ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~   作:疾風海軍陸戦隊

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この作品もとうとう50話行きました!





OP「STRIKE WITCHES 2 〜笑顔の魔法〜」

ED「虹の音」



第50話「友情の翼と約束」

501基地 医務室

 

「・・・・・ん・・・ここは・・・」

 

「あ、起きた」

 

バルクホルンが墜落して翌日の朝。彼女が目を覚まし最初に見た光景はみんなの心配する顔だった。

 

「…どうしたみんな?私の顔に、何かついているのか?」

 

「バルクホルンさん!よかった…」

 

宮藤が安心したように言うと何かわからないというような顔をするバルクホルン。すると

 

「伯母様っ!!」

 

と、アイがバルクホルンに抱き着きバルクホルンは顔を赤くする

 

「うぉい!ア、アイ!?ちょっと、抱きつくな!///」

 

「トゥルーデ海に落っこったんだよ。覚えてない?」

 

「私が…落ちただと!?」

 

ハルトマンの言葉にバルクホルンは信じられないという顔をする。

 

「ああ、正確には、落ちかけた。海面スレスレのところでアイが助けたんだ」

 

「ア、アイが・・・・」

 

疾風の言葉にバルクホルンはアイを見る。アイの目には涙がたまっていた

 

「飛行中に魔法力を使い果たして、落ちたのよ。トゥルーデ、あなた覚えてない?」

 

「馬鹿な!私がそんな初歩的なミスをするはずがない!」

 

「・・・・・伯母さまは悪くない・・・・」

 

「は?」

 

アイがバルクホルンにそう言うとバルクホルンは目を丸くする。すると

 

「おそらく原因はあのジェットストライカーだ。今、整備士たちが中身を確認しているよ・・・・・あの時、俺はあのジェットエンジンの音に違和感を感じていたんだ。こんなことになるなら無理にでも止めれば・・・・」

 

疾風がそう言うとバルクホルンは少し優しい笑顔で

 

「疾風・・・お前のせいじゃない。試作機に問題は付き物だ。あのストライカーは素晴らしい。早く実戦化するために、まだまだテストを続けなければ…」

 

そう言うとバルクホルンは手をきつく握り締め、決意を固める。するとアイがバルクホルンの手を握る。

 

「だめ。あれは危ないです!あれに乗っちゃダメです伯母様!!」

 

「ア、アイ・・・・」

 

いつもと違うアイの言葉にバルクホルン含めみんなが驚く。すると

 

「アイちゃんの言う通りよ。あなたのみ身を危険な目にさらすわけにはいかないわ。バルクホルン大尉、あなたには当分の間、飛行停止と自室待機を命じます」

 

「ミーナ…っ!」

 

「これは命令です」

 

「………了解」

 

上官であり親友である彼女にそう言われバルクホルンはどこか納得していないような顔をしていたが命令っということで承諾したのだった。

 

「原時刻をもって、ジェットストライカーの使用を禁止します!」

 

 

 

 

格納庫

 

疾風はその後、ジェットストライカーの中身を調べていた整備士に何か異常はないか聞きに格納庫に向かった。そして格納庫につくと

 

「おおっ!疾の字!!」

 

「よう整備士。例のジェットストライカー使用禁止命令が出る前に何かわかったか?」

 

「いえ、まったく…特に問題は見当たらないんだが…」

 

「そうか…」

 

「…はぁ、久々に会ったと思ったら、いきなり『こいつの調子を見てくれ』なんて言うんですから…驚いたぞ」

 

「はっはっ…すまん。ブリタニア以来か」

 

疾風と話している整備士はブリタニアの時、疾風のユニットを整備していたあの野武士ずらで頭に赤いバンダナを巻いたあの整備士だった。

 

「まあ、良いてことよ。また、あなたのユニット、いじらせてもらいますよ」

 

「あはは・・・よろしくな。」

 

「こちらこそ・・・・それよりも疾の字。これどうするかだな?」

 

「安全に飛ばせる限度、とかってあるのか?整備士?」

 

「う~ん・・・・そうだな・・・・・」

 

疾風がそう言うと整備士が腕を組んで考える

 

「搭乗ウィッチの意識が保てる限度、って意味では、そうだな・・・・最高でも五分。最低で三分が限界だな」

 

「三分って…ウルト〇マンかよ・・・・・」

 

「はぁ?」

 

「いや、こっちの話だ。それにしてもそんなに短いのか・・・・・性能的には魅力的なのにな・・・・」

 

「まったくだな。それよりも聞いたぜ大尉殿?」

 

