ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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挿入曲「悪魔のショッカー」





第220話「Neuroi Shocker」

第724土防衛隊NAC基地。疾風少佐の私室。午前2時25分

 

厳重な警備。そして本土より離れた島にあるこの基地に一人の来客が音もなく基地に潜入した。その侵入者は。疾風の部屋に音もなく侵入した。サプレッサー付きのワルサーと絞殺用のワイヤーで武装したその人影は、布団をかぶって寝ている疾風のこめかみに銃口を突き付けるとひそめた声で囁きかけた

 

「ここは警備が甘い」

 

「そうと言えるか?」

 

黒い影の背後で声がした。いつの間にかそこに立っていた人物は影の脇腹にワルサーを押し当てる

 

「ふ…またもや出し抜かれていたとは少佐」

 

黒い影は笑みを浮かべ、両手を上げると

 

「!」

 

振り返りざまに足払いをかけ、バランスを崩しかけた人物から銃を奪おうとしたが

 

「…甘い!」

 

「!}

 

その人物が持っていた杖で逆にその影がバランスを崩し、その影に拳銃を向けるのだった

 

「俺を暗殺するのはまだまだだな?キーラさん」

 

「ふっ・・・・そのようだ」

 

影・・・・・かつてクリス・キーラと名乗っていた女工作員はそう軽く笑い、銃を突きつける人物を見る

 

「まさかベッドで寝ているのは枕で偽装したもので本命はドアの後ろに隠れていたとはな・・・・・さすがだ疾風少佐」

 

と、その人物。疾風に言う

 

「元の世界でもいろいろと命狙われることがあったからな。経験だ。経験。それより、そんなこそこそ入らないで堂々と入ったらどうだ?基地に入るためのパスは渡しているはずだが?」

 

「持っているさ…だが私はあくまで影の存在であり、個々の正式な隊員ではない。それにこのやり方の方が燃えるんでね?」

 

「・・・・で、なにか掴んだのか?それとコーヒーは飲むか?」

 

「いただくよ・・・・ああ。まあ例の組織についてだな」

 

疾風の言葉にキーラは頷き。疾風は私室にある小型のコーヒーサイフォンでコーヒーを作りながらキーラと話をする

 

「・・・・・ショッカーか」

 

疾風がそう訊くとキーラは来客用のソファーに座り足を組む

 

「ああ。まあ厳密に言えばネウロイと共同しているから正式にはネウロイショッカー・・・・『ネウショッカー』というべきだな」

 

「ゲルショッカーみたいなネーミングだな」

 

「なんだそれは?」

 

「いや、こっちの話だ。・・・・それでその組織がどうした?」

 

疾風は二人分のコーヒーをマグカップに入れ、机に置くとキーラはマグカップを持ちコーヒーを一口飲む

 

「・・・・近々、ショッカーの最高幹部の一人が着任するという情報を手に入れた」

 

「何?最高幹部?」

 

「ああ・・・・ショッカー・・・ネウショッカーの扶桑攻撃はネウロイ部隊は少佐たちが・・・・人間により工作は私がいつも食い止め撃退して始末している。そこでしびれを切らした首領・・・・ヤプールの奴が外国支部にいる一人の大幹部を呼び寄せた」

 

「それで・・・・その大幹部の名は・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネウショッカーアジト

 

ここはネウショッカー・・・・硫黄島にある巣の中のアジトでは元ウィッチの工作員がそわそわしていた

 

「貴様ら!何をビクついている!!我ショッカーの工作員と同胞のネウロイがいれば扶桑の攻略など・・・・・」

 

「首領の命令でありまして」

 

ビクつく工作員にリーダー格の工作員がそう檄を飛ばすと、一人の工作員が答える

 

「首領から?」

 

「はっ!ゾル大佐が扶桑支部総指揮官として中近東支部から派遣されたそうです!」

 

「ゾル大佐!!ショッカーの中で最大の実権を持つというゾル大佐がっ!?」

 

部下の言葉を聞き、リーダも顔色を変え頭を悩ませるのだった。

 

そして廊下ではコツコツ、と靴音が聞こえる。ショッカーウィッチ(工作員)は不動の姿勢を取りその人物を見る。その女性はカールスラント空軍の軍服と軍帽をかぶり乗馬用の鞭を持った人物だった。そして特徴的だったのが片目に眼帯をしていてまさに軍人と言わしめるような出で立ちだ。

そしてその女性が一人の工作員を見ると持っていた鞭でいきなり彼女を叩くと

 

「服装が乱れている!!」

 

と工作員に一喝すると確かにベルトの位置がずれ服装に皺ができていた

指摘された工作員が慌ててベルトを治し服装を整える

 

「服装の弛みは精神が弛んでいる証拠だ!私が配属になった以上弛みは許さん!」

 

