ストライクウィッチーズ~異世界から舞い降りた翼~ 作:疾風海軍陸戦隊
ED「虹の音」
「ここか・・・・坂本さんの部屋は」
しばらくして俺は坂本さんの部屋につく、部屋に入ってみるとそこには和式の部屋であり何も飾られていない質素な部屋であった。俺はその部屋に座り、坂本さんを待った。
「それにしても落ち着くな・・・・・華琳義母さんの部屋にいるみたいだな・・・」
と俺はそう呟いた。義母さん元気にしてるかな・・・・・そう思っていると
「待たせたな。疾風」
と、坂本さんは入って来た。
「いいえ、そんなに。で、坂本さん宮藤の健康状態はどうだったんですか?」
「ああ、いたって健康で問題はなかった」
「そうですか・・・・・少佐。宮藤はどうなるんですか?」
「不調の原因がわからない以上戦場に出すのは危険だ。だから宮藤には基地での待機を命じた」
「そうですか・・・・」
と俺は深く頷いた。そして坂本さんは自分の刀を刀置きに置き俺の前に座った。
「それでなんだが疾風。お前、宮藤の不調について何か思い当たることがあるのか?」
と、俺に訊いた。俺は一呼吸おいて
「まだ、確実な証拠はありませんし断言はできません。これは俺の推測なのですが宮藤は魔法力が高すぎるんじゃないでしょうか?」
「魔法力が高い?」
「はい。坂本さんも知っての通り宮藤の魔法力は大きい、魔法陣を見てもそれがわかります。しかも彼女は日に日に成長していて魔法力も強くなっています。そのため通常のストライカーユニットでは彼女の魔法力を抑えきれずリミッターが発動し彼女の思うような飛行ができないんじゃないかと俺は思うのです」
そう言い、俺は坂本さんに宮藤の不調の原因の一説を言う。すると坂本さんは腕を組み
「ん~私は最初、宮藤の魔法力が急に消えたっと思っていたが、いまだに健在だったからな。確かに言われてみればその可能性は高いな・・・・・と、すると疾風もしもそれが原因だったら何か解決策があるのか?」
「私は医者とかそう言うのではないんですが、おそらく今のユニットでは宮藤に合わない。宮藤の魔法力を受け止めることができるユニットが必要なのですが裏を返せば・・・・・」
「起動には膨大な魔力を必要とするユニットか・・・・・今のところ難しい話だな・・・・・ん?そう言えば確か・・・」
「なんですか坂本さん」
「いや。こっちの話だ気にしないでくれ」
「そうですか・・・・・・それと坂本さん一つ訊いてもいいですか?」
「ん?なんだ?」
坂本さんが首をかしげると俺は坂本さんの刀の方を見る。そして俺は今朝がたから聞きたかったことを聞いてみることにしたのだ
「あの刀・・・・普通の刀と違う感じがするのですが・・・・」
と、俺がそう訊くと
「ああ、烈風丸のことか?あれのことがわかるのか?」
「烈風丸?ええ、これでも俺は海軍軍人であり一介の剣客ですから何となくですが」
俺は幼い頃華琳義母さんのもとで剣術修行をいやっというほどやらされていた。だから刀についてはわかるつもりだ。あの刀は他の刀とは違う感じがしたのだ
「なるほど。実はあれは私が魔法力を込めて作った刀なんだ。」
「・・・・・なるほど。それでなんかオーラが違っったのですか・・・」
「そう言うことだ。でもなんでそんなことを聞いたんだ?」
「あ、いえ。なんでもありませんただ単に気になっただけですから。では俺はこれで失礼させていただきます」
「そうか。すまんな時間を取らせて」
「いいえ。では」
と、俺はそう言い坂本さんの部屋を後にするのであった。それにしてもあの刀・・・坂本さんは魔法力を込めたっと言っていたが俺から見るとその刀には魔法力以外の者も見えたような気がした。そのことを本当は坂本さんに訊こうとしたのだがこれ以上は野暮だと思い止めたのだった。あの刀・・・・何事も起きなきゃいいのだが・・・・