「な、何がだよ?」

 

「お前さん。ユーティライネン中尉に告白した挙句子供まで設けたらしいな~♪」

 

整備士の言葉に疾風は危うく吹き出し咽そうになっていたのを堪え

 

「お、お前・・・・・それどこから仕入れた?」

 

「ああ、管制塔の奴だよ。知ってるだろ?」

 

整備士がそう言うと疾風は「あいつか・・・・あのおしゃべりめ」と小声でつぶやいた。

 

「・・・・・で?告白し子供ができたあと、どこまで行きました?た?た?」

 

と、ぐいぐいと訊く整備士に疾風はだんだん少しいらだってきた

 

「・・・・あの後はあんまりないよ。しいて言えば大人のキスくらい・・・・」

 

「かぁ~大尉。あんた奥の手にもほどがあるぜ!この女顔っ!」

 

「おい。今なんつった#!?」

 

疾風は気にしていることを言われ半分怒り、背中に差している薩摩る太刀に手をかける

 

「じょ、冗談ですから!落ち着いてくれ!・・・・まったくからかうだけでも命懸けだな・・・・まっそこが大尉らしいからいいんですけどね」

 

「ほっとけ」

 

「まあとにかく。ウィッチが恋人なら一戦は越えられないからなそれは仕方がないか。」

 

「整備士。お前も人の恋路とかに足入れないでもたまには街に出て、良い女引っ掻き回して来いよ」

 

「残念。故郷に婚約者がいるんです」

 

「ま、マジかっ!?」

 

「まじだぜ」

 

「そうか・・・・・その人に手紙でも送ってやんな」

 

「毎月送ってます。さて、鎖かけられちまう前にもうちょっとこいつをいじってみますか」

 

「頼む」

 

「では、また」

 

そう言い疾風は格納庫を後にした。そして自分の部屋に入ると疾風はベットに転がる。

 

『強く優しい子に育ってね・・・・疾風・・・』

 

ベットに転がり頭の中に浮かんだのは数十年前に死んだ姉の言葉だった。疾風はバルクホルンが医務室に運ばれるとき小さいころ見た姉が負傷した姿を重ねてしまった。疾風は額に手を乗せ

 

「・・・・もうたくさんだ・・・・こんな思いするの・・・」

 

そう呟くのだった。

 

 

 

 

バルクホルンは体力と意識が回復した後一週間の自室待機を命じられてたのだが・・・・

 

「ふんっ……ふんっ……ふぬっ……」

 

「あの、バルクホルンさん…」

 

「何、やってるんですか?」

 

食事を運びに来た二人が見たのは、部屋の梁に手を掛け、片手懸垂をしているバルクホルンの姿だった

 

「トレーニングだ…フンッ…私が落ちたのは、ジェットストライカーのせいではない。私の力が、足りなかったからだ…」

 

「へ?またあれで飛ぶつもりですか!?」

 

「当然だ。あのストライカーを使いこなすことができれば、戦局は変わる…フンッ」

 

と、バルクホルンはそう言いながら懸垂を続ける。すると・・・・

 

「無駄だ。あきらめろ」

 

「シャーリーさん!それにエミリアさんにアイちゃんも!?」

 

「伯母様・・・・」

 

「・・・・」

 

「私を笑いに来たのか、リベリアン?魔法力切れで墜落など、まるで新兵だからな」

 

「伯母様・・・・あのストライカーは、危険…」

 

「危険だと?アイ。戦場って言うのは常に危険なものだ。お前にはまだわからないと思うけどな」

 

「う~・・・・」

 

バルクホルンにそう言われアイはしょぼんとする。するとシャーリーは

 

「アイの言うとおりだ。あのストライカーはマジでやばいんだ。飛べなくなるだけじゃすまないぞ」

 

「ジェットストライカーの戦闘能力の高さは、お前も十分分かっているはずだ。このくらいの危険など・・・」

 

バルクホルンはそう言うとシャーリーは険しい顔をし

 

「だったら死んでも良いのか!?」

 

「「え!?」」

 

あまりの厳しく重い言葉に宮藤とリーネは驚く。

 

「私は、もっと強くならねばならないんだ…フンッ…」

 

「この分からず屋!」

 

何を言っても聞かないバルクホルンにシャーリーがそう怒鳴ると敵の襲撃を知らせる警報が基地内に響き渡る

 

「あ、ネウロイだ」

 

ごみの山から、寝巻き・・・・・というかもろ下着姿のハルトマンが現れる

 

「ハルトマンさん!」

 

「居たんですか!?」

 

「うん……お先!」

 

