ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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OP「STRIKE WITCHES 2 〜笑顔の魔法〜」

ED「虹の音」



第49話「音速の翼、死の翼」

格納庫

 

「芋いただき!」

 

「あっ!?」

 

「ふふ~ん勝った勝った~♪」

 

格納庫で姉さんとシャーリーが間食をとっていた。なぜ格納庫かというとまだ食堂ができてなく。そこで食べることになっていたのだった。そしてその中シャーリーは義姉さんがとろうとしていた蒸かしたジャガイモを取って得意げな顔をとっていた。

 

「ふっ・・・負けた腹いせか?みっともないぞ大尉」

 

と、義姉さんが呆れた顔でそう言う。事の発端は今朝のジェットストライカーのことだ。あのストライカーを履いて義姉さんはシャーリーと高度上昇対決で勝って今に至る。

 

「はぁ~美味しい~」

 

「シャーリー。次は頑張ってね」

 

「おう任せとけって」

 

と、シャーリーはジャガイモを頬張りながら食べてルッキーニと話す。

 

「あ、疾風さんやエミリアさんも芋どうですか?」

 

と、宮藤は俺とエミリアに蒸かし芋が盛られた皿を渡す

 

「ああ、ありがとう宮藤」

 

「悪いわね・・・・ねえ宮藤。バターあるかしら?」

 

「え?バターですか?たぶん食糧庫にあると思いますけど。ちょっと見てきますね」

 

エミリアがそう言うと、宮藤はバターを取りに格納庫を出た

 

「おい。エミリア。お前バター派なのか?」

 

「ええ、やっぱりジャガイモはやっぱりバターでしょ?疾風あなたは?」

 

「おれ?俺は塩派だ」

 

俺がそう言うとエミリアはしかめたというか小ばかにするような顔をし

 

「はぁ~塩?。あんた馬鹿じゃないの?ジャガイモはバターでしょ?あのジャガイモのほくほくとした触感に濃厚なバターの味が絡み合うのがいいじゃないの!」

 

「いいや。ジャガイモといえば塩だ!塩のほんのりとした塩味でジャガイモ本来のおいしさを味わうのが基本だろうが!」

 

「なんだと!?ジャガイモといえばじゃがバターでしょうが!」

 

「いいや、日本人なら塩だろうが!」

 

「日本人じゃねえんだよ!こっちは!!このクソジャップ!!」

 

「はぁ!?やんのかナチ公!!」

 

「ええ、いつでもやってやんよ!あの世界での決着。今ここでつけようじゃないのよ!!」

 

「上等だ!表に出やがれ!」

 

「「喧嘩上等だっ!!」」

 

「お、お待たせしました。バターとついでに塩とマヨネーズを‥‥て何しているんですか!?」

 

と、今にも一触即発しそうなところにバターと塩そしてマヨネーズを持ってきた宮藤が俺たちを見てリーネとともに喧嘩を仲裁するのだった。よくあるよな食の味付け好みで喧嘩するの・・・・昔、俺が子供のころ華琳義母さんとご飯食べた時、卵焼きで醤油かソースかで喧嘩したかあったからな・・・・・

まあ、そんなことはともかく俺たちは宮藤たちの説得っといっても涙目で喧嘩はやめてといわれたため、仕方なく休戦をした。いやだってあんな目で言われたらな・・・・・

 

とにかく軽い食事が終わった後今度は搭載量勝負となった。シャーリーはユニットを履きそして腰や方には弾薬箱をわんさか搭載していた

 

「そんなにいっぱい持って飛べるんですか?」

 

と、宮藤が心配そうにシャーリーに訊くと

 

「私のP51は万能ユニットだからな。だから、いざとなればどんな状況にでも対応できるんだ」

 

「P51・・・・・」

 

エミリアはその名を聞いて少し顔をしかめる

 

「ん?どうしたんだエミリア?」

 

「いや、ちょっとあの戦闘機にはいい思い出がないのよ。訳は聞かないで」

 

と、エミリアは引きつった顔でそう言い、ああ、そう言えばP51Ⅾムスタングって第二次でも第三次大戦でもドイツ空軍を苦しめたっけ。・・・そこへ、ペリーヌがやってきて

 

「今度はなんですの?」

 

「今度は搭載量勝負だそうです。重いものをどれだけ持てるかって」

 

と、リーネがペリーヌに説明するが

 

「それよりシャーリーさんは胸の搭載量を減らしたほうがよろしくて?」

 

と、皮肉たっぷりにそう言いリーネとエミリアは少し自分の胸を見る。その際に宮藤は二人の胸をじっと変な目で見ていたような気がするが気のせいか?

