ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
宮部と共に夜間哨戒をすることにした疾風。格納庫ではナツオ整備長以下整備員が、宮部のジェットストライカーを用意し、そして疾風の乗る零式艦上戦闘機が、いつでも出れる状態に準備していた。
「宮部大尉、疾風少佐。いつでも出せるぜ」
「すまないナツオさん。では行ってまいります。少佐。先に出ます」
「ああ、俺も後から行く」
そう言い宮部は、ジェットストライカーを履き、使い魔を発動させると99式13ミリ機関銃を持ち、先に出動した。
そして疾風もゼロ戦に乗ろうとすると
「ああ、少佐」
「ン?どうしたナツオさん?」
ナツオが呼び止め、疾風が振り向くと、ナツオはゆっくりと近づき
「さっき、おおとり軍曹から聞いたが、準備はよろしいそうだ。あとで無線で確認しな」
「そうか。わかった。じゃあ、この哨戒が終わったら始めると言ってくれ」
「おう、じゃ行ってきな」
何やら意味ありげな会話をする。二人、そして疾風はコックピットに乗り、エンジンを発動させる。そして疾風は胸ポケットから一枚の写真を取り出す
それはエイラやアイたちと別れる前に撮った写真だった。
その写真を見て微笑むと、疾風は再び写真を胸ポケットにしまった
「出ます!」
疾風はそう言うと整備員たちが車輪止めを外し、疾風のゼロ戦は発進するのであった
暗い闇夜の中、月が優しくあたりを照らすこの世界に一人のウィッチと一機の戦闘機が飛んでいた。
「異常はなさそうですね・・・・」
「ああ・・・・今日はやけに静かだ。まあネウロイもこの頃、出撃続きだったから、今日は休みでも取っているのかな?」
「フフ…御冗談を」
そんな話をしながら二人は哨戒をしている。そんな中、宮部はあたりをきょろきょろしながらあたりを警戒している。
月が出ているとはいえ、暗闇の中に違いない、しかもネウロイの体は黒いため黒色の体が闇夜に溶け込むため、奇襲を警戒しての行動だった。
だが、警戒をしているのは宮部だけではない。疾風も機体を反転させ、背面飛行をし、飛行機の死角ともいえるところを見えるように飛んでいた
そんな警戒態勢を敷きながら数時間、次第に二人はいろいろ雑談するようになっていた。
「そうですか・・・少佐はガリアでの戦いで足を」
「ああ…ちょっと無茶をしてな。扶桑に来たのは、まあ扶桑で共感をしてくれと言う依頼だったんだけどな」
本当は彼がい世界人であるかの確認するための呼び出しだということは極秘のため、話さなかった
「宮部さんは扶桑に戻る前は・・・・」
「ええ…欧州のカールスラント国境付近にいました」
「カールスラント!?」
カールスラント。疾風の世界でのドイツであり、疾風の義姉。バルクホルンの故郷である。現在は過激派ネウロイ。ジブリールの占領下にある
「はい。私たちのいた部隊はカールスラント奪還のための威力偵察として出撃したんです・・・・ですがその地域にいるネウロイが私たちの想像よりもはるかに強力で、結局生き残ったのは私だけでした・・・・その戦いで負傷し、ヘルウェティアで養成していたのですが急遽、上から扶桑に戻れと言われまして」
「NACの副隊長に・・・と?」
「はい…ですが私は役に立ってないみたいです・・・・最初の戦いでも守り切れなかった・・・・次の戦いでも負傷者を出してしまいました・・・」
「宮部さん・・・・」
「私よりも向いている副隊長がいるんじゃないかって思うんです…今からでも上に上伸して、別の方に交代を・・・・」
「そこまでです宮部さん」
宮部の言葉を疾風は止める
「君の実力は確かなものだし、私は君以外副隊長にぴったりの人はいないと思っている。それに負傷者は出しても死者は出していない。それに森中尉も言っていたよ「自分とは違って冷静で、的確な指示を出している頼りな副隊長」ってね」
「森さんが・・・・」