軍服の上着をはおり、ハンガーへ向かう。そしてシャーリーは無言で出ていき

 

「あ、ちょっとシャーリーさん!」

 

「芳佳ちゃん!私たちは司令室で待機だよ!」

 

そう言い二人も出て行き、部屋には、アイとエミリアがいたそして

 

「伯母様・・・・私は伯母様には死んでほしくはありません」

 

そう言いアイが出ていき、残ったのはエミリアだけになった。

 

「エミリア大尉。お前も出撃のはずだぞ」

 

バルクホルンがそう言うと今まで黙っていたエミリアが口を開く

 

「ええ、いずれ私も行くわ。でもその前に 一つだけ言っておくわ。バルクホルン大尉」

 

「なんだ?」

 

「あんたと疾風の関係は疾風から聞いた。・・・・・・・お前は疾風との約束をここで破る気か?」

 

「っ!?」

 

バルクホルンは彼女のその言葉を聞いて驚く

 

「私が言いたいのはそれだけだから・・・・」

 

そう言いエミリアは部屋を出たのだった。

 

「・・・・・」

 

懸垂を止め、床に下り一人残されたバルクホルンは先ほどのエミリアの言葉を思い出していた。疾風との約束。それは疾風とバルクホルンが義姉弟になった。あの夜の約束だ。

 

『約束してくれ、何があっても妹さんを一人にしないでくれ』

 

「(私だって分かっている……魅せられたんだ、あのジェットの性能に・・・人間、一度上がると下がれない、というのはこのことか ・・・・私はどうすれば・・・・)」

 

とバルクホルンはそう悩むすると

 

「隙あーり!」

 

「うひゃぁ!?」

 

背後に突然ハルトマンが現れ、彼女の耳に何か付けた

 

「忘れ物だよ~、にゃはは~!」

 

そう言いハルトマンは部屋を出るのだった。

 

「……インカム」

 

 

 

一方、指令室では

 

「目標はローマ方面へ目指して南下中。ただし徐々に加速している模様・・・」

 

『こちらも補足した・・・・・はっ!?』

 

「どうしたの美緒?」

 

ミーナがそう言いレーダーを見ると櫃だった点が分裂した

 

「なっ!?分裂した!」

 

「ミーナさん。敵状況は!?」

 

ミーナがそう言った時、指令室に疾風が入って来た。今回疾風は夜間哨戒のため指令室で待機となっている。

 

「敵は高速型。敵が分裂、散開して今美緒たちが迎撃に当たっているわ」

 

「アイ、今回の分裂型、何か特徴は何かわかるか?」

 

「中央の機が、一番速い。それ以外は今まで通りの速度です」

 

「アイさん。これ以上分裂したりしませんか?」

 

「わかりません。恐らく分裂する可能性があります」

 

 

 

 

戦闘空域上空

 

『全機聞いて、アイさんによると、まだ分裂する可能性があるそうよ。油断しないで!』

 

「了解。みんな聞いたな。シャーリー」

 

「どうした少佐?」

 

「コアのある奴はあの真ん中の奴だ。かなり早い分裂する前に倒せ。あれはお前に任せる」

 

坂本少佐にそう言われシャーリーは

 

「ラジャー」

 

と返事をしそのネウロイに攻撃を仕掛けるのであった。そしてシャーリーは敵の後ろを取り、BARの引き金を引くしかし

 

「あれ?」

 

敵はそのでかい体を小回りを利かせて華麗に弾幕を避ける そしてそのまま一旦降下した後反転し、シャーリーと真正面の状態になる

 

「お?やる気かぁ?そう来なくちゃ!」ブォォン!

 

再び敵の背後を取ろうと旋回するが、敵もそうはさせまいとビームを撃ちながら逃げる シャーリーはその攻撃をよけて攻撃をするがほとんど当たらない

 

「っ!じっとしてろよ…」

 

 

一方、バルクホルンはインカムで戦闘の状況を聞いていた。

『ハァハァ…くっそぉ…』

 

無線から聞こえたのはシャーリーの苦戦する声が聞こえた

 

「くっ・・・・・私は・・・・」

 

そう言うとバルクホルンは悔しそうに言う。場所は変わって指令室では

 

『こちら坂本、シャーリーが苦戦しているようだが、こちらも手が足りない。至急増援を頼む!』

 

「了解!リーネさん!宮藤さん!疾風さん!」

 

「はいっ!」

 

ミーナさんの指示で疾風とリーネと宮藤が格納庫に向かった。そしてユニットを履き出撃しようとしたその時、

 

