ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「虹の音」
「ん・・・・・」
明朝、宮藤が目を覚ます。空はまだ日も昇らず、少し暗かった。そして宮藤はベットから降りてとある場所へと向かう。その場所とは海岸だ。宮藤は毎朝坂本少佐と一緒に県の素振りをするのが日課であった。
「確か、海岸は・・・・・ん?」
と宮藤は基地から出て林の中を歩いていた。すると、その林の中に人影が見えるそして宮藤はその人影のところに行くと
「あれは・・・・疾風さん?」
そこには疾風が目をつぶって納刀したままでの無形の位で立っていた。宮藤が声をかけようとしたとき、疾風の目がうっすらと開く。すると・・・・
ゾクッ・・・・・
宮藤は疾風の目を見て今まで感じたことのない覇気を感じ、宮藤は恐怖を感じた。そして疾風は
「おおぉー!!!」
と、気合の入った声を出す。その時の衝撃で草はざわざわと揺れ、木の枝々はバチバチと破裂するような音を立てる。あまりの気合と覇気に宮藤は驚き尻もちをついてしまう
「きゃっ!」
「っ!?・・・・・・宮藤?」
宮藤の悲鳴を聞き疾風は宮藤がそばで見ていたのに気づく。
「すまない驚かせたか?」
「いいえ・・・・・で、疾風さんはなんでここに?朝稽古ですか?」
「いいや。そんな大層なものじゃないよ。ただ体がなまらないように気を引き締めただけだよ。宮藤は?」
「あ、はい。私は坂本さんと一緒に訓練をしようと思って」
「そうか。頑張れな」
「はいっ!」
そう元気にそう答え宮藤は海岸へと走るのであった。そしてそれを見た疾風は
「いい翼だな・・・・将来が楽しみだ」
そう言い疾風はあたりを散歩し始めるのであった。その間、疾風はさっき宮藤が向かった海岸に行って見ると、坂本さんが刀を振るい波を斬る姿を見たのであった。
そしてその後の朝食はイタリア・・・いやロマーニャ料理だった。みんな楽しく食べる中、なぜか宮藤の元気がなかった。どうしたんだろうか?するとリーネが心配して
「どうしたの、芳佳ちゃん?具合でも悪いの?」
「え?ううん、大丈夫。どこも悪くないよ」
と、宮藤は首を振ってそう言う
「だったら食え、たとえ腹が減ってなくてもだ。エネルギーを摂取しない奴が有事の際、まともな戦闘ができると思うか?」
「エネルギーって…」
「あー、もう。朝っぱらから軍人の説教なんて聞きたくないよ~」
と、バルクホルンがそう言い、シャーリがつっこみ、ハルトマンはめんどくさそうな顔をする
「おいハルトマン!それがカールスラント軍人のセリフか!」
「また始まった…」
「いいか?ここはブリタニアと違って戦力が全然足りないんだ。我々の任務は今まで以上に重いんだぞ!エミリアも何か言ってやれ!」
と、バルクホルンがハルトマンに説教をする。するとエミリアは
「まあ、まあ、落ち着いてバルクホルン。戦闘云々は置いといて、バルクホルンの言う通りよ宮藤。あなたは今成長期なんだからちゃんと食べて元気をつけないとね」
と、そう言うと、宮藤は
「(そうだ・・・・もっと私も頑張んないときっとまだ私が頼りないから坂本さんは
と、そう言い宮藤は元気にご飯を食べるのであった。
「・・・・・」
「どうしたんダ疾風?」
「え?ああ。なんでもないよ」
朝食後、いつものように模擬戦闘が始まった。今日は俺とエミリアがやる予定だったのだがミーナさんに『あなたたちがやっったら最初はいいがだんだんと殺し合うかもしれないからダメ』っと言われた。まあ、実際この前の模擬戦で両方熱くなっちゃって例えでで言うなら剣心と斎藤一が再び出会い殺し合い状態になった状態になったんだよな・・・・まあ、あの時はギリギリの寸止めで互いに命を落とすことはなかったんだけど。
それはさておき、今空中模擬戦をしているのはペリーヌと宮藤で使用するのはペイント弾だった。そして見届け人としてリーネが付いた。そして、その中ペリーヌは宮藤と模擬戦をしているうちにあることに気が付く
「(速い…あの子、前より速くなってる)」
そう、宮藤の履いているストライカーはペリーヌのに比べて速度は遅いはずなのだが、宮藤の方が若干速度が速くなっておるのだ。
「(でも、スピードなら私の方が上・・・)」
そう言い、ペリーヌはブレン軽機関銃の照準を宮藤に合わせた
「もらった!」
そう言い引き金を引こうとした瞬間、宮藤の姿が左に傾いた瞬間、急に消える。そしていつの間にかペリーヌの左後方に回り込んでいた。この技は・・・・