俺がそう思っっているとなぜだか知らないが不意に俺は子供のころのことを思い出す。そう。あれは華琳義母さんに士官学校へ入隊したいっといった時のことだ
『村正・・・・・あなた軍に入りたいっということは人を殺す覚悟はできているの?』
『っ!?』
『私は奇麗ごとを言うつもりはないわ。国を守る家族や国民を守るとはいえ私たち軍人がやっていることは所詮人殺しよ。どんなお題目や奇麗ごとを言ったってそれが変わることのない真実。私やあなたの死んだ姉である圭子も国を守るとはいえ多くの敵の戦闘機を次々と撃ち落としてきたわ。だが彼らも人間。国や家族のため戦ってきたにすぎない。もしあなたが軍に入ればこの平穏な暮らしと別れ血で染まる修羅の世界へと踏み込むことになる。そしてその世界に一度でも踏み込んでしまったら二度と後戻りができなくなるわよ。私はあんたをそんな道に引き入れるために育てたわけじゃないわ。だから村正もう一度言うわよ。あなたは敵・・・・いや人を殺しその罪や責任を一生背負って生きる覚悟はあるの?』
と、厳しい目でそう言う
『俺は・・・・俺はこの戦争で苦しんでいる人のことを見捨てることはできません。たとえ人殺しだ、殺人鬼だと言われようとも、俺は姉さんが貫いた誰かを守るっという信念を貫きたいんです!!』
とその時の俺は嘘偽りなく正直な気持ちでそう言った。すると。義母さんはため息をつき
『まったく。あなたって子はその所まで圭子に似たのね・・・・ある意味厄介だわ。・・・・・わかったわ村正。あなたがそうまで言うのなら、もう勝手にしなさい。ただし・・・・軍人になったらあることを忘れてはいけないわ』
『あること?』
『そう。確かに軍人は人を殺すための生きる兵器。だが、我々は人よ。機械人形ではないわ。ただ単に殺戮をするのはもはや人にあらずただの鬼か獣よ。だから疾風あなたは軍人になって敵を殺す立場となっても人の心は絶対に失うな。いいわね』
『・・・・はい』
そう言い俺は義母さんに頭を下げて部屋を出たのだった
『あの馬鹿は・・・・バカなりに自分の道を決めたのね・・・・、純粋なるが故に これもまた 避けては通れぬ道ってことか・・・・圭子・・・あなたの弟はやっぱりあなたの弟だったのね・・・・』
そう言い親友の写真を見てそう呟いた。その後義母さんは俺を士官学校に推薦してくれて年齢などではコネとかでごまかして入隊させてくれた。最初は歳バレるんじゃないかと思っていたがなんでもロシアの知り合いの軍人で小学生並みの身長をした20代の人いたから問題ないともことだ。その後、俺は筆記試験で見事合格し軍人の道へと進むことになったのだ。
「今思うと懐かしいな・・・・・」
そう言い俺は自分の部屋へと戻るのであった。
そしてその夜、格納庫では宮藤が箒に乗って魔法力を注いで飛ぶ練習をしていた。すると
「誰だ?」
と、誰かが宮藤に声をかける。宮藤が驚いて振り向くと
「芳佳ちゃん?」
「宮藤か。何やってるんだ?」
と、宮藤に声をかけたのは夜間哨戒のため格納庫に着ていたエイラとサーニャであった。
「へ~箒で訓練か・・・・そう言えば私の近所にも箒で飛ぶばあちゃんがいたな・・・・」
「でも、どうしてこんな時間に?」
と、サーニャが宮藤にそう訊くと宮藤は暗い顔をし
「あ、あのね。サーニャちゃんやエイラさんは急に飛べなくなったことってある?」
「芳佳ちゃん飛べなくなったの?」
「え!?そうなのか宮藤!?」
宮藤の言葉日二人は驚き心配そうな顔でそう訊くと宮藤は首を横に振り
「う、ううん!飛べないわけじゃないんだけど・・・・」
