ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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追撃してくるネウロイ100に対し立ち向かうは疾風1人・・・・ついに世界最強っと言われた戦闘機乗りである疾風が過激派ネウロイを相手に大暴れする。

OP「IGNITE 」

ED「Los! Los! Los! 」



第36話「Ride of the Valkyries」

穏健派ネウロイとのコミュニケーションを図る『トラヤヌス作戦は』成功しそうに思えた。

だがしかし、そこへ過激派のネウロイが集まった大きな巣が現れ、作戦は失敗。急遽任務はコミュニケーションから穏健派ネウロイの保護に代わり、疾風はアイと穏健派である人型ネウロイを連れて基地に向かい504のウィッチたちは撤退しつつもその殿に出る。

100機以上彼女たちを追撃してくるネウロイ。そして仲間が次々と負傷する中、彼女たちは必死にネウロイと戦う。すると一筋のネウロイのビームがアンジェラにあたりそうになった時、とっさに誰かがそのビームを刀で切り裂き彼女を守った。

その人物とはネウロイを保護し安全な場所である504の基地に向かっていた疾風であった。

 

 

「どうやら間に合ったようですね」

 

「疾風大尉!?なぜおまえがここにいる!?あのネウロイやアイはどうしたんだ!」

 

アンジェラがすごい剣幕で疾風に言う。それはそうだ。疾風は人型ネウロイを保護して504の基地に向かっていたはずなのだから

 

「大丈夫です、二人なら基地にいるドッリオ少佐に預け保護してもらいました」

 

「そう言うことじゃないわ大尉!なんで危険を承知であなたはここに戻ってきたの!?」

 

竹井も少し怒っているような声でそう言う。なぜ俺はここに戻ってきたか?そんなの決まっているだろう

 

「仲間が傷つきながら戦っているのに、俺だけが安全な場所にいるわけにはいかない。それに俺はもう、誰一人仲間を失いたくない。俺が生きている限り絶対に仲間を死にさせやしない!!」

 

そう、疾風は力強い声でで竹井たちに言う。疾風はあの戦争で姉や敬愛する先輩に副官だった杉田曹長。あの激戦の中多くの仲間を失った。だからこそ疾風はここに戻ってきたのだ。

疾風は刀をしまい三式機銃に持ち替える。

 

「竹井大尉。殿は俺がやる。その隙に基地に向かって撤退してください」

 

「なっ!無理です疾風大尉!100機以上相手にあなた一人では太刀打ちできません!」

 

「なぁに。大丈夫だ。伊達に『レッドファイター』なんて呼ばれたわけじゃない。」

 

「しかし」

 

「安心してください。まだ死ぬつもりはありません。俺には大切な家族がいますので・・・・・・・それに竹井大尉ここからは・・・・・・」

 

と、疾風が目をつぶりそして・・・・・

 

「俺の戦場だ・・・・」

 

目を見開いたのと同時に彼の身体からすさまじい殺気があふれ出し、疾風の髪がざわざわと揺れる。この殺気は人同士の血と血で洗う殺戮の戦場を経験した疾風だからこそ出せるのだ。竹井たちも生まれて初めて感じた疾風の殺気に驚く

 

「(な、何だ…これは)」

 

「(な、なんてすさまじい殺気・・・・本当にあれが疾風大尉なのか?)」

 

「(ふ、震えが止まらない)」

 

「(こいつ・・・かなりの修羅場を超えている)」

 

いつも優しい感じの彼が放つ殺気に504のウィッチたちが震えあがる

 

「(な、何なのこの殺気は・・・・どこからあんなのが出せるのよ・・・)わ、わかったわ大尉。全機今のうちに撤退!!……大尉、私達が来るまで絶対生き残ってて下さい」

 

そう言い竹井たち504のウィッチたちは疾風がネウロイたちを相手にしている隙にこの空戦空域を脱出するのだった。

 

「さて・・・・ほかの奴らはいなくなったことだし、おっぱじめるか」

 

そう言い疾風は懐からこの世界に来る前からずっと持っていたスマホ(使う機会がほとんどなくしまいっぱなしだったが)を取り出し、とある曲を流す。

その曲のタイトルは「 Ride of the Valkyries(ワルキューレの騎行)」だ。

この曲は疾風が343航空隊の戦闘機部隊、戦闘501「抜刀隊」隊長に任命されて、初出撃の時、敵の爆撃機を迎撃に出撃したときに流した時の音楽なのだ。

 