「お前たちの足では間に合わん!」

 

「「バルクホルンさん!?」」

 

「義姉さん!?」

 

三人が驚く中、バルクホルンは鎖で縛られているジェットストライカーの方へ行き鎖を魔法力で引きちぎり、ジェットストライカーを履く。

 

「命令違反です!大尉!?」

 

「今、あいつ(シャーリー)を助けるにはこれしかないんだ!」

 

「でも、まだ体力が!」

 

「大尉!」

 

疾風がそう言うとバルクホルンは疾風の方を振り返りそして微笑む

 

「大丈夫だ疾風。約束を違える気はない。だから頼む!私のわがままを聞いてくれ!」

 

「・・・・・・五分だ!。あなたの飛べる時間は五分だ!」

 

疾風がそう言うとバルクホルンは、ふっと笑い

 

「ふっ…五分で十分!」

 

そう言いバルクホルンは飛び立つのだった。

 

『トゥルーデ!』

 

『伯母様!』

 

「すまん二人とも、罰は後で受ける。」

 

そう言い、バルクホルンは全速力で戦闘空域へと向かうのであった。一方シャーリーは何とか敵の背後に取り

 

「そこだっ!」

 

シャーリーはBARの引き金を引くしかし弾切れでもないのに弾が出ない

 

「なっ!?ジャムった!?」

 

シャーリーは焦ると、ネウロイはその機を逃がさず二手に分裂し彼女を挟み込む方とで向かってきた。

 

「やばい挟まれた」

 

と、彼女がそう言った瞬間。どこからか砲撃音が鳴り二機のネウロイは爆散した。そう、ジェットストライカーを履いたバルクホルンが50㎜航空カノン砲でネウロイを迎撃したのだ

 

「ジェ、ジェットストライカーは使用禁止のはずでは?」

 

「バルクホルンめ・・・・無茶しおって・・・」

 

「やれやれ・・・・頑固者は疾風だけかと思ったが・・・・流石姉弟ね・・・・」

 

「ニシシ~」

 

全員が驚く中、Wハルトマンがいたずらの笑みをこぼすのであった。

 

「やったぞ。バルクホルン!・・・・・・・バルクホルン?」

 

シャーリーが無線で何度も無線で彼女にそう言うがバルクホルンからは返事がないそれどころか・・・・

 

「どうなっているんだ!?バルクホルンのスピードは落ちないぞ!?」

 

「なっ!?いかん!!ジェットストライカーが暴走しているんだっ!このままだと魔法力を吸い尽くされるぞ!!」

 

『シャーリーさん!』

 

「了解!!」

 

ミーナの言葉にシャーリーは頷き全速力でバルクホルンを追いかける。しかしもう少し手が届く位置でジェットストライカーがさらに加速し距離をあける。このままだと本当にバルクホルンの命が危ない

 

「このくそったれぇー!!!」

 

と、彼女はありったけの魔力をムスタングに注ぎ、ムスタングのエンジンマフラーは火を噴き、さらに加速した。すると円錐状の衝撃波が発生しすさまじい音が響いた。そしてその音は援軍に向かっていた。疾風、リーネ、宮藤にも届いた

 

「な、何?今の音?」

 

「あの音は、ソニックブーム!?(義姉さん・・・・無事でいてくれ・・・)」

 

場所は戻りシャーリーは何とかしてバルクホルンにたどり着き彼女を抱きしめると

 

「と、とまれぇー!!」

 

そう言い彼女がジェットストライカーについている緊急脱出装置のレバーを引く。するとジェットストライカーは動きを止めバルクホルンの足から外れ、海へと落下するのだった。そして、坂本さんや疾風が到着した時バルクホルンはシャーリーの胸に顔をうずめながら眠っていた。それを見たルッキーニは

 

「あ~それあたしの~!!」

 

と、ルッキーニが騒ぐのだった。

 

 

 

 

 

格納庫

 

「……」

 

「……」

 

バルクホルンを医務室に運んで数分後の夕方、夜間哨戒のため目を覚ましたエイラーニャ二人は哀れな姿となったジェットストライカーを見ていた。

 

「寝てる間に何があったんダ?」

 

「バラバラ・・・・」

 

「ホント、人騒がせなストライカーでしたわ」

 

「それと、使う人間もね」

 

その言葉を聞いてジャガイモの皮をむいていたバルクホルンの手が一瞬止まる

 

「おかげでネウロイも倒せたんだ、大目に見てくれよ」

 

「規則は規則です!」

 