「あ、あぁ…」

 

「返事は!!」

 

「は…はい!!」

 

返事をするとゾル大佐は鞭をしまい指令室へと向かう。それを見た工作員が

 

「・・・・あれがゾル大佐・・・・」

 

そう呟くのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

場所は戻り疾風の私室

 

「ゾル大佐?」

 

「ああ・・・・バイオレット・イイノデビッチ・ゾル。ショッカー中近東支部支部長であり、元カールスラント空軍大佐・・・・軍にいたころは『ウィッチは兵士であって、捨て駒。消耗品類の兵器にあらず』という信条で活動し、指導をを受けたウィッチたちの信頼も厚かった。教官時の教え子の中にはエディータ・ロスマンや君の義姉。ゲルトルート・バルクホルンもいたそうだ。そしてかつてはグンドュラ。ラルの上官でもあったらしい・・・・・・これは軍時代の大佐の写真だ」

 

そう言いキーラはモノクロの写真を疾風に渡す

【挿絵表示】

 

 

「一件、厳しいが優しそうな人物と見えるが…なぜ悪の道に入った?」

 

「動機はカールスラント撤退戦での時だ。詳しい事情は分からんが、軍が自身の部隊を見捨て、その間に自分を残して仲間や部下は戦死。彼女も片目を失明し、その後、軍に濡れ衣を着せられ、獄中で自決したということになっているらしい・・・・・・調べたがそれしかわからなかった」

 

「それで軍を…人間を憎み。ショッカーに?」

 

「恐らくね・・・・私も似たような経緯があったがそれが理由とまでは断言できないよ」

 

肩をすくめコーヒーを飲むキーラ。

 

「奴は破壊工作を得意としているうえ、元軍人でありウィッチなうえ指揮能力も高い・・・・今までの破壊作戦や殺人作戦とは違う戦法を取ってくる。十分気を付けた方がいいぞ少佐」

 

「ああ・・・心に留めておくよ」

 

「‥‥‥それよりも少佐。なんでもこの基地にかの501の宮藤芳佳がいるらしいな?」

 

「ああ。今は軍医の永琳先生の助手としてここに配属されている」

 

「ほぉ?あの501のエースが軍医として・・・・ね」

 

「もともと彼女は医者志望者だ。501に入ったのも坂本少佐や彼女の話によれば成り行きだそうだ・・・・」

 

「成り行きで、ガリア、ヴェネチアを救う英雄になるとは末恐ろしい娘だ。宮藤博士の娘とい射たところか・・・・」

 

「お前、宮藤のこと調べたのか?」

 

「彼女はいろいろと有名だったからね・・・・・嫌でも情報が入る。さてと少佐。私はこれぐらいにするよ。コーヒーごちそうになった」

 

「行くのか?」

 

「ああ…こう見えて私もいろいろと忙しい身なので」

 

と軽くウィンクするとキーラは立ち上がる。

 

「ああ・・そうそう」

 

キーラは懐を探り、取り出したのは一枚の手紙だ

 

「これは?」

 

「ペテルブルクから君からのラブレターさ。寝る前に読むと言い」

 

疾風の質問にキーラは笑って手渡す。そしてキーラは音もなく部屋を出ていくのだった。

そして部屋に残された疾風は手紙の封を切り中身を見る。手紙はスオムス語で書かれていた。だが疾風は少しの間スオムスにいたため、スオムス語は読めた。差出人はエイラだった

内容は『無事に帰ってきて』とか『また一緒に空を飛びたい』とかアイのことやサーニャのことなどいろんなことが書かれていた。

そして最後の部分だけ、塗りつぶされた痕があった

疾風は照明で透かし、見てみると『愛してる』と書かれてあった。

恐らく書いたはいいもののの恥ずかしくて塗りつぶしたんだろう

 

「(まあエイラらしいな・・・・)」

 

思わず笑みを浮かべる疾風。ずっと彼女のことを想う疾風は一刻も早く扶桑での事件を終わらせ愛する家族のもとに帰る決心をする

 

「さて…返事を書かないとな・・・・あ、昨日来た義姉さんの手紙も返事を書かないと・・・やれやれ寝る前に仕事ができたな」

 

そう言いつつも、嬉しそうな笑みで椅子に座り、返信用の手紙を書き始めるのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネウショッカーアジト

 

『では準備はいいな!ゾル大佐!!』

 

ショッカーのエンブレムである鷲像の胸のランプが光、点滅するのと同時にヤプールの声が響くと、指令室にいるゾルは

 

「お任せを首領・・・・・このゾルの力。腕前存分に振るいましょう」

 




ゾル大佐の元ネタはもちろん初代仮面ライダーのゾル大佐。
ゾル大佐の設定では、ナチスドイツの軍人だった経歴がありますので、SW世界にも元ウィッチとして登場させました
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