ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「Los! Los! Los! 」
早朝、基地上空
「ふあぁ~」
夜間偵察を終え俺は基地へと戻る。なんで俺が夜間偵察をしたかというと今日は俺が当番だったからだ。まあ、そんなことはさておき俺は滑走路へと着陸を始める。すると・・・
『疾風大尉。お疲れさん。眠そうだな』
「そら眠いよ……ふぁぁ」
管制塔から無線が入り俺はあくびをしながらそう答える。因みに話しているのはスオムス義勇軍に所属していた時のあの管制塔の奴だ。
『今日は予報によると襲撃はなさそうだ。ゆっくり休め』
「そうする…」
『・・・・で、どうなんだよ?』
「どうってなんだよ?」
『ほらお前の嫁さんっていうか・・・・エイラ中尉のことだよ』
「まだ結婚していないがな…‥で、エイラがどうしたんだよ?」
『いやさ~お前のことだからxxでもしてるかと思ってさ~』
「…おっと手が滑った#」
『銃口こっちに向けないで、双眼鏡越しでも怖いから』
「まったく…俺とエイラはまだそこまで行ってねえよ」
『まったく。大尉は奥の手ですね』
「ほっとけ」
俺はあきれながら着陸した。すると頭上から飛行機音がした。上を見るとあれは…ロマーニャで見た輸送機だな。
『おい管制塔。今日は誰か客でも来るのか?』
『さあ、なんでも新しいウィッチが501に着任するみたいだぞ?』
「ウィッチ?どこからだ?」
『さあ?なんでもカールスラント出身のウィッチだって聞いたが?』
「そうか・・・」
俺は離陸する輸送機を見るのだった。なんだろう・・・・なんだかあの輸送機から何かを感じる・・・・そんなことを思いながら俺は眠たい目をこすりながら基地へと向かうのだった。
隊長室
「今日ね美緒。新人のウィッチが来る日は」
「ああ、アンナさんが推薦してくれたウィッチだ。どんなのが来るのが楽しみだ」
「そうね。」
と、ミーナはアンナが書いた派遣するウィッチの簡単なプロフィールを見ていた。
コンコン
と、ドアからノックがする
「どうやら来たようね。・・・・・・どうぞ」
『失礼します』
ミーナがそう言うとドアが開きそこから黒い軍服を着た金髪の少女が入ってきた。
「あなたがアンナさんが推薦するウィッチかしら?」
「はい。エミリア・ハルトマンっと言います」
「は、ハルトマン?」
「どうかしたのですか?」
「いや・・・うちの隊にもエーリカ・ハルトマンという名のウィッチがいてな。もしかして親戚か?」
「いえ、違います」
「そうか・・・・・」
するとエミリアはにやっと笑い
「それよりここに
「「っ!?」」
その言葉にミーナと坂本は驚く
「あなた…なんで疾風さんのことを?」
「知ってるか?簡単な答えだ。私も奴と同種の人間だからだ」
「何!?」
その言葉に二人はさらに驚く
「お、お前は・・・・疾風と同じ異世界人なのか?彼とは一体どういう関係なんだ?」
「ええ。彼とは互いに殺しあった仲よ」
「こ、殺しあった?」
「ええ、そう言えばちゃんとした自己紹介していなかったわね。私はドイツ第四帝国・・・ナチス武装親衛隊のエミリア・ハルトマン。階級はあいつと同じ大尉よ」
「ナチス!?それに武装親衛隊だとっ!?」
坂本は前に疾風の話した武装親衛隊の話を聞いていたので驚いた
「…‥で、疾風はどこかしら?」
「彼をどうするつもり?もしかしてその腰に差している軍刀で殺すつもりかしら?」
「そうだっといったら?」
「残念だけどあなたを止めなければいけないわ」
「人との戦争も経験したことのないあんたたちにそれができると?」
エミリアが笑うとと二人は警戒した顔でエミリアを見ていた坂本に関しては今にも刀を抜く構えをしていた。するとエミリアはふっと笑い
「安心してください。中佐、少佐。あの世界でならいざ知らずここで殺人問題を起こそうとは思っていないわ。ただ私のライバルが今どうしているかそれが知りたいだけよ」
と笑って、二人か彼女の態度と言葉から嘘は言っていないとわかり警戒を解く
「・・・・疾風さんなら今、夜間任務のため眠ってるわ。たぶん会えるのは昼の時ねそこであなたの紹介をする予定だから」
「そうですか・・・・・それで私は?」
「お前は先ほど言った通り紹介は昼に行うそれまではおとなしく部屋で待機してくれ」
「
と、エミリアはナチス式の敬礼で返礼した。最初二人はその敬礼に違和感を感じたが、すぐに彼女のいる国の敬礼だとわかる。そしてエミリアが部屋を出ると・・・
「はぁ~これは大変なことになりそうね・・・・ねえ、どう思う美緒?」
「そうだな・・・アンナさんが勧める人だから腕はいいと思う。いや、それ以前にあいつは疾風の同じ世界の住人だからな・・・」
「そうじゃなくて、彼女と疾風さんのことよ。あの二人があったら・・・・」
「う~ん。そうだな。恐らく荒れると思うな。疾風や彼女が言うにはあの二人は元の世界では敵対関係だったって言ってたしな・・・・」
「何事も起きないといいんだけどね・・・・」
そう言い二人はため息をつきながら心配そうな顔をするのだった。
「・・・・・・・・さて、あたしの部屋はどこかしら?」
とエミリアは自分が住むことになる部屋を探していた。一様ミーナさんに部屋の場所が書かれた地図をもらっていたが、何しろ基地は広くなかなか見つからない。エミリアはその地図を見ながら部屋を探す。
「それにしてもあいつが行方不明となってから3年・・・・ついにあいつと再会できるんだな・・・・あいつ私に再会したらどんな顔を見せるか」
そんなことを考えていると・・・・・
ドンッ!