「それと宮部さん。少し通信をオープンにするから、少し黙って聞いてくれないかな?」
「え?」
疾風の言葉に宮部は少しきょとんとした表情をすると、疾風は通信をオンにし、
「あ~こちら疾風。こちら疾風。NAC基地応答せよ。NAC基地応答せよ。」
『はい。こちらNAC基地。どうぞ』
無線から、麗央の声が聞こえる
「こちらは異常なし、そちらの進行状況はどうですかオーバー?」
『あ、はい。何とか順調にやっています。先ほど鈴仙さんがシフォンケーキを作っている最中です』
『わわっ!魂魄さん何してるんですか!!?』
『ですので卵を割ろうかと・・・・』
『だからって刀で切ろうとしないでください!危ないですよ!?」
通信の向こうから、宮藤と妖夢と椛の声が響き
『ン~~~!このクリーム美味しいね~』
『ちょっと森さん!そんな堂々とつまみ食いしないでください!!』
『それ、デコレーションする予定のクリームなんですから!』
と、今度は森と鈴仙と虹野の声が響いた
『と・・・というわけで紹介任務が終わったら早めに帰ってきてくださいね隊長』
「了解だ。では通信終了。オーバー」
そう言うと疾風は通信を切るのだった
「隊長・・・いまのって」
「ああ・・・宮部さん。今日は君の誕生日だって聞いてね。それで今夜、誕生日パーティーをしようとみんなで準備していたんだ。ちなみにこれはサプライズだから基地に戻ったら、きちんと驚いてくれよ」
「それでみんな、よそよそしかったのね」
「ああ。だからそんな顔をするな。君は自信をもっていけばいいんだ。君の実力なら守れるよ」
そう言い優しい笑みを媚び思想話す疾風
「隊長・・・フフ…そうですね。今度こそ私は守って見せます」
「ああ、その意気だ」
宮部はコックピットの風防越しで話す、疾風のその笑顔に宮部は思わず赤面した
「・・・・もう少し早く隊長と出会いたかったです…そうすれば・・・」
「ん?何か言ったか?宮部さん?」
「いいえ。なんでもありません」
「変な人だ‥・・・」
と疾風は首を傾げようとしたとき
「「っ!!」」
休に二人の目つきが変わり正面を見る
「隊長・・・・」
「ああ…お客さんのお出ましのようだな!」
二人は何かの気配を察し、そう言った瞬間。雲海の中から一機の中型ネウロイが飛び出してきた
「ネウロイ!」
「どうやら哨戒に出ていたのは俺たちだけじゃなかったみたいだな」
そう言うや否やネウロイは、疾風の乗るゼロ戦へと襲い掛かりビームを放つ。ウィッチよりも戦闘機の方が落としやすいと思ったのだろう
だが、零戦はまるで木の葉のごとくひょいひょいと躱す。相手が普通の戦闘機乗りなら堕ちていたかもしれない。ただそのネウロイが相手にしたのは、元の世界の戦争で多くの敵機を撃墜し、そしてこの世界では多くのネウロイを撃墜したもはや超ベテランともいえる百戦錬磨の強者だ
「簡単に勝てると思うな!」
そう言うと疾風は操縦桿を弾き、零戦は素早く宙返りし、20ミリ機関砲をネウロイにぶっ放す。そしてその弾丸はネウロイの装甲を削り、コアが見えた
「宮部さん!今だ!!」
疾風がそういう。そう疾風はただの囮だった。疾風に夢中になったネウロイは周囲の警戒を怠った。その瞬間、宮部は無防備になったネウロイに急接近し、機銃をコアに向けて発射する。その瞬間、弾丸がコアを貫き、コアが砕け散り、ネウロイは白い破片となって粉々に砕け散るのであった
「見事です宮部さん」
「いえ、隊長が気を引き付けてくれたおかげです。さて帰りましょうか。みんなを待たせたら悪いですから」
月夜に照らされ、微笑みながらそういう宮部に疾風は一瞬、見惚れた。
もし彼が、エイラに出会わなかったら・・・・
「(いやいや…何を考えているんだ俺は・・・)」
「隊長?」
「いやなんでもない。そうだな帰るか」
そう言い二人は基地に帰還するのであった
NAC基地
「「「「かんぱぁーい!!!!」」」」