「なんだ・・・びっくりさせんなよ・・・」
エイラがそう言った瞬間後ろの方から物音が聞こえた。するとエイラはそばにあったバケツを取り
「誰だっ!?」
と、物音がした方にバケツを投げる。するとカーンっと何かがぶつかる音がし悲鳴が上がる。そして
「ちょっと!なにをなさるんですか!!」
と、ペリーヌが頭をさすりながら出て来た。
「ぺ、ペリーヌさん!?どうしてここに?」
「べ、別になんでもないですわよ。ちょっとお手洗いに・・・・」
と顔を赤くしそっぽを向く。すると彼女の頭には大きなたんこぶがついていた。
「たんこぶ・・・・」
「あははは!」
「あなたのせいでしょ!?」
その後宮藤はペリーヌのたんこぶを治すべく治癒魔法をかけた。そしてペリーヌのたんこぶは引っ込み治るのであった。どうやら魔法力がないわけではないようだ
「おっ!治った。治った。」
「魔法力は大丈夫みたいね」
「良かったな宮藤」
「ちょっと、人の頭で実験しないでくださる!!」
「・・・・でもなんでうまく飛べないんだろう」
「きっと疲れが溜まっていているんだよ。寝て起きたら治っているんじゃないか?だからさゆっくり休めよ」
「うん・・・」
エイラの言葉に宮藤が頷き、エイラたちは夜間哨戒にペリーヌは部屋に戻るのであった。だが宮藤はその後こっそりと浜辺の方へ行き箒にまたがり飛ぼうとする。そして箒はゆっくりと上がっていくのだが、急に箒の先がボンと爆発した。そして箒は飛ぶ音はなかった。宮藤は座り込んで
「どうして・・・・どうして飛べないの・・・・こんなんじゃ誰も守れないよ・・・・」
と、涙を流していると、誰かの気配がした宮藤は振り向くと
「リーネちゃん・・・・」
「隣いい?」
と、リーネがそう訊くと宮藤は頷き彼女は宮藤の隣に座った。するとリーネが口を開く
「奇麗だねアドリア海・・・・前にもこうやって二人で海を見たことがあったね。覚えてる?」
「うん・・・・」
「箒・・・・・一緒に直そうか?」
「うん。ありがとうリーネちゃん・・・・・・」
と、宮藤はそう言う。すると・・・
「奇麗な月だな・・・・・」
「え、エミリアさん」
「よっ!二人とも。こんな時間に何しているの?」
と、エミリアがそう訊くと宮藤は今までのことを話した。
「なるほど・・・・・・そんなことがあったの・・・」
「うん・・・・あのエミリアさん」
「なに?」
「もしも・・・・もしも・・・飛べなくなったらその時はどうするんですか?」
「?そうね・・・・この世界でストライカーユニットが使えなくなったら飛行機に乗るわね・・・・風を体で感じることはできないけど。それでもいい気分だと思うわ。それで飛行機に乗ることができなかったら・・・・・まあそれはどうでもいいわね。それと宮藤・・・」
「はい・・・」
「別に飛べなくなってもほかに誰かを守れないわけじゃない。その時は別の道で守る方法を考えればいい。あなたは医者の卵なんでしょ?だったら衛生部隊とか、また飛行機の運転を覚えてスカイドクターになるとか、いろんな方法があるわ。諦めてしまったらそこでお終いよ。人生何事もどんな困難にも足掻くのが一番大事なのよ。あなたの誰かを守りたいって思う信念は空が飛べなくなったら消えてしまう物なの?」
「っ!?」
「それにまだあなたは飛べなくなったって確実に決まったわけではないわ。ただ少しスランプ気味なだけ。だからそんなに気を落とす必要はないわよ」
「エミリアさん・・・・・うん。ありがとうございます」
「いいって、いいって。それと箒を治すの私も手伝うわ」
そう言い、三人は宮藤の箒を直すのであった。だがこの時この501基地にあるものを運んだ数隻の艦隊が近づいていることに宮藤は気が付かなかったのであった。