「うわっ!」
「わっ!」
と、誰かにぶつかる。そしてエミリアがぶつかった相手は・・・・
「いてて・・・・・ん?あんた誰?」
「え?ああ、私は今度配属になったエミリア・ハルトマンよ」
「ふ~ん・・・・私と同じ苗字だね。私の名前はエーリカ・ハルトマンだよ」
エミリアのぶつかった相手はエーリカ・ハルトマンだった。
「へ~あなたがエーリカハルトマンね~ミーナ中佐から聞いたわよ。よろしくねハルトマン」
「こちらこそよろしく。で、ここで何してるの?」
「え?ああ、ちょっと自分の部屋がわからなくて迷ってたのよ。地図を見てもここ広いから」
「地図見せて」
そう言いエミリアはハルトマンにその地図を渡す
「あ~この部屋か・・・それならそこの突き当りを右行って100メートル先にあるよ」
「そうか。助かった・・・」
「いいよ。いいよ。それじゃあ、またね~」
「ええ、・・・・ありがとう」
そう言いエミリアはハルトマンに礼を言うと早速言われたとおりに部屋へと進むのだった。
そして昼、談話室
「新入隊員だって。」
「誰なんだろうね~」
「あ、私会ったことある。私と同じ苗字だったよ」
「へ~ということはカールスラント人か」
「疾風大丈夫か~」
「ああ、エイラ。まあ、少し寝たんだからもう大丈夫だよ」
「お父さん大丈夫?」
「ああ、大丈夫だよアイ」
と、疾風はエイラの膝に乗っているアイの頭をなでていると
「はい。皆さん今日から皆さんの仲間になる新人を紹介します。では入ってきてください」
そう言ってミーナは説明する。そしてミーナさんの言葉に一人の少女が入ってきた
「あれは!?」
「嘘っ!」
と、宮藤とリーネペリーヌの三人は驚きの声をあげる。
「ん?どうしたんだよ三人とも・・・・ン?疾風どうしたんだ?」
シャーリーが宮藤たちに訊くとシャーリーは疾風の異変に気付く
「疾風?どうしたんだ?」
エイラが疾風の顔を見ると疾風は信じられないものを見たっというような顔をする。すると新入隊員と呼ばれた少女は
「やあ、疾風。久しぶりだね。最後に戦ったのは2016年のアルデンヌ・・・・「バルジ作戦」の時だからかれこれ3年ぶりかしら?」
そう言いニヤッと笑う。そして段差へ下りると疾風に近づく
「え?疾風。あいつのこと知ってんのか?」
「・・・ああ、忘れもしないよ・・・・ドイツ第4帝国武装親衛隊第301戦闘隊隊長。エミリア・ハルトマン」
「ええ、・・・・そうね日本国海軍343航空隊501戦闘隊「抜刀隊」隊長の疾風村正!」
疾風はエイラにそう言うとすっと立ち上がり彼女が疾風より5メートルまで近づいた時
シュッ!
「「「「っ!?」」」」
いきなり彼女が刀を抜き、疾風に振り落とそうとする。しかし
ガキンっ!
疾風が愛刀の薩摩太刀の鍔でその一撃を受け止めた。
「貴様っ!何をする!」
「何すんだよっ!」
バルクホルンとエイラがそう言うが少女はそんなことを無視して
「よく受け止められたわね?」
と、笑みを浮かべてそう言う
「これは再会の挨拶っと受けっとっていいんだな?エミリア」
「へ~あれが挨拶だってよく分かったわね?」
「殺気がないからな。もしお前が俺を殺すとしたら空の上だしな」
「…‥なるほどね。確かにあなたの言うとおりね」
そう言い、エミリアは軍刀を鞘にしまう。しかし・・・・
ドガっ!
「「「「「「っ!?」」」」」
いきなりエミリアが疾風を思いっきり殴ったのだった。
「これは、あの時の約束破った罰よ・・・・疾風」
「・・・・」
エミリアがそう言うと
「お前!疾風に何するんだよ!それにお前一体誰なんだよ!いきなり来たと思えば疾風に斬りかかったり殴ったり!」
と、エイラがエミリアの前に立つ
「私は彼と同じ世界から来た軍人で、ここに配属になった新人のウィッチよ。それとこれは私と疾風の問題よ。あなたには関係ないわ。」
「関係あるんだな!」
と、いきなりエイラとエミリアは大げんかを始めてしまい。いきなりのことに取り残された501メンバーは
「芳佳ちゃんあの人って・・・・」
「・・・・なんでエミリアさんがここに?」
「やっぱりエミリアさんは疾風大尉と同じ世界の人だったのね・・・」
「なんだあれ?」
「まるで元カノと今カノのケンカを見てるみたい・・・・」
「・・・・眠い」
と呟き、ミーナと坂本は
「やっぱりこうなったか・・・・」
「はぁ~この先大丈夫かしら・・・・」
とため息をつくのだった・・・・