基地に戻ったのち、疾風たちガーディアンウィッチーズのメンバーはささやかなパーティーを開いた
「え~そんなわけで、今夜は宮部副隊長の誕生日パーティーを行いたいと思います」
麗央の号令で皆は乾杯をする
「宮部さん。誕生日おめでとう」
疾風はグラスを宮部に向けて彼女を祝う
「隊長、皆さん。ありがとうございます。私、こんなに祝ってもらうの初めてで…本当に嬉しいです」
宮部は涙ぐんで嬉しそうに言う、皆がケーキやジュースを飲み楽しくやっていた
「それにしてもこのケーキ美味しいですね!」
「でも大変でしたよ。なかなか進まなくて、森さんに至っては妻食いするし、妖夢さんは刀で材料を切ろうとしたり」
「いや~すまんすまん」
「面目ありません・・・・」
森は悪びれない笑顔で謝り、妖夢は少し落ち込んだ表情で謝る
「まあ、宮藤さんのおかげで結構進みましたが」
「ほお?さすがだな宮藤」
「えへへ・・・・私はできることしただけだから」
疾風の言葉に宮藤は嬉しそうに言う、すると、虹野が
「あの・・・少佐?」
「ん?どうした?」
「あそこにいる人は・・・・・」
と部屋の端っこを指さすと・・・・
「なんと・・・・まさかこの世界でラーメンが食べれるとは・・・この醤油味の味、このコク・・・間違いなく本物だ。疾風君は軍隊を引退をしたらラーメン屋になってほしいな。そうすれば毎日・・・・」
と、ぶつぶつ言いながらこの世界にないラーメンをすすり感激の顔をする扶桑海軍の制服をきた男性が座っていた
「ああ・・あの人は、まあ、客人だ。あまり気にしなくていい」
「は・・・はぁ?」
疾風の言葉に虹野が首をかしげる。その人物は間違いなく茅場中将であった。ラーメンができた十疾風の知らせを受けてやって来たというわけだ。
と、まあ、宮部さんの誕生日パーティは大成功に終わるのであった
疾風はその様子を見て微笑み
「(エイラやアイにも見せてやりたかったな・・・二人ともペテルブルグで無事にしているだろうか・・・・)」
ペテルブルグ、502統合戦闘航空団「ブレイブウィッチーズ」基地
「ア~イちゃん。綺麗なお花持ってきたよ~」
「わ~クルピンスキーお姉ちゃん。ありがとう」
一方地球の反対側のペテルブルグでは、疾風とエイラの娘であるアイがクルピンスキーに花束をプレゼントされて嬉しそうに受け取っていた
「本当にアイちゃんは可愛いね~」
「あっ!クルピンスキーお姉ちゃん底穴が開いて躓きやすくなっているよ?」
「え?うわっ!?」
「クルピンスキーお姉ちゃん危ない!!」
「ユーティライネン中尉は夜間哨戒から戻って寝ているのか?」
「はい。」
廊下ではラㇽ少佐とサーシャが歩いていた
「そうか・・・では起きるまでアイの面倒は・・・・」
「隊長はだめですよ」
「まだ何も言っていないぞ?」
「隊長はすぐにアイちゃんを甘やかすじゃないですか?それに今日はたまった書類を片付けてください」
「別にいいではないか?厳しいだけが教育ではないぞ?」
「甘やかしすぎるのも教育によくありません。今日は私が面倒見ますので」
「お前もどっちかと言うと甘やかす方だろ?」
と、会話しながらアイの部屋に付き
「アイ。入るぞ」
そう言いラルは部屋に入るのだが、ラルとサーシャは固まった。なぜなら・・・・・
「あ・・・少佐…サーシャちゃん…これは・・・」
そこにはクルピンスキーが躓いて、アイに覆いかぶさり、アイはクルピンスキーが倒れないように支えているのだが、他の人が見れば、クルピンスキーアイをベッドに押し倒している姿だった。
その姿を見た二人の瞳はハイライトオフになり
「・・・・ポクルイーシキン大尉」
「はい少佐?」
「あれは何に見える?」
「はい。クルピンスキー中尉がアイを押し倒しています」
「・・・・・・・よし、処刑しろ」
「違うんです誤解です!!!!!」
と、まあこんな騒ぎがあったとかなかったとか・・・・・