「しかし、バルクホルンが命令違反だなんて意外だな・・・・・・・・・それよりもアイ。お前何しているんだ?」

 

坂本はアイがジャガイモを取ろうとするのを見つける。

 

「私も手伝うます。伯母様・・・・」

 

「よせ、これは私の懲罰だ、だからアイがやる必要は・・・」

 

ジャガイモを取るアイにバルクホルンが制止させようとするが

 

「手伝わせて・・・・ダメ・・・・ですか?」

 

「・・・・・・はぁ~好きにしろ。それとミーナ・・・」

 

「かまわないわよ。でも今回だけよ」

 

二ッコリ言うミーナにバルクホルンはすとんと座りその前にアイが座る。するとアイは左手でジャガイモを持ち、ネウロイ化させた右手から低出力で高精度のナイフ形のビームを出し、ジャガイモの皮をむく

 

「(器用ね・・・・)」

 

「(ネウロイのビームも使いようによっては便利だな・・・)」

 

みんながそう思っていると・・・・

 

「皆さん、このたびはお騒がせしました」

 

と、いつの間にか後ろにいた草色の服を着たハルトマンが謝る

 

「? なぜお前が謝る」

 

「ハルトマンのせいじゃないだろ?」

 

「あ、いえ、私は…」

 

そこに宮藤たちが夕飯を運んできた

 

「みなさん。お腹すいてませんか?」

 

「おっ!ポテトサラダにコロッケ、ポテトフライに肉じゃがにポトフか~」

 

「はい。今夜はお芋がたくさん届いたので、いろいろつくってみましたー!」

 

エミリアがそう言うと宮藤はそう言い、そしてポテトフライをハルトマンに渡す。

 

「はい、ハルトマンさんもどうぞ」

 

「いただきます」

 

「あれ?メガネなんてしてましたっけ?」

 

「はい、ずっと「うわ、おいしそう」」

 

と、後ろから声が聞こえ振り向くと後ろに黒服姿のハルトマンがいた。

 

「あ、こっちのハルトマンさんもどうぞ…って、え!?」

 

「「「ん!?」」」

 

「おろ?」

 

「やっぱり・・・・」

 

エミリアを除きみんなはハルトマンが二人いることに驚く

 

「お久しぶりです、姉さま」

 

「あれ?ウルスラ?」

 

「こちらはウルスラ・ハルトマン中尉。エーリカ・ハルトマン中尉の双子の妹よ」

 

『妹!?』

 

ミーナさんの言葉に疾風たちが驚く。するとエミリアが

「あ~やっぱり双子か~」

 

「エミリア!?お前知ってたのか?」

 

「いや、エーリカに妹がいたのは初耳だったけどな。胸の大きさですぐにわかったよ」

 

「む、胸?」

 

「ええ、そのウルスラって子。エーリカよりも大きいわよ」

 

「お前、なしてわかるんだよ・・・・」

 

「ん?おっぱいせい・・・・・・コホンッ・・・女の勘よ」

 

今おっぱい星人って言いかけたよな。もしかしてエミリアって・・・・・

 

「彼女はジェットストライカーの開発スタッフの一人なの」

 

「バルクホルン大尉、この度はお騒がせしました。どうやらジェットストライカーには、致命的な欠陥があったようです」

 

「まぁ、試作機にトラブルは付き物だ。それより、壊してしまってすまなかったな」

 

「いえ、大尉がご無事で何よりでした」

 

ウルスラがそう言うとアイがコクコクと頷く。因みにネウロイ化した腕は元に戻している。

 

「……アイ・・・お前にも心配かけたな。それに疾風にも・・・」

 

「えへへ・・・」

 

「ああ、でも無事でよかったよ」

 

「………ふっ」

 

疾風がそう言うとバルクホルンは微笑みそしてアイの頭を優しく撫でる。するとアイは気持ちよさそうに目を細めるのだった。

 

「・・・・・で、スクラップになったジェットはどうなるんです?」

 

「この子は、本国に持って帰ります」

 

「ずいぶん、思い入れがあるんですね…もしかしてそのために?」

 

「ええ……それと、お詫びといっては何ですが、ジャガイモを置いていきます」

 

外を見るとそこには… 大量のジャガイモが入ったたくさんのコンテナがあった。

 

「まったこんなに…」

「しばらくは芋には困んないな・・・」

 

「そうだね・・・・」

 

その後の夕食はジャガイモパーティーになりその最中、フライドポテトの時、塩派の疾風、バター派のエミリア。そしてマヨ派のシャーリーそしてケチャップ派のバルクホルンが対立するのはまた別の話・・・・・

 

 


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