなら何でも喜んでくれるわ」
そしてニパたちはあの作戦を実行することに決めた。そしてエイラに作戦の内容をエイラに話した。
「サ、サーニャ!でもそれって///」
「動かないでエイラ」ガシッ
「これもイッルと疾風さんの為だ」
「ヤ、ヤメ!///」
こうしてエイラは二人にとある場所へと連れてかれた
そして夜・・・とうとう作戦実行の時が来た
「……エイラ」
「ほ、ホントにやるのカ…?」
エイラは顔を赤くして言う
「エイラのためでもあるのよ?」
「で、でも…」
中々実行できないエイラに・・・
「じゃあこういうのはどうだい?」
いつの間にか入って来たのかするピンスキーと菅野がいた
「クルピンスキーさん!いつの間に!」
「で、クルピンスキー一体、何をするんだよ?」
「ふふ・・・これだよ…」
「ン?お酒?」
クルピンスキーが持っていたのはワインだった。実はこの日の為、隠していたのだ。
「ワインですね…これで何を?」
サーニャが首をかしげる
「エイラ君、飲んでみて」
「…はい?」
疾風の自室
「ふぃ~」
部屋に入るや否や、ベッドに倒れこむ
「つっかれた~…」
もぞもぞとわずかに体を動かし、毛布にもぐる
(今日のエイラ、なんていうか、あの笑顔かわいかったな…)
エイラが俺に女の子らしいところを見せたのって……
(何回かあるけど、ほとんど照れた顔とか泣き顔な気がする…)
女の子らしい笑顔を見せてくれたのは数えるほどだったような
(…いつからだっけ、あいつを好きになったの)
気づいたらお互いそばに居たというか。あいつの笑顔を見ると・・・・・ドキドキする
(あいつは、俺のことどう思ってるんだろう)
同僚、戦友、友人…悪い印象は持たれてない…と思う
(悪い印象持たれてたら…キスしたときに殺されてる)
思えばあれがファーストキスだったな… そっと、自分の唇に手を当ててみる。あのときの感触が蘇ってきて…
(ッ///…もう寝よう、寝ちまおう)
毛布をかぶりなおし、寝る体勢になる あれ?目覚ましかけたっけ?と思っていたとき
ガチャッ
「ん?」
部屋のドアが開き、
「コ、コンバンハ?///」モジモジ
全身リボンぐるぐる巻きのエイラが入ってきた 。
廊下
<えっと…うんと…あんと…まぁ、入れや。廊下寒いだろう?
<う、ウン…
<キィィ…パタン
「どうだ?聞こえるか?」
「菅野さん声が大きいですよ」
疾風の部屋のドアに耳を当て、中での会話を盗み聞きする、管野、ニパ、クルピンスキー、サーニャ、雁渕。
サーニャはガラスコップを押し当て、音を拾う
「聞こえるサーニャさん?」ヒソヒソ
「はい…」ヒソヒソ
部屋の中
「えっとまぁ…まず、だ。それはなんだエイラ?」
「り、リボンナンダナ」
「見りゃ分かるよ…それを体に巻きつけてる理由を聞いてるんだ」
「えっと…疾風に、サトゥルヌス祭でプレゼントをあげてなかったナ、って思って」
(まさか…)
「だから、その……わ…私をプレゼントするんダナ!///」
……いや、まぁ…リボンって時点で、予想はしてたけどね?
「…こっち来いよ。リボンほどいてやる」
「あ、え?あぁ、うん…」
俺は手招きし、ベッドの横に座らせる。俺はエイラの後ろに座る
「どうせクルピンスキーにそそのかされたんだろ?お前も年頃の女の子なんだから、少しは恥じらいを持て」
エイラの体に巻きついてリボンの結び目を一つ一つ外していく。誰かに巻いてもらったな、これ ・・・結び方からすると・・・・・サーニャだな。
「ウ~///」
「その、なんだ?気持ちはうれしいけどさ、俺たちはまだ――」
「エイッ!」
「うわぁ!」
俺の言葉をさえぎり、エイラが俺をベッドに押し倒す
「え、あ…え?」
状況が理解できない 。誰か説明を!
「疾風は、私の格好を見て、そういう感情しか浮かばないの…?」
エイラが顔を真っ赤にしながら消えそうな顔で尋ねる。ちょっと呂律がまわってない
「…そういう感情って?」
馬乗りになられ、体の自由が利かない
「だから、恥じらいを持てとか、そういう、欲の無いというか…保護者みたいな感情」
エイラの顔がドンドン赤くなっていく。話すたびに俺の顔にかかる吐息は酒の匂いを帯びていた
(こいつ…そそのかされただけじゃなくて酒も盛られたのか!)