 

「待たせたな」

 

と、義姉さんがジェットストライカーを履いてやっってきた。しかも両手には二連装の30㎜機関砲に肩にはその弾薬ベルトそして極めつけは背中に50㎜カノン砲を背負っていた。

 

「だ、大丈夫ですか。バルクホルンさん!?」

 

宮藤が驚いてそう言う。まあそりゃそうだろ。俺自身も今ものすごく驚いている。無論みんなも

 

「おいおい・・そんなんで飛べるわけないだろう?」

 

無論シャーリーもだ。だが・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「う、うそだろ?」

 

結果は飛べたしかもものすごい高速でシャーリーを追い越しはるか先にある気球の的を30㎜機関砲で全部破壊した。

 

「(すごい…すごいぞこのストライカーは!)」

 

義姉さんは嬉しそうに空を飛びそれを見たシャーリーは

 

「ま、マジかよ・・・・・」

 

あんぐりと口を開き驚いていた。

 

「すごい・・・・・あんな重武装であんな速度で飛べるとはな・・・・そう言えばエミリア」

 

「ん?何?」

 

「お前の腕ならジェット戦闘機隊に配属されてもおかしくなかったのに何でジェット戦闘機隊にお前いなかったんだ?」

 

そう、今まで気になってたが俺の世界で戦ってきたジェット戦闘機の大半が武装親衛隊の連中だエミリアほどの凄腕ならその部隊に配属されてもおかしくはないんだが

 

「確かにシュヴァルベは・・・・・ジェットはいい機体だったわ。足が速くて攻撃力が高くてね。それと確かにあんたに言ったようにその部隊に勧誘されたわでも私は断った。」

 

「なんでだ?」

 

と、俺がそう訊くとエミリアはフフッと笑い

 

「決まってるじゃない。私はレシプロであんたを倒したかった。ただそれだけよ」

 

「なるほど・・・・」

 

そう言い俺とエミリアは義姉さんとシャーリーが飛ぶ空を見上げるのだった。

 

 

 

 

 

 

「今日の夕食は肉じゃがですよ~!」

 

夕方みんなが格納庫に集まり夕食を食べていた因みに今夜のメニューは肉じゃがだ。

 

「おっ!?肉じゃがか~久しぶりに食べるな~!」

 

「あれ?疾風さんの世界の扶桑・・・・日本にも肉ジャガがあるんですか?と、言うことは扶桑と日本は同じような所なんですね!」

 

「ああ、俺は扶桑に行ったことがないが基本的に同じかもな」

 

歴史を除いてだがな。

 

「私は料理のことはわからないけど宮藤の作る料理は何でも美味いな~あ、これ魚の出汁か?」

 

「はい。鰹です。ありがとうございます。えへへ~」

 

シャーリーが笑顔でしかもも幸せそうな顔でそう言い、宮藤も自分の作った料理が美味いっと言われて嬉しいのか嬉しそうに笑う。

 

「それにしても、どうしてこんな油臭いところで食事することになるのかしら?」

 

「食べながら文句言うナ・・・・・アイ。どうだ美味いか?」

 

ペリーヌが文句を言うとエイラが注意し、そしてエイラの隣に座っているアイに美味しいかどうか訊く

 

「はい。とっても美味しいですお母さん」

 

「そうか・・・・おっとアイ。口が汚れてるゾ」

 

「う~くすぐったいです」

 

とエイラはハンカチでアイについている汚れを拭きアイは恥ずかしそうに言う。そしてアイの隣に座っているサーニャは

 

「美味しい・・・・」

 

と、満足げに食べていた。エミリアは黙って食べていたのだが目を見るとすごく幸せそうな顔をしていた。

 

「芳佳ちゃん。バルクホルンさんとシャーリーさんのことが心配なんですよ」

 

「うん。私にできることはこのぐらいだから。ほらお腹がすくと怒りっぽくなるって言うじゃないですか」

 

「そうでしたっけ?」

 

「あれ・そう言えばバルクホルンさんは?」

 

宮藤の言葉にペリーヌが首をかしげる。すると宮藤が義姉さんを探す。そう言えば義姉さんの姿が見当たらないな。俺があたりを見渡しとストライカー発進装置によりかかるように座っていた。俺は義姉さんの傍に近づき

 

「義姉さん。大丈夫か?具合でも悪いのか?」

 

「い、いいや・・・具合は悪くないよ疾風」

 

