今回も短くなっちゃった……
司令室。
俺は少しだけ急ぎ足になりながら司令室の扉を開ける。
司令室には既に指示した6隻が並んでいた。
朔夜:悪い!遅れた!俺以外は揃ってるか?
ビスマルク:あぁ、アドミラル以外はとっくに招集済みだ。それから、おれの方から軽く話はしておいたぞ?
朔夜:わかった。
そう返し、集まったメンバーを1通り見回してから提督椅子に座る。
集まったのは、
旗艦を任せるコロラド級ネームシップ「コロラド」。
それから、司令にあった練度向上を目的とした5隻。
左から、
翔鶴型航空母艦のネームシップ「翔鶴」。
同じく2番艦「瑞鶴」。
金剛型戦艦のネームシップ「金剛」。
同じく2番艦「比叡」。
最後にコロラド級の4番艦「ウェストバージニア」。
うちの鎮守府は駆逐艦、軽巡洋艦、重巡洋艦に比べ、戦艦や空母と言った大型艦の数が多くなく、高練度の大型艦と言ったら、戦艦はビスマルクにティルピッツ、コロラド、メリーランド、空母なんかレキシントンとサラトガ位か。圧倒的に昼戦での火力不足だったりするため、大型艦の練度向上が急務だった。
最近ではよく他の鎮守府との演習に行って練度の向上を図っている戦艦と空母もいるが、今日は破竹の5連戦こなしてもらったため流石に無理はさせられない。…………彼女達には明日から2日位休みをあげよう。
とそんな経緯もありつつ選んだメンバーだった。
因みに駆逐、軽巡、重巡は殆どが高練度艦だったりする。
駆逐艦は吹雪率いる特型姉妹をはじめ、
また、ドイツのケーニヒスベルク級の3人をはじめとした軽巡勢に、高雄型の4隻をはじめとした重巡勢。
おかげで夜戦の火力は申し分なかった。
朔夜:こんな時間に集まってもらって済まない。既にビスマルクから聞いたと思うけど、明日急遽出撃司令が出てな。君達に行ってもらおうと思う。急で悪いんだけど頼まれてもらえないか?
翔鶴:提督さんがそう仰るなら
瑞鶴:私も姉さんと同じ意見です。
ウェスト:私も~。
金剛:まぁ、雑魚など私の相手ではないですが、提督の頼みなら仕方ないですね。
と、意気込む面々の中、1人だけ逆に顔が青ざめている奴もいた。
赤い裏地に白い軍服。
同じ衣装の金剛と違うところと言ったらスカートの色が青い金剛に対して比叡は衣装の裏地と同じく赤いスカートを履いていることくらいか。
金髪碧眼の金剛の妹らしく、瞳の色は黄緑と少し明るめになっており、姉のように金までは行かなくとも結構明るめの茶色の肩につくかつかないか程度のミディアムショートで妹の中では1番金剛に近い色の髪色をしている女性だった。
比叡:……あ、あの。
朔夜:ん?どうした?比叡。
比叡:ど、どうして私なんですか?私より……榛名や霧島の方が頼りになると思いますけど……。
…………。
着任した時から思ってたけどやたらと強気な金剛とは対称的に、比叡はやけにしおらしい。
言い方を変えるなら、自信がないようにも取れる。
朔夜:あぁ、そんなことか。
比叡:そんなことって……。
朔夜:そんなことだ。だってこの前どうしたら強くなれるかって聞いてきたじゃないか?霧島からは自信を持てって言われてるんだろ?だったらやることは一つ。実践経験を積んで自信をつける。これに限るだろ♪
比叡:いや、確かに相談しましたけど……いきなり出撃するなんて聞いてないです!
そういって頬を若干紅潮させる比叡。
金剛:へぇ、提督?いつの間にうちの比叡と内緒の相談事とかしちゃってたんですか?く わ し く 聞きたいもんですね?事によってはいくら提督だったとしてもここでぶっつぶしてあげるけど。
朔夜:いやいや、別にただ相談されただけだ。やましいことは何もないぞ!だからその顔やめろ……怖いから。
金剛:まぁ、いいです。
金剛がため息をつく。
それと同時くらいにコロラドが右手を挙げた。
朔夜:どうした?