「左捻り込み!?」
ペリーヌがそう言い驚く。そう、宮藤がやったのは坂本少佐の得意としていた左捻り込みっという旋回格闘技だ。
「いまだ・・・・」
「でも、まだまだですわ!」
ペリーヌはそう言って、宮藤の射程外に離脱しようとしたが、宮藤の照準はきっちりとペリーヌをロックオンしていたそして宮藤が引き金を引こうとした瞬間。
「うわっ!?」
と、宮藤はなにかの衝撃みたいなのを受け、そしてそれが原因で引き金を引き飛び出たペイント弾はッペリーヌから大きくそれたのであった。
「(外した?この距離で?)」
一方、ペリーヌは至近距離のはずなのに宮藤が外したのに驚くがすぐに旋回し宮藤の背後を取る。一方、宮藤のストライカーの片っぽは煙を拭き火花が散ってバランスが取れない状態であった。
「え?なに!?」
と、慌てる宮藤をよそにペリーヌはブレンガンの照準を宮藤に合わせ
「もらいますわ!」
と、そう言い引き金を引き、宮藤の体はオレンジ色のペンキに染まる。そしてそれを見たリーネがホイッスルを吹く
「勝負あり!ペリーヌさんの勝ち!」
「まあ、このくらい当然の結果ですわね」
と、ペリーヌがそう言う中、宮藤は
「変だな…?急に力が抜けたみたい…)」
と、さっきのことを考えていた。そう照準を合わせた時急に力がいきなり抜けたような・・・・まるで何かの糸が急にプツンと着れたような感じを感じたのだ。
「宮藤さん!」
「は、はい!」
「何をぼさっとしていますの?後、二戦行きますわよ」
そう言い再び模擬戦は再開したのだが結局は残りも二戦も宮藤はいつもの調子が出ず何度も被弾しペンキまみれになり、結果、宮藤は三戦全敗となった。すると
「ちょっと宮藤さん、訓練だからって手を抜かないでくださる?それとも私では本気を出せないと?」
「そ、そんな…私手なんか・・・」
「フン!」
と、厳しい口調で宮藤にそう言い、ペリーヌは滑走路へと帰ってしまったのであった。そして地上では坂本少佐がじっと見ていたのであった。 そして地上で見ていたのは坂本だけではなかった。そう基地のバルコニーのところで疾風もその模擬戦を見ていたのだ
「いつもの宮藤らしくなな・・・・・それにあのストライカーの不調・・・・・・・もしかして」
と、疾風がそう呟くのであった。
宮藤たちの模擬戦が終わって、しばらくしてした後、格納庫では疾風が整備士に頼み今、宮藤のユニットに異常はないか調べてもらっていた。因みになんだが今日エイラは夜間哨戒で部屋でアイと一緒に寝ている
「う~ん・・・・・」
「どうだ整備士?」
「いや。お前さんの言った通り、宮藤軍曹のユニットを調べたのだがどこにも異常はないぞ?」
「そうか・・・・やっぱりか」
「え?」
「ああ、いやなんでもないよ」
「そうか?まあ、念のためオイルとプラグは新品に替えて、魔道エンジンもきちんとオーバーホールしといたぞ」
「そうかすまないな」
「いいや。お前さんの頼みならいつでも喜んで引き受けるよ」
「そうか。助かる(ユニットに異常がないとするとやはり・・・・・・)」
と、整備士と話している最中、疾風が何かを考えていると
「疾風?何をしているんだ?」
と、誰かの声が聞こえ後ろを見ると坂本少佐がいた。
「ああ、少佐。実は宮藤のストライカーをチェックしてもらっていたんですよ。俺もあの模擬戦を見ましたから・・・・」
「そうか・・・・で、どうだった?」
「ストライカーにはなんも問題はないみたいですよ」
「と、なると・・・・・本人の問題か・・・・」
「それしかありませんね。健康が悪いのか・・・・あるいは・・・」
「あるいはっというと?」
疾風の言葉に首をかしげる。
「まあ、ともかくその話はあとで、今は宮藤が健康かどうかチェックする必要があります」
「そうだな・・・・わかった。疾風、すまぬが私の部屋で待ててもらえないか?」
「え?あ、はい・・・・」
と、坂本さんがそう言うと坂本さんは宮藤を呼びにどこかへ行く。すると坂本さんとすれ違う時
「(ん?なんだ。この禍々しい感じは・・・・・」
俺は坂本さんの背中に刺してある日本刀を見た。なんでもあれ少佐が自ら作った刀らしい。それにしてもなんだか知らないがあの刀に何かの妖気っというか何か不吉で危険なものを感じた。なんだろう・・・・あの感じ・・・
「まっ・・・・・多分気のせいだろう・・・・・」
そう言い俺は少佐の部屋に向かうのであった。それにしても宮藤の急な不調。これは俺の推測だが恐らく宮藤のあの不調の原因は・・・・・