恐らくクルピンスキーの仕業だな。
「ナァ…私じゃダメか…?」
何言ってるか分かってるのか……でも…
「はぁ……酔ってるなら別に言っても良いかな」
「フエ?」
普段のエイラには、絶対に面と向かって言えない事
「エイラ…」
体をゆっくり起こす。エイラが俺の上から退き、お互いベッドの上で向かい合う
「…?///」
心臓が高鳴り、顔が赤くなるのが自分でも分かった 。でもわかる俺は・・・・
「エイラ…俺は…」
エイラの肩に手を置き、顔を少し近づける
「エイラのことが好きだ」
「フニュッ!?///」
目を見開き、顔をもっと真っ赤にして驚いた顔をする
「分かってるだろうけど、一人の異性として、エイラのことが好きだ」
「はわ、はわわ…///」
「できるなら、戦争が終わったとしても、お互いあがりを迎えたとしても、ずっと一緒に居たい」
少ないボキャブラリーから言葉を選び、必死に自分の思いを告げる
「えっと…あぅ…///」
…といっても、酔ってる相手に告白なんてな…
「朝起きて、このことを覚えていたら、返事を聞かせて欲しい」
きっと覚えてないだろうけど… それでも俺は・・・
「それじゃ、おやすみ…早く寝ろよ」
体を横にし、毛布をかぶり、ベッドにもぐる
(何やってんだろうな、俺…)
恥ずかしさと虚しさにさいなまれていた時、
モゾモゾ
「…え・・・え!?///」
エイラが俺のベッドに入ってきて俺の背中に抱き着いた。
「あの…エイラ、さん?」
「…知ってるか疾風?私は未来予知の魔法が使えるんダ」
と、突然何を?
「えっと、うん、知ってる…」
「じゃあ、これは知ってるか?・・・・・・・・私はお酒に強いんだ」
「?………――ッ!!///」
言葉の意味を理解し、寝返りを打ってエイラのほうを向く
「お前ホントは酔ってなかったのかぁっ!!///」
恥ずかしい!ものすごく恥ずかしい!!酔ってるものだと思い込んで好きな女の子に告白!?笑い話じゃねぇか! 穴があったら入りたい!!
「酔ってることにして、普段は聞けないことを聞き出してこいって、クルピンスキーたちに言われたんだ」
「あのニセ伯爵め~…///」
「まさか…告白されるとは思わなかったけどナ///」
「っ//////」
顔がすごい勢いで赤くなっていく。たぶん耳まで真っ赤
「ナァ、疾風…答えは朝に、って言ったよナ?」
「あ、ああ…」
「今答えちゃ、ダメか?///」
「え?///」
頬を赤らめ、上目遣いで聞いてくる
「えっと…」
俺の肩にエイラの手が置かれる
「こ、これが、私の答えだ…///」
二人の顔がゆっくりと近づいていく お互いの心臓がドクンッドクンッと音を立てる
「エイラ…」
「疾風…」
無意識的に目を瞑る。そして・・・・・暗闇の中で、二人の唇が重なった…
翌朝
「…ん」
窓から差し込む光で目が覚める
「う~ん…」
「あ…」
そうだ、結局一緒のベッドで寝たんだった… 一瞬エイラを起こしてしまったかと思ったが、俺の胸に顔をうずめて寝息を立てている つまりは二人で抱き合っている体勢だ。狭いし寒いので必然的にこうなる
「ン……疾風…」
「…///」
昨夜のことを思い出してまた顔が赤くなる 一線は越えてない?大丈夫だ。大人のキスまでだ。
(昨日のエイラは、なんというか、強引だったな)
いつものヘタレは何処へやら …ん?ちょっと待て。酒に酔ったふりをしていろいろ聞き出そうっつってたよな?
(酒に酔ったふりって時点でヘタレじゃん…)
まぁ、彼女なりにがんばったんだろう
「エイラ…」
「ん…」
そっと抱き寄せ、もっと密着する形になる
(暖かい…)
この暖かさ…絶対に忘れない。絶対に…離さない。離すもんか
今日から俺たちは・・・・・恋人だ
翌日、食堂でブレイクウィッチーズに冷やかされたのは言うまでもない。
次回「謎の少女」