コロラド:いや、先ほどビスマルクから出撃内容の詳細を聞いたのですが、目的はあくまで練度向上……なのに何故敵の主力艦隊の撃破までしなければならないのですか?さすがに日本国出身の主力艦とはいえ着任したばかりで練度もまだ低めの艦では正直なところ…………不安しかないのですが。
瑞鶴:それは………私たちは足手まといだ、と言いたいのですか?
翔鶴:瑞鶴!
コロラドの言葉に瑞鶴が反応する。
それに対してコロラドはため息を漏らした。
コロラド:すみません言葉足らずでしたね。別に信用していないとか、そういうわけではないんです、ただ…………あの海域の主力艦隊と砲を交わしたことがあるが故の直感のようなものですよ。海域に入ってすぐに帰ってくるのであればまだしも、奥まで潜るとなるとどうしても……。
金剛:なるほど。練度が響いてくる…と。
コロラド:そういうことです。だから信頼してないわけではないんです。むしろ私個人としては戦時中に活躍した日本国の戦艦と空母がどのような戦い方をするのかに興味があるくらいですし。
比叡:ま、ますます自信なくなってきます……。
そう涙目になる比叡をなだめながら、コロラドに向き直る。
朔夜:そんなことはわかってるよ。俺だってこんな無謀な指令は
コロラド:ならどうして……。
そう机に迫るコロラドとは対称的にビスマルクは納得いったというように俺を見た。
ビスマルク:…………あぁ、それでコロラドが旗艦なのか。
朔夜:さすがは俺の嫁さんだ。
コロラド:??
そんな光景にコロラドは頭に疑問符を浮かべるしかなかった。
朔夜:お前らにむちゃさせるくらいだったら報告書の改竄くらいやってやるよ。
俺が言ったことの意味が分かったやつはおそらくこの部屋の中ではビスマルクだけだろう。
コロラドを
……
出撃艦隊を見送った俺は提督椅子の背もたれに勢いよく体重を預けた。
見送ったといっても出撃は明日なので明日の集合時刻と場所を伝えて解散しただけだが。
視線を天井へと移し、息を吐く。
ビスマルク:なるほど。確かにこれなら被害を最小限にとどめたうえで、深海艦隊とは複数回接敵できるから言い訳もしやすいな。あそこの海域は何故だか旗艦が戦艦だと南に流れる傾向があると報告されているからな。
朔夜:嬉しいけど嬉しくない報告だったよあれは。
ビスマルクが言っている「報告」とは、以前俺の胃が擦れきれる勢いで出撃していたビスマルクの単艦出撃から報告されたことを指す。
彼女によれば、旗艦が戦艦であるならば100%の確率で主力艦隊の潜む方面とは違う方面に強制的に流されるという事だった。そう彼女は報告してくるのだが、俺にとっては自分の嫁を一人で深海艦隊の潜む海域に出撃させていることになるので、素直に喜べないのだ。
………しかし、そのおかげでボーキサイトは貯まりまくったのでこの点は嬉しい報告だったりする。
ゆえに、「嬉しいけど嬉しくない」報告なのだ。
朔夜:まあ、それでも今回役に立ったんだから。問題ないか。それよりも、報告書の改竄どうしよう。
ビスマルク:アドミラルはこの類の作業は苦手じゃなかったか?
朔夜:まぁな。あいつらのためとはいえ、どうしよう。
その時だった。
不意に指令室にノック音が響く。
レパルス:あの、司令官はまだ起きていらっしゃるのですか?
朔夜:ん?あぁ、レパルスか?空いてるぞ。
レパルス:そうですか?では、失礼します。
俺が答えると、指令室の扉がゆっくりと開かれ二人の巡洋戦艦姉妹が入ってきた。
レパルス:…やっぱり、もしかしてまだ作業していらしたんですか?
レナウン:しかし、自業自得ではありますが。
朔夜:お前ら……。
ビスマルク:いやなに、明日の出撃作戦のブリーフィングを行っていただけだ。
レナウン:あぁ、先ほどのあれですか。
ビスマルク:そういうことだ。
ビスマルクの一言にレナウンがため息をつく。
レナウン:なるほど、しかし、あんな内容の出撃を承諾したのですか?