なんか元気のない声で返事する。変だ・・・・・すると宮藤はご飯を置いたお膳を持ってきて

 

「あ、あの。バルクホルンさんもお疲れなんじゃないですか?」

 

と宮藤がそう言うと義姉さんは顔をあげて

 

「ああ・・・・多分そうかもしれない。そこに置いといてくれないか。少し休んでから食べるから・・・・」

 

やつれた顔でそう言う義姉さん。

 

「義姉さん・・・・・」

 

「・・・・・」

 

このやつれよう・・・・まさかあれが…原因なのか・・・・俺は義姉さんの履いていたジェットストライカーを見るのだった。これは後で調べないと・・・・・

 

 

 

 

 

あれから翌日基地滑走路先端 。上空では、昨日と同じく、シャーリーと義姉さんがP-51と試作のジェットストライカーMe262を繰り広げている 。今度はスピード勝負らしい

 

「よーいっ……ドーンッ!」

 

ルッキーニが旗をふり、スピード勝負が始まった。そしてシャーリーは全速力で飛ばす

 

「どっちが勝つと思う疾風?」

 

エイラが俺の隣でそう言う。因みにエミリアは寝てる。

 

「う~ん・・・・ジェットのカタログスペックはエイラも見たろ?ありゃ確実に……って、あれ?姉さんが動いてないぞ?」

 

「あれ?ホントだ」

 

「なんで…?」

 

シャーリーはとっくにスタートしているのに、バルクホルンはスタート位置から動いていなかった 。そのことに俺とエイラ、アイが首をかしげる

 

「あれ?バルクホルンー。ドーンッ!だってば、ドーンッ!」

 

とルッキーニが旗をぶんぶん振ってるが一向に動かない・・・・・すると義姉さんのジェットストライカーが急激に轟音をだ出しそして

 

「うにゃぁっ!」

 

義姉さんが急発進し、その衝撃波でルッキーニが流される

 

「……はやっ!」

 

「すげぇ…」

 

静止していたのは、暖機のためか、ハンデなのか… 義姉さんはあっという間にシャーリーを追い越してしまった

 

「スピード勝負もバルクホルンの勝ちダナ」

 

「ああ・・・ストライカーもレシプロからジェットへ世代交代の時代に………ん?」

 

すると、いきなりまっすぐ飛んでいた義姉さんのジェットストライカーの軌道が突如乱れた。あれはもしかしてまさか!?いやな予感がした。俺は格納庫に向かうべく走りだそうとした。

 

「まずい!」

 

「どこに行くんだ疾風!?」

 

「ストライカーを履きに・・・・・・っ!?」

 

すると義姉さんは落下し始めた!あのままじゃ海面にたたきつけられてしまうだが今ストライカーを履きに行っても間に合わない!くそっどうすれば!俺がそう思っていると

 

「伯母様っ!!」

 

「あ、アイ!?」

 

脚部をネウロイユニットに変形させ、滑走路から飛び立っちジェットストライカー並みのスピードで、アイは義姉さんに近づいていく

 

「間に合って…」

 

なんとかアイは、ギリギリ、海面スレスレのところで義姉さんをキャッチし、上昇する。

 

「よかった…けど…」

 

「……」

 

アイは義姉さんの耳からインカムをとり、自分の耳に付ける。

 

「お父さん。伯母様を無事にキャッチしました」

 

『ありがとうアイ。アイ・・・大尉は・・・・義姉さんは!?』

 

「お父さん。伯母さまは大丈夫です。ただ気を失っているだけです。でも・・・・・」

 

アイは義理ではあるが伯母であるバルクホルンの顔を見る。そしてアイは心配顔で・・・・

 

「・・・・・・伯母様・・・」

 

今にも泣きそうな声でそう言うアイ。そしてそこにシャーリーが追いついて姉さんを背負い医務室へと運んだのだった。

 

「・・・・・・義姉さん」

 

俺は医務室に運ばれた義姉さんを見てあのことを思い出してしまった。幼い頃、姉さんを失ったあの日のことを・・・・もうあんな辛いことを味わいたくない・・・俺自身やそして、義姉さんを伯母と慕うアイのためにも・・・・・

 

「義姉さん。無事でいてくれ・・・・」

 

「疾風・・・・」

 

「お父さん・・・・・」

 

 

俺を見てエイラやアイも心配そうに医務室を見るのだった・・・・・・

 

 

 




感想や誤字脱字、アイデアなんかお待ちしております
次回も頑張って書きたいと思います!

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