「さて、ネウロイども。今からお前らに本当の戦争ってものを教えてやる」

 

疾風がそう言った瞬間、ネウロイたちは疾風に襲い掛かり疾風は固有魔法である弾道予測で次々とかわし三式十三㎜機銃の照準を敵に合わせて撃つ。疾風に襲い掛かった四機のネウロイは十三ミリ機銃弾を喰らって爆散する。

それを見たネウロイたちが一瞬怯み、疾風はその隙にネウロイに近づき機銃を撃ち続ける。

 

ダダダダダダっ!

 

高初速の13㎜機銃の弾丸がネウロイにあたりあるものは大破しあるものはコアを砕かれ爆散する。ネウロイたちはどんどん数を増やし、彼にありったけのビームをお見舞いさせる。しかし彼は弾道予測で次々と避ける無論エイラほどの回避能力は高くなく、たまにビームが彼の頬や足に掠るときがある。だが疾風はそんなのお構いなしに接近し攻撃をする。

 

「こんな攻撃、ナチスの新武装親衛隊率いる空軍の連中に比べればぜんぜん怖くないぜっ!!」

 

今の疾風はウィザードとしての彼ではなく、かつて元の世界で敵に恐れられた最強の戦闘機乗り『レッドファイター』として戦っているのだった。

三式機銃の弾丸が切れたとき、疾風はその銃床でネウロイを殴って撃破したりした。そして一機のネウロイが向かってくると疾風は得意の空戦伎『燕返し』でよけ、そして避けている最中、腰にあるホルスターからワルサーP38を取り出し魔法力を加えてそのネウロイに向けて9ミリパラベラム弾を叩き込む。

そしてワルサーの弾が尽きると今度は自分の愛刀である薩摩太刀でネウロイを切り裂くのだった。だが、ネウロイは次々と撤退しているウィッチを追撃しようとするが疾風がそこに立ちふさがっているため通れない。ネウロイたちは疾風に集中攻撃をするが疾風は刀でそれを斬り裂いて、ネウロイを攻撃する

 

「まだ、まだ、これからだぁ!!」

 

そう叫び疾風は追撃してくるネウロイの集団へと突っ込むのだった。

 

 

 

 

 

 

一方そのころ竹井たちは基地にいったん戻り装備を整えて、動けるウィッチ3人を率いて疾風のところへ向かっていた。

 

「急がないと、彼が危ないわ」

 

「待って醇子。助けるにしても、この人数じゃ・・・・」

 

「わかってるわ。でも救出くらいはできるわ」

 

そう言い竹井たちは疾風のところに急いで向かう。しばらくして彼女たちは疾風のいる空戦空域にたどり着く

 

「見えたわ。・・・・・・っ!?」

 

 

だが竹井たちがそこについてみたものは・・・・

そこには確かに疾風がいた。そしてその周りには白い破片が舞い散っていた。

 

「ネウロイがいない・・・・まさか彼一人で・・・・・」

 

竹井がそう言うと、疾風はすべての魔法力を使い果たしたのかゆっくりと落下し始めた。

 

「っ!?」

 

「いけないっ!」

 

竹井はすぐに急降下し落下する疾風を受け止めた

 

「疾風大尉。しっかりしてください大尉!」

 

竹井は疾風に声をかける疾風の身体はスリ傷だらけだった。しかし当の疾風は・・・・・

 

「す~す~す~zzz」

 

寝息を立てて寝ていた。

 

「ね、ねえ醇子・・・・・彼、寝ているな」

 

「そ、そうね・・・・」

 

ドミニカの言葉に醇子は苦笑しそう言う。

 

「とにかく連れて帰りましょ」

 

「ああ、それにしてもたった一人で100機以上のネウロイを倒すなんてな・・・彼が味方で本当によかったよ」

 

「ええ、彼がもしネウロイだったら敵わなかったでしょうね」

 

「それにしても彼強すぎるでしょ。こんな可愛い寝顔なのに」

 

「そうね・・・・まだ16歳の子供なのにね・・・・」

 

そして竹井たちは疾風を背負って504の基地へと帰るのだった。

 

 

 




次回は穏健派の人型ネウロイと疾風、504アダルターウィッチーズの話し合いです。
次回もお楽しみに

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