レパルス:確かにあの編成では無謀すぎだと思います。
レナウンとレパルスの語調が徐々にキツくなってきた。
しかし、
朔夜:いや、それでも明日出撃してもらう予定だよ。
バン!!!
俺の言葉が終わらないうちにレナウンが鬼の形相を向けながら執務机を叩いた。
レナウン:……正気なのですか!?あんな低練度の艦が主体の編成で
レパルス:…………。
朔夜:忘れるわけないだろ?そんなこと。
レナウン:だったら何故!!!
朔夜:分かったから、少し落ち着けって。
レナウン:これが落ち着いて…………。
ビスマルク:安心しろ、今回の出撃では100%主力部隊と接触することは無いんだ。
ビスマルクの一言に頭に血が上っていたレナウンが冷静に戻る。
レナウン:どういう意味ですか?
朔夜:そのまんまの意味さ。今回は絶対に主力部隊とは当たらない。何故なら…………コロラドを旗艦にして出撃させるからだ。
レパルス:…………なるほど。
レナウン:そういう事ですか。
朔夜:あのなぁ、俺がこんな無謀な出撃を許すわけないだろ?でも
レナウン:まさか…………司令官。
朔夜:あぁ。俺がしてやれるのはこんな事くらいだしな~。
レパルス:情報の…………改竄。
レパルスが眉を寄せた。
朔夜:だな、バレたらやばいけどな~。
そう言って天井を見上げる俺。
しかし、レナウンは片手を額に当てながらため息をついた。
レナウン:はぁ、言いたいことは分かりました。
朔夜:ん。ま、なんとかなんだろ。で…………そこで頼みがあるんだけど……。
レパルス:分かってますよ。私たちに出来ることがあるならお手伝い致します。
レナウン:その話を聞いてしまったら後戻りできないですし。
朔夜:すまん!恩に着るよ!
俺は顔の前でパンと手を合わせた。
…………
???
…………
?:うふふ。次元の均衡は崩れ去った。後は時間をかけてゆっくりと…………うふふふふ。
陽の光が美しく反射する海面とは違い、届くのは不気味な程に怪しい真紅の月明かり。
そもそも、こんな海の底に届く光なんぞ鷹が知れている。
そんな暗闇と化している水底の一角。
人為的に造られたのかと思うほどの空間に玉座が1つ。
そこに居座る見た目は人間の「女性」を彷彿とさせるシルエット。しかし、「ソレ」を見たものはすぐにそうではないと気づく。
肌の色は人とはかけ離れた白に近いグレー、瞳には紫の焔が怪しく揺れており、極めつけは頭に生えたねじれた角。
そして、体に纏う漆黒の衣装は紅、青、黄、緑のラインが走っており、それらも不気味に光を放っていた。
?:まだよ…………。まだ始まったばかり♪せいぜい最後の時間を楽しみなさい♪うふふふふふ。
彼女の笑い声は誰にも届くことなく部屋の中に木霊していった。
戦艦少女サイド第3話 後書き
今回は出撃のブリーフィング回でしたね~(笑)
戦艦少女での比叡のキャラが艦これと違ってて若干の違和感はありますけど、いつか艦これ側の比叡と接触させてみたいな~とか考えてました。
これを書いてる時にふと3-4の分岐条件を確認しにwikiに行ったんですけど…………そしたら…………
3-4の分岐条件変わってるやないですか、ヤダー!
ってことになりまして←(笑)
姫はビスマルクの単艦出撃とかしないので全然気づかなかったよ←
今回は旧分岐条件のまま話を書きました。
(書き直すのがめんどくさかったとは言えない……)
後は、まぁ、読んだらわかりますよね?(笑)
出すの早すぎない?
って感じる人もいるかもしれないですけど、これでいいんです♪
まぁ、これからの展開をお楽しみにwwww
そう言えば
UAが500超えましたね←
ホントにこんな……いや、もう素直に嬉しいです←(笑)
これからもどうかよろしくお願いします!
そろそろコラボとかしてみたいかも……。
もしやってもいいよって方がいたら連絡くだしい←
姫はいつでも待ってますゆえ←
以上
戦艦少女サイド第3話 後書きでした~♪